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全国雇用新聞

「雇用」に関する情報をまとめてお知らせします。

経営上の留意点

法人会員には、週に1回メルマガをお届けします。雇用に関して、経営上留意すべき諸点を毎週解説。特に、外国人材を採用する場合は、入管法の知識が不可欠なので、在留資格資格の肝を知っておく必要があります。

Vol.989
2025.12.15

日本は在留資格を厳格化した英国に学べ!

  • 英国は、直近の「移民白書」で「低技能移民の流入が労働市場を歪める可能性が高く、移民のバランスと構成が極めて重要である」と述べ、近年の移民政策の失敗を公式に認めた。また、訪英する移民が永住権や市民権を取得して「新たな定住者」になるのを困難にするとはっきり明言している。

  • これまでは、英国に永住権や就労許可で5年間居住していれば市民権を申請できたのだが、10年間の居住が条件になる。しかも、英国で市民権を得るには英語試験に合格し、「Life in the UK Test」という英国史や英国社会に関する試験に合格しなければならない。「Life in the UK Test」は、中世の歴史からパブの入店年齢、議会の仕組みなど詳細に亙り、教科書自体がかなり難しく、英国の大卒文系程度の英語力は必要になると言われている。また熟練労働者のビザ取得も難しくなる。ビザの取得には高い給与基準または大学院レベルの資格が必要になり、申請者とその扶養家族も、現在の中学卒業程度のレベルでは足りず、英国の大学入学レベルの英語力が要求される。

  • 日本の在留でも、日本語・日本史・日本法の知識や能力は不可欠である。

Vol.988
2025.12.8

即効性のある不法残留者対策を打ち出せ!

  • 高市政権が矢継ぎ早に、新しい外国人政策を打ち出している。外国人による日本国籍取得に関する居住期間の要件を、現行の「5年以上」から「10年以上」に事実上引き上げたり、外国人による不動産所有状況を一元的に把握、管理するデータベースを構築する方向で調整に入ったと報じられている。

  • 方向性が間違っているとは思わないし、筋の良い政策が多いと思う。しかし、少し不安に思うのは、法律改正が必要で、効果が出るまでに時間がかかる政策が多いことだ。少なからぬ日本人は外国人の増加を不安に感じ始めたので、即効性のある対策を求めている。高市政権に対する期待が高いだけに、外国人犯罪の発生が止まらなければ、「高市政権になってもダメか」という諦めにつながり、「移民は一切認めない」という「排外主義」が支配的になる。

  • 入管行政について「不法残留者ゼロプランを粛々と遂行する」にとどまっているのがもどかしい。ゼロプランが目標にしているのは、2024年末時点の退去強制が確定した外国人数(3,122人)を2030年末までに半減させるだけ。「ゼロ」ではない。不法残留者対策は即時・徹底的にやる必要がある。

Vol.987
2025.12.1

今後50年は毎年100万人ずつ人口が減る

  • 日本人の出生数68.6万人に対し、死亡数は160.5万人(2024年)。差引き91.9万人が1年間で減少。この傾向は1年だけの異常値ではなく、少なくとも今後50年間は続く。出生数を低位で推計し、死亡数を高位で推計すれば、毎年100万人の人口が失われていき、その減少傾向は最低でも50年続くという現実を確認することができる。この将来像は避けようがない。

  • しかし、この待ち受けている近未来を直視できない人は多い。多いのは、「人口減少をどうにか食い止める」という解決不能の問題に取り組む振りをして時間を浪費する人々だが、「重要なのは1人あたりGDPであって、人口が減っても何ら問題は生じない」などと問題をすり替える一派も目立つ。

  • 悩ましいのは、人口減少だけでなく、高齢者層に対して若年者層が少ないという深刻なギャップが広がっていること。程度についてはともかくとして、「移民」について真剣かつ子細に議論すべき時が来ている。厳しいルールを張り巡らせ、若年層の移民を受け入れる一方、妊娠すれば強制送還。高齢者は金持ち以外在留させないというシンガポール方式に学ぶべき点は多い。

Vol.986
2025.11.24

在留手続き手数料の値上げだけは迅速?

  • 政府は、外国人の在留手続の手数料を欧米並みに引き上げる方針を固めた。引上げに伴う増収分は、外国人の受入環境の整備や不法滞在者の強制送還などの財源に充てるという。当該手数料は、今年4月から、在留資格変更と在留期間更新は6000円、永住許可申請は1万円に引き上げられたばかりだが、在留資格変更等3万~4万円、永住許可10万円以上を目指す方針。就労資格に関する費用は、米国420~470ドル(7万円前後)、英国827ポンド(約17万円)、ドイツ93~98ユーロ(2万円弱)なので割安という理屈だ。

  • 上記のように手数料引上げには迅速な対処が示されたが、他の外国人政策の進捗は遅々としたまま。厚労省は、外国人の国民健康保険の保険料未納付を防ぐため、2027年6月から入管と情報共有し、滞納者には在留資格の変更や更新を認めないとしたが、入管ガイドラインは「健康保険証等を提示できないことで在留資格の変更又は在留期間の更新を不許可とすることはありません」と明記したまま。逆に、今後1年半は何もしないという印象だ。外国人政策の大半は立法措置なしで可能。掛け声倒れにならないことを望む。

Vol.985
2025.11.17

不法残留幇助で大家を検挙するのは効果大

  • 1月12日、在留期限の過ぎたインドネシア国籍の男7人を京都市内の民家に住ませたとして、入管法違反(不法残留幇助)の疑いで、同国籍の容疑者を逮捕した。民家2棟で、7人を含む計19人が共同生活していたという。容疑者は、同国からの技能実習生の受け入れ支援に従事。日雇いの解体業や清掃業など、不法残留者への仕事の斡旋なども行っていたとみられている。

  • 長野県でも、不法残留を知りながら住居を提供した不法残留幇助の疑いで、タイ国籍の女性が逮捕された。不法残留や旅券不携帯などのタイ男女18名を支援したという。また、大阪でも、不法残留のベトナム籍の男にマンションの部屋などを貸したとして、不動産会社を経営する台湾出身の女性が書類送検された。まるで警察が一斉に不法残留の撲滅に乗り出したように見える。

  • 地味な施策ではあるが、外国人に家を貸す大家に対して、在留カードの確認義務を課すと効果的。その意味で、不法残留幇助で検挙する手は有効だ。英国では、不法移民に部屋を貸した家主に5,000ポンド(約100万円)の罰金が課せられる。不法残留者を炙り出すために、日本でも導入を検討すべきだ。

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