東京商工リサーチの調べによると、2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。「求人難」を理由とする倒産が前年比3倍以上になっているという。本格的な春闘を前に、「賃上げ疲れ」が倒産という形で顕在化しているという指摘も聞かれる。業種別にみると、「飲食業」の倒産は、83件(前年比33.8%増)で、3カ月連続で前年同月を上回った。食材やエネルギー価格、従業員の確保のための人件費などが上昇する一方だが、値上げは顧客離れを招きかねず、資金力の乏しい小・零細規模の飲食業者が脱落を加速している。 そんな中で勃発したイラン戦争。米国とイスラエルによるイランへの攻撃、そしてイランによる報復攻撃が続き、中東情勢の緊張が高まっている。原油輸送の要衝であるホルムズ海峡は事実上封鎖されており、欧州やアジアなどへの原油、液化天然ガス(LNG)の供給が滞る危機的状況が続いている。 人繰り難の中で、エネルギー価格の高騰が続けば、スタグフレーションに陥りかねない。最悪のリスクを踏まえた上での経営の舵取りが求められている。