景気の雲行きが怪しい。イラン戦争が泥沼化し長期化する様相を見せており、IMFは、エネルギー価格と食料価格の高騰が続けば、世界的なインフレを加速させるとの見通しを示した。日本国内でも、石油精製の過程で得られるナフサが入手できなくなるとの予測から、大手化学メーカーは軒並みエチレンの減産を発表。石油関連製品に関する値上げのリリースが相次いでいる。 高市首相は、3月29日に「ただちに供給が滞ることはないですから落ち着いた対応を」と呼びかけ、翌日には「赤澤経産大臣を『中東情勢に伴う重要物資安定確保担当大臣』に任命したが、経済安保担当大臣がいるにもかかわらず、似たような担当大臣を新設したところで、何の解決にもならない。 今後懸念されるのは、原油枯渇や物価高に加えて、景気悪化の中で日本人の失業問題がクローズアップされ、「日本人が職にありつけないのは外国人を受け入れているから」という情緒的な世論が沸騰し、排外主義が勢いを増すこと。政策通のようで実情に疎く行政手腕に欠ける高市政権が、排外主義に迎合しすぎて、ヘンテコな政策を打ち出さないことを切に祈るばかりである。