7月3日、店で働く外国人女性に「偽装結婚」をさせたとして、フィリピンパブの経営者が逮捕されました。日本人男性に報酬を与えて婚姻届を出させ、「日本人配偶者」の在留資格を取らせたのです。この手の「偽装結婚」を見破るため、入管は、起床時刻や朝食メニュー、ベッドのサイズ、歯ブラシの色などを面接時に審査するようですが、実務的には、同居の有無が重要な判断基準。問題は、本当の「結婚」だが、別居している場合です。 ある中国人女性は、「偽装結婚」の疑いで逮捕されましたが、不起訴処分になりました。しかし、寝室が異なることを理由に、入管は在留期間の更新を認めず、強制退去処分としました。入管には裁量権がありますが、事実認定自体に行政裁量は認められません。配偶者に係る「在留資格該当性」の判断において重要な「あるべき結婚の態様」は、世間一般の「結婚観」という「事実」が「裁量」に優るわけです。中国人女性は提訴し、6月21日、処分撤回の判決が出ました。コンプライアンスにおいては、この「事実は裁量に優る」という大原則を踏まえて、ディフェンスを固めることが基本となります。