2月3日、日産自動車は、欧州向けのSUVの次期モデルの生産について、英国工場から九州工場に切り替えると発表しました。英国のEU離脱が迫る中、EU向けの乗用車輸出に10%の関税がかかる懸念もあり、合理的な判断という気もしますが、九州工場で生産して輸出するというのは少し奇妙です。 - 英国工場では数百人の雇用増が見込まれていたので、九州工場でもその程度の雇用増が必要。ところが日産は、日本国内で非正社員の確保が困難化したため、技能実習生を200人以上使っており、昨年6月にその不正使用が発覚したばかり。増員確保は容易ではありません。一方、EUに拠点のある日産スペインは、年間20万台の生産能力を持ちながら、30%~40%しか稼働しておらず、英国工場の仕事が回ってくるのを心待ちにしています。わざわざ日本で生産してEUに輸出する意味が不明なのです。 - しかし、ルノーとの権力闘争の中、経済産業省にべったりくっついて「日本人企業」としての日産を復活させたいという思惑ならば、ベストの選択。ただ、政治と保身によって決定された経営戦略が最善であった試しはありません。