6月9日、「特定技能1号」の全分野で実質上「2号」を認めることが閣議決定された。新聞等は「期間限定型だった外国人労働者の受入れを、永住に道を開く長期就労型に転換する」と報じており、これを受け、手放しで評価する移民推進派と厳しく批判する移民反対派の間で論争が湧き起こっている。 相変わらずの構図だが、より重要なことは、「外国人ゼロ」という選択肢がないという現実を直視した上で、課題が多い現在の在留資格制度をより良いものに改めていくことだ。不勉強なマスコミは、「課題の多い技能実習」等と安易に論評するが、課題の多さでは「特定技能」も負けてはいない。 「技能実習における悲劇を再発させない」という理由で課せられた必要以上の数々の規制は、実質的に無視されている。退職の際に「転職支援」を受ける権利を持つ特定技能の外国人は勝手に転職先を探しているが、転職の際に「在留資格の変更申請」が必要であることを知らない。雇用主は雇用主で、自主退職という名の失踪者が一人でも出ると、在籍している特定技能外国人との雇用契約を維持できないという法令上の定めを知らない。問題山積だ。