ある調査によれば、在留資格が切れた後も日本で働きたい外国人が減っているという。理由のトップは「円安による賃金水準の低下」。日本が「選ばれる国」になるため、外国人に合わせた制度に変えるべきという論調は少なくない。2030年時点で419万人、2040年には674万人の人手不足が発生するが、2030年の外国人労働者は356万人、2040年は632万人と予測されており、それぞれ63万人と42万人足りないと予測されているからだ。だからと言って「諸制度を外国人に合わせるべき」という論理は飛躍しすぎている。 冷静に見れば、同調査で「在留資格が切れた後も日本で働きたい」と答えた人は91.0%(2022年96.8%)もいる。ベトナムは85.9%と低いが、中国97.8%、ミャンマー97.0%、ネパール96.9%など引続き高水準の国もある。 大言壮語を吐く前に、目の前の課題を解決すべきだ。その中でも最優先されるべきは、雇用者のスタンスである。未だに「内定すれば来てくれるはず」という思い込みが強いが、「自社の魅力を十分に伝えて口説く」という心構えの採用担当者は少ない。円安を云々する前にやるべきことは山積している。