2023年の日本人の出生数は過去最低の72.7万人となった。出生数が100万人台を記録した2015年から27.7%も減少した。この背景には、出産期の女性の激減がある。近年出産した日本人女性の9割は25~39歳だが、2015年と2023年を比較すると14%も減っている。「母親人口」が減少すれば、出生数は増大しない。今後「母親不足」はより深刻化していく。じつは、25年後に25~39歳に達する女性は、2023年よりも26%も少ない。要するに、子育て支援策を強化したところで出生数減は止められない。それが事実だ。 日本人は毎年70万人前後減少。日本に労働者を送り出してきた国の経済発展は目覚ましく、自国で仕事が創出されている。中国や韓国も外国人労働者の受入れを拡大しており、円安に喘ぐ日本が競り負ける場面は少なくない。 「AIやDXによって人手不足は解決する」と語る学者もいるが、人口が減少すれば消費は低迷する。機械は消費しないから、AIやDXが普及すれば国内市場は縮小する。好き嫌いは別にして、移民の議論は不可避。いまは、机上の理想論が空中戦している感じだが、現実的で建設的な議論が必要だ。