出入国在留管理庁は、昨年6月に改正入管法が施行されてから約7カ月間に、難民認定の申請中だった17人を強制送還したことを公表した。あまりの少なさに度肝を抜かれた。入管は「法に則って適切に強制送還している」と強弁していたが、1日当たり0.08人の強制送還では、「何のために入管法を改正したのか?」と聞きたくなる。要するに、本気でやる気がないのだ。 しかも、17人しか強制送還していないのに、送還を決めた後に対象者側から提出された資料に基づいて送還計画を停止したケースも1件あった。それだけでなく、強制退去処分が決まったケースで、3回目以降の難民認定を申請している人の数など把握していないと開き直る始末。もはや職務放棄だ。 折しも、トルコの少数民族クルド人の非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」は、「クルド人のアイデンティティーの否定が解消された」として、反政府闘争の即時停戦を宣言。「トルコ国内でクルド人は迫害されている」という主張が嘘であることが公の事実になったばかり。しかし、入管がこの体たらくでは「入管行政の正常化」にはまだまだ時間がかかるだろう。