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vol-671:アトキンソン理論は突っ込みどころ満載でアホの塊
菅官房長官の経済政策ブレーンであるデービッド・アトキンソン氏が出した新書「国運の分岐点」(2019年9月発行)を読みました。ツッコミどころ満載で面白い経済小説(?)です。 アトキンソン教祖が説く論理のエッセンスは、「規模の大きな企業は効率性が高く、規模の小さな企業は効率性が低い。だから、中小企業を半減させて、規模を大きくすれば、日本経済の生産性は向上する」というもの。彼がそういう結論に至った前提となる論理のいくつかをご紹介します。是非、ツッコんでみてください。 【1】2018年の55ある業種別のトップ企業に入っているのは、日本生命とトヨタ自動車の2社だけで、3社ランクインしているスイスよりも低いのです。ちなみに、世界第1位の経済大国・アメリカは27社、世界第2位のGDPの中国は11社です。先進国の中で世界第2位である日本の2社というのが、十分な数でないことは明白です。この厳しい現実からも、生産性に影響を与えるのは、やはり「規模の小さな企業の多さ」だということがわかります。小さな規模のままで経営されている企業で働く労働者の割合が高いということが問題
2020年6月12日読了時間: 15分


vol-595:規模が大きくなってもお役所は非効率的である
アトキンソンは、「大企業は効率性が高く、中小企業は効率性は低い」という短絡的な宗教を布教しているが、経営の世界はそれほど単純ではない。その事実は、大組織である役所の非効率性を見てみれば明らかだ。 松下電器(現パナソニック)を創業した松下幸之助が『世間ではとかく中小企業は弱いといいます。けれども、大企業が個々の人の力を70パーセントぐらいしか生かすことができなくとも、中小企業は100パーセント、やり方によっては120パーセントも生かすことができるわけです。そういうところに中小企業の一つの大きな強みがある』と断言したように、中小企業や新興企業であればこそ、雇った人材の能力を最大限に活かすことができるという面がある。 実際、日清食品の創業者である安藤百福は、『中小企業は何から何まで自分で工夫しなければならない。余計な資金がないから一歩ずつ着実に踏みしめる健全性がある。そういう小さな大企業になりたい』と述べているのだから、「規模を大きくすれば、成功する可能性が高くなる」という俗論を信じるべきではないのである。 『日本人の国民感情というものは、組織が大きく
2020年2月20日読了時間: 2分


vol-508:最低賃金引上げを唱えるアトキンソンに騙される?
最低賃金がまた上がります。この政策が「強者の論理」であることに気付かずに、賛同している人たちが少なからずいますが、教祖であるアトキンソン氏の主張を吟味すると、その目的がよく分かります。 「私が社長を務めている小西美術工藝社が属している文化財修理の業界では、30億円の売り上げを20社で取り合っています。この業界に再編が起こり、20 社が5社に経営統合されたとします。経営統合により会社の数は減りますが、国宝や重要文化財の修理予算は減りません。修理をする会社が減ったからといって、需要自体は変わらないからです。そのため、必要とされる職人の数もほとんど変わりません。一方、統合が進めば、企業の規模が拡大し利益が集中するので、より高度な設備投資などができますし職人の労働環境は安定します。研修もより充実させることが可能になります。過当競争が緩和され、より健全な競争が担保されるようにもなり、一人ひとりの専門性が上がって技術が上がります。いいことずくめです」―― 言うまでもなく、小西美術工藝社は生き残る5社の立場です。あなたは賛同できますか?
2019年10月11日読了時間: 1分


vol-482:アトキンソン理論は矛盾だらけだ!
菅官房長官のブレーンとして頭角を現しているデービッド・アトキンソン氏が、「360万社ある中小企業を200万社弱に統廃合すべきだ!」と提言しています。彼のロジックは、下記のとおりです。 ーー 企業の規模が大きくなればなるほど生産性が上がる、という経済の大原則があります。企業規模が大きくなれば分業ができますので、社員の専門性が上がって、一人ひとりが自分のスキルを最大限に発揮できるようになります。小さな企業よりも利益が集約されて、絶対額が大きくなりますので研究開発や人材開発などにも力を入れることができます。 ーー 日本では、大企業で働く労働人口は全体の12.9%で、87.1%の労働人口が中小企業で働いています。また、20人未満は20.5%とアメリカの2倍近い水準なのです。これだけ小さい規模で働く人の割合が多いということは、どんなに大企業の生産性を上げても、その効果がほかの先進国に比べるとかなり小さく、限定的になるということです。 さすがにアトキンソン氏は、熾烈な競争で知られるゴールドマン・サックスで生き抜いてきたアナリストだけあって、レトリックが巧み
2019年9月3日読了時間: 4分
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