vol-1067:マスコミは暴力的に梅村みずほの主張を葬り去った
警察に出頭したとき、スリランカに帰国する意志を示していたウィシュマさんは、親族から見捨てられ、帰国意志を失った。長期収容が続く中で彼女は、支援者に煽られた結果、仮放免を求めて執拗に体調不良を訴えるようになった。ところが、仮放免のためのハンガーストライキを煽った支援者は、面倒をみるための経済力がなかっただけでなく、保証した5人のうち1人を失踪させていた。
日本のマスコミは、そんな事情には目もくれず、「ウィシュマさんを殺した入管」というストーリーで決めつけの報道を垂れ流し、国会質疑で「支援者のあるべき姿」を示唆した日本維新の会の梅村みずほ(現:参政党)をめちゃくちゃに叩いた。
正しい主張がマスコミの暴力で闇に葬り去られる。それが日本の現実である。
令和3年3月6日の名古屋出入国在留管理局 被収容者死亡事案に関する調査報告書
出入国在留管理庁調査チーム (令和3年8月10日)
第3 事実経過 3 仮放免許可申請に関する事実経過
(1)1回目の仮放免許可申請に対する不許可処分について
ア 仮放免許可申請に至る経緯,申請の状況等
A氏【注1】は,収容開始当初から,令和2年12月中旬頃までの間は,スリランカへの帰国を希望していた。その後,A氏は,S1氏らとの面会【注2】の翌日である同月17日,看守勤務者に対し,引き続き本邦に在留することを希望する旨の発言をした。これを受け,名古屋局においては,A氏が在留希望に転じたものと認識した。
【注1】A氏は、ウィシュマ・サンダマリさんのことを指す。
【注2】令和2年12月16日の面会簿には,「A氏が「・・・本当は日本で生活したいけど,頼る人もなく,仕方がないからスリランカに帰ります。」といった内容の発言をしたことに対し,「日本で生活したいなら支援するので仮放免申請等を行ってはどうか。」と助言し,A氏は帰国について少し考え直す趣旨の返答をした。」との記載がある。
そして,A氏は,令和3年1月4日,名古屋局主任審査官に対し,仮放免許可申請書を提出した。A氏は,その際,仮放免許可申請理由書に,自筆のローマ字で記載した「WRITINGFOROFREASONS」と題する書面を添付していた。A氏は,同書面に仮放免を求める理由として,要旨,「スリランカ人の彼氏から暴力を受けていた。」「警察に出頭し,彼氏から暴力を振るわれていたことを話した。」「彼氏は,私のせいで警察に捕まったと分かったようで,入管にいた私宛てに手紙を送ってきた。」「その手紙の中で,スリランカで私を探して罰をやる。彼氏の家族が私にリベンジするために待っているということが書かれていた。」「帰ることはできない。」「もう帰るのは危ない。」「入管にいると彼氏からまた手紙が来て脅されるのがとても不安。」「外に出してほしい。」などと記載していたほか,B氏から受け取った手紙2通(令和2年10月14日,当時警察署に勾留中であったB氏から,ローマ字を用いて日本語で記載したA氏宛ての手紙(以下「手紙①」という。)及びB氏から,ローマ字を用いて日本語で記載したA氏宛ての手紙で同月23日にA氏が受け取った手紙(以下「手紙②」という。)を添付していた。また,A氏は,令和3年1月13日,S2氏が自宅にA氏を引き受ける旨が記載された書面を追加で提出した。その後,S1氏及びS2氏は,2月3日,A氏との面会後,審判部門を訪れ,それぞれ,「一刻も早く仮放免許可をお願いしたいです。」「本日面会に行ったところ,車椅子を使用し歩行困難な状態となっており,まともな話をすることもできず,嘔吐が続いているそうです。」「すぐ仮放免許可してもらえれば,私がすぐ病院に連れて行き,点滴治療を受けさせます。」などと申し入れた。
イ 名古屋局における不許可処分の経緯,状況等
審判部門所属の入国審査官は,A氏からの仮放免許可申請に対し,同月10日
○ A氏は,難民認定申請したものの在留制限を受け,かつ,在留期間更新不許可通知を受けたにもかかわらず行方をくらまして不法残留したものであり,仮放免運用方針1(2)⑥ 【注3】に該当する
【注3】前記第2の3(1)ウ 記載の通達①に添付の仮放免運用方針に記載の仮放免を許可することが適当とは認められない者のうち,⑥に該当する。
○ スリランカ人彼氏からの報復が怖くて帰国できないとの主張には理由がない
○ 支援者が主張している体調の悪化についても,2月5日付けの外部医療機関での診療結果によれば,重篤な疾病にかかっていると認められないなど,人道的配慮を要する理由がない
旨の理由で,申請を不許可とする仮放免関係決裁書を起案した。その後,所定の決裁を経る中で,前記理由に加え
○ 仮放免を許可すれば,ますます送還困難となる
○ 支援者に煽られて仮放免を求めて執ように体調不良を訴えてきている者であるが,外部医療機関での診療の結果特段異常はなし【注4】
○ 一度度仮放免を不許可にして立場を理解させ,強く帰国説得する必要あり
との理由が追記などされた。その上で,主任審査官である次長により「担当官等意見のとおり」との理由により,2月15日,A氏の仮放免許可申請について不許可処分とする旨の判断がされ,同月16日,同不許可処分がA氏に告知された。
【注4】当初帰国希望であったA氏が,S1氏らとの面会を重ねる中で,支援の申出を受けて在留希望に転じたとの認識や,前記第5の2のとおり,A氏による体調不良の訴えについて,仮放免許可に向けたアピールとして実際よりも誇張して主張されているのではないかとの認識があったことが影響したものと考えられる。
なお,名古屋局職員は,調査チームの聴取に対し,前記の各理由のほか,収容開始当時と同様,A氏に親族等の身寄りがないこと,所持金がほとんどないことなども考慮していた旨を述べている。また,1回目の仮放免許可申請においては, S1氏の妻(以下「S3氏」という。)が保証人とされ,S2氏が自宅でA氏を受け入れる旨表明されていたが,名古屋局職員は,調査チームの聴取に対し,名古屋局では
○ S1氏,S2氏がいずれも高齢の年金受給者であり,本邦に身寄り等がいないとされていたA氏に対する生活費や医療費の支弁等に疑義がある【注5】
○ 近年,S3氏を保証人とした被仮放免者による逃走等の事案が相当数発生していたことなどから,S3氏による身元保証の実効性に疑義があるなどと判断していた旨を述べている 【注6】【注7】。
【注5】調査チームによる調査において,前提となる事実関係をS1氏から聴取したところ,支援対象者の生活費等の支弁は,寄付を募ってこれに充てるのが一般的であり,A氏の生活費等についても寄付を募ることを検討していた旨を述べた。
【注6】関係職員からの聴取等の結果,名古屋局において,S3氏による身元保証の実効性に疑義を有していたことが判明したため,今回の調査において改めて事実関係を確認したところ,平成27年1月以降,令和3年3月末までの間,S3氏を保証人とする仮放免許可47件のうち10件(21.3%)について逃亡判明等により仮放免許可が取り消されていることが確認された。なお,この間の全国における仮放免許可件数全体(18,916 件)では,そのうちの1,197件(6.3%)について逃亡判明等により仮放免許可が取り消されていた(いずれも速報値)。
【注7】令和3年2月末時点におけるS3氏を身元保証人とする仮放免許可件数は合計27件であり,被仮放免者の住居地は,愛知県内の複数の市区町にわたっていたほか,群馬県,埼玉県,千葉県,東京都,兵庫県,三重県,岐阜県と広範囲にわたっていた。



