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vol-328:報酬を支払わなくとも不法就労は成立する?

2019年1月17日
読了時間: 2分
  • 入管法における「不法就労助長罪」は、就労資格のない外国人に報酬を支払った場合に成立する罪だが、報酬を支払っていない場合にも留意が必要である。というのは、2016年10月12日、外国人客を無料で泊まらせる代わりに宿泊施設内で清掃員として働かせたとして、入管法違反(不法就労助長)の疑いで、「カオサン札幌ファミリーホステル」を運営する東京都台東区の宿泊業「万両」社長ら男女3人が逮捕されたことがあるからだ。

  • これは、観光客の中国人女性とマレーシア人女性に対して、宿泊代を無料にする代わりにベッドメークや清掃などを行わせたことを警察が問題視したことによるもの。カオサン札幌ファミリーホステルでは、1泊約2000円の宿泊代を免除する代わりに1日約3時間、ベッドメーキングや清掃などの業務をさせていたのだが、警察は「宿泊代の代わりに働かせることは、宿泊代を稼ぐために働かせることとほとんど代わらない」と主張し、観光客として宿泊した以上、宿泊料を支払うのは当然であり、宿泊料免除の代わりに従業員として働くのであれば、賃金を受給する代わりに、受領した賃金を宿泊料に充てたことは明白である、という見方に立ったようだ。

  • 「万両」の社長は、「報酬とは思わなかった。ボランティアでやってもらったつもりだった」と供述しており、従来の解釈からすればかなり踏み込んでいるだけに、立件できるか否かは微妙なところ。実際、札幌地検は同年10月21日、観光客のマレーシア人女性を不起訴処分とした。

  • いずれにせよ、留意するに越したことはない。

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