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vol-1127:山下法務大臣の不作為で事態はさらに悪化する
2020年以降、わが国の入管行政はユルユルになった。コロナのパンデミックが襲来する中で、入管は右往左往して、「入管法の枠組み」さえ無視するようになった。そして、本来であれば、とっくの昔に強制送還しておかねばならなかった長期収容者の多くを「仮放免」で世間に解放し、野放しにしてしまっただけでなく、「禁じ手」の在留資格である「特定活動(帰国困難)」を認めてしまう。「帰国できない」と言い張れば、日本に在留し就労もできるビザだ。2020年12月には観光客でも「帰れない」と言い張れば、就労できるようになった。関係者の間で「コロナビザ」と呼ばれる、この在留資格は、日本の在留資格制度を腐らせて、在留外国人の遵法意識を喪失させてしまった。 この「コロナビザ」を導入したこと自体については、当時の事情を考えれば致し方ない面が多いし、機動的に対処したことによって理不尽な境遇に陥りかねなかった多くの在留外国人を救ったという功績は大きい。ただし、問題は、パンデミックが終結し、飛行機便で帰国できるようになった後も廃止されることなく、ダラダラと運用が続けられてしまったことだ。2
2 日前読了時間: 4分


vol-1020:素人政権の下でアホな外国人政策はまだ続く
入管は、外国人の永住許可の要件に「日本人世帯の平均を上回る年収水準」を盛り込む。扶養家族が5人以上いる場合は必要な年収額を人数に応じてさらに増額。また、永住権の取消に関し、滞納処分を行っても納付意思を示さない場合、脱税による有罪判決、財産隠しを挙げた。なかなかの厳格化だ。 「奈良の鹿」や「ゼロベースで見直す」という話に感激した国民は、衆院選で高市早苗に圧倒的な勝利を与えた。だが高市政権は、①不法残留、②偽装難民、③外国人派遣という蔓延している法令違反を黙認。入管・警察・検察が弱腰なので、外国人犯罪が多発する現状に高市批判が過熱。そこで政権は、入管の現場に「何とかしろ!」と叱責するが、入管の実態に詳しくないため、①②③との格闘を回避しようとする入管の安直な対策に乗っかってしまう。 入管が出す対策は、現状の難問を避け、わかりやすい厳格化を将来行うと宣言して保守派の留飲を下げる、という先送り戦法。真面目に法令遵守している外国人が割を喰う構図だ。将来、残留が難しくなった大勢の外国人が、不法残留や偽装難民を目指すだろう。素人好みのアホな外国人政策はまだ続く
8月1日読了時間: 1分


vol-1009:「フホー」を使う前にやるべきことがある
茨城県のある地域では、不法就労外国人のことを「不法さん」とか「フホー」と呼んでいて、かなり身近な存在になっている。「不法さん」が飛び込みで「仕事ありますか?」と訪ねてきたり、「特定技能を使いませんか?」という片言の電話も珍しくないという。サツマイモを栽培する農家男性は「かき入れ時に人が足りない。『フホー』に頼らざるを得ない」と話し、「悪いことは分かっている。ただ、ルールの範囲内でやっていたら儲からない」と吐露する。また、メロン農家の男性も「不法就労は暗黙の了解。おかしな話だが取り締まりが増えれば、鉾田の農業は回らない」と溜め息をついている。 茨城県内の不法就労外国人は、過去10年間ほとんど1位(2021年2位)で、昨年まで4年連続で全国最多となった。人手不足の深刻化が原因だというが、正規の在留資格で外国人を雇う努力が足りているとは思えない。 「特定技能」は、原則として「派遣」は不可だが、繁閑期があることを理由に「農業」には「派遣」を認めている。また、稼働時間の過半に至らなければ「農業以外」の業務に就くこともできる。工夫不足の感が否めない。
5月18日読了時間: 1分


vol-999:派遣先に誓約書を提出させれば解決する?
2026年3月9日から、入管は、派遣元だけでなく、派遣先に対しても、「在留資格の活動範囲及び申請書上で申告されている活動内容詳細の内容について理解し、申請人を当該活動に従事させること」について、「誓約書」の提出を要求する。とはいえ、「派遣の実施時」ではなく、「在留資格の申請時」というのが残念。まあ、一応、半歩前進とは言えなくもないが極めて不十分。 もっとも、この方針が出た以上、派遣先が派遣労働者の申請に協力することは絶対にない。「誓約書」の提出が求められるのは、申請時だけだから、申請時に協力しなければ「誓約書」のリスクはないから、①派遣業者は、すでに「技術・人文知識・国際業務」を持っている外国人を大企業に派遣するようになる。②派遣先は、従来通り、派遣労働者の在留カードをチェックせず、「派遣業者を信じていた」という言い訳で凌ぐということになるのだろう。 本当なら、入管は、厚労省に要請して、派遣時において、派遣先は「誓約書」を派遣元に提出するというガイドラインを発出させればいい。そうなれば、外国人派遣は一挙に正常化に向かう。だが、高市政権にそれができ
3月2日読了時間: 1分


vol-994:高市政権は不法就労を見て見ぬふりをする?
2026年1月23日、高市政権は、目玉政策の一つである「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」を公表。入管行政を厳格化する施策がずらりと並んでいるのかと思いきや、「検討」ばかりのユルユルの内容にビックリ。 例えば、自民党の外国人政策本部は、外国人派遣に関し、『受入れ機関が外国人を資格該当性のない業務に従事させないようにするため、例えば、派遣による就労を行う場合は、派遣先において専門的な業務に従事させることを派遣元に受入れ時に誓約させるなどの運用上の措置を講じるべきである』と高市首相宛の提言に明記していましたが、「総合的対応策」では、その部分を削除して、『「技術・人文知識・国際業務」等の在留資格について、資格該当性のない活動に従事することを防止するなど、適正な在留管理を図る観点から、申請書類の見直しを含めた在留審査等に係る運用の改善に取り組む』という見当違いの方向にスピン。「派遣先」という文言すら消え失せました。 要するに、高市政権は「不法就労の温床」である「外国人派遣」には手を付けないと宣言したわけです。入管行政の正常化は、まだまだ遠
1月26日読了時間: 1分


vol-975:外国人派遣の派遣先に報告義務を課すべきだ
2025年9月1日、奈良県では、技能実習先から失踪したベトナム人を違法に働かせたとして、人材派遣会社の経営者ら3人が不法就労助長罪の容疑で逮捕された。不法残留や、技能実習先以外では就労資格がないベトナム人男性3人を、廃棄物収集会社で働かせた疑いがある。また愛知県では、人材派遣会社の代表が、ベトナム人労働者などの賃金を支払っていなかったとして逮捕された。派遣労働者延べ73人に対し1660万円を支払わなかった疑いがあるという。 残念ながら「外国人派遣は不法就労の温床」である。そして、派遣業者を何人逮捕ししようが、摘発されなかった派遣先の大企業が、逮捕された派遣業者の代わりに、新しい派遣業者と契約して無理難題を吹っかければ、その派遣業者は不法就労に関与せざるを得ない。だから、不法就労はなくならない。 しかし、簡単で有効な対策がある。それは、派遣先企業に派遣外国人の在留資格を入管に報告させるという手だ。入管に報告した派遣先の罪は一切問わないという扱いでよい。派遣先企業が在留資格を確認すれば、外国人派遣における不法就労は「偽造カード」の問題だけになる。即刻
2025年9月8日読了時間: 1分


vol-948:紹介してきたヤツに騙されたと言い逃れする
人口1.5万人の茨城県大洗町には、正規の在留資格を持つ外国人が1,047人住んでいるが、インドネシア人が約半数の526人にのぼる(2025年2月時点)。入管の摘発が緩かった35年前には2,000人以上の不法残留者がいたとも言われているが、未だに1,000人以上いるとみられていて、オーバーステイが後を絶たない。 この背後では、不法滞在者に住居や職場を斡旋し、一人あたり5万円の紹介料を受け取るブローカーが多数蠢いている。ブローカーは、大洗町だけで20人、鉾田市やひたちなか市を入れると50人を超えるともいう。水産加工会社や干し芋農家、解体企業、不動産会社とつながっているブローカーたちは常に連絡を取り合い、警察や入国管理局の監視の目を気にして行動している。 ブローカーの一人は「オーバーステイと分かった上で雇うんだけど、あの人たちは従業員のビザとかを一切確認しない。そうすれば、不法就労がバレたとしても『紹介してきたヤツに騙された』と言い逃れができる」と証言する。入管法第73条2第2項は「知らないことを理由として処罰を免れることができない」と明記しているので
2025年2月24日読了時間: 1分


vol-912:「不法就労等外国人対策の推進」は派遣先を狩る?
2024年5月16日公表の「不法就労等外国人対策の推進」改訂版は、「①偽変造の在留カード等を行使して就労する事案(派遣での常套手段)、②国内外のブローカーが介在するものを含め、表面上は正規の在留資格を有するものの、その実態は在留資格に応じた活動を行うことなく、専ら単純労働に従事する(「技術・人文知識・国際業務」の派遣)など偽装滞在して就労する事案、③実際には条約上の難民に該当する事情がないにもかかわらず、濫用・誤用的に難民認定申請を行い就労する事案(多くの派遣業者が着手)」を問題視。 要するに「派遣」を意識した書き方になっているほか、摘発対象である「不法就労等を企図する外国人や、これらを承知で雇用し、その弱みにつけ込み労働搾取を図る悪質な事業者」というのは「派遣先大企業」のことを指すわけだが、個々の不法就労事件で派遣先を逮捕する事例は少ない。不法就労等外国人対策の具体的内容(改訂)では、「不法就労助長行為事業主に対する労働者派遣事業の許可取消し処分」を明記しているが、ここでの「不法就労助長行為事業主」は「派遣先」のはず。結局、派遣先の追及はしない
2024年6月3日読了時間: 1分


vol-881:警察は派遣先の違法行為を摘発できるか?
2023年、技能実習先から失踪したカンボジア人を大手運送会社に派遣したとして、東京都葛飾区の人材派遣会社社長ら3人が逮捕され、就労資格のないベトナム人を解体作業員として違法に働かせたとして、代表取締役が逮捕された。いずれも入管法違反(不法就労助長罪)の疑いによるものだ。転職が許されない技能実習生や不法残留者を雇っていて言い逃れできないケースである。 上記のように明らかな不法就労に関与しないのは当然のことであるが、今後十分に留意すべきは、派遣外国人の受け入れになる。上記のカンボジア人の不法就労に関しては、派遣労働者と派遣業者が逮捕され、派遣先は摘発されていないが、入管法の条文を素直に適用すれば、派遣先の大手運送業者でも逮捕者がでなければおかしい。在留カードの確認義務を怠っているからだ。 もっとも、派遣先の摘発は、一部の例外を除いて極めて稀である。しかし、大手の派遣先がすべての責任を派遣業者に押し付けて、派遣業者が摘発されたら、他の派遣業者から不法就労の外国人を調達するという原罪が咎められない限り、違法な外国人派遣は続く。警察は覚醒することができるの
2023年10月2日読了時間: 1分


vol-838:「働かせていたが賃金は払っていない」はOK?
2021年8月11日、茨城県警は、会社社長と社長の妻を入管法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕しました。2020年9月~2021年6月上旬頃、経営する農産物生産会社「小川ファーム」で、就労資格のない中国人を不法就労させた疑いです。この中国人は、2021年6月9日、路上で社長のトラクターを無免許運転して現行犯逮捕されましたが、手錠をつけたまま逃走した男性で、出頭して道路交通法違反の疑いで逮捕、起訴されていました。不法滞在でも起訴されています。 その捜査から、容疑者として浮上した社長は「働かせてはいたが賃金を払ったことはない」、妻は「雇っていない」とそれぞれ容疑を否認しているようですが、入社前の研修なのであればともかくとして、在留カードを見れば、「不法滞在者」だと分かる外国人を「労務」に従事させながら、「給料を支払っていないから就労でない」というのは、ディフェンスとして弱すぎます。 偽造カードが出回っているので、すでに「在留カードを確認したから大丈夫だ」とは言えない時代になっていますが、不法滞在が疑われる外国人を雇えばお話になりません。どんなに言い逃れ
2021年9月27日読了時間: 1分


vol-824:ウーバーイーツが不法就労容疑で送検される?
2021年6月22日、警視庁は、ウーバージャパンの幹部2人と、法人としての同社を入管法違反(不法就労助長等)の疑いで書類送検しました。書類送検されたのは、かつてウーバーイーツを運営していたウーバージャパンと代表社員及びコンプライアンス担当の社員。2020年6~8月、在留資格の有無を確認せず、ベトナム人男女を配達員として違法に就労するのを助長した疑い。元代表社員は「報告を受けておらず、知らなかった」と否認、元社員は「外国人の登録に問題があることはわかっていた」と認めているようです。 都内では配達員の外国人が不法就労容疑で逮捕される例が多数あり(2020年184件)、警視庁は事態を重くみて、対策を講じるよう運営会社に指導を繰り返してきました。ウーバーイーツでは、配達員による交通法規やマナー違反のほか、交通事故も後を絶たず、警察への苦情が相次いでいるといいます。 ウーバーイーツに問題があったことは事実ですが、大勢の外国人労働者を使用して不法就労を助長しているという罪なら、外国人派遣の業者も同じはず。入管や警察が大手派遣業者に甘いのは、何か特別な関係があ
2021年6月28日読了時間: 1分


Vol.821:技能実習機構は大鉈を振るえるのか?
技能実習機構が、多数の失踪者が出たベトナムの大手送り出し機関5社からの実習生の新規受入を停止する方針を決めたようです。この大手5社が派遣している実習生は1割を超えます。2019年末時点のベトナム人実習生22万人で全体の過半数を占めています。同年における実習生の失踪者数は8,796人(2014年の1.8倍)で、ベトナム人は7割(6,105人・2014年の6倍)。 実習生の失踪が相次ぐ背景には、送り出し機関が実習生から徴収している高額な手数料があります。ベトナムでは、法令で手数料の上限を3,600ドル(約40 万円)と定められていますが、2~3倍の請求が常態化していました。2017年に設立された技能実習機構が 4 年半経ってようやく本気を出してきたのでしょうか。実習計画の取り消しや監理団体の資格剝奪も毎月のように発表されており、悪質な業者は排除されていくのかもしれません。 しかし、気になるのは、日立や日産の違反事件で不問に付されたフレンドニッポンのような大手監理団体への対処。政治銘柄も多いだけに難しいのかもしれませんが、フェアに処分されないのなら関係
2021年6月16日読了時間: 1分


vol-820:工場に大量に派遣している大手業者は摘発されない
6月2日、入管法違反(不法就労助長)の疑いで、滋賀県甲賀市の人材派遣会社代表と社員ら男女4人が逮捕されました。4人の逮捕容疑は共謀し、在留期間が過ぎていたフィリピン国籍の男女12人を派遣労働者として雇用し、甲賀市と湖南市の部品製造工場で作業員として働かせた疑いです。「不法就労外国人対策キャンペーン月間」における摘発第1号と言ってよいでしょう。 6月9日に、警察庁・法務省・入管庁・厚生労働省が公表した「不法就労等外国人対策の推進」は、問題となる不法就労として、偽変造の在留カードや偽装難民のほかに、「表面上は正規の在留資格を有するものの,その実態は在留資格に応じた活動を行うことなく,専ら単純労働に従事するなど,偽装滞在して就労する事案」として、「技術・人文知識・国際業務」の派遣労働者に単純労働をさせる場合のことを明記しています。 当局が本気でやる気なのか否かは、工場やドラッグストア等に「技術・人文知識・国際業務」の外国人労働者を大量に派遣している大手業者を摘発できるか否かでわかります。いつまで経っても小者の摘発ではアンフェアです。
2021年6月14日読了時間: 1分


vol-813:在留資格の取消件数が過去最高になっていく
2020年における在留資格取消件数は1,210件(前年比+21.9%)と2016年の4倍になりました。在留資格別で見ると、最多の「技能実習」561人( 46.4%)と次点の「留学」524人(43.3%)で全体の9割を占め、実習先から失踪した技能実習生や学校を除籍された留学生が就労したケースが多いようです。 取消事由別にみると、「在留資格に係る活動を行っておらず、かつ他の活動を行い又は行おうとして在留している場合(50.9%)」という不法就労型が最多で、不法就労を立証できなかった「在留資格に係る活動を継続して3か月以上行っておらず在留している場合(40.7%)」だけでなく、「偽りその他不正の手段により活動を偽り、上陸許可の証印等を受けた場合(5.6%)」も。 コロナ禍で、入管は厳しく摘発していなかったという印象でしたが、人員が拡充された中、入管法違反に対しては粛々と対処していたようです。実際、違反調査の結果を見ても、「出国命令」で優しく帰すのではなく、入国審査官の「審査」に委ね、犯罪者として処罰する方向に傾いているようにも見えます。2021年6月の
2021年5月28日読了時間: 1分


vol-796:法令違反の悪質ブローカーに正義はあるのか?
2020年春、高原野菜の産地で有名な長野県川上村の多くの農家は、深刻な人手不足に直面していました。新型コロナウイルスの影響で技能実習生が入国できなかったからです。そこで、ベトナム人250人を斡旋して百数十軒の農家の危機を救ったのが「ホアンアン合同会社」でした。しかし2020年秋、その会社の経営者ら3人は、職業安定法違反で逮捕されてしまいます。結果的に、免許なしに斡旋を行ったという罪で、2021年2月に有罪が確定しました。 農家から集金した「ホアンアン合同会社」は、手数料を抜いた上で給与を手渡すだけでなく、偽造在留カードも扱っていたようです。しかし、今回の事件で摘発された3人には反省の色が見えません。「入管制度とか、昔からむちゃくちゃ。私は法律的には間違っても人間的には間違っていない」と発言し、今後も外国人労働者に関するビジネスに係わっていくつもりのようです。 法を犯した彼らは擁護できませんが、入管制度において、実態にそぐわない部分があることは事実です。不合理な現行制度を頑なに押し付けるだけでなく、実態に見合った制度に改善する不断の努力を入管に望み
2021年3月24日読了時間: 1分


vol-768:梅蘭はガイドラインを知っていればセーフだった?
中華料理店「梅蘭」で従業員に在留資格外の活動をさせた事件は、昨年 12月22日に、運営会社である「源玉商事」の女性役員と法人としての同社を入管法違反(不法就労助長)で略式起訴することで決着しました。共に逮捕された弟の社長は不起訴処分。昨年1月1日から9月8日まで、東京都内などの4店舗で、中国籍の従業員7人に在留資格で認められていない接客業務などをさせたという容疑ですが、この従業員7人も不起訴となっています。 結局、入管のガイドラインにおいて、「技術・人文知識・国際業務」における現場研修が認められている中で、「資格外活動違反」を立件することは難しかったものの、正社員数が多く(20~30人という説も)、「新入社員研修」というには長期間であった(5年という説も)ことに加え、逮捕時、姉弟ともに「資格外活動である」ことを認めていたことから、実質的な経営者であった姉と会社に罰金を課すだけで収めたということなのでしょう。 逆に言えば、ガイドラインを遵守し、家宅捜索時にきっぱりと否認していれば、逮捕されることもなかったはず。普段のコンプライアンスが大事です。
2021年1月6日読了時間: 1分


vol-756:梅蘭は入管の研修ガイドラインに救われた?
11月30日、有名中華料理店の「梅蘭」で、接客・レジなどの資格外活動をしたとして、入管法違反の疑いで9月9日に逮捕された中国人男女7人が不起訴処分になりました。9月30日に運営会社の役員2人が逮捕され、容疑を認めたと報じられていましたが、最悪の事態は免れたようです。 不起訴理由は明らかにされていませんし、逮捕された役員2人のことは何ら報じられていませんから、確定的なことは言えませんが、資格外活動の疑いをかけられた従業員が不起訴なのに、雇用主だけを有罪にするということは一般的に考えにくく、「技術・人文知識・国際業務」が認めている現場研修であった可能性が完全には否定できないという結論に至ったのでしょう。 その意味で、今年4月、入管が「技術・人文知識・国際業務」における現場研修のガイドラインを公表したことは大きかったと思われます。「技術・人文知識・国際業務」の社員を現場で使っている企業は、当該ガイドラインを熟読して、雇用状況の遵法性を確認するとともに、当局が来たときにすぐに見せられるように、ガイドラインを現場に常備しておいた方が良いでしょう。
2020年12月4日読了時間: 1分


vol-711:ベトナムで日本人が不法就労を助長?
2020年8月14日、ベトナムの裁判所は、偽造ビザでベトナム人をヨーロッパの国に不法に入国させようとしたとして違法な外国滞在を仲介した罪に問われ ていた日本人に対し、禁錮1年3か月の実刑判決を言い渡しました。服役後は強制送還されることになります。この日本人は、ベトナムで留学の斡旋をしている中国人らと組んでいましたが、手数料として1人につき約2万米ドル(約214万円)を要求していたと報じられています。ベトナムでは出稼ぎを 目的とした不法な手段による渡航が後をたたず、2019年10月にはイギリスの ロンドン近郊で、トラックのコンテナからベトナム人の男女39人の遺体が 見つかる事件が起き、関係当局が取り締まりを強化していました。 ベトナムは経済発展が続くものの貧富の格差が大きく、一獲千金を夢見て、 実習生として日本に渡航するなど海外への出稼ぎを望む人が少なくありません。日本では「借金を背負った実習生がかわいそうだ」という論調ばかりが目立ちますが、借金を背負ってでも海外で稼ぎたいと考えるベトナム人の 事情を理解し、その背景を是正しなければ、抜本的な改善は
2020年8月19日読了時間: 1分


vol-648:入管は違法就労の工場派遣を見て見ぬふりをする
群馬県太田市で業を営むある専門家は、「在留カード、パスポート、ビザが揃っていなくても、外国人を雇う方法はないのか」という問い合わせが多いと証言しています。非公式な手段で安い労働力を確保したいと望む社長たちからの相談です。「多くの外国人労働者は違法だとわかっていても、働き口を探さないといけない。企業側は安いお金で労働力を雇いたい。双方の利害はマッチしているわけです。ほとんどは派遣会社を経由しており、直接雇用ではなくて間接雇用。企業側は派遣会社の責任で、知らぬ存ぜぬで押し通せる。不法就労の外国人ばかりやり玉に挙げられる風潮がありますが、企業側の責任も極めて大きく、改めて考えるべきタイミングが来ています」 外国人派遣は、一部の限られた在留資格を除いて、不法就労の可能性が極めて高いのが実態ですが、入管法のリスクを回避したい企業側の強いニーズを背景に、派遣会社がリスクを背負う形で外国人雇用の主流を形成しています。 時折摘発されているものの、工場等に大量に派遣している大手の派遣会社はまだ無傷。入管庁は、知らぬ存ぜぬを決め込む気なのでしょうか。
2020年5月12日読了時間: 1分


vol-637:いきなりステーキがいきなりピンチ?
週刊文春が「いきなり!ステーキ」の東中野店における外国人の不法就労を報じました。その外国人は、2019年10月下旬に「留学ビザ」が切れて退職したものの、2019年12月末から店舗に戻り、再び働き始めたといいます。店舗のオーナーは、不法就労であることを知りながら、年末年始の人手不足を乗り切るために、当該外国人に「働いてほしい」と打診しただけでなく、日本人アルバイトが働いたことにして、いったん日本人アルバイトの銀行口座に振り込み、その中から当該外国人の分を取り出して、現金で手渡ししていました。フランチャイザーの「ペッパーフードサービス」は、この事実を把握し、2020年2月4日に当該店舗との業務委託契約を解除しました。 留学ビザの期限後に、難民認定申請をしながら日本に在留し、就労するという手口は、少なからず見受けられますが、明らかな不法就労に相当し、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科せられる可能性があります。 週刊文春によれば、当該外国人は、別の焼肉店で働いているようですが、就労資格を持たない外国人雇用は言い訳が効きません。絶対に避けるべき
2020年4月21日読了時間: 1分
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