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vol-376:資格外活動でないと主張するために必要な知識

2019年3月27日
読了時間: 3分

更新日:10月25日

  • 入管法の構成を見ると、第24条において、「退去強制事由 」を定めた上で、この「退去強制事由」に相当すると思料される場合については、入国警備官による「臨検、捜索及び押収(いわゆる「ガサ入れ」)を許容したり(第31条)、3年以下の懲役または300万円以下の罰金の対象とする(第70条)という体系になっている。したがって、入管法のコンプライアンスを整備するに際しては、『万が一にも、「退去強制事由」に相当すると思料されない』ように行うという観点が重要になる。

  • 例えば、「資格外活動」に基づく「不法就労」を回避するためのコンプライアンスに関して言うと、「第19条第1条の規定に違反して収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を専ら行っていると明らかに認められる者」が、「退去強制事由」として定められていることに留意しなければならない 。ただし、「退去強制」とは、外国人に対しても日本国憲法が保障している「居住・移転の自由」を、国家が侵害する行為であるため、類推解釈は認められず、明確性が厳格に要求される。日本国憲法は、日本人のみならず、適法な在留資格を所持し、在留期限に至っていない外国人には、「居住・移転の自由」を保障している 。このため、その基本的人権を侵害するには、明確な法的手続が必要である。この点を、まずは、十分に理解すべきである。

  • 「収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を専ら行っていると明らかに認められる者」(入管法第70条)という定めがある以上、「資格外活動を『専ら』行っている」と誤認されないようにする必要があるし、ましてや、「資格外活動を専ら行っていることが『明らか』に認められる」という就労環境を絶対につくってはならない。

  • この点を法解釈する際には、「専ら行っている」という表現の中にある「専ら」の解釈が重要になるが、判例では、「その事ばかり」「他はさしおいて、ある一つの事に集中するさま」と判示されている 。すなわち、「資格外活動を専ら行っている」とは、「外国人の主たる在留目的がその在留資格に基づき本邦において行うことができる活動から資格外活動に変更されたと認められる程度に資格外活動を行っている場合」をいうことが判例上確立されている。

  • つまり、「外国人の主たる在留目的が資格外活動に変更されたと認められる程度に資格外活動を行っている場合」でないとすれば、「退去強制事由」には相当しない 。さらに加えて、「在留資格に基づき本邦において行うことができる活動」(いわゆる「主たる活動」)のために必要な活動(いわゆる「従たる活動」)である場合には、「強制退去事由」に相当すると思料すること自体が困難である。したがって、コンプライアンス上は、ある「活動」が「資格外活動」と誤認されるリスクがある場合、「従たる活動」としての位置付けを明確にするとともに、「外国人の主たる在留目的が全く変更されていない」という主張することができるように、客観的証拠を積み上げておくことが重要になる。

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