top of page

vol-677:中小企業に大手人材のプラットフォームは価値がない

2020年6月20日
読了時間: 2分
  • 日本における人材大手のビジネスモデルは、「上澄み人材✕知名度のある大手企業」というマッチングを主軸にしている。このため、ストライクゾーンが極めて狭い範囲に留まっている。それどころか、「上澄み未満の人材」を「有名な大企業」で集客したり、「無名の中小企業」でも「上澄み人材」を雇える、という幻想を振りまくという「ミスマッチングなビジネス(ありていに言えば「詐欺」)」で稼いでいる。ここは、「人材紹介」という「業態」における最大の急所でもある。

  • 日本全国に企業は367万社(2021年)あるが、上場企業は0.1%の3,951社しかない(2024年9月末)ので、求人企業を上からS・A・B・Cで分類すると、企業数はS:A:B:C=1:10:100:1000の構成比と想定することができる。一方、就労者は、大企業:中小企業=3:7だから、S:A:B:C=1:2:3:4と推定しても差し支えない。この場合、「職業紹介」が得意にする分野を広く捉えた場合(S+A)でも、そのストライクゾーンは全体の0.3%(=3×11÷11,110)にすぎない。

  • 例えば、マイナビは、「割合でみると大企業は、全体の0.3%程度しかありません。つまり、日本の企業のほとんどは中小企業が占めているのです。また、従業者数で比較すると、全体の30%の人が大企業で働いていることになります。大企業は全体の0.3%しかないと聞くと非常に狭き門のように思えますが、規模が大きい分働いている人も多いため、大企業に転職するチャンスは誰にでも十分にあるでしょう」とHPに明記し、あたかも「誰でも大企業で働ける」という「夢」(=ありていに言えば「ウソ」)を振りまいている。

  • 人材大手のプラットフォームは、「大企業」と「上澄み人材」をマッチングするために設計・運営されている。その結果、人材大手のプラットフォームに、中小企業や個人事業主の求人が掲載された場合、「大企業」の求人と比較されて、求職者が「大企業」に流れてしまうだけでなく、求人件数が多いため、「中小企業」の求人の存在自体が埋もれてしまう。このため、人材大手のプラットフォームでは、求職者の応募数が実力以上に少なくなる。また、人材大手のプラットフォームで、「上澄み未満の人材」が求人に応募した場合、「上澄み人材」の応募者と比較されてしまうため、内定が「上澄み人材」に流れてしまうだけでなく、求職者数が多いため、「上澄み未満の人材」の応募の存在自体が埋もれてしまう。このため、内定する確率が実力以上に低くなっている。

  • 要するに、無名の中小企業や有名大卒でない求職者にとって、人材大手のプラットフォームは意味がないのである。

bottom of page