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vol-1122:アジアの国々にとって日本は魅力のある国だ
ゆで太郎システムの池田智昭社長は、外国人社員の必要性を対外的に訴えているために、様々な誹謗中傷を受け、ボイコット運動も仕掛けられている。しかし、池田社長は、懲りずに外国人材の必要性を公に訴えることが必要と確信し、再びインタビュー(経済界)に応じた。 ゆで太郎システムでは、正社員700人のうち外国人が500人。大卒初任給は35.5万円で、業界最高レベルを自認している。日本人と外国人で人事上の不平等はなく、すでに外国人社員から、マネージャー1人、店長12人、副社長16人が登用されている。 一部の関係者は円安を背景に「日本の魅力は落ちていく」と発言しているが、池田社長は、今後についても、「ミャンマーだと月収1万~2万円の若者たちが、当社では月25万~30万円稼げるので 毎月10万円をミャンマーに送ることが可能です。2カ月でミャンマー人の年収が送金でき、1年で5、6年分を送れます。これだけのお金があれば商売をやる、土地を買い家を建てるなど、家族の生活の面倒を見て、お釣りがくるはずです。それを考えれば、アジアの国々にとって日本はまだまだ魅力のある国ではない
4 日前読了時間: 6分


vol-1115:労働者の質を無視した主張に説得力はない
外国人材を雇用している企業に関するポジティブな記事をポストすると、「日本人が集まらないのは賃金と労働条件がマッチしていないだけ」「ちゃんと見合った給料を出せば日本人は来る」「外国人の寮の費用や管理費相当を賃金に上乗せして募集すれば、真面目で生産性の高い日本人は来る」というコメントを少なからずいただく。ただ、これらのコメントに欠けているのは、労働者の「質」の問題だ。賃金を上げた場合に来てくれる日本人の「質」が、外国人材を下回るとすれば、賃金を上げてまで日本人を採用しようと思う経営者はいないだろうからだ。 無論、「自国でも仕事にありつけない貧困国の底辺層で、満足に日本語も話せずサボる事だけ熱心なクズなのが外国人」「シャチョーさんがいなくなるとお決まりのぐーたら勤務に逆戻りというのが外国人」「外国人はサボってばかりで働かない」というコメントがあるように、一部にダメな外国人材がいることは紛れもない事実である。しかし、500社以上の求人企業に対するアンケートで評価すれば、日本人と外国人の全体像をある程度窺い知ることができるはずだ。 全国雇用協会では、面接会
10月28日読了時間: 3分


vol-1107:中小企業に大手のプラットフォームは価値がない
日本における人材大手のビジネスモデルは、「上澄み人材✕知名度のある大手企業」というマッチングを主軸にしている。このため、ストライクゾーンが極めて狭い範囲に留まっている。それどころか、「上澄み未満の人材」を「有名な大企業」で集客したり、「無名の中小企業」でも「上澄み人材」を雇える、という幻想を振りまくという「ミスマッチングなビジネス(ありていに言えば「詐欺」)」で稼いでいる。ここは、「人材紹介」という「業態」における最大の急所でもある。 日本全国に企業は367万社(2021年)あるが、上場企業は0.1%の3,951社しかない(2024年9月末)ので、求人企業を上からS・A・B・Cで分類すると、企業数はS:A:B:C=1:10:100:1000の構成比と想定することができる。一方、就労者は、大企業:中小企業=3:7だから、S:A:B:C=1:2:3:4と推定しても差し支えない。この場合、「職業紹介」が得意にする分野を広く捉えた場合(S+A)でも、そのストライクゾーンは全体の0.3%(=3×11÷11,110)にすぎない。 例えば、マイナビは、「割合で
10月24日読了時間: 2分


vol-1102:欧米企業には日本企業にはない身分制度がある
伝統的な日本企業とは異なり、典型的な「ジョブ型」が大勢を占めている欧米企業においては、年功的な給与体系を採用していないから、長年勤めたからと言って、給与水準が上がるわけではない。日本企業のように「頑張って努力すれば、誰でもマネジメント職に就ける」ということもない。平社員は、昇給も昇格もすることなく、一生平社員のままである。 日本では、「欧州はワーク・ライフ・バランスを重視している」などと解説する専門家が闊歩しているが、昇格も昇給もない会社で「ワーク」を最重視できるはずもなく、「ライフ」でバランスを取るしかない。ブルーカラー同士が結婚した場合、生活を維持するために共働きせざるを得ず、外食するカネがないから、家に帰って家族で食事をするというのが実態と言ってよい。 また、一般的に欧米企業には、かつての日本企業のように、「社員は家族」という発想は基本的になく、経営陣(employer)と従業員(employee)の間は、「They and Us(あいつらと俺たち)」という言葉に象徴されるように、ある意味で「敵」同士であり、食堂や駐車場が別々だったりする。
10月22日読了時間: 4分


vol-1098:賃金を引き上げても人手不足は解決しない
「人手不足は賃金引き上げで解決」という短絡的な言説が広がる。確かに、賃金引き上げでこれまで就労していなかった人たちが就労するのであれば、そういう道筋はあり得る。しかし、賃金引き上げで就労人口がさほど増えないのであれば、賃金引き上げで他社から引き抜けば、引き抜かれた会社では「人手不足」が発生するので、マクロとしての「人手不足」は解決しない。いわゆる「合成の誤謬」だ。 目端の利く経営者だったら、そんなことはわかっている。賃金引き上げ競争は、「崖っぷちまでアクセルを踏み続けるチキンレースにすぎない」からだ。だから、少なからぬ経営者は「人手不足➡企業防衛➡雇用抑制➡賃金抑制➡粗利確保➡現状維持」という戦術を取っている。一般的に想定されている「人手不足➡賃金上昇➡消費拡大➡売上増大」という拡大再生産の方針は取らない。 その背景には、「人口が減っていく日本経済が今後大きく拡大することはない」という諦観がある。そこを打破しない限り、好循環における賃金上昇は実現しない。そこがわかっていない人たちが多すぎる。
10月21日読了時間: 1分


vol-1061:GHQは日本企業にジョブ型を導入できなかった
敗戦後の1946年7月に、GHQが招聘した米国労働諮問委員会は、「我が国の賃金に対する批判と勧告」という報告書を作成し、賃金方式を「ジョブ型=職務給」に変更すべきとする方針を打ち出したという歴史的事実がある。しかし、四半世紀を経過した1970年になっても「ジョブ型=職務給」を導入した大企業は18%にすぎなかったという。この事実から見ても、「ジョブ型」を日本的経営において根付かせることが如何に困難かがわかる。独裁的な権限を持っていたGHQが旗を振っても根付かなかった「ジョブ型」が軽々に定着するわけもない。 『現在の如き年齢、性及び婚姻状態の相違に基礎をおく賃金給料制度は経済的に不健全であり関係被傭者に対しては不公平であり……本委員会は日本政府及び日本の民間産業が職務評価の健全な原則即ち被傭者の個人的条件即ち性、年齢或は、婚姻状態に基かず、当該職務に必要な義務及び責任に基づく所の賃金給料制度に向かって努力することを勧告する』 (我が国の賃金に対する批判と勧告:米国労働諮問委員会) 1947年4月に来日し、日本の賃金慣行を視察した世界労連日本調査団も、
9月21日読了時間: 4分


vol-1060:日本企業における「ジョブ型」は紛い物が多い
近年、日本のメディアでは、「ジョブ型雇用」が称賛され推奨されている。このため、「メンバーシップ型雇用」に係わるデメリットが強調され、「ジョブ型雇用」のメリットばかりが喧伝される傾向がある。例えば、人事コンサルティング会社マーサージャパンによる大企業の管理職を対象とした調査(2020年9月)によれば、現状の雇用は、「メンバーシップ型」が34%、「どちらかというとメンバーシップ型」が30%で、「どちらかというとジョブ型」が15%、「ジョブ型」が21%であり、「メンバーシップ型」64%に対して、「ジョブ型」が36%の比率だったが、3~5年後の見通しを聞くと、「メンバーシップ型」44%に対して、「ジョブ型」56%と逆転。日本企業(特に大企業・上場企業)において、「ジョブ型」へと向かう潮流を観察することができる。 また、パーソル総合研究所の調査(2021年6月)によると、「ジョブ型」を導入企業は18.0%で、導入検討企業は39.6%であったし、「求人広告」や「合同企業説明会」を展開している学情が「ジョブ型採用」について調べたところ(2022年1月)、「20
9月21日読了時間: 4分


vol-1051:VUCAの時代におけるリスキリングはリスキーだ
日本の人材業界では、求職者が持っている「スキル」と求人企業が求める「スキル」を「マッチング」すればよいと考える「スキルマッチング思考」が支配的であり、転職を成功させるためには、必要とされる「スキル」を身に付ける「リスキリング」が推奨されている。これは、2024年8月に政府が公表した「ジョブ型人事指針」が示した方向性と同じである。要するに、「職務(ジョブ)ごとに要求されるスキルを明らかにすることで、労働者が自分の意思でリスキリングを行え、職務を選択できる制度に移行していくことが重要である」という考え方だ。 しかし、現代は、予測が難しい「VUCAの時代」だと言う。「VUCA」とは、「Volatility:変動性」、「Uncertainty:不確実性」、「Complexity:複雑性」、「Ambiguity:曖昧性」の4つの単語の頭文字をとった造語。要するに、「将来が読めない」と言われているわけだ。 将来が読めなくなればなるほど、将来において必要とされる「スキル」を予測することは困難になる。また、3ヶ月程度の努力で身に付けることができる「スキル」など、
9月20日読了時間: 2分


vol-1050:求職者のスキルに頼る前に経営スキルを磨け
リクルートでは、人材と仕事を考える際に、「WILL/CAN/MUST」という分析手法がある。各々、WILLは「やりたいこと、意思・希望」を、CANは「できること、能力・スキル、才能、実績」を、MUSTは「やらねばならないこと、求められていること、期待・責任」を指すが、「MUST」すら完璧にこなせない人材が、「WILL」を求めて、転職に期待を賭けてもうまくいくわけがない。現在は、「CAN」の一要素である「スキル」にスポットライトが当たっている(というよりも、スポットライトを当てすぎである)が、「職場のチームにおけるフィット感(=チームインテリジェンス)」を無視したスキル論に大した価値はない。 実際、経営の現場では、『人を使うというときにはどうしても“粒より”ばかりというわけにはいかない』(松下幸之助:松下電器創業者〈現パナソニック〉)という現実に直面する。「現状の戦力で最大の成果を実現する」ことが経営者の仕事である。 だから、世に知られる名経営者たちは、異口同音に「学歴や学業=スキルセット」の重要性を否定し、「使われる人材」よりも「使う経営者」を問
9月20日読了時間: 4分


vol-1049:日本において「ジョブ型人事」は机上の空論である
2024年8月28日、内閣官房・経済産業省・厚生労働省は、「ジョブ型人事指針」を公表した。「職務(ジョブ)ごとに要求されるスキルを明らかにすることで、労働者が自分の意思でリ・スキリングを行え、職務を選択できる制度に移行していくことが重要である」と説き、日本企業において支配的な「メンバーシップ型人事」から「ジョブ型人事」への転換を謳っている。 「キャリアは会社から与えられるもの」から「一人ひとりが自らのキャリアを選択する」時代となってきた。職務(ジョブ)ごとに要求されるスキルを明らかにすることで、労働者が自分の意思でリ・スキリングを行え、職務を選択できる制度に移行していくことが重要である。そうすることにより、内部労働市場と外部労働市場をシームレスにつなげ、社外からの経験者採用にも門戸を開き、労働者が自らの選択によって、社内・社外共に労働移動できるようにしていくことが、日本企業と日本経済の更なる成長のためにも急務であり、個々の企業の実態に応じたジョブ型人事の導入を進める。 (ジョブ型人事指針《内閣官房・経済産業省・厚生労働省》:2024年8月28日)
9月20日読了時間: 4分


vol-1024:ゆで太郎の給料は決して低賃金ではない!
500人の外国人社員を雇用するそばチェーン「ゆで太郎システム」の池田智昭代表は「事務職を募集すれば、日本人は山ほど来る。日本人はみんな現場で働きたがらない。190万人が失業していても有効求人倍率が1.2なのは、仕事を選んでいるからだ」と主張。「安く働く外国人労働者を入れれば入れるほど、日本人の給料は上がらなくなる」という反論に対しては、「外国人のコストは日本人以上。寮の費用や管理費が余計にかかっているのに、採用するのは、外国人の方が生産性が高くて真面目だからだ」と補足説明した。 SNSでは「賃金が安い外国人を雇うな!」という短絡的な意見が渦巻いているが、ゆで太郎の賃金体系は、初任給で23.4~31.0万円、店長クラスは35.5~47.0万円であり、決して「低賃金」ではない。そもそも、正規の在留資格で働く合法移民の賃金は、入管法上、日本人と同等以上でなければならない。 「外国人=低賃金」という誤解が蔓延しているのは、「不法移民が低賃金で働いている」という現実があるから。誤ったイメージを是正するには、不法残留者や偽装難民という不法移民を片っ端から摘発
8月29日読了時間: 1分


Vol-1017:楽観論に騙されることなく最悪期に備えよ
帝国データバンクの調査によれば、2026年6月の倒産件数は1,028件(前年同月869件、前年比18.3%増)となり、約2年ぶりに1,000件を超えた。また、上半期(1~6月)の倒産件数は、5,335件となり、前年(5,003件)を6.6%上回り、2年連続の5,000件超えとなった。物価高や人手不足という苦境の中で、販売不振に見舞われている中小企業が力尽きている。 大企業の増益や高水準の株価の背後に隠されているが、中小企業の景況感に力強さは感じられない。冷徹に観れば、AIブームで浮かれている市場関係者の中で、AIの収益化を具体的に語れる者は皆無であり、6ヶ月連続で前年比割れの実質消費(家計調査)や5月に悪化した鉱工業生産も懸念される。 そんな中、政策金利のさらなる引き上げが見込まれている。帝国データバンクの調査では、政策金利が1.0%へ引き上げられることによって3.3%の企業が経常赤字に転落、1.5%へ引き上げられた場合には6.1%の企業が経常赤字になるという試算となっている。高市政権やメディアで漂っている楽観論に騙されることなく、あらゆる局面に
7月13日読了時間: 1分


vol-983:最低賃金引上げは生産性向上をもたらす?
2025年10月3日から東京都の最低賃金が1,226円に引き上げられるなど、初めて全国すべての都道府県で最低賃金が1,000円を超えた。この施策の背景には、「最低賃金の引上げを契機に、企業は労働生産性の向上に努める。一方、賃金の引上げで消費者の購買力が向上し、販売価格の上昇を通じて企業の売上高が増える。結果的に、企業業績が改善するから、さらなる賃上げを実施できるようになり、経済の好循環が実現する」という机上の空論がある。 じつは、経済産業省のシンクタンク「経済産業研究所」が出した論文「Who Pays for the Minimum Wage in the Japanese Manufacturing Sector?(最低賃金の上昇を負担したのは誰か?)」はこの論理を否定。「日本企業は、最低賃金の上昇圧力に対して、事業と雇用を縮小させることで対応しており、販売価格の引上げで生産性を向上させた証拠は得られなかった」と結論付けた。 当たり前だが、「労働生産性の向上➡企業業績の改善➡賃上げ余力の発生➡最低賃金引上げの許容」という筋道が逆転することはない
2025年11月3日読了時間: 1分


vol-971:最低賃金引き上げは本当に良策なのか?
8月4日、厚生労働省は、最低賃金(時給)を63円引き上げる(全国平均)とする目安を示した。全国平均は1,118円となり、すべての都道府県の最低賃金が1,000円を超えることになる。東京都は1,163円から1,226円に引き上げるというのだから、企業経営の実態を無視している。景気が絶好調ならともかくとして、トランプ関税等もあり先行きは極めて不透明。最低賃金を2020年代に1,500円という政府方針に則って、逆算した結果なのだろう。 しかし、すでに悪影響は表れている。労働需給を最も鮮明に反映するアルバイトの有効求人倍率は、1.50倍(2023年1月)から1.03倍(2025年6月)に下落。じつは、2023年7月から有効求人数は前年割れを続けており、2年間もの長期に亘って、現場における企業の雇用意欲は減衰を続けている。 石破首相は「賃上げでさらに経済が活性化し、事業体が伸び、それにふさわしい賃金が支払われるという好循環が期待される。賃上げこそが成長戦略の要だ」と述べているが、現実は「賃上げこそが雇用意欲減衰の要」になっている。現実を直視しない経済政策が
2025年8月11日読了時間: 1分


vol-966:採用に1人100万円を費やす時代ではない
日立製作所は、かつて年間3000万円を使って毎年30人の新卒大学生を採用していた。しかし、「1人あたり100万円」という費用をかけたところで、3年で3割が辞めてしまう。「ジョブ型」で転勤や配転が自由にできなくなるのなら、教育コストがかかる新入社員に多額の費用はかけられなくなる。 即戦力を期待する中途採用も同様だ。人材紹介の場合、年収の30~40%が請求されるから、年収600万円の人材の場合、200万円前後が必要になる。しかも、入社後3ヶ月を経過すれば、その人材が辞めた場合に人材会社は紹介料は返金してくれない。そもそも、その人材のスキルを高く評価して採用したところで、企業文化や就業現場における人間関係や同僚のスキルセットと合わなければ、うまくいくことはない。サッカーで例えれば、個人のスキルは重要だが、もっと必要とされるのはゲームインテリジェンスだからだ。 経営環境が不透明さを増す中で、スキルセットを基盤にした馬鹿高い紹介料は誰も払わなくなる。中小企業でも負担可能な「1人当たり30万円以下」の採用対価を常に提供できる人材会社と付き合っていくことが重要
2025年7月7日読了時間: 1分


vol-940:必死に口説かなければ人材は雇えない
阪急阪神百貨店、高島屋、大丸松坂屋は、2025年から1月2日の営業を休止する。また、都内で唯一元日営業を続けていた西武百貨店も元日を休業にする。大手スーパーのサミットでは2021年、ライフでは2022年からすべての店舗で正月三が日は休業にしている。こうした状況下、「24時間365日営業」が前提だったコンビニでも、深夜休業や時短営業に切り替える動きが出てきている。 日本の人口は2008年をピークに減少の一途を辿り、今や「若い労働力」というだけで「希少価値」という時代になった。人手不足は深刻化する一方で、あらゆる業界において人材確保が難しくなっている。このため、豊富な労働力を前提に回っていた日本社会の様々な仕組みが回らなくなってきている。 一銭も支払うことなく、人材会社が送付してくる履歴書を悠然と待ち、来た履歴書の中から何人か選んで、求職者が入社面接のために来社するのを待つという旧態然としたやり方では、必要な人員を雇うことは不可能だ。人手不足に苦悩している経営者は、求職者が大勢いるところに自ら赴き、採用面接を千載一遇のチャンスと捉えて、必死に口説かな
2024年12月23日読了時間: 1分


vol-923:為替換算した水準だけで最低賃金を語るな!
「日本の水準は諸外国に比べて低い」として、この秋に、最低賃金がさらに一段引き上げられる。議論においては「日本の最低賃金が安すぎて、オーストラリアに出稼ぎに行く若者までいる」などということも話題になった。 オーストラリアは、ワーキングホリデーの渡航先として人気を博し、ビザ発給は過去最多。最低賃金は2,300円で日本の2倍以上だが、実態を窺うと、渡航したものの仕事が見つからず、現地で困窮して、炊き出しに列をなす若者も少なくない。「仕事に就くまで2カ月ぐらい。130件に応募して面接に進んだのが3件」「オーストラリアの仕事探しは厳しい。一歩タイミングをミスると帰国」「ようやく仕事に就けたものの2時間でクビ」「歩合制だったので、1日8時間とか10時間働いても3,000円」という証言もある。 そもそも、現地の労働環境や生活水準を無視して、為替換算した賃金水準だけで議論すること自体がナンセンス。スイスの賃金は、日本の3~4倍だが、生活費も3~4倍という話もある。まともに人を雇ったことがない学者や労働組合や弁護士の空論に流されずに、経済実態に即応した議論をしてほ
2024年8月26日読了時間: 1分


vol-922:日本人は諸外国を凌駕する働き者なのか?
あるコンビニの店長は、「求人募集をしても、日本人で応募してくるのは中高年ばかり。その年齢でコンビニでバイトしようという人たちのほとんどは、正直言って仕事ができない。大手メーカーを退職後にうちで働き始めた60代の男性は、在庫管理用のスマホ型の端末の使い方を覚えるのに半年かかりました。その一方、外国人アルバイトはみんな仕事をすぐに覚えてくれる。それに急なシフト変更や深夜の残業も快諾してくれます」と証言している。 「移民」の話になると、暗黙裡に「日本人は優秀だが外人はダメ」「日本人は働き者だが外人はさぼる」という前提に基づいて主張する論者は少なくないが、いまや日本人の年間労働時間(2023年)は1,611時間(31位)で、韓国の1,872時間(9位)と比べると1ヶ月半以上少なく、米国の1,799時間(16位)より188時間も少ない。怠け者と思われがちのイタリア(1,734時間・20位)やスペイン(1,632時間・26位)にすら後塵を拝している。 経営者が二人揃えば「日本人の若い奴は根性がない」「努力しない」「すぐに辞める」という愚痴ばかり。「仕事中毒」
2024年8月19日読了時間: 1分


vol-919:新陳代謝が必要なのは中小企業より大企業だ!
最低賃金がさらに引き上げられる。その背景には「賃金上昇➡消費増➡売上増➡利益増➡雇用増➡賃金上昇」という好循環が発生するという論理があるのだが、それは夢物語だ。経営者が市場拡大に確信がない間は「賃金上昇+雇用増」には踏み切れないので、中小企業が破綻していくだけで終わる。 もっとも「中小企業が破綻する」ことについて、政府やエコノミストはズルい回答を用意している。「低い水準で留まっている日本経済の生産性を向上させるためには、付加価値を産み出す力が弱い中小企業を新陳代謝すべき」という論理だ。つまり、「中小企業の破綻➡生産性の低い中小企業の退出➡大企業への人材の移行➡経済全体の生産性向上」という論理を用意している。 これは「嘘」。潰れた中小企業から大企業に転職した人材などどこにもいない。そもそも、大企業自身が早期退職を募っている。大企業の生産性が高く見えるのは、下請けへの皺寄せを含んだコスト削減が主因で、新たな付加価値を産み出したことによるものではない。じつは、日本経済の生産性を引き上げるために必要なのは、中小企業ではなく、大企業の新陳代謝なのである。
2024年7月29日読了時間: 1分


vol-908:若手社員は外国人に頼らざるを得ない!
労働政策研究・研修機構の推計によれば、2040年の日本の就業者数は2022年より956万人少なくなる。2023年の就業希望者は233万人で、仕事を探している完全失業者178万人と合計すると411万人。これに対し2003年は880万人(就業希望者530万人+完全失業者350万人)だったから、20年間で半減したことがわかる。人手不足というとすぐに「賃上げ」という話になるが、就業者の総数が減るのだから、マクロ的には解決できない。 日本商工会議所によれば、2024年度に「賃上げを実施予定」する中小企業は61.3%だというが、賃上げの対象のうちパートタイム労働者が83.3%と最多で、正社員の賃上げは25.4%にすぎない。また、新入社員の初任給を引き上げる分だけ、賃上げの歩みを緩めるケースが多いから、生涯年収は増えるどころか減る場合すらある。要するに、賃上げで問題は解決しないのだ。 結局、現実的には外国人材を活用するしかない。採用するのは20~30代になるから、「若い年齢層は外国人中心、年配者層は日本人中心」という組織になっていく。この組織変化に対応できる企
2024年4月30日読了時間: 1分
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