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vol-1057:企業側は派遣会社の責任で知らぬ存ぜぬで押し通す

3 日前
読了時間: 3分
  • 外国人派遣が孕む問題については、業界人であれば「常識」であり、古くから指摘されてきた。ノンフィクションライターの栗田シメイが書いた「外国人の不法就労が今でもやまない深刻実態 ーー 労働者を食い物にする悪質ブローカーも存在」(東洋経済オンライン:2020.3.10)から、参考になる部分を抜粋してみよう。

    「太田市や大泉町のような外国人労働者が多い群馬の地域では、企業の社長からこんな相談を受けるんです。『在留カード、パスポート、ビザ。この3つがそろっていなくても、外国人を雇う方法はないのか』と。つまり正式なルートでない方法で安い労働力を確保できないか、ということを暗に尋ねられているわけです。こういった驚くべき“相談”が2019年だけで1500件近く寄せられているというのが現実です」

    そんな証言を聞いたのは、群馬県太田市の取材をしているときだった。太田市で行政書士業を営む、山田さん(仮名)が続ける。

    「とくに問題視しているのがベトナム、ネパール、インドネシアといったアジア圏からの特定活動をベースとした在留資格を保有していると“される”人々。特定活動に関しては、風俗営業以外は例えば調理師や清掃など、決して高くないハードルで許可が下りてきた。特定活動での在留資格が欲しい人たちに向けた裏組織は多く、平然と在留資格の偽造や書き換えも行われている。多くの外国人労働者は違法だとわかっていても、働き口を探さないといけない。企業側は安いお金で労働力を雇いたい。双方の利害はマッチしているわけです。給料を手渡しだったり、別の人に振り込む形で、間接的に賃金を支払ったり。結局ほとんどは派遣会社(人材紹介会社)を経由しており、直接雇用ではなくて、間接雇用なわけです。企業側は派遣会社の責任で、知らぬ存ぜぬで押し通せる。不法就労の外国人ばかりやり玉に挙げられる風潮がありますが、企業側の責任も極めて大きく、改めて考えるべきタイミングが来ています」

  • 上記で指摘されているように、この「企業側は派遣会社の責任で、知らぬ存ぜぬで押し通せる」という点が外国人派遣の最大の欠陥。逆に言えば、派遣先企業が「知らぬ存ぜぬ」と言えなくなれば、それだけで、この問題は雲散霧消する。しかし、この外国人派遣問題をさらに悩ましいものに変貌させたのは、在留カードなどの「偽造」である。

    太田市に住むベトナム人男性であるダンさん(20代・仮名)は、匿名を条件に“偽装勧誘”の手口を明かしてくれた。・・・

    日本語能力証明書、在留カードの入手は決して難しくないです。それはもちろん“ニセモノ”ですが。本来であれば年収や貯金額、学歴や日本語レベルといった非常に高いハードルがあるんですが、そういった資格をすべて偽造する業者が存在しています。インターネット上でも簡単に見つかるし、ベトナム国内にも日本にもさまざまな業者がいます。友人や知人を通してブローカーのほうから接触してくるケースもある」

  • 派遣先の問題を知りながら、入管が外国人派遣を放任してきた結果、「外国人派遣+オーバーステイ+偽造在留カード」という巨大なインフラが全国津々浦々にできあがってしまった。この人災を解決できるか否かが、新しく就任した山下法務大臣に問われている。

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