vol-1082:高市首相は所信表明演説で「ゼロプラン」を無視
2026年10月5日、高市首相は、国会における所信表明演説で「必要な政策や改革を先送りせず『強い経済』と『財政の持続可能性』をともに実現する」と訴えた。政策実行とその成果を丁寧に説明し、「正攻法で市場の政府に対する信頼を高めていく」と主張。首相は「私が貫く志は『経世済民』だ」と切り出した。国民の手取り増と財政の持続可能性に触れ「その両方を実現することこそが責任ある積極財政の意味だ」と強調した。
戦略17分野・62製品などの「危機管理・成長投資」について幅広く内容に触れ、必要な投資は先送りしないと断りつつ「効果の乏しい事業を漫然と続けることもしない」と明言。物価高への対応として食料品の消費税負担の軽減と所得に応じた支援金に取り組むと紹介した。
この点、ほとんど触れられることがなかったのが、「外国人問題」である。「外国人の受入れの基本的な在り方についても、検討を進めてまいります」という一文だけにとどまり、「不法滞在者ゼロプラン」にすら触れなかった。
2025年の所信表明演説において、「一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民の皆様が不安や不公平を感じる状況が生じていることも、また事実です。排外主義とは一線を画しますが、こうした行為には、政府として毅然と対応します。政府の司令塔機能を強化し、既存のルールの遵守を求めるとともに、土地取得等のルールの在り方についても検討を進めてまいります。そのため、新たに担当大臣を置きました」と唱えたのと比べても明らかな手抜きである。
やはり、高市首相は、本音の部分では「外国人問題」に興味がないようである。
【高市内閣総理大臣所信表明演説(2026.10.5)】
人口減少は、静かに進む国難です。少子化の流れを反転させるとともに、人口減少社会に適応した新たな国のかたちを築かなければなりません。年末を目途に「人口総合戦略」を策定し、人口動態の将来シミュレーションと対応策の全体像をお示しし、その後、分野横断的に施策の検討を進めてまいります。「外国人の受入れの基本的な在り方」についても、検討を進めてまいります。人手不足は、人口減少社会の最大の課題です。医療・介護、物流・公共交通などのエッセンシャルサービスを守り、国内投資拡大にも対応するため、AX(AIトランスフォーメーション)の社会実装を大胆に進めます。AX・DXの恩恵が行き渡る社会を構築するため、政府の司令塔機能を強化することで、行政の縦割りを打破し、安全、安心で、信頼できるAIの開発促進や徹底活用を通じたデジタル社会の形成に向けた官民の施策や取組を、強力に進めます。
【高市内閣総理大臣所信表明演説(2025.10.24)】 日本の最大の問題は人口減少であるとの認識に立ち、子供・子育て政策を含む人口減少対策を検討していく体制を構築します。人口減少に伴う人手不足の状況において、外国人材を必要とする分野があることは事実です。インバウンド観光も重要です。しかし、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民の皆様が不安や不公平を感じる状況が生じていることも、また事実です。排外主義とは一線を画しますが、こうした行為には、政府として毅然と対応します。政府の司令塔機能を強化し、既存のルールの遵守を求めるとともに、土地取得等のルールの在り方についても検討を進めてまいります。そのため、新たに担当大臣を置きました。



