vol-1124:チャーター船による強制送還の定期便をつくれ!
強制送還が進まない。その一因は、入管が、一般の航空便による「護送官付き国費送還」という手法にこだわり、飛行機のチャーター便で大量に強制送還するという手段を使わないからだが、それは、野党が、後日「コストが高い」などと騒ぎ立てるからだ。実際、入管は、平成25年度からチャーター機に乗せる集団送還を8年間で計8回実施したが、339人を強制送還するために、総費用は2億2500万円にのぼり、一人当たり66.4万円かかっている。
しかし、費用面の問題については、今年10月1日から在留資格の手数料をめちゃくちゃ引き上げたのだから、十分に賄えるはずだ。どんどん飛行機のチャーター便で強制送還すればいい。
ただ、じつは、もっと効率的な手段がある。それは、チャーター船だ。
「集団送還」という話になると、入管は飛行機しか想定していないようだが、船であれば、もっと安価かつ大量に送れるようになる。確かに日数はかなり長くかかるだろうが、別に速くて高い航空便でなければならないという理屈はない。
何だったら、「強制送還専用船」を国で一隻だけ保有すればよい。船内に施錠できる収容場を設けて一度に大量に輸送する。日本に帰船したら、すぐに次の収容者を乗せて、強制送還の船旅に出ればいい。国籍を無理にまとめる必要もない。近隣国なら各国ごとに寄港すればよいからだ。いわば「チャーター船による強制送還の定期便」になる。不法残留者が激減し、長期収容者がいなくなるまで、稼働率が低くなることはないから、無駄遣いにはならない。
一般の航空便を使っていると、搭乗時に突然、「アー、アー」と叫んで暴れ、放尿して抵抗、機長に搭乗を拒否されたりする。しかし、チャーター船であれば、「アバレルヨー」と宣言して暴れ出しても、船内の収容場に放り込んで施錠してしまえばよい。
重要なのは、このチャーター船による集団送還を定期便にすることによって、長期間収容されても絶対に「仮放免」されないということが世の中に知れ渡ることだ。チャーター船が帰ってくるという噂が流れると、収容者は「次は俺の番かも」と心配になり、収容所内で粘る意志が折れる。収容所を運営する入管職員も、面倒ごとを起こす奴は片っ端から、チャーター船に乗せて強制送還してしまえばいい。そうなれば、「仮放免」を勝ち取るための仮病やハンガーストライキなどの奇行がなくなり、自腹で航空便を買って帰る輩が激増するだろう。
【参考資料】 「アバレルヨー」絶叫、放尿、脱糞も 不法滞在者、強制送還の実態 チャーター機代2億円超
2023年9月16日(産経新聞)
不法滞在の外国人を集団で強制送還するチャーター機代が8年間で2億円以上かかっていることが16日、出入国在留管理庁への取材で分かった。本来は自己負担が原則だが、送還を拒否している場合は国が負担せざるを得ず、暴れるなどした場合にはチャーター機を用意するという。不法滞在者は素早く祖国に帰すべきという意見は多いが、諸外国と海を隔てた島国日本では容易ではない。
入管庁によると、不法滞在や犯罪などで法務省が「退去強制令書」を発付した外国人は過去10年間で約6万9千人。9割ほどは自ら帰国するが、拒否した場合は「送還忌避者」として強制的に帰国させるケースがある。
ただ、島国である日本は移動手段として高額な航空機代が発生する。本人が拒否している場合は国費を使わざるを得ず、付き添いの入国警備官らの旅費も必要になる。
また、一般客も乗る民間機の場合、送還忌避者があえて暴れたり、暴言を吐くなどして機長判断で搭乗を拒否されるケースも多発。法務省は平成25年度から同じ国同士の送還忌避者をチャーター機に乗せる集団送還を8年間で計8回実施した。
これまでにフィリピン、タイ、ベトナムなど6カ国の計339人が対象となったが、埼玉県川口市などで住民との軋轢が表面化したクルド人が多く住むトルコやイランは含まれていない。
費用は8年間の累計で2億2500万円にのぼり、個別に送還したケースも含めると10億円を超える。令和3年以降はコロナ禍などもあり集団送還は行われていないが、同年は送還された約4100人のうち約1300人が国費でその割合は高くなっている。
送還忌避者をめぐっては、深刻な事例が後を絶たない。入管庁関係者によると、トルコ国籍の男の場合、搭乗時に突然、「アー、アー」と叫んで暴れ、放尿して抵抗、機長が搭乗を拒否した。1週間後に再度試みたが、男は「アバレルヨー」と大声で宣言して再び暴れ、警備官らが両手足を押さえてようやく帰国便に乗せたという。
モロッコ国籍の男は搭乗前に警備官を殴り、別の警備官らが頭を押さえるなどして送還した。こうした様子はすべてビデオに収められている。搭乗後に放尿や脱糞したり騒ぎ続けるケースでも、警備官は隣の座席で帰国先まで付き添うという。入管庁幹部は「一般機では暴れてもチャーター機ではあきらめる場合が多い。個別送還よりコストが抑えられる面もある」と話す。
令和4年末に送還忌避者として国内に残っている人は前年より約1千人増え、累計で4233人。最多はトルコ国籍の約600人で、多くはクルド人とみられる。全体の9割以上は入管施設への収容を一時的に解かれた「仮放免」の立場で、半数程度は難民認定申請中という。
6月成立の改正入管難民法では、難民申請中に送還が停止される回数を2回に制限、機内で暴れるなどした場合、1年以下の懲役などの罰則を設けた。ただ、仮放免者の中には、行方が分からなくなっている者も約1400人おり、強制送還そのものが困難な状態が続いている。



