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vol-1046:山下法務大臣は「特定技能」を偏愛するのか?

5 日前
読了時間: 3分
  • 山下法務大臣は、自民党において、2024年12月に「外国人材等に関する特別委員会委員長」に就任し、2025年5月28日に石破茂前首相に対して、「国民と外国人が安全・安心に暮らせる共生社会の実現」と題する提言書を手交した。その提言書を読むと、「特定技能」に関しては、「特定産業分野及び育成就労産業分野に係る分野別運用方針の策定に当たっては、業界のニーズや実情などを的確に把握し、人手不足の分野において人材確保と受入が適切に行われるよう、分野別の追加、受入見込み数の設定、転籍制限の期間の設定等を行う必要がある」と書いてある。

  • また、山下法務大臣は、自民党において、2025年11月に「外国人政策本部副本部長」に就任し、「出入国・在留管理等の適正化・外国人受入れに関するプロジェクトチームPT座長」を兼務した。2026年1月21日に、「国民が安全・安心に暮らし、社会・経済の持続的発展により、誰もが元気になる社会の実現に向けて」と題した提言書は、高市首相に手交されている。その提言書は、「特定技能」に関して、「特定産業分野及び育成就労産業分野に係る分野別運用方針の策定に当たっては、省人化を含む生産性向上及び国内人材確保が前提であることを念頭に置き、これらについて厳密に精査し、両制度における受入対象分野や受入見込み数を適切に設定する必要がある」と若干の厳格化を匂わせているものの、「外国人の受入れ状況や転籍状況等を継続的かつ的確に把握した上で、受入れの停止や受入れ見込み数の再設定等の対応を不断に検討すべきである」という一文が本音だろう。要するに、自民党としては、受入見込み数を引き上げたいのだ。

  • 実際、「特定技能」や「育成就労」の新しい分野として認められたい業界団体や受入れ見込み数を引き上げてほしい大手企業が、これらの決定プロセスに関与している自民党の国会議員たちに群がっており、これらの政治家たちが開催する資金集めパーティが活況を呈しているという。人手不足に直面している経営者たちは必死。「特定技能」や「育成就労」の利権は、政治家にとって、とっても美味しい「飯のタネ」なのだ。入管にとっても、天下り先が増えるのだから、「特定技能」や「育成就労」を贔屓にするようになる。

  • その結果、現在は、「特定技能」を偏愛する奇妙な入管行政がまかり通っている。日本語を話すことができて、日本の企業文化を理解している「技術・人文知識・国際業務」や「技能」や「経営・管理」の外国人を不許可にして母国に帰国させる一方で、日本語を話すことができず、日本の企業文化を理解していない「育成就労」の外国人を大量に日本に招いて、来日してから日本語や日本企業の文化を教えるのだ。ハッキリ言って、アホである。

  • 上記した提言書を取りまとめる立場にあった山下法務大臣は、どちらかと言えば、「特定技能」の推進派なのだろう。ただ、現在のようなアホな入管行政を放置するのであれば、利権やカネのために、業界団体の代弁者になり下がっている国会議員たちと同類だと見られても仕方がない。そうではないことを切に祈りたい。

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