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vol-648:入管は違法就労の工場派遣を見て見ぬふりをする
群馬県太田市で業を営むある専門家は、「在留カード、パスポート、ビザが揃っていなくても、外国人を雇う方法はないのか」という問い合わせが多いと証言しています。非公式な手段で安い労働力を確保したいと望む社長たちからの相談です。「多くの外国人労働者は違法だとわかっていても、働き口を探さないといけない。企業側は安いお金で労働力を雇いたい。双方の利害はマッチしているわけです。ほとんどは派遣会社を経由しており、直接雇用ではなくて間接雇用。企業側は派遣会社の責任で、知らぬ存ぜぬで押し通せる。不法就労の外国人ばかりやり玉に挙げられる風潮がありますが、企業側の責任も極めて大きく、改めて考えるべきタイミングが来ています」 外国人派遣は、一部の限られた在留資格を除いて、不法就労の可能性が極めて高いのが実態ですが、入管法のリスクを回避したい企業側の強いニーズを背景に、派遣会社がリスクを背負う形で外国人雇用の主流を形成しています。 時折摘発されているものの、工場等に大量に派遣している大手の派遣会社はまだ無傷。入管庁は、知らぬ存ぜぬを決め込む気なのでしょうか。
2020年5月12日読了時間: 1分


vol-647:在留外国人基本法を制定せよ!
2020年3月8日、群馬県では、関係自治体が「多文化共生・共創県ぐんま」の共同宣言に署名し、多文化共生・共創推進条例の制定を目指すことを公言しました。他の地域でも、外国人を受け入れるための様々な試みが進んでいます。地方になればなるほど、「外国人の力を借りなければ社会が回らなくなっている」という現状を切実に感じているからでしょう。 識者からは、「政府が責任をもって外国人支援に取り組む姿勢が伝わってこない」とか「外国人の身になって考える姿勢を徹底してほしい」などという注文が相次ぎ、在留外国人からも「日本は働きやすい国ではない」「受け入れ態勢がほとんどできていない」という声が寄せられていますが、司令塔であるはずの入管庁の動きは鈍いままです。このまま放置すれば、中国が人材輸入国に転じたときに、日本社会を維持していくことは困難になるでしょう。 日本が魅力ある受入国になるには、基本的な日本語・日本法・日本史を習得した外国人には内国民待遇を保証することを明記した「在留外国人基本法」を制定して、外国人が安心して日本で暮らせるようにする必要があります。
2020年5月11日読了時間: 1分


vol-646:実証経済学は「移民増=低賃金」と説いていない
日本における「移民政策」は、人種差別を内包する感情論か、人権至上主義の理念論か、目先の人手不足に引きずられる算盤論のいずれかになりがちで、かつ、三者とも他の二者を説得できず、グチャグチャの戦いになっています。 この点、米国では、経済学を使ったデータ分析を梃子にして、合意形成しようという試みが続けられています。例えば、移民が自国民の仕事を奪うかどうかは実証可能。1980 年に米国のマイアミ市に移り住んだキューバ移民の影響を実証分析したところ、12 万人を超える移民によって、市の労働力人口が約7%も増えたものの、賃金は著しく下がったとはいえず、失業率にも影響は出ませんでした。ほかにも、多くの経済学者が「移民による労働市場への悪影響はほとんどない」という実証分析を公表しています。 無論、学界では、「前提条件に問題がある」などという反論もありますが、感情論ではなく、実証分析の正確性を高める方向での指摘であり、日本でも、同様の試みが必要だと思われます。もっとも、米国の政界は日本と同様で、感情論と理念論と算盤論がグチャグチャなままなのですが・・・。
2020年5月8日読了時間: 1分


vol-671:アトキンソン理論は突っ込みどころ満載でナンセンス
菅官房長官の経済政策ブレーンであるデービッド・アトキンソン氏が出した新書「国運の分岐点」(2019年9月発行)を読みました。ツッコミどころ満載で面白い経済小説(?)です。 アトキンソン教祖が説く論理のエッセンスは、「規模の大きな企業は効率性が高く、規模の小さな企業は効率性が低い。だから、中小企業を半減させて、規模を大きくすれば、日本経済の生産性は向上する」というもの。彼がそういう結論に至った前提となる論理のいくつかをご紹介します。是非、ツッコんでみてください。 【1】2018年の55ある業種別のトップ企業に入っているのは、日本生命とトヨタ自動車の2社だけで、3社ランクインしているスイスよりも低いのです。ちなみに、世界第1位の経済大国・アメリカは27社、世界第2位のGDPの中国は11社です。先進国の中で世界第2位である日本の2社というのが、十分な数でないことは明白です。この厳しい現実からも、生産性に影響を与えるのは、やはり「規模の小さな企業の多さ」だということがわかります。小さな規模のままで経営されている企業で働く労働者の割合が高いということが問題
2020年5月8日読了時間: 15分


vol-645:ウォークマンは技術ではなくライフスタイルを変えた
1979年に、ソニーが世界初の携帯音楽機器「ウォークマン」を市場に投入した当時、世界初の電気式蓄音機を販売(1930年)した米国のRCAは、「ウォークマン」をつくる技術を持っていた(ソニーの「ウォークマン」は、RCAの技術をライセンスして製造)。しかしRCAは、「携帯できる音楽再生機器」という発想に至らなかったし、その実現に向けて努力しなかった。「技術を持っていること」と「技術を使った製品を売ること」は、次元が異なる話なのである。 ちなみに、ロボット掃除機「ルンバ」を市場に投入したのは、米国のアイロボットだが、開発技術自体はパナソニックや日立製作所も持っていた。また、アップルの iPhone も、各構成要素の技術を日本企業が開発することは可能だった。 また、歴史的に有名な事例としては、Hyatt Roller Bearing Company がある。同社は、ベアリングの発明特許を持っていたが、有効な活用法を発見できずに没落。アルフレッド・スローンの父が、将来を見切った大株主の株を買い受けて、息子のアルフレッドに経営を任せたところ、当技術を自動車に
2020年5月7日読了時間: 3分


vol-657:外国人を雇うと真のマネジメント力が求められる
外国人正社員に、職場に対する不満を尋ねたアンケート結果を見ると、1位「昇進、昇格が遅い」(28.6%)、2 位「給料が上がらない」(28.2%)、3 位「給料が安い」(25.6%)となっています。「昇進、昇格が遅い」という不満があると「企業」が認識している割合は3.5%である一方、「外国人」は20.2%。「給料が上がらない」と感じている割合は、「企業」が4.1%、「外国人」は21.8%と、企業と外国人とで5倍以上のギャップがあったようです。 実際、外国人の正社員をうまくマネジメントできていないと考えている日本人上司の割合は 19.8%(外国人アルバイトの場合は 29.5%)だといいますから、外国人を使う現場ではかなりの問題が山積しているのかもしれません。 年功序列の下でゆっくりと一律に昇格させていく日本型人事には、「 誰でもマネジメントができる」という暗黙の前提が置かれています。しかし、マネジメントは技術。マネジメントができない人が管理職に就くのは、絵が描けない人がデザイナーになるようなもの。「年をとれば誰でも管理職になれる」という日本型人事は、
2020年5月2日読了時間: 1分


vol-644:実習生の携帯電話を取り上げた社員が逮捕された!
2020年2月27日、ベトナム国籍の技能実習生に対し、私生活の自由を不当に制限したとして、監理団体の元職員のベトナム人女性が、外国人技能実習法違反の疑いで逮捕されました。外国人技能実習法違反での摘発は全国初です。この監理団体は、惣菜の製造工場に技能実習生を派遣していて、携帯電話を取り上げるだけでなく、休日の外出は2時間しか認めず、違反すると罰金を徴収するといった誓約書を結ばせていたようです。19歳から33歳のベトナム人百十数人から罰金として数百万円を徴収していたとも言われています。 監理団体は、「行き過ぎてしまった面もあり、今後は改善に努めていく」とコメントしているようですが、監理団体から指示されたとおりにしただけのベトナム女性一人にすべての責任を押し付けて、監理団体の幹部がお咎めなしということで終わりでは、あまりにも理不尽な感じがします。 技能実習については、遅まきながら技能実習計画の認定が取り消されたり、監理団体の許可が取り消され始めましたが、フレンドニッポンのような大物は無傷で、小物の摘発が目立ちます。果たして、これで良いのでしょうか。
2020年5月1日読了時間: 1分


vol-643:入管は3つの構造的問題を解決できるか?
2020年2月20日、日系ペルー人の男性が、収容所の職員に制圧された際に暴行を受け、腕の骨にひびが入ったとして、国に約200万円の損害賠償を求めて提訴しました。これに限らず、収容に関する入管の言動や収容の長期化については、各方面から批判が高まっています。 2019年3月まで18年働いた元入管職員でさえ、「未来を見据えたビジョンも人権への配慮も欠いたまま、ただやみくもに長期収容を常態化させてしまった政策的失敗がある」「被収容者を非人道的環境に置くことで、彼らが『帰国する』と音を上げるのを待っているのです。それが入管職員の成果になる」「入管の問題は3つ。①一つは基準がないこと。これをやれば収容、これをクリアすれば仮放免といった基準がない。②ふたつ目が、許可・不許可の判断プロセスが不透明。③3つ目が、収容に裁判所など外部が関わらないこと。だから、入管は自らの裁量だけで長期収容ができる」と指摘しているほど。 指摘された、①基準がない、②プロセスが不透明、③外部の不関与、という入管の問題は、在留資格の審査でも同じ。改善される日は来るのでしょうか。
2020年4月30日読了時間: 1分


vol-642:派遣先の人事担当を摘発すれば不法就労はなくなる
技能実習先から失踪したベトナム人を違法に働かせたとして、名古屋市の人材派遣会社の社長と、滋賀県長浜市の人材派遣会社の社長が逮捕されました。実習生5人を化学薬品会社やその工場で働かせたという疑いです。すでに実習生は、不法残留や資格外活動の疑いで逮捕・起訴されており、両社長は、「職場から失踪しているとは知らなかった」「オーバーステイだと知らなかった」などと容疑を否認しているようですが、有罪は免れ得ないでしょう。 この事件でもそうなのですが、「派遣労働者と派遣元の人材派遣会社は捕まるけれど、派遣先企業は許される」という奇妙な慣行が確立されているように見えるため、外国人派遣は、大企業のニーズが強く、外国人さえ集める力さえあれば、新興企業でも比較的簡単に大きな売上を稼ぐことができます。摘発された人材派遣会社も3000万円を得たとみられています。 今回のような法令違反を本当に「悪」だと思うなら、派遣先の人事担当者も逮捕したほうがいい。派遣先も、入管法に違反しているからです。大企業の人事担当を1人摘発すれば、こんな法令違反はあっという間になくなります。
2020年4月28日読了時間: 1分


vol-641:ロボットがつくるレモンサワーはめちゃくちゃ高い
調理ロボや清掃ロボなど、AIやRPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)の活用が一部で進んでいます。そうしたことを背景に、わが国の人口減も、AIやRPAで対応できると豪語する論者が絶えません。 居酒屋チェーン「一軒め酒場」などを運営する養老乃瀧は2020年1月23日、「一軒め酒場 池袋南口店」の店内に「ゼロ軒めロボ酒場」をオープンしました。工業用のロボットがビールやサワー、カクテルなどの酒類を提供するカウンター形式のスペースを設け、レジでQR付きチケットを購入し、ロボットカウンターの指定の場所に置くとAI搭載のアーム型ロボットが話しかけながら飲み物を作ってサーブするという仕組みです。本体にはシンプルな“顔”を表示するディスプレーがあり、人間らしさも醸し出しています。 ただ、総コストで900万円かかることもあって、普通に頼むと190円で飲めるレモンサワーを、ロボットが作ると500円になるというのが笑えます。でも、RPA や AI の現場なんて、案外こんなもの。「RPA を導入して生産性を上げろ!」と主張する方は、こういう現実を知ったほうがいいで
2020年4月27日読了時間: 1分


vol-640:米国当局は不法移民の監視にGPSを使う
米国土安全保障省は、不法に入国した可能性がある滞在許可証を持たない移民の発見に携帯電話の位置情報を利用しているようです。同省の下部組織である移民関税執行局(ICE)は、逮捕した不法移民の特定に役立てており、税関・国境警備局(CBP)では、メキシコとの国境にまたがる砂漠地帯など、不審な場所での携帯電話操作の監視に利用しているようです。 ICEとCBPは、携帯電話の位置情報を抽出できるソフトウェアのライセンス料として130万ドル(約1億4300万円)近くを支出。この位置情報は、ゲームや天気予報、電子商取引などのアプリを通じて収集されており、こうしたアプリにおいて、利用者は携帯電話の位置情報の記録を許可しています。 米国自由人権協会は、「国土安全保障省は、有償、無償の区別なく、令状なくして私たちの位置情報にアクセスするべきではない。令状を取らないということは、最も機密性の高い個人情報、特に携帯電話の位置情報の履歴などを取得する際、政府は相当の理由を裁判所に示す必要があるという最高裁判所の判例を軽視するものだ」と主張していますが、どうなるでしょうか。
2020年4月24日読了時間: 1分


vol-639:技能実習に対する特定技能の反撃が始まる?
「特定技能」を新設した入管法改正は、結局、外国人雇用の雰囲気を盛り上げて、「技能実習」を大幅に増大する結果になりました。2017年11月に施行された技能実習法では、優良企業(常勤職員41人~50人)の場合、受入可能人数を9人から60人に拡大しただけでなく、就労期間も最長3年から5 年に延長。就労可能な職種も81種で、20年間で約20種増えています。 「特定技能だと逃げられますが、技能実習だったら、ウチが責任をもって逃げさせません」とセールスする監理団体も少なくありません。監理団体は、「特定技能」を邪魔することに必死です。この間、実習生は、働き手が集まりにくい業界で、地方を中心に就労するケースが激増していますし、様々な現場を支える重要な働き手として認識されています。 これに対し、入管庁は「特定技能」の受験資格を4月から大幅緩和します。観光客でも実習生でも失踪者でも、退学や除籍になった留学生でも、受験できるようになります。さらに経済産業省は、コンビニに対して「特定技能」の活用を示唆しました。果たして「特定技能」は巻き返せるでしょうか。
2020年4月23日読了時間: 1分


vol-638:日本人の多くは難民を受け入れる気持ちがない
世論調査によれば、半数を超える人が国内での難民等の受け入れは「少ない」と答えた一方で、今後について「積極的に受け入れるべき」と答えた人は2割余りにとどまりました。あるべき論はともかくとして、「移民基本法」の議論すらできない現状においては、人道上の要請が強かったとしても、今以上に難民の受け入れを拡大するのは、時期尚早と言わざるを得ないでしょう。 こうした世論を醸成させているのは、じつは、難民の受入れを主張する人権派の人々。例えば、彼らは「長期収容されている外国人はかわいそうだ」と入管を責め立てて、凶悪な犯罪者も単なるオーバースティやオーバーワークも一緒くたにして「仮放免すべきだ!」と声高に訴えているので、攘夷派の人々が「犯罪者を野に放てと言うのか!」と主張し、一般の日本人は「犯罪者を収容所から出すのは怖いよね」と攘夷派に同調しています。 この構図を変えない限り、外国人の受け入れを理解する日本人は増えません。長期収容の廃止を求める人権派の無理筋の主張は、攘夷派にとって「人権派は犯罪者を解放しようとしている」という説得的な証拠になっているのです。
2020年4月22日読了時間: 1分


vol-637:いきなりステーキがいきなりピンチ?
週刊文春が、「いきなり!ステーキ」の東中野店における外国人の不法就労を報じました。その外国人は、2019年10月下旬に「留学ビザ」が切れて退職したものの、2019年12月末から店舗に戻り、再び働き始めたといいます。店舗のオーナーは、不法就労であることを知りながら、年末年始の人手不足を乗り切るために、当該外国人に「働いてほしい」と打診しただけでなく、日本人アルバイトが働いたことにして、いったん日本人アルバイトの銀行口座に振り込み、その中から当該外国人の分を取り出して、現金で手渡ししていました。フランチャイザーの「ペッパーフードサービス」は、この事実を把握し、2月4日に当該店舗との業務委託契約を解除しました。 留学ビザの期限後に、難民認定申請をしながら日本に在留し、就労するという手口は、少なからず見受けられますが、明らかな不法就労に相当し、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科せられる可能性があります。 週刊文春によれば、当該外国人は、別の焼肉店で働いているようですが、就労資格を持たない外国人雇用は言い訳が効きません。絶対に避けるべきです。
2020年4月21日読了時間: 1分


vol-636:欧州における移民問題は植民地時代の贖罪である
移民の議論になると、「ヨーロッパを見ろ。悲惨じゃないか」と声を荒げる人たちがいますが、単純に日本と比較できない背景もあります。 19 世紀、ヨーロッパ列強は競うように植民地を拡大し、アジアやアフリカの多くの地域を植民地にしました。そして、現地の事情を鑑みることなく、勝手な都合で国境線を引きました。その蛮行が各地での紛争の発端となり、難民を輩出して、かつての宗主国へと向かう人々の波を引き起こしています。つまり、ヨーロッパの「移民問題」は、純粋な「経済移民」による問題というわけではなく、根深い「歴史問題」でもあるのです。すなわち、ヨーロッパにおける難民受容性の高さは、ある意味で、帝国主義時代の贖罪ともいえるわけで、人道主義の実践という側面だけで語れる善行ではないのです。 複雑なヨーロッパの事情と比べれば、日本の「移民問題」は、純粋な「経済移民の問題」だと言えなくもありません。したがって、ヨーロッパの後追いになると短絡的に決め付ける必要はないのです。ただし、「いわゆる移民政策ではない」と言うだけで、欧米の失敗を研究しないようではダメでしょう。
2020年4月20日読了時間: 1分


vol-630:アルバイトしながら異国を旅する番組は大丈夫?
1996年に『進め! 電波少年』という番組で、若者2人が香港からロンドンまでヒッチハイクで移動するという企画が大人気を博しました。手持ちの現金10 万円はあっという間にそこを尽き、タイより西へ移動するために、現地でアルバイトをして稼ぎながら、苦難の旅路を行く様が共感を呼んだのです。 昨年末、『進め! 電波少年』をパクった企画『ハードワーキングホリデー:ダメな若者4人をタイへ!飛行機代を稼ぐまで帰国不可』が放映されると物議を呼びました。というのは、現地でのアルバイトは明らかな不法就労であり、企画しているTV局は不法就労助長罪で逮捕されかねないからです。日本と同様、他国においても、外国人が現地で就労する場合には、就労ビザの取得が必要であり、海外でお金が尽きたら現地でアルバイトをして稼げばいいという発想は、要するに、不法就労を容認することでしかありえません。 法令遵守が喧伝されるこのご時世に、敢えてチャレンジする度胸は見上げたものですが、「日本における外国人の不法就労」はダメだが、「海外における日本人の不法就労」はOKというわけにはいかないでしょう。
2020年4月10日読了時間: 1分


vol-627:監理団体フレンドニッポンの政治力はものスゴイ!
1月24日、入管庁と厚生労働省は、実習計画に基づいた作業を行わせなかった高松市の金属リサイクル会社などを含む 7 社の技能実習計画認定を取り消しました。配電盤等を作る電気機器組立の技能習得のために来日した実習生に新幹線の窓枠作業をさせた日立が改善命令で済んだことに鑑みれば、不公平なものを感じますが、それにしても、関与した監理団体であるフレンドニッポンの処分が未だに報じられていないのは不思議です。 この点、昨年12月21日付の朝日新聞記事「改正入管法1年 拙速の末、広がる矛盾」が気になります。「日立や三菱自動車など主要企業での逸脱行為が明らかになり、チェックの目を光らすべき受け入れ団体が不正に関与したとして処分を受けた」と指摘しているのですが、肝心要の「不正に関与したとして処分を受けた受け入れ団体(=監理団体)」の正体を書かないのです。 この間、許可が取り消されたり、書類送検された監理団体もあるのですが、ネットで調べても、フレンドニッポンの情報は検索できません。大新聞にもネットにも当局にも顔の効くフレンドニッポンの政治力は大したものです。
2020年4月7日読了時間: 1分


vol-626:就労している外国人が日本人の失業者数を超える
日本で働く外国人の数は166万人になり過去最多を更新。その一方で、日本国内の労働需給を見ますと、完全失業率は低く、有効求人倍率は高水準を保っており、総務省幹部は「雇用情勢は着実に改善が続いている」と総括しています。しかし、現状認識が少し甘いのではないでしょうか。 有効求職数は、人口減にもかかわらず、時折前年水準を上回っていますし、有効求人数は10ヶ月連続で前年割れという体たらく。つまり、労働需給は着実に緩和しており、景気悪化の中、大企業による中高年社員のリストラが進んでくれば、政治課題として雇用問題が浮上するリスクも否定できません。 日本経済全体としては、人手不足(特に若者)であることに変わりはありませんから、労働力が過多ということではなく、ミスマッチの問題なのですが、外国人労働者の数が完全失業者数(162万人・昨年12月)を越えているだけに、深刻な人手不足に陥っている現場の悲鳴を踏まえることなく、「外国人が日本人の職を奪っている」「外国人がいるから賃金が上がらない」というお門違いの主張が世間を騒がしかねません。杞憂であれば良いのですが。
2020年4月6日読了時間: 1分


vol-624:入管はどんな手段を使っても「特定技能」を増やす
1月30日、入管庁は、「特定技能」の受験資格を拡大すると発表しました。新聞報道によれば、原則、中長期滞在者等に限っていたものを、初めて来日した3カ月以内の短期滞在者でも試験を受けられるようにするといいます。 ところが、法務省が公表した「試験の適正な実施を確保するための分野横断的な方針」を見てビックリ。というのは、従来は、①中長期在留者でなく,かつ,過去に本邦に中長期在留者として在留した経験がない方、②退学・除籍留学生、③失踪した技能実習生、④「特定活動(難民申請)」の在留資格を有する方、⑤技能実習等,当該活動を実施するに当たっての計画の作成が求められる在留資格で現に在留中の方については、国内試験の受験資格が認められていませんでしたが、4月1日以降は、在留資格があれば、①~③に該当する場合でも、国内受験が可能になるからです。 すなわち、「技能実習」で実習中の人は受験不可です(⑤に相当)が、実習先から失踪すると受験可になると読めます(③に相当)。実習先から失踪した後、国内試験を受けて「特定技能」への変更に挑戦する動きが出てくるかも。
2020年4月2日読了時間: 1分


vol-623:米国入管は外国人妊婦の入国を許可しない
中米諸国から米国を目指す移民集団が数千人規模でメキシコに接近。1月20日、メキシコ国境警備隊は催涙弾による撃退を図り、国境を突破した500人については、翌日、400人以上の身柄を拘束し、出身国に送還しました。メキシコはトランプ米政権に対し、不法移民対策を約束するかわりにメキシコ製品への関税賦課を免れており、不法移民への強い姿勢を示した格好です。 また、トランプ政権は、公的支援に頼る移民によるビザやグリーンカードの取得を制限する新たな規制を発布。訴訟に発展して論議を呼んでいましたが、1 月27日、米最高裁は、これを当面認める判断を示しました。 1月23日、さらにトランプ政権は、出産のために観光ビザを使って米国を訪れようとする人へのビザ発給を拒否する方針を発表。米国籍の獲得を目的とした「バースツーリズム(出産旅行)」を抑制します。米国は「出生地主義」制度を採用しており、米国で生まれた子に米国籍を付与していますが、この制度を活用すべく、わが子の米国籍取得を目的とした中国人やロシア人の妊婦が続々と入国。米国における移民排斥の動きはしばらく続きそうです。
2020年4月1日読了時間: 1分
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