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vol-1091:家計調査はサナエノミクスを評価しない
「高市政権による経済政策(サナエノミクス)は上手く機能している」のか? じつは、家計調査は「NO!」と言い続けている。統計数値を確認してみよう。 10月9日に公表された8月の消費の実勢は、実質ベースで9ヵ月連続で前年割れを示した。名目ベースでも3ヶ月連続で前年水準を下回っている。高市政権は、「賃金は上昇を続けており、消費増への好循環が期待できる」と言い続けているが、家計調査を見る限り、その兆しは感じられない。 そんな最中、食品スーパーを展開するイオン系のユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスは、2030年度までに約100店を閉めることを明らかにした。首都圏で「マルエツ」「カスミ」「いなげや」などを営んでおり、構造改革の一環だという。井出武美社長は「インフレ(物価高)が想定以上に厳しく、(閉める店の数を)積み上げた」と話した。消費不振のダメージが払底できないということなのだろう。 高市政権の大本営発表は、信じ込まない方が良い。 名目 実質 2025年12月 ▲0.3% ▲2.6% 2026年 1月
10月10日読了時間: 1分


vol-1078:サナエノミクスによる好景気は勘違いなのか?
2026年10月1日、日銀短観(9月調査)が公表され、相変わらず人手不足を訴える企業が多いことが確認された。「過剰」と答えた企業の構成比から、「不足」と回答した企業の構成比を差し引いた「雇用人員判断(=過剰-不足)」は、全産業ベースで▲38%ポイントと6月調査(▲37%ポイント)よりも人手不足感が強まっている。先行きについても▲41%ポイントとさらに人手不足感が高まっていくという予想だ。 素直に考えると、この「人手不足感」は、有効求人倍率などの雇用関連統計と連動していると想定されるが、正社員の有効求人倍率は、8月時点で0.99であり、6ヶ月連続で1を割り込んでいる(求人数が求職数を下回っている)。また、アルバイトの有効求人倍率は1をわずかに上回っているものの、5~6月は1を下回っていたなど、決して労働需給が逼迫しているわけではない。 事実として、マイナビ調査によるアルバイト平均時給(全国)は、8月時点で前年比▲1.2%。2026年に入ってからの推移も弱々しいものだ(1月+3.1%➡2月+2.5%➡3月+2.3%➡4月+0.4%➡5月▲0.4%➡6
10月3日読了時間: 5分


vol-1036:サナエノミクスで景気は良くなっているのか?
株価が大幅高になったことなどを背景に、「高市政権による経済政策(サナエノミクス)は上手く機能している」と短絡的に論じるコメンテーターが少なくない。しかし、本当に景気は良いのだろうか? 経済関連統計をつぶさに見てみよう。年間累計の倒産計数は、2025年1月から1万社超え。前年比もじりじりと増加し、+7%近くに上昇してきた。素直に読めば、景気が良いとは思えない。 倒産件数 (年間累計) 前年比 2026年1月 10,292件 +2.6% 2月 10,357件 +2.9% 3月 10,427件 +3.5% 4月 10,498件 +3.6% 5月 10,434件 +4.8% 6月 10,593件 +5.8% 7月 10,674件 +6.2% 8月 10,750件 +6.9% 実際、企業倒産が増えている中で、世の中的には「人手不足」が根強く喧伝されてるものの、有効求人倍率(実数)の数値を見る
9月15日読了時間: 4分


vol-1001:スタグフレーションにどう立ち向かうか?
東京商工リサーチの調べによると、2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。「求人難」を理由とする倒産が前年比3倍以上になっているという。本格的な春闘を前に、「賃上げ疲れ」が倒産という形で顕在化しているという指摘も聞かれる。業種別にみると、「飲食業」の倒産は、83件(前年比33.8%増)で、3カ月連続で前年同月を上回った。食材やエネルギー価格、従業員の確保のための人件費などが上昇する一方だが、値上げは顧客離れを招きかねず、資金力の乏しい小・零細規模の飲食業者が脱落を加速している。 そんな中で勃発したイラン戦争。米国とイスラエルによるイランへの攻撃、そしてイランによる報復攻撃が続き、中東情勢の緊張が高まっている。原油輸送の要衝であるホルムズ海峡は事実上封鎖されており、欧州やアジアなどへの原油、液化天然ガス(LNG)の供給が滞る危機的状況が続いている。 人繰り難の中で、エネルギー価格の高騰が続けば、スタグフレーションに陥りかねない。最悪のリスクを踏まえた上での経営の舵取
3月16日読了時間: 1分


vol-958:人手不足倒産が増えて派遣会社が破綻する
人材派遣会社の倒産が急増している。2021年は年間で10件にとどまっていたが、2025年は1月6件、2月8件、3月15件と増勢をたどり、13月合計は29件(前年比3倍)と過去最悪に。人材派遣業界では、求職者を豊富に抱える大手に対し、中小事業者は劣勢に立たされている。また、正社員ニーズも高く、中小派遣会社では契約減と人手不足が直撃する皮肉な事態が進行している。今後、景気が落ち込めば、さらに人材派遣会社の淘汰は進む。 2024年10月1日時点で、日本の総人口は前年比▲55万人減で減少は14年連続。日本人に限ると▲90万人減で、1950年以降で最大の落ち込みとなっている。今後数十年に亘って、人手不足の地合いが緩和される可能性はない。 2024年中に、人手不足(職員退職、採用困難、人件費急騰)で破産した企業件数は342件で、前年の1.3倍に達して2年連続歴代最高値を更新。このうち採用の困難が114件(前年同期比96.5%増加)で最も多く増加している。人材のプロであるはずの人材派遣会社すら倒産する時代が来た。安定採用が可能なインフラを構築できない企業は、こ
2025年5月13日読了時間: 1分


vol-907:円安を憂える前に目の前の求職者を口説け!
ある調査によれば、在留資格が切れた後も日本で働きたい外国人が減っているという。理由のトップは「円安による賃金水準の低下」。日本が「選ばれる国」になるため、外国人に合わせた制度に変えるべきという論調は少なくない。2030年時点で419万人、2040年には674万人の人手不足が発生するが、2030年の外国人労働者は356万人、2040年は632万人と予測されており、それぞれ63万人と42万人足りないと予測されているからだ。だからと言って「諸制度を外国人に合わせるべき」という論理は飛躍しすぎている。 冷静に見れば、同調査で「在留資格が切れた後も日本で働きたい」と答えた人は91.0%(2022年96.8%)もいる。ベトナムは85.9%と低いが、中国97.8%、ミャンマー97.0%、ネパール96.9%など引続き高水準の国もある。 大言壮語を吐く前に、目の前の課題を解決すべきだ。その中でも最優先されるべきは、雇用者のスタンスである。未だに「内定すれば来てくれるはず」という思い込みが強いが、「自社の魅力を十分に伝えて口説く」という心構えの採用担当者は少ない。円
2024年4月22日読了時間: 1分


vol-886:ビザを緩和してもイーロン・マスクは来ない
日本経済新聞によれば、「経営・管理」の在留資格に関する許可条件を緩和するらしい。現在、当該ビザを獲得する際に最大の障壁となっている「出資金500万円」という条件を「0円」にする方針のようだ。それにしても、「外国人の起業家が増えることで海外の最先端の技術や、外国人ならではの発想を取り込むことができる。米国にはグーグルやテスラなど海外から来た経営者が次世代の産業を生み出した例がある」という解説には笑ってしまった。 500万円程度の資金を調達する経営力がなくて、艱難辛苦の起業に成功できるわけがない。ベンチャーというのは、だいたいが10年以内に潰れるものだ。500万円程度の資金調達力がない人間がセルゲイ・ブリンやイーロン・マスクになれるわけがない。彼らの伝記には「起業時に政府から500万円の資金補助があったから、いまのグーグルがある」とは書かれていない。 「出資金500万円」の条件が緩和されて喜ぶのは、インチキな在留を可能にする「ビザ屋」とその顧客だけだ。机上の空論を並び立てた経営計画を、起業の経験がない入国審査官が審査するという喜劇。呆れてモノが言えな
2023年11月6日読了時間: 1分


vol-827:外国人幹部を2倍に増やしてどうするの?
2021年6月21日、日本経済新聞は「政府は海外の企業経営者や経営幹部らの国内受け入れを増やし、2030年に約20万人にする目標を決めた」と報じました。2019年(9.5万人)の約2倍に増やす方針で、東京や大都市圏に集中する外資系企業の日本法人本社を地方に誘致し、東京以外に拠点を置く企業の数を 2026年に1万社にするべく施策を講じるそうです(2016年4,200社の2倍強)。 机上の空論です。海外の企業経営者や経営幹部が陸続として来日するとすれば、①日本経済の成長が他国に比べて魅力的であり、かつ、②現地法人の経営を日本人に任せるよりも外国人に任せることが合理的であり、③税制や在留資格などの諸制度が排他的でないことが最低限必要です。③だけ一生懸命やったところで結果は知れていますし、②の必然性もよくわかりません。言うまでもなく、①については、もっと大きな視点に立った諸施策が必要です。 おそらく、「日本人の経営者では現在の閉塞感は払底できない」という命題から「外国人ならできる」という結論を得て、今回の施策に至ったのでしょうが、経営現場を知らないお役人
2021年7月6日読了時間: 1分


vol-807:移民が増加すると賃金は低下するのか?
Chat-GPTに聞いてみました。 Q:移民増が賃金低下につながらないことを示した経済学の論文を教えて A:「移民増が賃金低下につながらない」という結論で最も有名なのは、労働経済学者のデービッド・カード(後のノーベル経済学賞受賞者)の研究です。ただし、学界では現在も議論が続いており、「全く影響がない」というコンセンサスではなく、「全体として影響は小さいが、一部の低技能労働者には負の影響がある可能性がある」が主流的な見解です。 1. David Card (1990) "The Impact of the Mariel Boatlift on the Miami Labor Market" 1980年に約12.5万人のキューバ人がマイアミへ流入した「マリエル・ボートリフト」を自然実験として分析しました。カードは、「マイアミの労働力が短期間で約7%増加し、低技能労働者への供給増はさらに大きかった。それにもかかわらず、賃金低下は観察されないし、失業率上昇も観察されない」と結論づけました。この論文は移民研究の古典となっています。 2. Peri & Ya
2021年5月2日読了時間: 2分


vol-806:「緊急事態宣言」を乱発すべきではない!
マスコミに洗脳されてしまった人々が必要以上にコロナを怖れ、不必要なくらいにワクチンを求めている。意味のないマスクの着用を義務化し、他県ナンバーの自動車を追い返す。もはやコロナ問題は、疫学やウイルス学など関係なく、政治のおもちゃと化した。 意味も根拠もなく、飲食店の営業の自由を奪う国家は、民主主義ではない。禁酒法を実施することを肯定する科学的な証拠もないのに、法律を作ることなく、要請だけで何でも禁止しようとする。 日本はいつでも「全体主義」になり得る怖い国だ。「自由」も「民主」もない。このままでは、中国を批判する資格も失うだろう。 反ナチ運動組織告白教会の指導者だったマルティン・ニーメラーの警句を以下に記す。 ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、 私は声をあげなかった 私は共産主義者ではなかったから 社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、 私は声をあげなかった 私は社会民主主義者ではなかったから 彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、 私は声をあげなかった 私は労働組合員ではなかったから そして、彼らが私を攻撃したとき、 私のために声をあげる
2021年5月1日読了時間: 1分


vol-779:ロックダウンをしたところで何の効果もない?
2021年2月2日、日本政府は、2月7日が期限の「緊急事態宣言」を東京など10都府県で3月7日まで1カ月延長することを決定しました。飲食店の営業時間は短縮を要請し、協力した店舗には協力金を支払い、大規模なイベントは5 千人を上限とし、収容率は50%までに制限します。期間中は観光需要喚起策「Go To トラベル事業」の全国一斉停止を継続するほか、外国人の新規入国停止や中韓など11カ国・地域を対象にしたビジネス往来も停止します。 米国の歴史学者であるアルフレッド・W・クロスビーは、100年前のスペイン風邪を調査し、「閉鎖命令を『厳格に』適用した地域の患者発生率や死亡率は、そうでなかったところとくらべて特に低くもなく、それどころかむしろ高かった例もしばしばあった。しかしながら公衆衛生当局にしてみれば、何かしないではいられず、劇場や学校、玉突き場、そして教会にまで閉鎖命令が出された。1918年秋、どこにでも見られた風景だった」と書き、ロックダウンは当局者の自己満足に過ぎなかったと叙述していますが、歴史家によって類似の記述が為されないことを心から望みます。
2021年2月3日読了時間: 1分


vol-765:日本企業は「ジョブ型雇用」を導入するのか?
コロナショックの中で、短期的に「人手不足」から「人余り」に転じた日本企業は、余剰感が高まった中高年社員を放出し始めていますが、雇用調整助成金の特別措置が切れたら、大量解雇へと移行します。失業問題が最優先課題となる中で排外的なムードが高まれば、構造的な若年層不足という問題には目をつぶり、外国人材の受入れが敵視される危険性もゼロではありません。 しかし、各企業がスリム化に走る現状をポジティブに捉えれば、硬直化した人事制度を抜本改革できる機会が訪れていることを意味してもいます。今は厳しく辛い局面ですが、だからこそ、終身雇用や年功序列賃金や新卒一括採用から脱皮することができる最大のチャンスでもあるのです。。 近年、「ジョブ型雇用」という単語がバズっています。じつは世界的には、日本型雇用よりも「ジョブ型」が標準です。慣れ親しんだ日本型雇用をそのまま維持し続けることは困難であり、若年層の外国人材を受け入れる器を整備するために必要ということであれば「ジョブ型」の検討も必要でしょう。ただし、欧米型を真似る必要はありません。
2020年12月24日読了時間: 1分


vol-746:在留資格だけで国際金融都市を築けるわけじゃない
菅政権は、日本に世界の金融ハブをつくる「国際金融都市構想」を掲げています(2020年秋)。一国二制度が事実上崩れた香港から金融人材が流出しているほか、米国も年内に外国人技術者向けのビザの発給要件を厳しくする予定であり、優秀な外国人が新たな就労国を探す可能性が高まっていると分析しています。 そのための政策として、学歴・職歴・年収等を勘案して認定する「高度専門職」の外国人については、相続税の減免制度を設けて、保有する海外資産を課税対象外にするほか、役員報酬を損金算入できる対象を広げ、金融庁に海外事業者の英語対応を担う専門組織を設置するといいます。 しかし、「国際金融都市」のメインプレイヤーになるはずの我が国の金融業界を見ると、統合と寡占化とリストラと料金引き上げとサービス劣化にしか興味がないように見えます。本気で「国際金融都市」にするつもりがあるのなら、金融業界自体をもっとイノベーションに充ちた活気溢れる業界に変貌させないと無理なような気がします。小手先で在留資格や税制や英語インフラを整えたところで、本物の「国際金融都市」を築けるはずがありません。
2020年11月9日読了時間: 1分


vol-737:来日した移民は本当に日本人の賃金を下げるのか?
2019年にノーベル経済学賞を受賞した米MITのアビジット・バナジー教授は、「人は移民に対してネガティブな印象を抱く。だが、移民が来ることで得られる様々なメリットについては考えようとしない」と指摘します。米国では、「移民がより安い賃金で仕事を請け負う結果として、米国民の賃金が押し下げられる可能性」に関する研究が盛んなのですが、米国民の賃金に対してマイナス影響が生じるという明白な結果は出ていません。 1960 年代、メキシコからカリフォルニアへの移民を禁じる法律が制定されたとき、移民に代わって農場でフルーツを摘む米国人はいませんでした。そこにいた労働者の賃金も雇用も増えませんでした。農園主は、機械化の難しい作物を機械化しやすい作物へと転換し、作業の機械化が進んだだけでした。 バナジー教授は、「移民は、現地の人の嫌がる仕事に携わってくれるし、生産性は高まり、あらゆる需要を増やす」と説きますが、日本で、彼の主張に耳を傾ける人は少ないでしょう。来春にかけて失業問題が浮上してきたときに、冷静な議論が展開されることを期待することは難しいかもしれません。
2020年10月19日読了時間: 1分


vol-704:在留外国人向けの賃貸ビジネスは激変?
レオパレスが苦境に陥っています(2020年)。施工不良問題以降、2年連続の巨額赤字。大量の改修工事が控える中で、入居者の確保にも苦戦。中でも、外国人の入居が止まったのが痛い。同社物件に入居する外国人は、2020年3月末で23,000 人と5年間で倍増以上。外国人比率は1割を超えています。しかし、コロナショックで留学生等の入国が止まると、2020年5~6月は2カ月連続で入居率が損益分岐点(80%)を下回り、逆鞘状態になってしまいました。 2020年7月15日には、家賃保証サービス業者のジャパンレントアシストコーポレーションが倒産。1万件以上の物件契約を確保し、2019年3月期には売上4.3 億円を計上していましたが、コロナショックで入居者からの家賃滞納が続出。事業用物件でも家賃の減額要請や回収の遅れが発生し、資金繰りが急速に悪化したようです。全国各地で家賃滞納や契約解除が相次いでいます。 人口減少の中、賃貸ビジネスにおける唯一の光明は、外国人向けでしたが、コロナショックによる居住者の収入低迷は不可避。これからは、家賃滞納や夜逃げが頻発するようになる
2020年7月31日読了時間: 1分


vol-684:出稼ぎ外国人の仕送りは母国の経済を支えている
新型コロナウイルスの感染拡大による国際的な送金への影響を世界銀行が調査したところ、2020年の低・中所得国への送金額は去年に比べて19.7%、金額にして1090億ドル(11兆7000億円)も減少する見通しだと言います。これは、これまでに経験したことがないインパクトです。 低所得や中所得国への国際的な送金は、外国人労働者の増加とともに10年間で1.5 倍以上に増加(2019年は過去最高の5542億ドル)。この送金は途上国において、人々の生活費を支えているほか、貴重な外貨の獲得手段にもなっており、途上国の数多くの家庭が貧困に陥る可能性は否定できません。 900万人が諸外国に働きに出ているパキスタンでは、彼らからの送金がGDPの7~8%に達します。人口1億人の1割が海外に出稼ぎに行くフィリピンではGDPの1割を占めます。海外への出稼ぎを重要な外貨の獲得手段と位置付けているベトナムでも、送金減少は経済に悪影響を与えているようです。じつは、来日している外国人の2人に1人は、母国に仕送りをしているという調査もあります。送金の減少が国際経済に与える影響は軽視で
2020年7月1日読了時間: 1分


vol-679:アフターコロナのサバイバルに備える
2020年4月の外国人新規入国者数は 1,256 人で、2019 年 4 月の 268.3 万人から99.9%減りました。中国や韓国等に加え、感染が広がった米欧からの入国も大幅に落ち込んでいます。シンガポールは0人でした(前年同月3.6万人)。 2020年2月中は、外国人の入国を原則拒否する対象が、中国の湖北省と浙江省、韓国の大邱市などに限られていましたが、同年3月に入るとイランや欧州の一部に拡大。同ねん4月3日からは米国や英国などを含む73カ国・地域に広がりました。海外でのロックダウン(都市封鎖)など世界的に人の往来を規制する動きが続き、日本を発着する国際便の運休や欠航も相次いでいます。 マスコミでは、「ビフォアコロナ」と「アフターコロナ」は異なる等として、哲学的な議論が花盛りですが、ビジネスの世界は、大々的に異ならざるを得ないでしょう。大打撃を受けている観光業だけでなく、幅広い業界に影響が及ぶと考えるべきです。それは、消費者の行動と所得環境が大きく変容しているため、従来通用してきた「成功の方程式」が当てはまらなくなってくるから。本当の生き残り
2020年6月24日読了時間: 1分


vol-676:完全失業率は5%台に向かってしまう?
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、景気が悪化しているため、不安定な雇用環境にあり、言葉の問題からも声を上げづらい状況にいる外国人労働者たちが「雇用の調整弁」として切られています。工場、語学学校、ホテル、ガイド、免税店などで解雇が増え、ファミレスや居酒屋でアルバイトしていた留学生が仕事を失い、生活に困窮する人々が増えています。 新たな仕事を探すにも、多くの人材会社は就職フェアを休止していますし、採用面接に応じる企業自体が少なくなっています。4月の派遣時給は、販売・事務・製造・介護など少なからぬ業種で前年同月割れ。アルバイトの時給も下落が目立ち、5月には多くの業種で前年同月割れする勢いです。 日本で働く外国人は166万人いますから、1割強が「コロナ切り」に遭ったら、20万人近い失業者が発生します。ところが彼らは、ハローワークで仕事を探すことのない「見えない失業者」。彼らの存在を勘案すれば、完全失業率はすでに3.0%を超えていると見るべきです。適切な経済政策が講じられないと、リーマンショック時の悲惨な5%台に向かって悪化していきます。
2020年6月19日読了時間: 1分


vol-674:コロナ恐慌だからこそ移民政策を練る
コロナ恐慌に直面し、各国では、「排外主義」が台頭する気配が漂っています。自国民の失業が爆増している中で、「移民が職を奪っている」というメッセージは人々の心に染みとおりやすく、格好のターゲットになりがちです。気を見るに敏なトランプ米大統領は、移民受入の一時停止をぶち上げました。 ところが一夜明けると、「短期滞在の外国人は影響を受けない」「例外を設ける」とトーンダウン。米国経済は移民に支えられている部分が少なくなく、農業やIT業界への配慮が求められたようです。また、コロナで表面化した医療危機に関しても、フィリピン人看護師の入国を妨げてきたトランプ政権の入管政策が悪影響を及ぼした(入国拒否5%→50%)とする声があります。 甲論乙駁が続くオーストラリアでも、移民の減少が人口増に依存する業界や事業モデルを破綻に導き、経済に大きなダメージを与えるだけでなく、税収にも大きくマイナスに働くとの指摘があります。各国の政策は、「移民排斥」の色彩を帯びるようになるでしょうが、一つ過てば、将来の成長の糧を失う結果をもたらしかねません。深い洞察に基づく判断が必要です。
2020年6月17日読了時間: 1分


vol-646:実証経済学は「移民増=低賃金」と説いていない
日本における「移民政策」は、人種差別を内包する感情論か、人権至上主義の理念論か、目先の人手不足に引きずられる算盤論のいずれかになりがちで、かつ、三者とも他の二者を説得できず、グチャグチャの戦いになっています。 この点、米国では、経済学を使ったデータ分析を梃子にして、合意形成しようという試みが続けられています。例えば、移民が自国民の仕事を奪うかどうかは実証可能。1980 年に米国のマイアミ市に移り住んだキューバ移民の影響を実証分析したところ、12 万人を超える移民によって、市の労働力人口が約7%も増えたものの、賃金は著しく下がったとはいえず、失業率にも影響は出ませんでした。ほかにも、多くの経済学者が「移民による労働市場への悪影響はほとんどない」という実証分析を公表しています。 無論、学界では、「前提条件に問題がある」などという反論もありますが、感情論ではなく、実証分析の正確性を高める方向での指摘であり、日本でも、同様の試みが必要だと思われます。もっとも、米国の政界は日本と同様で、感情論と理念論と算盤論がグチャグチャなままなのですが・・・。
2020年5月8日読了時間: 1分
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