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vol-1117:入管は上場派遣会社をなぜ摘発しないのか?
「技術・人文知識・国際業務」の申請において、従来にない不許可の事例が増えている。典型的な例が、申請した就労企業ではなく、その企業の一つ前、すなわち転職前の企業が派遣会社であった場合、その派遣会社における業務に関し、「前職の企業に関して信憑性に疑義がある」として不許可になる事例だ。 不許可になる派遣会社として有名なのが、2020年前後から介護派遣で大躍進を果たした某派遣会社だ。いまでは、東証上場まで果たしている。もっとも、介護派遣を前面に出して上場するのは流石にヤバいと思ったのか、現在はコンサルティングができる看護助手を派遣するという形式を主たるビジネスとして打ち出している。かつては、介護派遣を大々的に広告していたが、いまでは検索しても一切出てこない。介護派遣の現状は不明だ(上場を機に止めた可能性もないではないが・・・)。 もっとも、入管における不許可理由の説明においては変化がみられる。というのは、これまでの入国審査官は「前職の企業に関して信憑性に疑義がある」と言いながらも社名や内容を明言することは避けていたのだが、最近一部の入国審査官は「前職の▲
10月30日読了時間: 2分


Vol-1047:「人材希少社会」で介護は「無理ゲー」になる
日本で働く外国人は257万人。労働者の27人に1人にあたる。2009年においては112人に1人だったことを考えると、増加の著しさがわかる。外国人労働者は、日本人が当たり前と思っている「普通の生活」を支える存在と化した。その現実が鮮明なのは介護現場。日本の介護現場における人材不足は極めて深刻であり、2026年度には25万人、2040年度には57万人が不足すると見られている。どこの施設もスタッフの確保に頭を抱えており、事業存続の危機にさらされている施設も少なくない。さらに、日本国内だけではなく、台湾や韓国、シンガポールなどの諸外国とも外国人介護人材を奪い合っているというのが現状だ。 こうした外国人介護人材は日本にとってありがたく、本来なら感謝しても感謝しきれない存在だ。しかし、高市政権による在留資格の厳格化だけでなく、在留資格変更・更新手数料の大幅引上げ(6000円から33,000円~77,000円に)が彼らを襲っている。本人負担が増えれば、日本で働き続けることをためらう人が出てくるので、人材流出を防ぐため、増額分を事業者側で負担するという動きが出て
9月19日読了時間: 5分


vol-805:介護の人手不足は日本人だけでは賄えない
介護は、日本社会における大きな課題であり続けています。介護は、単なる経済問題ではなく、生活にも、精神にも、そして社会にも解決困難な宿題を課しています。「親の世話は家族で看るべきだ」という美しい物語が、地獄絵図と化していく事例も枚挙に暇がありません。家族では到底抱えきれないというニーズを反映して、介護業界が急成長を遂げてきました。 しかし、介護業界の人手不足は深刻であり、年々深刻さを増しています。日本人では賄いきれない実態を、外国人材の助けを借りて何とかやりくりしてきましたが、高齢化の速度が増している中で、入国禁止の煽りを受けただけでなく、クラスター対策で人手がとられるという四重苦に直面しています。 雇用調整助成金の特別措置が切れる2021年5月末に向けて、中高齢の日本人における失業問題が表面化してくる中で、外国人不要論が鎌首をもたげてくるでしょうが、外国人に頼ってきた日本社会の実態を正確に認識せずに誤った政策を講じれば、必ず大問題が生じます。合理的な分析に基づく対処を期待したいのですが、コロナ騒動の顛末を見ていると期待薄なのかもしれません。
2021年4月23日読了時間: 1分


vol-792:ニチイ学館は転職支援を放棄させた?
2021年3月、国家戦略特区での家事代行業に就くために来日したフィリピン人女性が、雇用主のニチイ学館から契約更新されず、48人の所在が把握できなくなっている問題で、ニチイ学館は「本人が在留を希望する場合、雇用主は新たな受け入れ先の確保に努める」という国の指針があるにもかかわらず、別の職場に紹介しませんでした。しかも、日本での在留を希望した107人に対し「退職後は、ニチイからの支援はすべて必要なく、放棄する」などと記した「確認書」にサインさせたり、自由回答で「今後ニチイの支援を受けません」との趣旨の確認書を書かせたりしていたということが判明しました。 もしも、このやり方が許されるのならば、特定技能における「転職支援」についても、「ニチイ学館方式」で義務を免れることができることになります。ニチイ学館は「確認書はあくまで双方の意志・認識の確認を行った。確認書の提出後も個別相談に応じ、帰国手配を含めた支援をしている」などと説明していますが、その言い訳は通らないでしょう。このニチイ学館事件における当局の対処は、今後の特定技能の取り扱いに影響を及ぼすことにな
2021年3月12日読了時間: 1分


vol-790:ニチイ学館は契約解除後に転職支援しない?
2021年、介護大手のニチイ学館が、家事支援従事者として派遣していたフィリピン人女性206人の契約を更新しなかった結果、98人が帰国し、日本に残った108人のうち48人の所在が把握できなくなっていることが判明しました。受入事業を管理している「第三者管理協議会」が聞き取り調査を始めています。 ニチイ学館は、2018年2月から事業を開始し、2020年3月末で695人のフィリピン人女性を受け入れています。この制度では、「本人が在留を希望する場合、雇用主は新たな受け入れ先の確保に努める」と定められていますが、ニチイ学館は、契約更新しない旨を告げた際、意向を確認したり、別の職場を紹介したりせずに帰国を求めていたと報じられています。 興味深いのは、ニチイ学館が「第三者管理協議会に稼働率の低さを指摘され、雇用計画を見直さざるを得なくなった」と証言している点。これが事実であったとすれば、派遣労働者の立場に配慮せず、稼働率だけを問題視した「第三者管理協議会」の責任も浮上します。「契約終了後の転職支援義務」は、特定技能においても問題になり得る事案だけに、本件の結果が
2021年3月8日読了時間: 1分


vol-707:外国人派遣は法令無視の乱世に突入する?
マスコミでは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、業績が悪化した勤め先から突然解雇される「派遣切り」の記事が散見されます。外国人労働者は非正規雇用の割合が高く、突如仕事を失い途方に暮れている人も少なくないので、彼らの苦境にスポットライトが当たるのです。ただ、派遣切りに遭った外国人労働者が生活苦に陥っているのと同時に、外国人主体の派遣会社も経営難に直面しています。ホテル、旅館、免税店、工場、ITなどの各分野で派遣が急減しているため、ビジネスが成り立たなっているのです。 そうなれば、「生き残るためなら何でもあり」になるのは世の常。例えば、派遣会社の外国人従業員が特定技能を取得して、京都市内の特別養護老人ホームで働き始めるというニュースがありましたが、特定技能の介護では派遣が認められておらず、違法の可能性が匂ってきます。また、ネパールにある日本語学校と業務提携を結んだ派遣会社では、IT・土木・機械に特化して外国人を派遣するといいますが、そのビジネスにフィットする在留資格があるとも思われません。外国人派遣は法令無視の乱世に突入するのでしょうか。
2020年8月7日読了時間: 1分


vol-702:外国人の介護派遣が大流行する?
2020年7月14日、食品加工会社で働かせるために、ベトナム人の不法就労を斡旋したとして、入管法違反(不法就労助長)の疑いで、神戸市の人材派遣会社「七福インターナショナル神戸」の社長ら3人が逮捕されました。逮捕容疑は、2018年10月~2020年6月、不法残留中の21~27歳のベトナム人男女5人を食品加工工場に派遣労働者として斡旋したという疑いです。 外国人派遣が「法令違反の見本市」であるという状況は相変わらずなのですが、風景は様変わり。従来、主力であった工場派遣はコロナショックの煽りで減少傾向に転じ、免税店やホテルへの派遣はほぼ壊滅状態。生き残りに賭ける派遣業者たちは新たな光明を見出しました。それは「介護派遣」です。 介護業界にはあまり行きたがらなかった外国人材も、就職が困難な現実に直面して、就労を承諾し始めました。工場のように一挙に大人数を捌くのは難しいものの、人手不足に苦しむ介護業者は大勢いますので、派遣先には事欠きません。工場派遣以上に在留資格の正当性は立証困難ですが、そんなことを気に留める余裕も今はありません。介護派遣が大流行しそうな気
2020年7月29日読了時間: 1分


vol-585:介護に関する在留資格はユルユルになっていく
自民党は、「介護に従事する外国人」について現行ルールの再検討を始めました(2020年初)。本来であれば、専門学校等に通って資格を目指す「養成校ルート」に関しては、2022 年度から介護福祉士の合格を義務付けるのが既定路線だったのですが、関係団体から義務付けの延期を求める声が相次いだことから、「今後も引き続き議論を深めていく」として延期に含みを持たせました。 そもそも養成校では日本人学生が激減して死にそうだったところ、外国人留学生で延命しており、2019年度の留学生は2037人。2018年度(1142人)のほぼ倍で、全体に占める割合も29.2%に達しました。「介護」の「技能実習」や「特定技能」が不振の中で、人手不足に悩んでいる現場は悲鳴を上げていますから、特別に国家試験を免除して、養成校の卒業生に在留資格を認めている「抜け道」を防がれると、不合格が頻発して大問題になり得ます。 「介護」については、本件だけでなく、日本語試験のレベルや特定技能への移行に関しても特別な配慮が施されました。このままだとズルズルと緩和していくことになりますが、果たしてそれで
2020年2月6日読了時間: 1分


vol-511:介護業界の動きを他業界も追随する
「特定技能」は、2019年7月末時点で、申請が600人を超え、うち96人が許可されました。建設や造船でも初許可が出ており、44人が就労中です。しかし、 この程度では、「特定技能」に大きな期待を賭けていた業界は収まりません。 農家からは「許認可が遅過ぎる」「書類が煩雑」と不満の声が上がります。 その中でも、動きが活発なのは「介護」です。一向に外国人が増える気配がないことに業を煮やした業界と政治家がルールの緩和を推し進めています。 まず、「特定技能」に求められる「N4」については、国際交流基金の「日本語基礎テスト」で緩和し、追加で求める「介護日本語評価試験」についても、 レベルを低く設定しました。「介護」の技能実習制度においても、入国した 1年後にN3に合格できなければ帰国しなければならないという条件を外します。2019年5月には、EPAで受け入れている介護福祉士候補者を「特定技能」に 移行することを認め、さらに、看護師を目指して来日した外国人についても、「特定技能」への移行を認める方向で検討しています。この「介護」の動きは、早晩、他の業界でも追随す
2019年10月17日読了時間: 1分


vol-372:介護ビジネスの民間努力はコストカットに向かう
「2025年問題」と呼ばれる難問があります。2025年は人口の多い「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者になる年。後期高齢者が増えれば、それに比例して要介護者も増えます。各地方公共団体も人材確保に動き始めました。 介護事業者の人手不足は本当に深刻。特別養護老人ホームは、割安なので入所希望者が多いのですが、所定の職員数が確保できないため、受け入れられないというケースが頻発しています。全産業の平均月給が 304,300 円なのに、訪問介護員の平均月給は198,486円であり、経済評論家は「人が集まらないのであれば、賃金を上げるべき」と 断言し、経営者を厳しく批判します。 しかし、日本における介護ビジネスは、「介護保険」という枠組の中で成り立つ半官営事業。国が商品の中身と価格を決めている以上、民間企業としての知恵の絞りどころはコストカットのみ。本当に賃金を上げさせたいのであれば、介護保険料を引き上げるとか、保険料の支払年齢を40歳から30歳に引き下げるという措置を講じるしかありません。そういう点に触れないで、すべて民間企業の責任に擦り付けるというのは卑
2019年3月21日読了時間: 1分


vol-138:「介護」の在留資格だけは何でもあり
「介護」が大暴れしています(2018年春)。まず、「技能実習」の枠内に「介護」を入れました。その上で、「在留資格」に「介護」を新設し、5年までの在留を認めて更新可に。これで「永住者」にも変更可能です。さらに、2017年12月8日に閣議決定された「新しい経済政策パッケージ」において、3年以上の実務経験(技能実習を含む)に加え、実務者研修を受講し、介護福祉士の国家試験に合格した外国人には在留資格「介護」を認める方針を打ち出しましたから、帰国前提の「技能実習」で来日した外国人が永住できる道が拓かれました。 しかし、介護の「技能実習」で来日するためには、日本能力試験で「N4」が必要で、1年以内に「N3」に合格しないと帰国しなければなりません。関係者は「ハードルが高すぎる」と一斉に批判。折角設けた制度なのに、2017年末までの申請はゼロ(2018年1月22日に15人が申請)。それで今度は、「1年以内にN3合格」ではなく、「1年以内に新試験合格」に変更すると言います。「介護に必要な日本語能力はN3とは別物」という論理で、官民連携の協議会が新試験を企画・運営す
2018年4月10日読了時間: 1分


vol-81:日本の近未来を知るには介護業界を見よ!
「介護」にまで技能実習制度を拡張することについては、「対人サービス」として初めての受入れとなるだけでなく、在留中に国家資格に合格した場合に「介護」の在留資格で在留し続ける措置についても検討されているなど、実質的な「移民」の大々的な受入れが始まるとして批判する声があります。 しかし、団塊の世代が後期高齢者になる2025年には、介護職が253万人(2016年9月末149万人)必要になると予測されている中で、介護福祉士の資格が取得できる専門学校や大学の入学者数を見ると、2017年度は定員の45.7%(定数15,891人に対して入学者数は7,258人)と過去最低。日本人だけで介護サービスを維持することは不可能です。 要するに、①外国人を受け入れて介護サービスを維持するか、②外国人を排斥して介護サービスを断念するか、という重大な選択肢を迫られているわけなのですが、これは何も「介護」だけの話に止まりません。いずれ、すべての業態において、①外国人を受け入れてサービスを維持するか、②外国人を排斥してサービスを断念するかという決断を迫られることになるでしょう。
2018年1月17日読了時間: 1分


vol-81:介護サービスは維持すべきか断念すべきか?
「介護」にまで技能実習制度を拡張することについては、「対人サービス」として初めての受入れとなるだけでなく、在留中に国家資格に合格した場合に「介護」の在留資格で在留し続ける措置についても検討されているなど、実質的な「移民」の大々的な受入れが始まるとして批判する声があります(2018年初)。 しかし、団塊の世代が後期高齢者になる 2025 年には、介護職が 253 万人(2016 年9月末149万人)必要になると予測されている中で、介護福祉士の資格が取得できる専門学校や大学の入学者数を見ると、2017 年度は定員の45.7%(定数15,891人に対して入学者数は7,258人)と過去最低。日本人だけで介護サービスを維持することは不可能です。 要するに、①外国人を受け入れて介護サービスを維持するか、②外国人を排斥して介護サービスを断念するか、という重大な選択肢を迫られているわけなのですが、これは何も「介護」だけの話に止まりません。いずれ、すべての業態において、①外国人を受け入れてサービスを維持するか、②外国人を排斥してサービスを断念するかという決断を迫ら
2018年1月17日読了時間: 1分
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