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vol-1090:政府関係者が高市政権による外国人政策を批判する

10月10日
読了時間: 3分
  • 国立社会保障・人口問題研究所の是川夕国際関係部長は、政府関連機関に勤める立場でありながら、高市政権による外国人政策に対して、公の場で異を唱えた(東京新聞インタビュー:10月1日付け)。「不法移民を放置して、合法移民を締め付ける」という高市政権の方針に真っ向から反対した形だ。政権からの報復を恐れずに声を挙げた是川部長の主張を見てみよう(抜粋)。

  • (新ガイドラインでは年収要件などのハードルが大幅に上がる。)政府は外国人を使い捨てするのではなく、真面目に働き日本に貢献すれば永住もできるようになるとしてきた。この従来方針と矛盾する政策だ。・・・ゴールのはずの永住資格の要件を、綿密な設計なく大幅に厳格化してしまった。政府のこれまでの取り組みを自ら阻害し、外国人材の受け入れや育成に打撃を与える懸念がある。高度な技術や知識を持つ高度人材については、『高度人材ポイント制』として専門能力を高めるほど永住資格が取りやすくなるとしてきた。この政策とも矛盾する。

  • (シンガポールや中東は永住・定住の人の数を絞り、その他の大部分は短期的労働力としてだけ活用する。日本もその方向にかじを切ったようにみえる。)産油国である中東やサービス業主体のシンガポールと日本の産業構造は異なる。日本は層の厚い製造業が主要産業であり、部品を作る中小企業も含め技量のある熟練工が現場で『ものづくり』を支えている。労働者が数年で母国に引き上げるなら日本の競争力は落ちる。企業からすると、せっかく育てた労働者を失うのは大きな損失で、経済全体としても非効率だ。・・・

  • (政府は外国人に厳しい措置を続々と打ち出す。)外国人を巡る制度は日本人の生活にも大きな影響を与える。これまで入管庁が一手に担当し、他の省庁は関心を持ってこなかった。これに対して内閣官房に各省庁から人を集め一元的に取り組む体制にしたのはよいことだ。しかし、実際には従来通り多くの政策が入管庁に委ねられたままで、同庁が事前に政策がどんな影響を与えるか分析しないまま進めてしまっているように見える。本来は、政策の必要性と影響を十分に調査、分析し、政策を行った後も、検証し修正する体制が必要だ。・・・

  • (在留資格更新手数料も大幅に上がる。)雇用主である企業が肩代わりしている例が多く、負担分は商品の値上げという形で消費者に幅広く転嫁される。日本の生産年齢人口は急速に減るため、外国人の力は不可欠になる。あいまいな根拠に基づく外国人政策は禁物で、経済や社会への影響を冷静に分析しながら行うことが必要だ。

  • 是川部長は、勇敢にも、高市政権による外国人政策を、 ①従来方針と矛盾している、 ②事前に影響を分析していない、 ③曖昧な根拠に基づいている、 と厳しく批判しているわけだ。是川部長の批判に高市政権がどのように反応するか、または無視するか、それとも是川氏を排除してしまうか、について注視していきたい。

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