vol-803:入管を叩き続けても現状改善には結実しない
2021年4月14日
読了時間: 1分
昨年9月、国連の「恣意的拘禁作業部会」が、国外退去処分を受けた外国人2人が裁判等による審査・救済の機会がないまま入管施設に収容されたとし、国連人権規約等に違反するとして、日本政府に対して意見書を送付。これに対して、入管は、3月27日、「司法上、行政上の審査・救済の機会が提供されていた」と反論し、「事実誤認」だとして異議を申し立てました。
入管の反論に対して、弁護士や人権団体は一斉に批判を展開。ちょうど入管法改正が国会に上程されていることもあって、ヒートアップしています。入管側の反論が紋切型で、国際基準から見て不誠実な対応であることは否定できませんが、難民申請者の実態を無視して、「入管叩き」に走っても、世論は冷ややかに傍観するだけで、バックアップしてくれないような気がします。
ただし、改正入管法が導入する「監理措置」における就労の是非については、「観光ビザ」ですら就労を認めている現状の運用との比較で、入管は、整合的で説得的な主張が展開できない可能性大。大上段に構えた総論ではなく、論破できる重要な論点一つに絞って議論したほうが良いのでは。



