vol-510:27年間不法残留すると在留特別許可がもらえる?
2019年10月16日
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7月12日、27年間に亘り国内に不法に滞在し続けたとして、入管法違反罪に問われたシンガポール国籍の女性に対して、懲役2年6月、執行猶予5年の判決が言い渡されました。女性は、1992年3月に入国し、2007年頃から、内縁の夫と熊本県湯前町で清掃業を営みながら、夫の両親を介護。地域住民からは「マユミちゃん」と呼ばれて親しまれていました。しかし、入管法では、1年以上の懲役等の有罪判決を受けた場合、その外国人は、退去強制措置の対象として国外退去になった後、再入国することができません。近隣住民ら約200人は、特別な配慮を求める嘆願書を入管に提出しました。
7月26日、福岡入管は、在留特別許可を決定。女性は強制退去処分を免れて、3カ月ぶりに自宅に戻りました。入管は、「日本人男性と家庭を築いていることなど、人道的観点から諸般の事情を考慮した」と述べています。
入管法に基づく審査は裁量の幅が大きく、予見可能性が低い点に問題がありますが、今回の措置は、「情けをかける」方向で裁量が良い方向に働きました。しかし、長く不法残留すれば在留特別許可がもらえるということがルール化すると、それが不法残留を呼び込みます。だから「良かったね」という人情噺にはできません。



