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vol-416:外国人3人を違法派遣した確信犯は実刑になる?
2019年4月15日、専門職の在留資格で入国させたベトナム人を工事現場に派遣し資格外の単純労働をさせたとして、入管法違反(不法就労助長)の罪に問われた事件の判決があり、懲役1年の実刑・罰金100万円が言い渡されました。被告は起訴内容を否認しましたが、裁判長は、斡旋した人材派遣会社役員とのメールのやりとりなどから「不法就労するという認識があったと強く推認される」として退け、「外国人の適正な管理を害する犯行で悪質性は軽視できない」と指摘しました。問われたのは、人材派遣会社役員と建設会社元役員と共謀して2018年2~8月、在留資格「技術・人文知識・国際業務」でベトナム人3人を入国させ、資格外の土木作業員として就労させた罪です。 「たった3人」と言うと怒られそうですが、この判決が厳格に適用されるのであれば、「技術・人文知識・国際業務」の外国人を工場等に10人以上派遣している大手業者は、実刑を免れないという話になります。派遣した就業場所が工事現場か工場のラインかという違いはあるにせよ、「外国人の適正な管理を害する犯行」であることについては全く同じだからです
2019年5月30日読了時間: 1分


vol-415:国が関与すればうまくいくというのは幻想だ
「特定技能」の議論に絡めて、「韓国に学ぶべき」と語る人たちは、「韓国のように、ブローカーの関与を排除し国が仕切るべき」と声高に主張します。しかし、韓国においても、外国人労働者の生活環境は厳しいままであり、性的暴行や給料不払など、日本の「技能実習」でお馴染みの光景が、「雇用許可制」の下で繰り広げられています。不法残留者や外国人犯罪が問題視され、外国人労働者に関するトラブルが社会問題化しています。 国の関与で問題がなくなるのなら、「特定技能」の外国人に係る転職問題は、ハローワークに任せておけば解決するはず。果たしてそうでしょうか。無料のハローワークがあるのに、有料の人材大手が大儲けしているのはなぜなのか、理解しようとしない人が多すぎます。「労働者を搾取しているから儲けている」という発想から卒業できないのなら、問題は絶対に解決しません。 国が関与すればうまく行くという幻想は、現在のベネズエラを指摘するまでもなく、数多くの実例によって打ち砕かれてきました。日本でも、厚労省の統計スキャンダルが発覚したばかり。民間企業を巧みに活かすのが肝心です。
2019年5月29日読了時間: 1分


vol-414:昭和自動車の経営は賃金を上げても改善しない
最近、「人手不足は労働条件が酷い会社の泣き言だ」とか、「人手不足を解消したいなら賃金を上げればいい」という現実を無視した短絡的な議論が幅を利かせています。そういう論者たちは、佐賀県に行き、昭和自動車の社長に対して、自説を唱えていただきたいと思います。 昭和自動車は、佐賀県内で運行するバス26路線の再編を検討しています。バス運転手の3割以上が60歳を超えており、若手の免許保有者の補充も見込めません。50万円の入社祝い金や免許の取得支援などを講じて、年に40~50 人を雇っていますが、人数の出入りはトントン。今後の高齢者の引退には耐えられないと見て、現状の路線維持は難しいという経営判断です。 自治体が赤字分を補助金で補填する路線であっても、「今回の件は、人手の問題で、経営統合などではなかなか解消しにくい」と社長は語っています。佐賀県知事は、「賃金を上げれば解決する」と主張する識者たちに声掛けして、昭和自動車の代わりに路線バスを運営してもらうべきです。彼らの説によれば、賃上げすれば生産性が向上して問題は雲散霧消するはずですから。
2019年5月28日読了時間: 1分


vol-413:「特定技能」は「性善説」で成り立つのか?
2019年4月14日、日本国内で初めて「特定技能」の試験が行われました。宿泊業の試験が全国 7 カ所で行われたのですが、結局、全国で試験を申し込んだ761 人に対して、実際には391人しか受験せず、申込者の半数程度(受験率51.4%)にとどまり、受験料を納付していない外国人も散見されました。 外国人を雇ったことのある経営者であれば、「権利は主張するが、義務を果たすかどうかはわからない」という外国人労働者の性癖を痛いほど思い知らされています。「申込」で権利を獲得した外国人が「受験」という義務を果たすかどうかはわかりません。しかし、「特定技能」の制度設計者は、そういう実態をご存じないのでしょう。申し込みが殺到したことで糠喜びしてしまい、受験料の振り込みをしつこく催促することもなく、結果的に「来るかどうかわからない」という厳しい現実を思い知らされることになりました。 「特定技能」は、「外国人性善説」に基づいて設計されていますが、上記の受験結果からも分かるように、「義務を果たさない外国人」が多数存在するのが現実。実態に即した制度に、なるべく早く手直しすべ
2019年5月27日読了時間: 1分


vol-412:ベトナム人は『タコ部屋』という単語を知らない
2019年春、東京福祉大学における失踪留学生の事件が、マスコミで大きく取り上げられています。すでに文部科学省と法務省も動き始めましたから、何らかの処分が下されるのだろうと推察されます。ただ、日本のマスコミは、「叩いても良い」という判断を下すと、「真実の報道」ではなく、「エンターティンメントとしてのでっち上げ」を始めるという悪い癖があります。 ある週刊誌は、「いろんな国の人が集まり“タコ部屋”みたいな中で勉強します」というべトナム人研究生の告白(?)を紹介していますが、これはやりすぎでしょう。東京福祉大の肩を持つつもりは毛頭ありませんが、同大学の研究生にしかなれない日本語レベルの留学生で、しかも、非漢字圏のベトナム人が、「N1」でも出てこない「タコ部屋」なんて日本語を知っているはずがないからです。「タコ部屋」とは、主に戦前の北海道で、強制労働をさせる労働者を監視するために閉じ込めた拘束部屋のこと。執筆者は「留学生は、強制労働させられた労働者と同じだ」という主張を展開したかったのでしょうが、あまりにも無理筋。こういうでっち上げはやめてほしいものです。
2019年5月24日読了時間: 1分


vol-411:在留外国人が300万人になる時代が来る!
2018年末時点の在留外国人数は273万1093人(前年比+6.6%)となり、過去最多を更新しました。政府は、在留資格「特定技能」の創設による就労拡大の新制度で、5年間で最大約34.5 万人の受け入れを想定していますから、5年後には300万人の外国人が日本に住んでいることが予測されます。 300万人という規模は、第10位の静岡県(366万人)には届かないものの、茨城県(288万人)を超える水準であり、福井・徳島・高知・島根・鳥取の5 県分に匹敵する人口ですから、今後、在留外国人をターゲットにした市場は、十分に魅力的な分野として認識されるでしょうし、さらなる拡大が期待されるだけに、数多くの企業が参入することになると思われます。 すでに株式市場では、「特定技能」の好影響を織り込んだ株価が形成されている節があり、在留資格制度や入管行政の実態を無視したお気楽なシナリオが数多く語られていますが、この市場は、入管法の悩ましさに加えて、外国人特有の難しさがあり、「上場企業だったら成功する」というほど楽ではありません。行き過ぎた楽観論に浮かれていると、後で痛い目
2019年5月23日読了時間: 1分


vol-410:ビザを売っていた諸学校は虐殺される運命?
2019年4月5日、柴山昌彦文部科学大臣は、問題となっている東京福祉大学に限らず、退学・除籍・所在不明や不法残留となった留学生が一定の数を超える複数の大学に対して調査を行っていることを明らかにしました。具体的な調査先としては、日本経済大学の名前が挙がっています。今回の留学生失踪事件は、東京福祉大学1校だけの問題では収まらなくなってしまったようです。 「大学など教育研究の国際競争力を高め、優れた留学生を戦略的に獲得する」ことを目的に掲げた「留学生30万人計画」は完全に破綻し、新たに「留学生50万人計画」などが打ち出される見込みもほぼ無くなりました。それどころか、今後は、法務省と文科省が徒党を組んで、大学・専門学校・日本語学校の選別淘汰や大再編に取り掛かる可能性すらあります。 「教育」ではなく「ビザ」を主力商品にしていた諸学校が急増していただけに、当局の方針転換は「学校の大虐殺」を惹き起こします。留学生アルバイトが激減するリスクは高まっていくでしょう。日々の業務運営が、留学生頼みになっている場合は、長期的視点に立って、見直しに着手すべきです。
2019年5月22日読了時間: 1分


vol-409:偽装難民ブローカーを兼務した弁護士は摘発されず
2018年に難民認定を申請した外国人は、前年比▲47%の10,493人。減少は8年ぶりです。就労目的の申請を防ぐために、昨年1月から入管が適用した運用厳格化が奏功したのだと思われます。難民認定されたのは42人で前年の20人より増えたほか、人道的な理由で日本滞在が許可された外国人も40人いました(前年45人)。人権派の方々は、「庇護された比率は未だに1%未満だ」と批判しますが、明らかな「偽装難民」が数多く跋扈している現実を見ると、入管だけを責めるのは筋違いのような気もします。 難民申請が爆増した(2005年384人➡2010年1,202人➡2012年2,545人➡2014 年 5,000 人➡2016 年 10,901 人➡2017 年 19,629 人)背景には、ブローカーの暗躍があります。明らかに難民でない外国人に、難民申請を勧める弁護士も大勢いました。1人10万円としても20億円の市場です。「技能実習」や「特定技能」に関して、ブローカーの排斥を声高に主張する人々が、「難民申請」について同じ主張を展開しないのは本当に不思議です。偽装難民のブロー
2019年5月21日読了時間: 1分


vol-408:日本語能力試験に関する偽造が蔓延していく
2019年3月27日、日本語能力試験の自分名義の認定証明書1枚を偽造したとして、 有印公文書偽造の疑いで、ベトナム人が逮捕されました。本物の証明書は、 国際交流基金と日本国際教育支援協会が発行するのですが、中国等で顔写真 や名前が入った認定証明書1枚を偽造したようです。「特定技能」において は「N4」が必要ですし、「技能実習」の「介護」においても2年目に「N3」 が求められます。また、日本語学校では、日本語試験の合格率で「留学」の 枠が決められるようになりますから、今後、認定証明書の価値は高騰します。 それに伴い、認定証明書の「偽造」は広がっていくでしょう。 2018年秋、外務省が、日本の日本語学校への留学ビザを申請したベトナム人学生 6000 人を対面調査したところ、日本語能力が申請要件に満たない学生が1 割超に上ったため、日本語能力の証明書を偽造した疑いが強いとして、申請 を代行した12業者を半年間の受付停止処分にしました。今回は、中国から 送られた郵便物に偽造が疑われる証明書があるということで、大阪税関で発覚しましたが、国内での証明書「偽造
2019年5月20日読了時間: 1分


vol-407:外国人と企業のどちらの「責に帰する事由」か!
2019年春、「杉並外国語学院」と名乗る日本語学校が、ベトナム人から学費等を受け取り、行方をくらますという詐欺事件がありました。被害者は66人に上り、被害額は1人当たり約100万円。ベトナムの平均年収は約30万円と言いますから、被害者のショックは甚だしいはずです。法務省の認可を受けておらず、学校運営にも実態がなく、HP も盗用など、本当にヒドイ事件ですし、技能実習生に関する人権侵害についても、是正すべき点が多々あります。 ただ最近気になるのは、事実の裏付けを取ることなく、外国人サイドの主張だけを取材して、「悪い企業に搾取されている可哀そうな外国人だ」というストーリーを垂れ流す記事が増えていること。トラブルになっている当事者の見解が食い違うのは当たり前で、「報道機関」を名乗るのであれば、双方の主張を掲載すべきなのですが、公正な報道が期待できない場合、外国人を受け入れる企業のリスクは倍増します。しかも、「特定技能」では、外国人と企業のどちらの「責に帰する事由」なのか、が問題となる事案が増える筋い。従来以上に、自ら事実を立証する体制が求められます。
2019年5月17日読了時間: 1分


vol-406:「特定技能」と「留学」の闘いが始まる
日本語学校の経営にとんでもない逆風が吹き始めました。昨年末に公表された「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」によれば、在校生の日本語能力試験の結果を公表するように義務付けられるほか、その合格率によっては「留学ビザ」の対象校から外されるだけでなく、在校生が検挙された場合には、当局のブラックリストに掲載されて、各種のビザ審査に活用されることになります。実際、昨年から一部の国からの留学生に関しては、既にビザの許可率が著しく下落しています。さらに、お客さまである海外の出稼ぎ希望者が、週28時間という上限があり、年間70万円前後の学費がかかる「留学」よりも、就労時間の上限がなく、学費も要らない「特定技能」という別ルートを選ぶのではないかという懸念が浮上しています。 このため、日本語学校の設立や専門学校の増設を延期したり、断念したりするケースが出てきました。日本語学校が445校(2010年)から711校(2018年8月)へと急増したことに象徴されるように、絶好調の右肩上がりを続けてきた留学生ビジネスですが、今年は大きな転機を迎えるかもしれません。
2019年5月16日読了時間: 1分


vol-405:税金や社保の支払で在留資格にメリハリを付けよ
厚生労働省の調査によると、2018年10月において、外国人患者を受け入れた全国1965の病院のうち、2割近くの372病院で医療費が回収できていないことが分かりました。未収金は約3000件発生しており、1病院あたりの平均金額は約42万円でしたが、21病院では100万円を超え(最高は1423万円)、被害総額は1億円近くでした。悩ましいのは、不払いの主犯に違いないと見込まれていた外国人旅行者が、件数ベースでは23%に過ぎず、在留外国人が77%も占めていたこと(金額ベースでは約4割・約6割)。1人あたりの金額は、旅行者が5万円で在留外国人の2.2倍でしたが、少額であったとしても、相互扶助の義務を持つ在留外国人の中に支払わない人がいるという事実は、攘夷派にとって格好の攻撃材料になり得ます。 医療費に限らず、税金や社会保障費についても、払わない外国人が一定程度いることは事実。医療費・税・社会保障費をすべて真面目に支払ったら、在留期間を優先的に更新する代わりに、支払わなかった場合は退去強制にするくらいのメリハリを付けたら、外国人による不払いは激減するのでは?
2019年5月15日読了時間: 1分


vol-404:最低賃金を引き上げても労働供給は増えなかった
近年、日本の経済政策は、荒唐無稽なものに成り果てました。「物価を上げれば、景気は良くなる」という宗教が失敗し、「労働時間を短縮すれば、生産性は向上する」という戯言がとんでもない誤りだと気付きつつあるにもかかわらず、今度は、「最低賃金を上げれば、生産性が上がる」という邪教を広めようとする宣教師たちが増えています。最低賃金を引き上げて、経済を悪化させた韓国の失政を見れば明らかなのに、「最低賃金を毎年5%引き上げて、うまくやれば大丈夫」という根拠不明のご託宣を垂れ流しています。 宣教師の一人であるデービッド・アトキンソンは、自書で「私は文化財の補修を営む会社の社長を務めていますが、文化財業界は小さい企業があまりに多く、ゼネコンは小さい企業同士を過当に競争させ、小さい企業は泣き寝入りを強いられています」と書き、競争相手が多過ぎるから小企業は潰すか統合してしまえ、と主張しています。 こんな低俗なアジテーションに乗せられるのは、あまりにも幼稚。OECD諸国では、最低賃金を上げても労働供給への影響はなかったという実証研究も公表されています。経済政策は宗教ではあ
2019年5月14日読了時間: 1分


vol-403:東京福祉大とよく似た学校は数多く存在する
3月26日、文部科学省は、留学生700人が行方不明になっている問題で、法務省と連携して、東京福祉大学に立ち入り調査を行いました。また、同月29日には、全国の大学に対し、除籍者・退学者の「理由」についても報告を求めました。東京福祉大は、「本来なら大学合格が難しい、成績が悪かった学生を研究生制度によりたくさん救ってきた」と主張しましたが、柴山文部科学大臣は、「留学生の在留期間を延ばすため名目上、研究生として受け入れているのではないか」と一蹴。関係者は、文部科学省や法務省がどのような処分を下すのか、固唾をのんで見守っています。 ただし、日本共産党の国会議員が「これは東京福祉大だけの問題ではない」と喝破したとおり、他の学校も同様の事情を抱えています。今後、日本語試験の結果が悪い日本語学校は、ビザの取得が厳しくなる「不適正校」に振り分けられるわけですが、大学や専門学校の入学に関しても、日本語チェックが厳格化されるかもしれません。専門学校や大学の入学には、「N2」を求めるのが大原則だからです。でも、そうなったら、潰れる学校が続出します。
2019年5月13日読了時間: 1分


vol-402:前近代的な日本は自白させるためなら何でもする
2019年3月8日に、108日間の拘留の後、カルロス・ゴーン前日産会長の保釈が認められたと思ったら、同年4月4日に再逮捕。これが、「自由の見返りに自白を強要する人質司法」の恐ろしさ。海外からは「人権無視」「時代錯誤」「第三世界のようだ」「前近代的」「中世のような規則」と侮蔑されており、WSJ紙は、「カルロス・ゴーンよ、気をつけろ。日本は自白させるためなら何でもする。日本では容疑者が自らの『悪い行い』を認めることでやっと自由への道のりが示される。抵抗を続ける容疑者に対しては、裁判を受けるまで1年間も拘留し続けることもある」と酷評しました。 日本の当局は、カルロス・ゴーン氏ほどの大物でない中小企業の経営者に対しては、従来通りの「人質司法」を苛烈に適用してきます。怪しいと決め付けたら、入管法違反を認めるまで勾留し続けるでしょう。その万が一の危機に備えて大切なことは、「警察の捜査は公正だ」という誤解を捨て、常日頃から二重三重に無罪を立証する態勢を整備し続けるということです。入管法理解した上で、立証資料を常時作成し、厳格に保管することが肝要です。
2019年5月10日読了時間: 1分


vol-401:入管法に明記された目的に「共生」の文字はない
2019年4月1日、法務省の外局として「出入国在留管理庁」が発足しました。外国人労働者の受け入れ拡大を推進する中で、司令塔的な役割が期待されています。山下法務大臣は開庁式で、「共生政策はわが国の将来像にも影響を与える重要なもの」と激励し、記者会見した佐々木長官は、「新しい時代に外国人との共生という、新しい社会をつくっていく」と意気込みを語りました。 ところが法令を見ますと、入管法第1条は、「本邦に入国し、又は本邦から出国するすべての人の出入国の公正な管理を図るとともに、難民の認定手続を整備することを目的とする」から、「本邦に入国し、又は本邦から出国する全ての人の出入国及び本邦に在留する全ての外国人の在留の公正な管理を図るとともに、難民の認定手続を整備することを目的とする」に改定されただけですし、法務省設置法第28条には、「出入国在留管理庁は、出入国及び外国人の在留の公正な管理を図ることを任務とする」としか書かれていません。つまり、「出入国管理在留庁」の役割は、「管理」であって、「共生」などではないのです。入管関係者においては、「共生」を語る前に、
2019年5月9日読了時間: 1分


vol-400:米国は「出産ツーリズム」問題に頭を悩ます
米国で「出産ツーリズム」が問題になっています(2019年春)。国籍取得に関して、米国では、親の国籍で決まる「血統主義」ではなく、出生地で決定する「出生地主義」を採用しているため、米国で出産することにより子どもに米国籍を与えたいと考える妊婦が後を絶たず、それを商売にしているブローカーもいるため、ひとつの産業になっています。一説によれば、毎年3~8万人が15,000~50,000ドルの費用(VIPは100,000ドル)を支払って、「出産ツーリズム」で訪米するとも言われています。生まれた子どもは母国で育てられた後、米国に戻り、21歳になったら両親を呼び寄せることができるのが魅力です。 妊婦は、入管通過時に「ゆったりとした服」を着用して妊娠状態を隠すよう指示され、模擬面接を行って、滞在目的を偽るように指導されます。このため、2019年1月末には、中国人を顧客とする「出産ツーリズム」企業を運営したとして、中国人3人が逮捕されました。500人以上の中国人顧客を抱え、中国から2年間で340万ドルの送金を受け取っていました。ブローカー対策に頭を悩ませているのは、
2019年5月8日読了時間: 1分


vol-399:「特定技能」が普及すると悪徳弁護士が大活躍する
2019年3月29日、技能実習生の失踪や死亡について調査していた法務省のプロジェクトチームは、失踪者5218人のうち721人に、実習先による不正行為の疑いがあったとの報告書を公表しました。最低賃金割れや不当な残業、外出制限などの扱いを受けていたようです。確かに、技能実習制度を利用していた企業の一部に、極めて悪質な雇用主がいたことは事実です。 しかしながら、今回導入する「特定技能」の雇用主が全員「性悪」であると決め付けて、本来「技能実習」に適用した上で、実務上の効果を検証すべきなのに、いきなり「特定技能」に押し付けたことは、愚策だと思われます。 マスコミにおける「典型的な報道」では、「企業性悪説・外国人性善説」に依拠して、「①悪い企業がいる ➡ ②外国人が搾取される ➡ ③正義の味方である弁護士が外国人を助ける」というストーリーが垂れ流されるわけですが、これから「実際に起こる現実」は、「①外国人が自分を正当化して嘘をつく ➡ ②悪徳弁護士と組む ➡ ③善良な企業が恐喝される」という可能性も否定できません。実態を踏まえた適切な省令に再整備することを望
2019年5月7日読了時間: 1分


vol-398:すぐに退去強制できないのであれば恩赦も一案?
スイスには不法就労者が76,000人いるとされ、そのうち13,000人がジュネーブ州に住んでいると言われています。そのジュネーブでは、2015 年に地元当局が始めた不法就労者合法化事業「パピルス・プロジェクト」に基づき、不法就労者3,500人に就労許可を発行しました。1,757人が審査中で、却下されたのはわずか7人でした。反対する政党も一部にありますが、現在のところは、概ね肯定的に受け止められているようです。 一方、日本では、退去強制手続中の外国人に関する長期収容が問題になっています(2019年春)。人権侵害や自殺問題などもあり、国会やマスコミでも厳しく追及されているところですが、現時点において、奇しくも新天皇即位に係る恩赦が検討されています。 長期収容するのではなく、すぐにでも強制退去させるのが本筋ですが、入管がサボって、すぐに退去強制できないのであれば、この際、オーバーワークで摘発された収容者や仮放免中の外国人については、入管法以外の法令に違反していないことを条件に、未納付の租税公課を重課して支払った場合、就労資格を付与するという「恩赦」を実
2019年4月26日読了時間: 2分


vol-397:鳥貴族は280円から298円に値上げして苦境に陥る
焼き鳥チェーン大手の鳥貴族は、「全品均一価格」で急成長してきましたが、2014 年の上場以来、初の赤字決算に転落する模様です。2017年10月に、人件費や食材の仕入れ価格の高騰を理由に、全品280円均一から298円均一への値上げに踏み切ったのですが、4カ月後の2018年1月から客数減が顕著になり、値上げが一巡した後もズルズルと縮減しています。既存店売上高は、2019年1月時点で13カ月連続の前年割れになりました。 値上げを機に客離れが起き、客数が減少して、収益力がガタ落ち。値上げが一巡した2018年10月以降は、客単価も2~3%の減少が続いています。値上げによる客単価押し上げ効果は 2~3%程度でしたから、要するに、お客さまは値上げに納得せず、客単価を以前の水準に戻してしまったわけです。 マーケットを無視して値上げすれば失敗するという好例です。「物価が上がれば景気は良くなる」とか「賃金を上げるために値上げすればよい」などと説くお気楽なエコノミストは、未だに数多くいますが、マーケットを無視して値上げするのは自殺行為。そんな基本すらわからない輩が多す
2019年4月25日読了時間: 1分
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