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vol-457:保育介護ビジネス名古屋専門学校の定員は上限なし
6月6日、東京福祉大学系列の「保育・介護・ビジネス名古屋専門学校」において、定員を大幅に超える留学生を受け入れているという疑いが浮上し、愛知県が立入調査を実施しました。留学生が対象の「国際教養学科(定員240人)」には約2100人(定員の約9倍)、「国際ビジネス情報学科(同80人)」には約800人(同約10倍)を入学させたと報じられています。 東京福祉大学並みに批判の対象になっているのが日本語学校。「悪の権化」のように描写する記事が出回り、良心的な運営の日本語学校まで叩かれています。そんな中、日本語学校への締め付けが強まるのは自然な流れ。日本語試験の合格率が7割を3年連続で下回ったり、1年間の入学者の3割以上(現行:5 割以上)が不法残留した場合は、留学生受入が不可となります。 その中で、雇用主として留意すべき点は、1カ月の出席率が5割を下回った場合、アルバイト先の情報を入管に通報する仕組みができること。学校に通っていない(=主たる活動を行っていない)留学生は、資格外活動を行う権利を失うので、アルバイトは即時「不法就労」になり得ます。要注意です。
2019年7月29日読了時間: 1分


vol-456:不法就労に係る無実を証明するのは経営者自身
2019年6月3日、不法滞在のベトナム人を工場に派遣したとして、不法就労助長の疑いで逮捕された派遣会社の中国人社長は、入管捜査の協力者だったようです。2018年6月頃、雇用して派遣予定だったベトナム人が不法滞在ではないかと疑い、大阪入管に相談。入管の担当者から、「 適切な時期に一斉に摘発したい」と言われ、雇用を継続して摘発に協力するよう求められたため、雇い続けました。それなのに逮捕されたので、「不当逮捕だ」と主張しました。 結局、この社長は、2019年6月5日の夜に釈放されました。入管が手を回してくれたのか、兵庫県警が送検した後、神戸地検が勾留を請求しなかったのです。入管は、「現時点での回答は難しい」としてノーコメントです。 それにしても、この社長は肝を冷やしたでしょう。協力者のはずなのに一転して容疑者として逮捕までされたのですから。ただ、社長を救ったのは入管ではありません。社長は、入管の担当者が「引き留めたり、協力してほしい」と話した音声データを保管していました。この音声データがなかったら、釈放されなかったかもしれません。常に無実の立証を心掛け
2019年7月26日読了時間: 1分


vol-455:大都市集中を防ぐため思い切った対策を講じる
2019年6月3日、自民党の「外国人労働力受入れに関する合同会議」が「特定技能」で働く外国人について、大都市圏への集中を防いで地方にも定着させていく観点から「思い切った対策を重ねて講じるべき」と提言しました。 本気で大都市圏への集中を防ぎたいのであれば、オーストラリアやカナダの ように、在留条件に居住地域や就労地域の限定を設けるべきです。もしくは、「特定技能」の外国人が転職する際には、在留資格の変更許可が必要ですから、変更許可のガイドラインに「人材が不足している地域の状況に配慮し、特定技能外国人が大都市圏その他の特定の地域に過度に集中して就労することとならないようにするために必要な措置を講ずるよう努めるものとする」(改正入管法附則第2条)という法の趣旨を考慮すると明示すべきです。 法令上明確化することなく、その時々の政権の意向を忖度して、極めて広い裁量の中で、何となくうまくやっていくというのは、入管行政の在り方とし ては大問題。悩ましい憲法論議になったとしても東京への転職を制限する法的措置をとるのか、それとも東京への転職を許すのか、明確化すべきで
2019年7月25日読了時間: 1分


vol-454:製造業派遣の大手業者も派遣先の大企業も野放し
2019年6月3日、またもや「製造業派遣」で、派遣会社の社長が逮捕されました。兵庫県内にある携帯電話の部品製造工場に外国人7人を派遣した疑いです。技能実習生として来日したベトナム人を不法就労させたとして、入管法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕されたのは、兵庫県尼崎市にある人材派遣会社「ワールドビジネスパートナー」の中国人社長。不法就労していたベトナム人らは、関東や九州の技能実習先から失踪した後、闇サイトを通じて同社にアクセスしたとみられています。同社が、「定住者」と記載された偽造在留カードを作成し、提供した上で、派遣したという疑いもあります。 そういえば、2018年6月4日も、自動車部品製造工場などに派遣していたベトナム人が偽造在留カードを持っていたとして、愛知県の人材派遣会社の社長が逮捕されました(結果は不起訴)。「定住者」や「永住者」などの在留カードを持っている外国人には、注意が必要です。それにしても、外国人の「製造業派遣」で逮捕されているのは、小物ばかりという感じが否めません。100人以上の単位で大々的に実施している大手は野放しのままなので
2019年7月24日読了時間: 1分


vol-453:消費者はわずかな割高感に対しても非常に厳しい
2019年3月の景気動向指数が低下し、6年2カ月ぶりに景気の基調判断が「悪化」に転じました。「アベノミクスの効果は終焉した」という感じがしますが、その後公表されたGDPは、消費と設備投資が不振であったにもかかわらず、大幅な輸入減に助けられ、2期連続のプラスになりました。エコノミストの間では悲観派が急増していますが、政府は景気回復の旗を降ろしていません。 しかし、「チョイ高商品」が全く売れない現実を直視すれば、「景気は悪い」と判断せざるを得ません。2019年1月に、サンドイッチチェーン店サブウェイ のフランチャイズ店を運営するエージー・コーポレーションが倒産。同年5月17日にはバーガーキングの大量閉店も明らかになりました。吉野家は2019年2月期連結決算で60億円の赤字に陥り、モスバーガーを運営するモスフー ドサービスも、2019年3月期連結決算が赤字の見通し。地方百貨店の閉店数は、年内に9年ぶりの2ケタ台に乗ると予測されています。 消費者が「わずかな割高感に対しても非常に厳しい」という現実が、庶民の懐の寒さを物語っています。大本営発表は無視して、
2019年7月23日読了時間: 1分


vol-452:入管は除染作業を事後的に資格外活動と判断する
東電は、福島第一原発の廃炉作業について、入管に確認した上で、「特定技能」は受入可と判断。実際、「従たる業務」で従事することを禁じる法令はありません。そこで、特定技能外国人を受け入れる方針を打ち出したところ、批判の矢面に。入管は、「そのような回答をしたことはない」と否定に転じ、「所管省庁が判断すること」と責任を回避。5月21日には、厚労省が、外国人労働者を廃炉作業に就かせることに慎重な対応をとるよう求める通達を発出したことを契機に、東電は、その翌日、受入凍結を公表しました。 駐日ベトナム大使が、入管に対して「原発でベトナム人労働者が働くことは、ベトナムの法令では違法になる」と伝えたという裏事情もあったようですが、東電が日系ブラジル人に対して除染作業の募集をかけた際に、ブラジル大使館からのクレームでストップがかかったという事件もありましたから、十分に予測できた事態です。今回、暴露されたのは、入管庁のリーダーシップのなさ。風向きが悪くなるとダンマリを決め込み、所管省庁に責任を丸投げするのでは、「司令塔的な役割」など果たせるわけがありません。
2019年7月22日読了時間: 1分


vol-451:不法就労の温床である外国人派遣は永遠に不滅?
2019年5月31日、人材派遣会社の社長が、留学生や技能実習生7人を埼玉県入間市のケーキ工場などに派遣して、不法就労させたとして逮捕されました。2019年3月、7人が工場から帰宅する際に、警官から職質を受けて不法就労が発覚し、逮捕されたことが切っ掛けだったと報じられていますが、留学生の不法就労が職質でバレたとすれば、「毎日8時間働いています」とか「学校には通っていません」と回答したということなのかもしれません。いずれにしても、職質リスクは大きく、不法就労は必ずバレると覚悟すべきです。 「製造業派遣」の摘発は今後も続くと思われますが、今回の事件でも、ケーキ工場の工場長や経営者は逮捕されていないようです。昨年、派遣先の建設会社の社長が逮捕されたものの、暴力団絡みだったこともあり、未だに派遣先の逮捕は例外扱いなのかもしれません。しかし、取引実態を見れば、強い立場にある派遣先が、不法就労という実態を黙認しながら、リスクのすべてを派遣会社におっ被せているケースがほとんど。派遣先が逮捕されるようにならなければ、不法就労の温床である「製造業派遣」はなくなりませ
2019年7月19日読了時間: 1分


vol-450:品質を考えない需要供給論で現実の問題は解けない
無責任な経済学者やエコノミストは、未だに「人手不足は賃上げすれば解決する」と主張していますが、経営の現場には、「量(労働量)」と「価格(賃金)」以外にも大事な変数があります。それは「質(サービスの品質)」です。 建設現場がわかりやすい事例です。建設業の就業者数は1997年の685万人をピークに、2017年には498万人と3割弱も減少。恒常的な人手不足に見舞われています。レオパレス21のアパートでは屋根裏の界壁がないことで世間を賑わし、ダイワハウスでも約2000棟の施工不良問題が発覚しましたが、これらは特殊な例外ではありません。人手不足のため、1人の現場監督が2桁を超える現場を担当している中、工事に忘れや雑な個所が目立つようになり、工事の不具合や不手際が年中発生するようになっただけでなく、建設現場における死亡事故も増えています。業界関係者は、「最近2年間に建てられた物件は買うな」と身内には囁いています。 人手不足は質の低下・劣化を生み、将来のリスクを膨張させ、競争力を減殺していきます。単に「価格(賃金)」だけで解決する問題ではないのです。
2019年7月18日読了時間: 1分


vol-449:在留資格に関する新聞記事は鵜吞みにできない
5月30日、「N1ビザ(特定活動)」の告示が公布されました。新聞各紙は、「留学生の就職、宿泊・外食でも」「飲食業も可能に」「専門外の接客業OKに」など入管の振り付けのまま記事を書いています。「技術・人文知識・国際業務」でも許可されてきたのに、「これまでは宿泊や外食や小売では許可されなかった」という書き振りです。しかも、このビザで「数千人」が就労するという大本営発表を垂れ流す体たらく。N1の合格率は約30%ですから希望者が2万人いれば数千人になるはずという理屈ですが、「技術・人文知識・国際業務」を選ぶN1合格者もいるでしょうし、就労希望者(≠N1受験者)の合格率は10%に満たないので、大幅未達に終わることは必至です。 にもかかわらず、入管が受入人数を嵩上げするのは、「外国人を大勢受け入れるので、これ以上、在留資格を緩和する必要はありません」というアピールをしたいから。4000人の枠に対して4人しか来日しなかった「日系4世」が典型例。すでに「留学ビザ」は大幅に厳格化されました。大幅緩和をアピールする裏側で、入管審査の厳格化が秘かに進行しています。
2019年7月17日読了時間: 1分


vol-448:感情論に走る前に移民に関する実証研究を為すべき
「移民」に係る議論は感情論になりがち。異文化に対する懸念を煽る「攘夷派」と人道主義一辺倒の「開国派」は水と油ですから、交わりようがありません。経済上の得失を語るべきエコノミストも、極論どうしの論争に煽られて、イデオロギーに塗れた論調に陥りがちです。この点、「経済学」がどう論じているかというと、移民肯定派が大勢ですが、「移民は米国の GDP を増やすが、移民以外の米国人が得る利益は小さい」とか「第1世代と第3世代の移民は、コストが税収を上回る」という主張もあります。 ただ欧米では、「移民が米国人労働者と競うことで給与は下がらない」「移民が低学歴の先住労働者の賃金を下げることはない」「移民が増えたら、同性・同学歴グループの米国人の失業率が下がり、就労率が上昇した」「移民の増加は、1人当たりGDPの改善や失業率低下をもたらす」という実証研究が蓄積されています。また、「移民が犯罪を行う確率は米国出生者よりも低い」「移民が集中している地域は移民が少ない同等の地域に比べて犯罪率が低い」ことも知られています。日本でも実証研究が必要です。
2019年7月16日読了時間: 1分


vol-447:「特定技能」に係る企業負担は軽減されるか?
2019年5月下旬、「特定技能」に係る試験結果が続々と公表されました。外食業の技能試験では347人が合格(合格率75.4%)。宿泊業でも280人が合格し(同71.6%)、介護でも84人の合格者が出ました(同74.3%)。業界では、特定技能に特化したマッチングサイトを開設したり、日本語教育やトレーニングセンターに商機を見出すなど、一部で盛り上がりを見せています。 しかし、これらはすべて、外国人個人に対する必要条件に焦点を当てた試みにすぎません。じつは、「特定技能」は、従来の在留資格とは異なり、外国人個人の審査ではなく、受入企業のチェックに重きを置いた構造になっています。技能試験や日本語試験は、個人によほどの問題がない限りパスできますが、受入企業に課せられる条件やリスクやコストがやたらと重たいのです。現状のままで円滑なマッチングが実現するとは到底思えません。 2018年7月に始まった日系4世の受け入れ事業は、実態を無視した設計だったため、4000人の枠に対して来日4人の体たらく(2019年12月時点)。「特定技能」も、「大山鳴動して鼠一匹」という結末
2019年7月15日読了時間: 1分


vol-446:在留外国人の健全な消費市場を発展させるべきだ
日本は、2017年に観光収入の世界ランクでトップテン入りを果たしました。2013 年には 21 位でしたから大躍進と言ってよいでしょう。観光客数も、2010 年に第30位、2014年第22位だったのが、世界10位ということなので、経済政策としては大成功だったと言えます。 これに気を良くした日本政府は、2020 年に訪日外国人数 4000 万人、2030年6000万人を目指していますが、「オーバーツーリズム」や「観光公害」という指摘が急増している中で、永続的な右肩上がりを達成できるか疑問です。観光人気が高いアムステルダムでは、観光客を減らす計画を立て始めました。 観光収入の目標は8兆円(2020年)ですが、1人当たりの支出は1187ドル(2017 年)と伸び悩み。訪日外国人も大事ですが、在留している外国人はもっと重要。月15万円支出するだけで年180万円の消費です。在留外国人数(273万人)で単純計算すれば5兆円の市場規模。天災や外交で左右される観光客とは異なり、着実に伸びることが見込まれます。在留外国人で8兆円市場(月20万円×12ヶ月×335万
2019年7月11日読了時間: 1分


vol-444:韓国の真似をする日本は韓国類似の経済に変貌する
安倍政権は、地方の所得水準を引き上げて、「アベノミクス」の果実を全国に波及させるという名目で、最低賃金を全国平均で1000円に引き上げる方針です。山本太郎参議院議員が立ち上げた「れいわ新選組」は「最低賃金1500円」を掲げ、現場を知らない経済学者は「最低賃金2000円」を主張します。 自民党が弱い選挙区の最低賃金は低水準ですし、「全国一律1000円」を掲げる共産党のお株を奪う側面もあるので、政治的には正しいのですが、この政策は「物価を上げれば景気は良くなる」「労働時間を短縮すれば生産性は向上する」という二大邪教に続く、「最低賃金を上げれば生産性が上がる」という第三の邪教です。最低賃金の引き上げで失敗した韓国を無視しています。 この結果、地域企業や零細企業、個人事業主は、韓国のように苦境に追いやられていくでしょう。経済政策としては、時給が良い先に労働者が転職しやすい環境を整えるだけで十分なのに、時給1000円未満の先を窒息死させる愚かな政策は、後世の経済学者たちから、「韓国の真似をした日本は、韓国よりも愚かだった」と酷評されることでしょう。
2019年7月9日読了時間: 1分


vol-443:移民であることを否定しても移民問題は消えない
中川正春・衆議院議員が、2012年に内閣府特命大臣(共生社会)に就任した際に「移民基本法を作りたい」と発言したら抗議が殺到。その後、「外国人材」という言葉に言い換えたそうですが、それだけ「移民」という語感に反発する人が多かったということなのでしょう。しかし、その結果、「移民」という言葉はタブーとなり、日本政府は、実習生や日系人などの裏口で受け入れながら日本社会を維持してきました。完全な「二枚舌」です。 その結果、「そこにある不都合な現実」を、「移民を受け入れていないのだから、問題などあるはずがない」という建前でごまかし、為すべき改革を放置してきました。連綿とした日常業務の中で培われてきた「見て見ない振り文化」を一晩で刷新することは困難です。「出入国在留管理庁」という看板に掛け替えても、攘夷派筆頭の入管が共生派に生まれ変わるわけもありません。 外国人人口が220万人になる中、過半数が「移民」に賛意を示すなど、国民のほうが現実的なように見えます。政治家も言葉遊びを止めて、「移民基本法」や「外国人基本法」を制定する方向で議論すべきではないでしょうか。
2019年7月8日読了時間: 1分


vol-442:終身雇用は本当に崩壊してしまうのか?
経団連会長が「終身雇用を前提とすること自体が限界になる」と口火を切ると、経済同友会代表幹事も「終身雇用は制度疲労を起こしている。もたない」と呼応し、トヨタ自動車の社長も「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と発言しました。追い込まれたというべきなのかもしれませんが、ついに、日本の大企業が「終身雇用」の改革に乗り出します。「日本的経営」と呼ばれてきた雇用慣行は終焉を迎えます。 国境や業種を超えたグローバルな競争が厳しさを増す中、終身雇用だけでなく、年功序列型賃金、新卒一括採用、春闘など、日本的な雇用慣行を維持し続けることは困難。日本人が少なくなる穴を、異なる文化を持つ若い外国人社員が埋めていくことを展望すれば、「日本的経営」が瓦解するスピードは加速度を増していくと予想されます。終身雇用を前提とした長期間の OJTは機能しなくなり、「社員は短期間で辞める」という不都合な現実を踏まえた米国流のマネジメントを巧みに取り入れていくことが求められます。移行期の激痛は生半可ではありません。当分の間、日本企業におけるマネジメントは試行錯誤が続きます。
2019年7月5日読了時間: 1分


vol-441:日本は在留外国人の子供を放置するのか?
2019年4月16日、22年ぶりに公立の夜間中学が埼玉県川口市に開校しました。入学試験はなく、県内に住む16才以上で、在留資格があれば、日本語がまったく出来なくても入学が可能です。現在、夜間中学があるのは、9都府県に33 校。夜間中学に通う全生徒1687人のうち8割の1356人が外国人です。 日本国憲法は、子どもに小中学校の教育を受けさせる就学義務を保護者に課していますが、義務があるのは「国民」で、外国籍の子どもは対象外。義務教育年齢の外国人のうち1万6000人以上が学校に行っていないと言われていますし、JSL(Japanese as Second Lanmguage:第 2 言語としての日本語)を教える仕組みを国全体で創ってこなかったため、日本語指導が必要な児童生徒(全国で約45,000人)の1万人以上は無支援のまま放置されています。 日本政府は「移民を認めない」立場なので、「移民」支援を意図的に怠ってきました。しかし、政府がどう定義しようとも、日本は事実上「移民」を受け入れた社会になっています。「いないことにすればいい」という無責任で将来に禍
2019年7月4日読了時間: 1分


vol-440:特定技能の外国人には住居を確保する義務がある
ある監理団体が、来日直後の外国人実習生に1カ月間、日本語や生活習慣を教えるための研修施設(最大60人)を大阪府摂津市に建築することを計画しました。1500世帯が暮らすこの地区では反対運動が勃発。「住環境の破壊ダメ!絶対!」「子ども達の安全・安心を守れ」というのぼりが、住宅の軒先ではためき、「地区の真ん中に外人がどんと来られたら困る」「不法就労や犯罪に走る可能性がある」などと不安の声が渦巻きます。反対署名も1万筆近く集まりました。今も建設は見通せません。 特定技能外国人に関しては、住居の確保が企業に義務付けられました。しかし現実には、外国人の入居を嫌がる貸主は少なくなく、摂津市のような事例はどこでも起こり得ます。外国人に対するいじめや差別、ヘイトスピーチも沈静化しません。山下法務大臣は、「令和元年を『多文化共生元年』と位置づけて日本で生活する人が安心して暮らしていける社会の実現を力強く推進していきたい」とカッコいいことを言っていますが、出入国在留管理庁は、この手の問題に対して、高みの見物を決め込むだけです。
2019年7月3日読了時間: 1分


vol-439:年功型賃金の山はどんどんフラットになっていく
日本企業の給与が、欧米どころか、アジアより見劣りするようになりました。日本企業の場合、大卒の初任給は20万円台でボーナスを合わせて年収300万円前後が相場ですが、シンガポール企業であれば、初任給で年収600万円がオファーされることもあります。中国企業ファーウェイが、日本の新卒エンジニアに初任給 40 万円を提示したことも話題になりました。 日本の給与水準は、OECD 35カ国中18位。上位のルクセンブルクやスイスはもとより、米国、ドイツ、フランスに劣後。米国・ドイツ・中国(上海)・日本の4カ国で比較すると、上位の課長クラスでは最下位。部長クラスだと大きく引き離され、米国企業とは1000万円以上の差。2016年時点では、日本企業が上海企業を400万円ほど上回っていましたが、2018年に逆転されました。そもそもこの20年間で賃金が低迷し続けているのは日本だけです。 最低賃金のことばかり議論されていますが、若者に夢を与える初任給を提示できない最大の要因は、後払いを前提とした年功型賃金。これが、コスパの悪いオジサンたちを大量生産し、初任給の大幅な引き上げ
2019年7月2日読了時間: 1分


vol-438:欧州における「反移民」の流れは止まらない
2019年4月28日、スペインで総選挙があり、下院ではサンチェス首相率いる中道左派・社会労働党が第1党になりましたが、「不法移民は強制送還」「モロッコ国境に壁を作る」と公約する新興右翼政党VOXが24議席を獲得。1975年の死去まで実権を握った独裁者フランコに関する苦い記憶があるので、有力な極右政党が出てこなかったスペインにおいて、極右政党が国政に進出したのは1978年の民主化以来初めてです。VOXは、EUに対して、国境検問の再開を廃止したシェンゲン協定の凍結を要求しています。 2017年イタリアで反移民政党が参加する政権が発足したことで、地中海を渡って欧州に入る移民や難民の多くはスペインに向かっています。2017年1年間で、ギリシャやイタリアより多い5万8569人の難民が流入しました。VOXは移民急増への不安や既成政党への不満を吸収し、支持層を急拡大。フランスの極右政党「国民連合」のルペン党首は早速歓迎を表明。2018年5月後半の欧州議会選挙で伸長が見込まれる極右勢力がさらに勢いづく可能性があります。 欧州における「反移民」の流れは、しばらく収
2019年7月1日読了時間: 1分


vol-437:「働くな改革」で日本経済はさらに没落する!
平成時代、日本の国際的地位は一貫して低下しました。GDPの規模で言えば、当初、中国は取るに足らない存在でしたが、2010年に日本に追いつき、今では2倍近い規模になりました。日本の1人あたりのGDPは米国より高く、生活も豊かでしたが、あっという間に逆転され、かなり差がつきました。 ところが、未だに日本人は「日本は経済大国であり、日本人は優れている」という思い込みから抜け出せていません。残業の上限規制を導入し、GWを10 連休にしました。「働き方改革」ならぬ「働くな改革」が進行中です。そんな余裕が日本にあるのでしょうか。ハードワーキングでない日本人が、欧米やアジアの天才たちと伍していけるのでしょうか。現状のままでは、日本と世界の差はさらに開いていくことになると思います。 「水面を優雅に浮かぶ白鳥も水面下では必死に足をもがいている」という喩えは、事実に反しているという説が有力ですが、ビジネスにおいて、「同じ場所に留まるためには一生懸命に走らなければならない」というのは事実。実態を踏まえない「働くな改革」の戯言に乗せられてはいけないと思います。
2019年6月28日読了時間: 1分
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