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vol-264:不法就労させても日立だったら雇止めで許される
今春以降、三菱自動車・日産・日立が技能実習生を「資格外活動」で不法就労させていたことが報じられました。そんな中、日立が、該当する技能実習生20人に対して、実習途中の解雇を通告したようです。実習計画の認定が得られず、在留資格が更新されなかったとして、解雇予告手当(1ヶ月分の給料)を支払ってお払い箱にしました。技能実習生たちは収まりません。新幹線の排水パイプ付けなど「本来の『電気機器組み立て』技能が学べない単純作業ばかりだった。私たちに非はなく不当だ」と訴える構えを見せています。それにしても、7月から検査に入った外国人技能実習機構は、何をやっているのでしょうか。3ヵ月も検査して実質的にお咎めなしです。 串カツだるまや一蘭も「資格外活動」での不法就労でしたが、彼らの場合、認められた「活動」の時間が法定上限を超えたという罪。一方、日立などの大企業は、従事させてはならない「活動」に長期間従事させたという罪です。どちらが重い罪かは小学生でもわかる話。飲食業だと袋叩きにあうのに、大企業だったら雇い止めで許されるというのは不公平すぎないでしょうか。
2018年10月10日読了時間: 1分


vol-262:外国人を採用する前に女性社員の登用を進めよ!
女性の就業率は、過去最高の70%(2018年8月)を記録し、就業者数も過去最多の2962 万人に達しました。女性の失業率は、男性の2.5%を下回る2.3%。政府は、2022年度末までに子育て世代の女性(25~44歳)の就業率を80.0%に高める目標を掲げていますが、この比率はすでに76.7%ですから、それほど余力はありません。つまり、女性の就労率が上がっても、人手不足問題は解消しません。しかも、女性の活用方法を見ると、非正規が主で、役員や管理職への登用は遅れています。女性取締役の比率は、日本の5.3%に対し、米国は 21.7%で、ノルウェーは 42.2%。日本は、男女平等の度合いを示す「ジェンダーギャップ指数」でも144ヶ国中114位(2017年)。 未曽有の人手不足の中、ほとんどの日本企業において、外国人の戦力化が求められます。しかし、同じ日本人の女性すら十分に活用できない企業が、外国人の能力を最大限に引き出せるか疑問です。例えば、グローバル企業でも外国人の社外取締役の比率は1.8%。現在、「ダイバーシティ・マネジメント」は言葉遊びにしか過ぎま
2018年10月5日読了時間: 1分


vol-260:振り込め詐欺業界も人手不足で外国人を起用する
帝国データバンクによれば、2018年7月において、「正社員が不足している」と答えた企業が50.9%となり、7月として初めて過半数を超えました。人手不足で絶好調だった人材派遣業界も、派遣社員における実稼働者総数の伸びが明らかな鈍化傾向を示しており、スタッフの確保に苦慮しています。郵便局が郵便配達を平日だけにとどめることを検討する中、福山通運は、日曜日の企業向け配達の停止を決定しました。介護施設の新設が4割も中止されたり、鋼材加工能力の不足が鋼材需要に水を差したりするなど、「人手不足」がいよいよ供給サイドのボトルネックになってきています。 そんな中、振り込め詐欺の業界にも「人手不足」の波が押し寄せています。逮捕されるリスクが高い「受け子(=現金の受け取り役)」の調達難に直面した黒幕たちは、片言の日本語しか話せない外国人や留学生までスカウトし始めました。この結果、外国人の検挙者は前年比2倍の勢いで増えており、8 月下旬にもモンゴル人留学生が逮捕されています。留学生たちが高い時給のアルバイトと勘違いして巻き込まれないことを祈るのみです。
2018年10月3日読了時間: 1分


vol-259:必須条件の日本語基準は緩めるべきではない
2025年に介護職が34万人不足するため、「特定活動(EPA)」「介護」「技能実習」という在留資格に加えて、「特定技能」が新設されます。「技能実習(介護)」では、9割のEPA受入施設が日本語能力試験N3以上を求めたことを受け、「入国時N4・1年以内N3」という基準を定めましたが、これが大不評。ベトナム政府は「日本に行っても1年で帰国となると社会問題になる」として消極的。人手が集まらない現場は「言葉が通じなくても行動で示してくれればいい」「大切なのは心だ」として、日本語基準の緩和を求め始めました。政府は、N3に到達できなくても、引き続き在留できる仕組みを検討。元々、「特定技能」は、技能実習修了者の日本語試験を免除する方針です。 しかし、日本で生活するなら日本語は必須。大過なく外国人を受け入れていくためにも、一定の日本語力は不可欠であり、日本語学習を支援する政策が大切です。厳しいかもしれませんが、長い目で見れば、「N3」というハードルを下げるべきではありません。一定水準の日本語力を持っているのに帰国している留学生の就労支援を拡充する方が先決だと思いま
2018年10月2日読了時間: 1分


vol-258:今度こそ「難民ビザ」は撲滅されるのか?
2018年1~6月に日本で難民申請した外国人は、5586 人にとどまり、前年同期比から▲35%となりました。難民申請者が減少したのは8年ぶりです。2010 年3月以降、外国人が難民申請をした場合、申請から6カ月が経ってからは就労を認めており、これを受ける形で難民申請をする人が急増。2010年は1202 人でしたが、2017年には1万9629人にまで膨れ上がりました。 このため、入管は、2018年1月から、申請から2カ月以内に書面審査を進め、「借金取りから逃げてきた」など「明らかに難民に該当しない」と判断した申請人に対しては、就労を認めない方針で臨みました。法務省は、「就労を目的とした人による乱用的な申請が減った」と評価しています。 「難民申請中」という「特定活動」は、在留カードがもらえて就労することもできたため、外国人の間では「難民ビザ」と呼ばれて重宝されてきましたが、さすがに今後は難しそうです。しかし、「偽装難民」は少なくなっても、大量に「偽装難民」を送り出してきたブローカーや、人権派を騙る悪徳弁護士は健在です。今後もしたたかに難民ビジネスを続
2018年10月1日読了時間: 1分


vol-256:外国人の受入れは必ず様々な問題を引き起こす
2018年6月末の在留外国人数は263万7251人で,半年前に比べて75,403人増加し、過去最高を記録しました。安倍政権は、この流れをさらに加速させますから、300万人の大台を超えるのは時間の問題です。増えるのはよいとして、問題は受け入れ方でしょう。というのは、これまで日本は、血縁関係のある「日系人」の受け入れにすら失敗しているからです。 在日日系社会が直面している現実は甘くはありません。日系人は35歳で孫を持ち、少なからぬ子供たちは学校から落ちこぼれて不良化します。仕事をせずに生活保護にぶら下がる者もおり、子供が多いほど高くもらえる生活保護に甘え、次々と子供を産む悪循環に。じつは、日系人の子供の3~4割は中学校すら卒業していません。これで、日本社会にフィットしてほしいと願っても無理な相談でしょう。その親の在日日系人たちも高齢化を迎えていますが、年金加入期間が足りず、老後の備えが足りない人が大半と言います。 いかにきれいごとや見事な論理を振りかざしても、外国人の受け入れは、様々な問題を引き起こします。リアルな難題を直視する勇気が問われます。
2018年9月27日読了時間: 1分


vol-253:「特定技能」も「技能実習」の悪弊を引き継ぐ?
2018年8月16日、国連人権理事会は、「日本政府は福島第一原発事故の除染作業で搾取され、被曝している数万人にも及ぶ除染作業員を至急保護すべく行動すべきだ。除染作業員には外国人労働者や亡命希望者、ホームレスが含まれている。我々は、被曝リスクについて騙して作業に従事させるという搾取について深く懸念している」という声明を発表しました。これに対して日本は、「政府として真摯に対応してきたにもかかわらず、特別報告者が一方的な情報に基づいて声明を出したことは遺憾だ」とし、「いたずらに不安をあおり、混乱を招くとともに、風評被害に苦しむ被災地の人々をさらに苦しめかねない」と抗議。「技能実習制度に問題はない」との立場を取り続けています。 国連を含めた内外において、「技能実習」が「嘘の塊」であることは周知の事実。誰が見ても、「技能実習」の正常化は喫緊の課題です。しかしながら、新しい「特定技能」は、「1号(一定レベル)」と「2号(熟練レベル)」の二段階になるということで、「技能実習」を踏襲した筋悪の制度になる気配が強く漂い始めました。本当にそれで良いのでしょうか。
2018年9月24日読了時間: 1分


vol-252:4人に1人が移民になったスウェーデンも反移民へ
9月9日、スウェーデンで総選挙が行われ、反移民を掲げる「スウェーデン民主党」が大躍進。得票率(17.6%)は第3位で、無視できない存在になりました。昨年来、ドイツ、オーストリア、ハンガリー、イタリアと続いてきた反移民の潮流は止まるところを知らないように見えます。 政権与党の社会民主労働党が1世紀以上にわたり第1党の座を占め、経済も堅調なスウェーデン(人口1000万人)は、移民に寛容な国でしたが、国民の4人に1人が移民系になる中で、2015年の難民危機に国民1人当たりで最大の移民(16万人)を受け入れたこともあり、「スウェーデン市民よりも移民を大事にするのか」という幅広い批判を呼び起こすことになりました。 日本でも、訪日外国人や在留外国人による「健康保険タダ乗り論」が一部で出ていますが、外国人の受け入れが増えていけば、スウェーデンと類似の議論が沸き起こるのは必至です。今のうちに、将来を見据えた大きな設計図を描き、必要な制度改革の詳細を煮詰めておかなければ、欧州における反移民の潮流は、遅かれ早かれ、日本にも押し寄せることになるでしょう。
2018年9月21日読了時間: 1分


vol-251:ラーメン一蘭と串カツだるまはなぜ凌げたのか?
豚骨ラーメンチェーン「一蘭」が大阪市内の店で外国人留学生を不法就労させたとして、大阪区検は、法人としての同社と社員4人を入管難民法違反罪で略式起訴しました。大阪簡裁が罰金(30万~50万円)の略式命令を出して決着。ハローワークに届けずに外国人を雇用したとして、雇用対策法違反でも書類送検されましたが、社長が起訴されることはありませんでした。 2017年11月末にガサ入れされて大々的に報道され、今年3月に書類送検。今回の決着に至るまで、ほぼ1年間の歳月が経過しました。罰金自体は大した金額ではありませんが、警察や検察の取り調べを体験した当事者の心労は並大抵のものではなかったと思います。経営基盤が脆弱な会社だったら、摘発が切っ掛けで破綻の道に迷い込んでしまったかもしれません。 2017 年3月に書類送検された串カツだるまも元気に営業を続けています。この両社の共通点は、社長が逮捕されなかったこと。初期対応を誤ったために社長が逮捕された会社では、ビジネスが壊滅的になっています。万が一、摘発を受けたとしても、最悪の事態を招かないための事前準備が必要です
2018年9月20日読了時間: 1分


vol-250:「特定技能」は業種や職種をどんどん増やしていく
「特定技能」が動き始めました。菅義偉官房長官は「既に多くの業種から受け入れの意向が示されている。今後現場のニーズを踏まえて幅広い検討が行われていく」と述べて、「建設」「介護」「農業」「宿泊」「造船」という当初の5 業種に限定しないことを断言しました。「製造」(産業機械・素形材・電気電子等)や「水産」「食品加工」が有力と報じられています。 「特定技能」の産みの母ともいえる「技能実習」は77職種を対象にしていますが、創設された1993年4月の時点では17職種でした。菅長官は、「当初は5分野ぐらいと考えていたが、10 台の後半にはなるだろう。外食産業などの要望が強い。一定の時点で杓子定規に決めるのではなく、必要に応じて追加していきたい」と述べていますから、17業種前後からスタートし、時間をかけて80業種まで拡大することを胸に秘めているのかもしれません。 「特定技能」で受け入れる外国人労働者は5業種だけで50万人でしたから、対象業種の拡大に伴い 100 万人規模になる可能性すらあります。外国人労働者が倍増すれば(構成比4%前後)、日本社会の景色が大きく変
2018年9月19日読了時間: 1分


vol-249:入国・在留審査要領は別冊以外は全文開示せよ!
「入国・在留審査要領」の開示において、黒塗りにした部分が透けて中身が読める状態になっていたことが発覚しました。マスコミは、法務省がミスをしたと責め立てていますが、問題視すべき点を完全に間違っています。 「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」は、不開示情報を除いて、行政文書の開示を義務付けています。しかし、「公にすることにより、犯罪の予防…その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報」(第5条第4項)を「不開示情報」としているため、定義を拡大解釈し、必要以上に黒塗り部分が多い。「入国・在留審査要綱」は、在留資格の詳細を定める重要なルールですから、開示されなければ、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進」(第1条)など期待できるはずもありません。 現状を見れば、裁量絶対主義の下で、マニュアルに書かれていない指導がまかり通っています。個人情報など本当に不開示にすべきものは別冊にして、「入国・在留審査マニュアル」は黒塗りなしに全部開示すべきなのです。
2018年9月18日読了時間: 1分


vol-248:不法就労の外国人派遣なのに新聞取材に応じる
製造業への外国人派遣ビジネスが絶好調です。「派遣スタッフの就業者数が前年比4割増」とか「就業者数が2万人を超えた」「派遣先も登録者も右肩上がり」など景気の良い話が聞こえてきます。中には、中国の大学と提携して現地の学生を採用し、日本企業に派遣する企業すら出てきました。日本のマナーや文化を教えるほか、機械を使った実務研修を実施し、工場などの製造スタッフとして取引先の企業に派遣する予定だと言います。 人手不足に苦しむ製造業のニーズが強いのは事実です。しかし、問題は「在留資格」。何ら問題なく工場に派遣ができる在留資格は、「永住者」「永住者の配偶者等」「日本人の配偶者等」「定住者(日系人を含む)」ぐらいで数が限られており、「1万2000人の派遣労働者を、今後は年間1000人のペースで増やしていく」という計画は、「技術・人文知識・国際業務」や「技能」を含めないと(場合によっては、不法残留や難民申請中も)まず不可能です。 しかし、それらの派遣は、「資格外活動」ですから入国管理法違反。不法就労を助長しているのに、新聞取材に応じる度胸は本当に大したものです。
2018年9月17日読了時間: 1分


vol-247:イタリアはEUの難民受け入れ政策に反旗を翻す
イタリアがEUを激しく揺り動かしています。移民を乗せた救助船の上陸を拒否し、EUに受け入れの分担を要求。加盟国間の「平等な負担」を主張し、受入分担について決着しなければ、「年間200億ユーロ(約2兆6千億円)のEU拠出金の支払いをやめる」とまで主張し始めました。 イタリアは、EUの難民申請ルール「ダブリン規則」(移民が最初に到着した国で保護申請を受けつける)の抜本的見直しを求めましたが、EUは6月末の首脳会議で結論を先送りしました。これに不満なイタリアは、「EU予算についての議論であらゆる手段を検討し、われわれにとって不都合なことを阻止する」「他の国々は彼らにとって都合の悪いことをやろうとしない」と声高に叫びます。この外交姿勢は、国内で高い支持を得ているようです。 そんな中、EUへの難民流入を防いできたトルコの政情が不安定になってきました。米国が制裁を強化し、鉄鋼やアルミ製品の輸入関税を大幅に引き上げたことが切っ掛けとなって、トルコリラが大暴落。トルコにいる400万人近いシリア難民の一部が流入したらEUは深刻な危機に見舞われます。
2018年9月14日読了時間: 1分


vol-246:外国人が働きたい国は日本国だけではない
マスコミでは、未だに「ビザを緩めたら外国人がどんどんやってくる」という前提で議論している識者がいて面食らうときがあります。確かに、今のところ、東南アジアの労働者にとって、日本は「稼げる国」の代表格。2015年時点では、日本の平均月給は33万円で、中国の3倍以上、ベトナムとフィリピンの約13倍でした。しかし、その格差は縮小する一方であり、中国・韓国・台湾は「人材輸入」の競合国に台頭してきています。 建設業では、外国人なしでは現場が回らないにもかかわらず、待遇が改善されません。ほとんど休めないのに技能実習生の平均月収は17万円未満。かつて大多数を占めていた中国人たちは、日本を選ばなくなりました。介護業界でも、月給14万円に過ぎない例があるなど、「日本より中国のほうが待遇がいい」という声が出ています。「安くこき使って搾取して期限が来たら追い返す国」と「人として受け入れて共生を目指す国」のどちらが選ばれるかは明白。人道上という話ではなく、日本社会や日本企業が外国人の「労働力」を必要とするのであれば、「人」として受け入れるしか道はないのです。
2018年9月13日読了時間: 1分


vol-242:国民健康保険を悪用する外国人を咎めるために
8月29日、自民党で「在留外国人に係る医療ワーキンググループ」が本格活動を開始しました。医療目的で入国する場合は、国民健康保険に加入できず全額自己負担となるため、目的を「留学」や「経営」と偽って国保に加入し、少ない自己負担で高額治療を受ける事案が増えているほか、海外での治療費を還付する海外療養費や出産育児一時金などの不適切な利用が目立つため、こうした外国人による「悪用」を撲滅するのが狙いです。 ただでさえ国民健康保険の財政事情は良くなく、今後さらに悪化することが確実視されている中、「悪用」は許し難い蛮行です。外国人と日本人を差別しない「内外無差別」という大原則を見直す必要も出てくると思われます。 ただし、社会保障に関して、「内外無差別」を見直すのなら、健康保険だけでなく、年金制度も再検討すべき。就労している外国人からすれば、「65歳から受給できる年金」など「詐欺」も同然。「永住ビザ」の保有者であればともかくとして、一定期間内に帰国しなければならない「技能実習」ですら支払義務があります。健康保険を見直すとともに、年金制度の再編が必要です。
2018年9月7日読了時間: 1分


vol-241:出入国在留「管理」庁はキチンと管理できるのか?
来春、入管が5000人を超える「庁」に格上げされます。その名称は「入国在留国家移民管理局(中国)」や「出入国・外国人庁(韓国)」に名前負けしないように、「入国在留庁」や「外国人庁」がベターだとは思いますが、「在留」が入っただけ、報道されていた「入国管理庁」よりはマシ。しかし、だからと言って、安堵すべきではありません。 部署として、「出入国管理部」のほかに、「在留管理支援部」を設けると報じられていますが、ここに本音が透けて見えます。「骨太の方針」は、「外国人材に対して、生活ガイダンスの実施、住宅の確保、生活のための日本語習得、相談・苦情対応、各種行政手続に関する情報提供などの支援を行う仕組みを設ける」としていましたから、「在留支援部」でよいはず。でも、設置されるのは「在留管理支援部」。要するに、「在留」を支援するのではなく、「在留管理」を支援するのが趣旨。「出入国在留管理庁」の主目的が、外国人の「受入」や「共生」ではなく、外国人の「管理」であることは明々白々なのです。
2018年9月6日読了時間: 1分


vol-238:日本政府は150年前に「移民保護法」を制定した
失踪した技能実習生や偽装留学生・偽装難民を評して、「出稼ぎ目的とはケシカラン」と論じる人もいるのですが、明治元年から20世紀の半ばまでに、日本は100万人を超える「移民」を送り出しました。元々彼らのほとんどは、3~5年働いて故郷に帰ることを目的とした「出稼ぎ」でした。 「いまの我々とは関係ない」と言われてしまえば、身も蓋もありませんが、来日している外国人の「出稼ぎ」たちは、当時の「日本人移民」に似た境遇にあります。異国における当時の日系人の苦労を偲んで涙するのであれば、来日している「出稼ぎ」たちの暮らし向きにも手を差し伸べるべきでしょう。 日本政府が施行した「移民保護法」(1896年)は、「移民」を「労働ニ従事スルノ目的ヲ以テ外国ニ渡航スル者及其家族ニシテ之ト同行シ、又其所在地ニ渡航スル者」と定義。また、「三、五年の後母国に還る者」を「一時的移民」と分類していましたから、いまの「出稼ぎ」たちは列記とした「移民」です。また、1928年には「国立神戸移民収容所」も開所されました。安倍政権の「移民論議」と比べると、150年前の日本の方が「近代的」に感じ
2018年9月3日読了時間: 1分


vol-235:三菱自・日産・日立は不法就労助長罪に問われない
三菱自動車・日産に続いて、日立でも、技能実習生が「資格外活動」を行っている疑いが発覚しました。「外国人技能実習機構」は、技能実習適正化法に違反している可能性があるとみて検査に入ったと言いますが、これで厳しい処分が出ないとすれば、留学生アルバイトが週28時間を超過しただけで、逮捕や書類送検の憂き目に遭っている経営者や店長がかわいそうすぎます。 こういう輩を懲らしめるために、既存の「国際研修協力機構」とは別に、わざわざ新設したのが「外国人技能実習機構」。組織を維持するために、年間35 億円もの税金を投入しています。理事長の年俸は 1800 万円で、理事は1600 万円。監事も1500万円の高給を懐に入れています。職員も負けていません。課長だと平均940万円で、課長補佐でも830万円。常勤職員の平均給与が790万円だというから高給取りの職場です。 法務省や入管の美味しい天下り先を増やすためだけに創ったのだとしたら、言語道断。串カツだるまやラーメン一蘭以上の厳しい処罰が、三菱自動車・日産・日立に下されなければ、摘発に遭った経営者たちは納得できません。
2018年8月29日読了時間: 1分


vol-234:日本企業は高齢者を使いこなせるのか?
2018年5月の就業者数(6698万人)が、過去最高を更新しました。これまで最高だった1997年6月(6679万人)を21年ぶりに上回ったのです。この背景には、高齢者の就労があります。65歳以上で働いている人数は、1987年に300万人、1992年には400万人だったのですが、2006年に500万人を突破し、2017 年は807万人に達しました。この5年間で211万人も増加し、就業者全体の12%を占めています(1975年4.6%)。 調子のよいマスコミは、「アラ古希正社員100万人時代へ 団塊が戦力」「 高齢者が人手不足救う」「45歳以上は金の卵」などと持ち上げていますが、高齢者の就労拡大は、「同一労働同一賃金」ではない日本の労働市場の特殊性を浮かび上がらせます。「年功序列型賃金」や「昇格・昇給の不可逆性」という問題点を表面化させるだけでなく、「45歳以上の人に新しいスキルをマスターしてもらうことは不可能」とか「定年前と仕事内容も労働時間も同じなのに、月給が100万円から10万円になった」などの実態をクローズアップします。日本企業のマネジメントは
2018年8月28日読了時間: 1分


vol-232:根拠なき「日本はスゴイ」という勘違いが衰退を招く
テレビを点けると、「日本はスゴイ」「日本はカッコイイ」「日本が好き」という番組のオンパレード。「勘違いが少なくない」「いつまでも過去の栄光にしがみついている」「ノスタルジーが過ぎる」という代物が少なくないのですが、きっと多くの視聴者は癒されたいと思っているのでしょう。その一方、経済政策はと言えば、「労働時間を少なくすれば、労働生産性が上がる」とか「人口が減れば生産性が向上する」「人手不足になればイノベーションが起こる」など、これまた筋違いのオンパレード。他人を雇って給料を支払ったことがなく、経営の現場を知らない素人たちが勝手なことを言っています。 「日本はスゴイ」という勘違いと「時間短縮・人口減少は善」という筋違いが結びつくと、日本経済は確実に衰退します。1960~1970年代に「英国病」と揶揄された大英帝国とそこはかとなく似ているかも・・・。日本も同じ道を辿っているのかもしれません。しかし、そういう向かい風の経済環境であっても、経営者は会社を守り、雇用主は人材を戦力化して組織を運営していかねばなりません。大変な時代になったものです。
2018年8月24日読了時間: 1分
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