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vol-497:コンビニでの悪事は必ず露見してしまう?
7月12日、スマートフォン決済サービス「セブンペイ」の不正利用事件で、他人のアカウントを使って商品を購入したとして、セブンイレブン店員の中国人留学生が逮捕されました。7月4日の深夜、東京都千代田区内にあるアルバイト先のセブンイレブン店舗で、都内に住む40代男性のセブンペイのアカウントを使い、計約3万円分の電子タバコ等を購入し、客に販売したように装ったという疑いです。中国人の友人から3日、中国のSNS「微信」を通じ、「お金をあげるからセブンペイでたばこを買うのを手伝って」と連絡があり、ID とパスワードが送られてきたといいます。味方であるはずの社員に背後から撃たれたケースと言ってよいでしょう。 こんな事例もあります。あるコンビニでは、留学生アルバイトのシフトが増えて、勤務時間が長くなったことを知った日本人社員が、夕方用と深夜用に名札を分けて、28 時間越えをバレないようにしていることを突き止めて、入管に通報しました。店長と握っていたのか、勝手にやっていたのかまではわかりませんが、ダメなことに変わりはありません。「悪事千里を走る」と言いますが、コンビ
2019年9月26日読了時間: 1分


vol-496:東京福祉大学が学部研究生の募集を停止する
2019年7月10日、東京福祉大学が、「学部研究生」について、来年度の募集を停止すると発表しました。東京福祉大系列の専門学校である「保育・介護・ビジネス名古屋専門学校」においては、定員の7倍を超える留学生を受け入れていたことが明らかとなり、「留学ビザ」の更新が極めて困難になっています。 留学生たちが働いていたアルバイト先でも波紋が広がっています。突然帰国に追い込まれる留学生が増えているため、彼らを頼りにしていた飲食店やコンビニに影響が出始めているのです。かといって、日本人のアルバイトは、なかなか来てくれませんし、来たと思ったら、すぐに辞めてしまいます。 「偽装留学生対策」に着手した入管は、「留学ビザ」の付与を厳格化しており、ミャンマーやバングラデシュなどには許可がなかなか下りなくなっています。東京都内でもアルバイトの求人に困るケースが出てきました。大手の一部では、日本留学が決まった学生を対象にした研修所をベトナムや韓国等に設け、来日前の囲い込みに着手していますが、中小企業には到底無理な話。人手の確保が「経営の生命線」になる時代がやってきました。
2019年9月25日読了時間: 1分


vol-495:派遣会社は在留カードを確認していない!
2019年7月6日、自分名義の在留カードを他人に提供したとしてベトナム人女性が逮捕されました。「『仕事したいから在留カード貸して』と頼まれて貸した」と容疑を認めており、複数人に貸した疑いも浮上しています。在留カードの提供を受けたベトナム女性は他人名義のカードを就職先に示した疑いで逮捕されました。提供者になりすまして人材派遣会社で働いていたようです。 無論、自分の在留カードを貸し出す行為は違法なのですが、問題は、他人名義の在留カードを持った外国人を雇ってしまった人材派遣会社のほうです。顔写真がまったく違う人物を雇ってしまったのですから、雇った人材派遣会社のほうも、不法就労助長罪に問われても何ら不思議ではありません。しかし、報じられていないことをみると、摘発されていないものと推察されます。 当局との関係が深い大手の人材派遣会社なのかもしれませんが、本来、外国人の派遣に関係する者は、入管法の専門家であるべきです。大っぴらに違法行為を行っている「製造業派遣」の業者を片っ端から摘発しない限り、末端の外国人を何人逮捕したところで、状況は一向に改善されません。
2019年9月24日読了時間: 1分


vol-494:大騒ぎして導入した「特定技能」は大外れ!
2018年秋、あれだけ大騒ぎして導入した「特定技能」でしたが、ふたを開けてみれば、3ヶ月で許可された外国人は30人(2019.7.12時点)。単純計算すれば年間で120人にすぎません。倍々ゲームで増えていくと仮定したとしても450人程度。32,800人~47,550人という初年度の見込みの1%がせいぜいです。 マスコミは、「2国間協定の締結が遅い」「資格試験が3分野しか実施されてない」「支援体制が整っていない」などと得意気に解説しますが、それは表層的な話。要するに、入管は「特定技能」などやる気がないのです。そのやる気のなさを見越して、ほとんどの雇用主は完全に様子見ムード。外国人を雇う際の在留資格の方針に関しては、現状維持派が圧倒的です。 元々入管は、外国人の受け入れ反対派の筆頭格。入管庁への格上げという目の前のお土産があったから、嫌々ながらお付き合いしたものの、本気で受け入れようなんて端から思っていません。だから最近の受入拡大策は、ほとんどが「枠の1%」。「日系4世ビザ」は4000人の枠に対して40人程度です。「特定技能」も「N1ビザ」も、「枠1
2019年9月20日読了時間: 1分


vol-493:オーバーステイの外国人を自宅に住まわせると有罪?
2019年7月12日、韓国人の男性と内縁関係にあった日本人の女性が、不法滞在を手助けした罪に問われた裁判で、東京高裁は第一審の有罪判決を取り消し、無罪を言い渡しました。内縁の韓国人男性の在留資格が切れてから2年間、男性を自宅に住ませたことが、「滞在に不可欠な住居や職を提供し、幇助にあたる」として、地裁では罰金10万円の有罪判決とされたのですが、「同居していただけでは罪に問われない」として、逆転無罪を勝ち取ったのです。 「不法滞在者を支援することは犯罪か否か」という命題は、世界共通の難問です。フランスでは、密入国してくる移民たちを車で運んだり、宿や食事を提供して支援したりすることを「連帯の罪」と定め、最高5年の懲役または3 万ユーロの罰金を科してきました。しかし、その一方で憲法は、「博愛の原則」を定めています。そして、今般、フランスの憲法評議会は、「博愛の原則」に軍配を上げ、「連帯の罪」を失効させました。 とはいえ、他国では「連帯の罪」と「博愛の原則」がせめぎ合っている最中。日本では、「博愛の原則」がとりあえず1勝したというところでしょうか。
2019年9月19日読了時間: 1分


vol-492:入管に頼まれて摘発に協力した中国人が逮捕された
2019年7月12日、神戸地検は、技能実習先から失踪したベトナム人を雇用して不法就労を手助けしたとして、同年6月に兵庫県警に逮捕された人材派遣会社社長を不起訴にしました。この社長は、「入管当局から『ベトナム人を一網打尽にしたい』と協力を求められた」と説明し、不当逮捕だと主張していました。 神戸地検は不起訴の理由を明らかにしておらず、兵庫県警は「検察庁が判断すべきことであり、答える立場にない。犯罪捜査にあたっては、法と証拠に基づき、適正に行っている」とコメント。大阪入管は、「個別調査の内容で答えを差し控える。一般論として、不法就労が明らかな外国人の雇用継続を依頼することはない」と開き直っています。これで許されるのなら、入管から入管法違反を指摘されても、「答えを差し控える。一般論として、入管法を違反することはない」と言えばよいのかもしれません。 でも、この社長は中国籍。入管と揉めると、後日、自分の在留資格で意地悪をされるかもしれません。不起訴後の取材に対しても、「当然の結果だ」と語るのみで、入管批判は展開しませんでした。本当に後味の悪い事件です。
2019年9月18日読了時間: 1分


vol-491:日本国の少子高齢化は止まる気配がまったくない
日本人の人口(2019.1.1現在)は10年連続で減少し、1億2478万人になりました。去年1年間に生まれた日本人は92万人と過去最少を記録した一方で、死亡数から出生数を引いた自然減は過去最大の44万人。子どもを産む年代の女性が激減しているので、少子高齢化は止まる気配がありません。 日本人の生産年齢人口(15~64歳)は7424万人と61万人減り、日本人全体の59.5%しかいません(過去最低)。その一方、外国人の生産年齢人口は15 万人増えて227万人。外国人全体の85.1%を占めており、中でも20代が31.0%もいます。もし、外国人の増加がなければ、働き手の減少は補われず、少子高齢化の痛みはさらに厳しいものになっていたでしょう。 外国人住民は、去年より約17万人増えて267万人になり、初めて全体の2%を超えました。47 都道府県のすべてで外国人住民が増えており、人口減で苦しんできた島根県では15%以上も増えています。「外国人を受け入れることはある程度不可欠だ」という現実的な覚悟を持った上で、どのような条件を設けて、何万人まで受け入れ、どう共生し
2019年9月17日読了時間: 1分


vol-490:米国は「DACA」だが日本は「仮放免」になる
2019年秋、日本で生まれ、日本で育ったアプルエボ・ケネス・ローレンスは、15 歳の時、東京入管から母親と一緒に日本を出るよう命じられました。ガーナ人と結婚したフィリピン人の母親は日本で彼を出産。離婚後、日本人男性と再婚して在留資格を得たのですが、男性が病気で亡くなると、母子ともに在留資格が更新されず不法滞在に。裁判に訴えましたが、「処分は社会通念に照ら して著しく妥当性を欠くとは言えない」と退けられ、控訴も棄却されました。 彼は、日本人と同じように暮らしていますが、法的地位は入管施設への収容を一時的に免れている「仮放免」。アルバイトはできませんし、健康保険にも入れない。彼に落ち度はありませんが、法律上は列記とした「不法滞在者」。 じつは、世界的に見ると、不法滞在者に在留資格を与えることはそれほど特別なことではありません。多くの国で、滞在年数など一定条件を満たした不法滞在者をまとめて合法化する「アムネスティ(恩赦)」を実施してきました。オバマ前米国大統領が導入したDACAもその一つ。日本においても、「在留特別許可」を活用して、DACAに類似した制
2019年9月13日読了時間: 1分


vol-489:不法残留者が多い国の観光客に宿泊を証明させる
7月1日、日本政府は、韓国に対するフッ化水素などに関する輸出の優遇措置を解除することを発表しましたが、「 報復カード100枚のうちの1枚」とも噂されており、追加措置の一つとして「訪日ビザの発給制限」が挙がっているようです。マスコミでは、ビザなしでの滞在期間(90日間)の短縮や、ビザなし渡航を不可とする案などが報道されていますが、報復措置の色彩が強く、「優遇措置の解除」と比べると、あまりエレガントとは言えません。 じつは、後ろ指を指されることなく、正々堂々と実施できる手があります。不法残留者74,167人のうち韓国人は12,766人( 17.2%)で トップ。だから、不法残留者対策として、不法残留数が多い特定国に対しては、入国審査において、帰国のチケットと滞在期間中の宿泊施設(知人宅の場合は、知人の身分証明書写しを徴求)を確保したことを示す証拠に加えて、旅程表を要求すればよいのです。法令改正は何ら必要ありません。現場に命じるだけです。 不法残留など関係ない富裕層には何ら問題を生じさせない一方、怪しげな輩にとっては、コストとリスクがぐっと上がります。
2019年9月12日読了時間: 1分


vol-488:安倍首相は収容所の実態を知っているのか?
外国人を収容する施設に係る苦情や批判が絶えません。医療体制の不備や病人の放置、収容者の自殺、収容期間の長期化など、課題は山積しています。長崎県の大村入国管理センターでは6月末にハンガーストライキ中の収容者が死亡しました。痛みがあると訴えても、入管職員から「まだ生きているじゃないか」と言われたり、過去には、収容者の脈が止まっているのを職員が確認していながら、『詐病』と判断したケースさえあったといいます。 入管法に違反した外国人の収容や退去強制は、行政手続なので、裁判所を介することなく、入管だけの判断で実行することが可能であり、担当者のさじ加減一つで外国人の人生が左右されるのが現実。「入管の裁量が大きすぎる。行政の公平性はどこにあるのか」と批判する元入管職員の証言もあります。 入管は「手続を遵守しており、何ら問題はない」と強弁しますが、言葉の端々に、「外国人を人間と思っていない」という驕りが見え隠れ。安倍首相は、「世界から尊敬される日本、世界中から優秀な人材が集まる日本を創り上げていく」と述べていますが、その道程はまだまだ遠そうです。
2019年9月11日読了時間: 1分


vol-487:オーバーツーリズム問題に対しては早めに対処せよ
「観光業の振興」は、「アベノミクス」における数少ない成功例です(2019年秋)。高めの数値目標を掲げて、観光ビザを緩和し、クルーズ船を誘致して、地方の観光資源に光を当てるとともに、ホテルの建設ラッシュで関連業界を潤しまし。歴代の産業政策の中でも出色の出来栄えですし、この成功がなかったら、安倍政権は窮地に追い込まれていたかもしれません。 ただし、本当の試練はこれから。弊害が目立つ京都を筆頭に、「観光公害」や「オーバーツーリズム」という指摘が、全国各地で沸き起こっていますが、これらに対する観光庁の対策は、観光客のマナー対策やポスターによる広報、先進事例の紹介等に限定されており、効果など見込めないお粗末な代物。 他の産業であれば、関係者は、商品やサービスを購入する人に限られますが、観光業は異なります。目に見えて恩恵に与る人と比べれば、目に見える被害を受ける人は大多数に及びます。したがって、恩恵に与る人たちが、先手を打って、被害を受ける人たちに配慮した建設的な対策を示していかなければ、海外よりも先鋭的な形で、排外的な運動が巻き起こる危険性があります。
2019年9月10日読了時間: 1分


vol-486:いい加減な入管行政は歪んだ不法就労を生む
2019年6月28日、日本にベトナム人不法就労者を派遣していたとして、会社経営者がベトナムで逮捕されました。「観光ビザ」を取得したベトナム人13人を日本に送り込み、不法就労をさせていた疑いが持たれています。「偽造在留カード」が1~3万円で手に入るようになったので、「出稼ぎ目的」で2年前後で帰国するつもりなら、「観光ビザ」で十分ということなのでしょう。 「技能実習」で来日する場合、ブローカーに多額の費用を請求されるため、その借金を返すまでは帰国することができず、しかも、転職不可のため失踪せざるを得ず、不法残留して、不法就労者になるというパターンに陥っていました。ところが、「偽造在留カード」が安価に出回るようになったため、初めから不法就労を目的に来日する外国人が増加しているのです。 外国人の間で、「偽造がバレて逮捕されたら、帰国すればいい」という割り切りが広がれば、歪んだ「技能実習」を選ばずに、「根っからの不法就労者」が急増します。正式な在留資格での就労を困難化させていることが、より悪質な犯罪へと誘います。歪んだ政策は、最悪の結果を招くものなのです。
2019年9月9日読了時間: 1分


vol-485:偽造在留カードで日本で暮らしている外国人は3万人?
2019年7月2日、愛知、大阪、埼玉の3府県で、在留カードの偽造工場が相次いで摘発され、15人が逮捕された事件で、偽造していたグループの「金庫番」とみられる中国人が捕まりました。この容疑者は不正に入手した口座を通じて、グループが国内の客に前払いさせた偽造在留カードの代金を中国に送金していました。顧客は主にベトナム人で、1枚あたり15,000~20,000 円で売っていたといいますが、3億円以上の売上げがあったと見られていますから、最大で2万人近くに偽造カードを提供した可能性があります。 不法残留者は65,270人(2019.1.1時点)に上りますが、この業者以外からブツを入手した輩もいるでしょうから、偽造カードで身分を偽って不法残留している外国人は3~4万人規模に膨張している惧れがあります。だとすれば、その勢力は、「経営・管理」(2.2万人:2018.12.31時点)よりも大きく、「技能」(4.0万人:同)に匹敵します。無視できる人数ではありません。 この事実は、皆さんの会社にも「偽造在留カード」を所持した外国人が現れるかもしれないことを意味しま
2019年9月6日読了時間: 1分


vol-484:今治タオルの縫製工場で技能実習生が酷使される
「技能実習」に係る外国人の人権問題が絶えません。2019年6月20日、福井県の繊維工場で火災が発生し、ベトナム人技能実習生が1人亡くなりました。今治タオルの縫製工場でベトナム人技能実習生たちが低賃金かつ劣悪な労働環境で働かされている様子をNHKが伝えたことが大きな波紋を呼んでいます。広島市の実習受け入れ先から「強制帰国」させられたとして、インドネシア人実習生が監理団体などを提訴したことも報じられました。 しかし、「技能実習」が廃止されることはないでしょう。日本で働きたいと願う外国人と、低賃金で人手が欲しい中小企業のニーズが強固に合致しているからです。浅墓な理想主義者は、ルールで禁止すれば問題が解決されると勘違いしがちですが、米国の禁酒法を持ち出すまでもなく、背後にある真の問題を解決しないで抑え込もうとしても、異なる形で問題が表面化するだけ。 本来であれば、別途、解決策を準備して、そこに誘導するのが常道なのですが、そのために設けられた「特定技能」は中途半端な欠陥品。「技能実習」の排除ではなく、「技能実習」を延命させる方向に機能すると思われます。
2019年9月5日読了時間: 1分


vol-483:入管は「鵜飼」を「技人国」として認めた
コリヴォー・ラリッサ・カテリンさんは、外国人初の鵜匠として、「嵐山の鵜飼」で活躍しています。彼女は、立命館大大学院に入学した後、2016年、嵐山の人力車運営会社「えびす屋」に入社し、外国人観光客の窓口担当として働いたと言いますから、「留学」から「技人国」に在留資格を変更したのでしょう。その後、嵐山で観光向けの鵜飼を行っていることを知り、鳥が魚を捕まえさせるという間接的な漁法に興味を持って、「鵜匠になりたい」と思い立ちました。2017年7月から2年間も鵜匠を務めています。 素晴らしいお話なのですが、入管法上は、悩ましいところ。鵜匠は、鵜舟に乗っているので、観光客が乗る観覧船で通訳をしているわけではないからです。素直に考えれば、資格外活動違反と見なされても仕方のないところ。 だからと言って、「摘発すべきだ」と思う方は少ないのではないでしょうか。「技人国」は、入管法令上、「一定以上の技術や知識を要する業務」であれば可であり、「主たる活動」に必要な活動(従たる活動)も一定の範囲内で認めています。入管は、今回、鵜匠の活動を認めたように、他のケースでも現実に
2019年9月4日読了時間: 1分


vol-482:アトキンソン理論は矛盾だらけだ!
菅官房長官のブレーンとして頭角を現しているデービッド・アトキンソン氏が、「360万社ある中小企業を200万社弱に統廃合すべきだ!」と提言しています。彼のロジックは、下記のとおりです。 ーー 企業の規模が大きくなればなるほど生産性が上がる、という経済の大原則があります。企業規模が大きくなれば分業ができますので、社員の専門性が上がって、一人ひとりが自分のスキルを最大限に発揮できるようになります。小さな企業よりも利益が集約されて、絶対額が大きくなりますので研究開発や人材開発などにも力を入れることができます。 ーー 日本では、大企業で働く労働人口は全体の12.9%で、87.1%の労働人口が中小企業で働いています。また、20人未満は20.5%とアメリカの2倍近い水準なのです。これだけ小さい規模で働く人の割合が多いということは、どんなに大企業の生産性を上げても、その効果がほかの先進国に比べるとかなり小さく、限定的になるということです。 さすがにアトキンソン氏は、熾烈な競争で知られるゴールドマン・サックスで生き抜いてきたアナリストだけあって、レトリックが巧み
2019年9月3日読了時間: 4分


vol-481:留学生に頼っている専門学校は悶死する?
長らく「大学・冬の時代」と言われてきましたが、これから訪れるのは、「専門学校・厳冬の時代」になりそうです。少子化で大学が苦しいのは否定できませんが、この比較にならないほどの寒波が専門学校に吹き荒びます。 この四半世紀の間に、大学は250校増加しましたが、専門学校は249校も減少しました。少子化に対処しようとした大学が、専門学校が得意としていた看護・医療・IT・機械などの分野に攻めてきたため、専門学校の集客力が弱体化したためです。今後は、それに加えて、「大学無償化法」が襲い掛かり、これまで費用面から大学を諦めて、専門学校を選択していた層が大学に行ってしまいます。そして、最後のダメ押しが、留学生不正入学問題。 文部科学省の調査に応えた私立専門学校2610校のうち、留学生を受け入れている専門学校は871校(33.4%)で、生徒の半数以上を占める専門学校は195 校(7.5%)。さらに 90%以上は 101 校、全生徒が留学生の専門学校も45 校あります。東京福祉大問題を契機として、定員管理や留学ビザが厳しくなれば、留学生に頼っている専門学校は速攻で悶死
2019年9月2日読了時間: 1分


vol-480:「日系4世ビザ」は不発で終わった
「日系4世ビザ」は、懸念されたとおりになりました。制度導入から約1年経ったのに、在留資格を得たのは43人(6月17日時点)で、法務省が喧伝していた4000人の約1%。サンパウロの人材企業では、「条件が厳しすぎて申請者が少なく、4世の募集はしていない」と打ち明けます。日本語能力の資格や家族の帯同を認めていない点などが敬遠された理由です。 このままだと、「特定技能」も同じ結末を辿る公算大。申請してみると分かりますが、必須となっている書類がやたらと多く、誓約書等に必要な申請人・受入企業・支援責任者の署名も20近くに及びます。「技術・人文知識・国際業務」しか経験していない企業は、申請作業だけで疲れ果ててしまうでしょう。それに加えて、許可された後には、3ヶ月に1度の法定報告(罰則規定あり)や協議会への調査協力があるので、事務負担が並大抵ではないのです。 机上の空論だけで組み立てた在留資格は、申請人や受入企業から幅広い支持を得ることができません。「特定技能」は初年度に32,800人~47,550人を見込んでいましたが、数百人で終わると思っておいたほうがよさそ
2019年8月30日読了時間: 1分


vol-479:警察官が不法就労助長罪を勧める?
毎年6月は「不法就労外国人対策キャンペーン月間」として、入管法違反が集中的に摘発されます。2019年も関連記事が紙面を賑わしました。中でも驚いたのは、偽造在留カードを所持していた不法残留者を大阪入管の要請で雇った人材派遣会社の中国人社長が、兵庫県警に逮捕された事件です。しかしながら、皆さんの周りでも、類似の事件は十分に起こり得ます。 先日、知り合いの親族Aが、短期滞在で来日していた友人Bに、家業を手伝ってもらっていたところ、Bが傷害事件を起こして、警察に逮捕されてしまいました。警察が調べたら、B が不法残留であることが判明したため、Aは警察署に呼び出されました。何と驚いたことに、任意の取り調べで、AがBの手伝いに対して金銭を渡していなかった事実を知った警官が、「それは良くない。すぐに給料を支払ったほうがよい」と指導したというのです。 金銭を支払ったら、不法就労助長罪が成立します。Aの親族から連絡を受けた私は弁護士を紹介しましたが、Aはもう少しで警察に騙されるところでした。悪質(?)もしくは常識に欠ける警官が出てくるのは、映画だけではないのです。
2019年8月29日読了時間: 1分


vol-478:酒田短大・萩国際大・城西国際大の共通点は?
留学生の大量失踪事件は、じつは東京福祉大学が初めてではありません。2001 年には酒田短大で留学生の不法就労が事件化し、七尾短大でも問題が露見しました。2002年には萩国際大で風俗店での不法就労が発覚。2004年に城西国際大に関して「幽霊学生」の疑惑が報じられ、2011 年には青森大で大量除籍が問題視されるなど、過去から類似の問題は指摘されてきました。 ただし、過去の類似事件においては、あくまでも個別の大学の問題として処理されたため、「留学生30万人計画」の是非について、大きな疑問を呈した騒ぎにはなりませんでした。今回の東京福祉大学は異なります。 文科省は東京福祉大に対し、新規の学部研究生への在留資格(留学)の付与を認めない方針を示しました。「留学生30万人計画」の方針の下で、文科省が大学に対して留学生受け入れの制限を求めるのは初めてです。文科省は、「30 万人」という数値目標が達成されたこの時点で、「留学生の数の増大」から「留学生の質の吟味」という方針に舵を切ったと考えるべきでしょう。「留学生30万人計画」の終焉です。留学生ビジネスは大転機を迎
2019年8月28日読了時間: 1分
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