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vol-537:入国審査でSNSがチェックされるようになる?
今秋ハーバード大学に入学を予定していたパレスチナ人の学生が、入国審査で入国を拒否されました。宗教について質問され、5時間にわたってラップトップや携帯電話等を調査された後、個室に呼ばれ、友人が投稿したSNSの記事について質問を受けました。米国の入管は、本人の「友人」による反米的な投稿を問題視。本人は、「他人の投稿について、責任を負わされるべきでない」と主張しましたが、米国への入国は却下されました。米国の入管では、今春よりSNSの情報などを求めるようになっています。 本件について、当局は、「入国審査で見つかった情報に基づき、入国は許可できないと判断した」と述べ、「ビザ申請者は、健康や犯罪、安全上の理由、公的扶助、労働許可、不法入国、違反、書類要件などを含む全ての不承認の理由を克服し、米国に入国可能なことを証明する必要がある」と述べました。 わが国の入管法も「審査を受ける外国人は、上陸のための条件に適合していることを自ら立証しなければならない」(第7条第2項)と定めています。いずれ米国のようにSNS情報もチェックするようになるのかもしれません。
2019年11月22日読了時間: 1分


vol-536:AIやRPAを論じる暇があるならビジネスを研磨せよ
無人店舗、セルフレジ、調理ロボ、ロボ倉庫、物流ロボ、誘導ロボ、農業ロボ、AI清掃ロボ、ロボットレストラン、ICT化など、人工知能(AI)や RPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)の活用が進んでいます。そうしたことを背景に、わが国の人口減も、AIやRPAで対応できると豪語する論者が絶えません。無論、生産性の向上が期待できることは事実ですし、大多数とは言いませんが、成功する企業が出てくるとも思います。 ただ、「製造現場を自動化し、新たなビジネスモデルを構築して生産性を向上させることが極めて重要だ」(経産省幹部)という言を借りるなら、大事なのは、「現場の自動化」ではなくて、「新たなビジネスモデルの構築」です。 ビジネスモデルにおいて、「お客さま」は最も重要です。どんなに素晴らしいビジネスモデルを構築しても、「お客さま」が喜んで対価を払ってくれない限り、ビジネスモデルは「絵に描いた餅」になり、AIもRPAも高価なガラクタに堕してしまいます。AIやRPAを語る前に、「お客さま」に支持していただけるビジネスモデルを実働できない限り、何の意味もないので
2019年11月21日読了時間: 1分


vol-535:ネオキャリアは入管法に抵触しなかったのか?
上野宏史前政務官が、人材派遣会社ネオキャリアが申請する外国人労働者の在留資格を巡って法務省に口利きしたという報道がありました。それに対して、ネオキャリアは、「人材派遣会社は、“口利き”について、『依頼した事実はない』と取材に回答」(テレ朝)とか「人材派遣会社は、『口利きの依頼、金銭のやりとりはない』と否定」(TBS)などと、全面的に否定しています。 しかし、週刊文春は、「上野事務所にはネオ社から在留資格申請中の外国人187 人分のリストが送付されており、それに基づいて法務省に問い合わせを行っていたことも判明した」と指摘しており、明らかな矛盾があります。しかも週刊文春は、「人材派遣会社ネオキャリアは、全国の飲食店やドラッグストアなどに外国人を派遣している」と明記しています。 もし週刊文春の報道が正しいとすれば、ネオキャリアが入管法違反を犯している公算は大きくなります。というのは、依頼した 187 人の在留資格取得(認定申請である可能性大)が、派遣しても問題のない「定住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」であるということは考え難いからです。
2019年11月20日読了時間: 1分


vol-534:実務を認めるクールジャパンビザはどうなる?
政府が「クールジャパン戦略」を見直し、クールジャパンに関わる外国人を対象に、在留資格の条件緩和を検討することが報じられました。このため、2019年9月中旬にも「クールジャパン戦略会議」が設立される予定です。 残念ながら、「吉報」ではありません。そもそも2017年夏、外国人の「クールジャパン人材」に永住権を認める制度を2018年度までに創設するという構想が浮上。2018年夏になると、菅官房長官が「留学生の就職希望者の大部分が日本で働ける制度をつくりたい」と発言し、9月には「クールジャパン戦略」に関連する分野(アニメや漫画、日本料理、ゲーム等)の仕事に就く外国人に「特定活動」の在留資格を与えるという報道が流れました。 2018年末の「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」では、「平成30年度中にクールジャパン分野等の専門学校等を卒業する留学生が就職できる業務の幅を広げるため、同年度中に所要の措置を講ずる」と明記されましたが、蓋を開けてみれば、「クールジャパンビザ」は、「クールジャパン戦略会議」に申し送りする形で先送り。新設に反対する法務省の粘り
2019年11月19日読了時間: 1分


vol-533:「特定技能」のため入管は「留学」を締め付ける
「留学」の在留資格認定証明書の交付率が急降下しています。全国日本語学校連合会によれば、中国や韓国については90%台で推移しているのですが、 ミャンマーは前年の76%から15%、バングラデシュは61%から21%、スリランカは50%から21%に下がったようです。関東甲信越では、ネパール、 バングラデシュ、スリランカの交付率が1%台以下という惨状でした。 要するに、入管の立場からすれば、「働きに来るのなら、『留学』ではなく、 『特定技能』で日本に来い」ということなのでしょう。期待の新人として鳴り物入りで導入された「特定技能」の初年度は、予想の1%程度に終わる公算大で、人手不足対策を迫る政治家からの圧力も高まっています。 「留学生30万人計画」が終結した今、入管にしてみれば、文部科学省の顔を立てる必要もないので、留学生の入口を狭めて(留学ビザの不許可↑)、 資格外活動を締め付け(28時間超の摘発↑)、在留資格の取り消しを積極化する(不在籍学生の摘発↑)という方針に転じたということなのでしょう。 留学生アルバイトに頼る経営は、ますますリスクが大きくなってき
2019年11月18日読了時間: 1分


vol-532:日本語能力試験に関する認定書の偽造が出回る!
2019年8月21日、国際交流基金と日本国際教育支援協会が主催している「日本語能力試験」の認定書を偽造したとして、名古屋税関の通報を切っ掛けとして、インドネシア人とベトナム人が有印公文書偽造の疑いで逮捕されました。2人の他にベトナム人8人分の認定書が見つかっており、偽造が広範化している疑いもあります。容疑者は、「フェイスブックを通じて氏名と住所、顔写真を送り、代金として1万1000円~1万5000円を指定の口座に振り込んだ」と供述しており、認定書は中国から国際郵便で送られてきたようです。 「特定技能」には「N4」以上が必要とされるほか、「特定活動(本邦大学卒)」でも「N1」が要求されるため、今後、「日本語能力試験」の認定書の価値は上がると思われます。特に「特定活動(本邦大学卒)」の場合、資格外活動のリスクが小さいので、今後ニーズが高くなると考えられるほか、「在留カード」と比べれば、偽造が発覚する可能性も低いと見込まれます。 2019年3月にも大阪税関の通報が発端となって、認定証明書を偽造した疑いでベトナム人が捕まりましたが、今後は日本中で偽造が蔓
2019年11月15日読了時間: 1分


vol-531:入管は在留資格「留学」の取り消しに走る
2018年における在留資格の取り消し件数は、過去最多だった前年の385件から2倍以上の832件へと大幅に増加しました。在留資格別では、「留学」が172 件から412件と2.4倍に増加。「技能実習」が8件から19倍の153件に急増しています。この2つで全体の7割近くを占めました。留学生が学校を除籍された後にアルバイトをしていたり、実習先から失踪した技能実習生が別の場所で働いていたりしたケースがあったようです。 「留学」の場合、認められた在留資格に基づく活動を3ヶ月以上していない場合、在留資格が取り消されるのですが、2017年からは、期間に関係なく、資格に基づく活動をしていないときに、アルバイト(資格外活動)をしている場合も取り消されるようになりました。入管庁の担当者は「新制度の積極運用で取り消しが増えた。今後も力を入れていく」と話しているといいます。 留学生の出席率が5割を下回った場合、日本語学校は、アルバイト先の情報を含めて、入管に報告しなければなりません。授業に出席していない(=留学の活動をしていない)留学生がアルバイトしていたら、それでOUT
2019年11月14日読了時間: 1分


vol-530:ネオキャリアの外国人派遣は問題視されず?
2019年8月28日、人材派遣会社ネオキャリアが申請する外国人労働者の在留資格を巡って法務省に口利きしたという報道を受けて、上野宏史衆議院議員が、厚生労働省政務官の職を辞しました。 非難の矛先は上野議員に向かっていますが、政治家から要望があったとしても、法務官僚は「適切に処理しておきます」と言うだけで、指示を実際に現場に下すことはないでしょうし、入管実務の実態としても、上から言われたからと言って、現場が早く処理することは考え難いところ。法務官僚に迫ったところで、「政務官からは、法律に基づいて適切に処理するように依頼はあったが、特別な対処をお願いされたことはない」と答えるだけですから、それ以上の追及は困難です。 一方、もしネオキャリアが、「技術・人文知識・国際業務」が許可された自社の社員を、顧客である飲食店やドラッグストアに派遣していたとすれば、入管法違反の可能性が濃くなります。また同様に、派遣先である飲食店やドラッグストアも、不法就労助長罪を問われる可能性が出てきます。政務官辞任で終幕となるのか、ネオキャリアまで矛先が向かうのか、目が離せません。
2019年11月13日読了時間: 1分


vol-529:日立とフレンドニッポンを正当に裁く当局はいない
技能実習制度に絡んで、悪質ブローカーを糾弾する記事が絶えません。実習生たちの「奴隷労働」を産んでいるのは、2000~10000ドルなどの手数料を吹っ掛けるブローカーたちだと言うのです。確かに、監理団体が、途上国で実習生を集める送り出し機関から違法な謝礼を受け取るケースは、枚挙にいとまがないようですし、そうした環境の中で、「差し引き支給額マイナス 2万0175円」と書かれた給与明細書に代表されるような惨状もあるようです。 仕事は「内装」のはずだったのに、建築現場での運搬作業や解体作業だったとか、田植えをやらされたなどの声も上がっています。しかし、仕事は「電子機器組み立て」のはずだったのに、洗濯機のふたにプラスチック製部品を取り付ける作業しかさせなかった日立やフレンドニッポンは、お咎めなしなのですから、この事例だけを攻め立てても意味はありません。 フレンドニッポンの提携会社は、フィリピン当局に処分されましたが、そのニュースを報道したのは地方紙1紙だけ。法令に違反した大企業と大手監理団体を排除できない以上、「悪質業者を排除する」などというのは戯言です。
2019年11月12日読了時間: 1分


vol-528:グーグルやアマゾンは入管の業務を請け負わない?
米国グーグルの社員は、米税関・国境警備局(CBP)が「人権侵害」をやめるまでCBPからの仕事を受けないよう会社に求めました。CBPのクラウドコンピューティング契約の入札準備を進めていることに対して、疑問を呈したものです。実際、同社は、同様の請願を受けて、国防総省との人工知能(AI)の共同研究や、中国版検索エンジンへの取り組みから手を引いています。 また、米国ホールフーズの従業員グループも、米移民当局に協力していることを理由に、親会社であるアマゾンに抗議しています。アマゾンが、データ分析企業「パランティア」にサービスを提供していることを問題視。パランティアは、不法入国者の強制送還に使われている米国移民・関税執行局(ICE)向けのシステムを開発・提供しています。アマゾンWebサービスの従業員も、ICEとの協力を止めるように求める書簡を社内で回覧しました。 日本で例えると、パナソニックの社員が、外国人収容所における人権侵害を問題視して、入管から「顔認証ゲート」の受注をしないように求めるという構図になりますが、そういうことが起こる気配はありません。
2019年11月11日読了時間: 1分


vol-527:ネオキャリアが政治家の口利きでビザ許可?
2019年8月、厚生労働省政務官の上野宏史衆議院議員が、人材派遣会社「ネオキャリア」が申請する外国人労働者の在留資格を巡り、法務省に口利きし、その見返りに金銭を求めていたというスキャンダルが発覚しました。非難の矛先は上野政務官に向かっているようですが、入管法の観点から見ると、もっとヤバいのは人材派遣会社。報道内容が正しいとすれば、全国の飲食店やドラッグストアなどに派遣する外国人187名について、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得できるように依頼していた可能性があるからです。 外国人観光客が対象の免税店への派遣であればともかくとして、飲食店やドラッグストアに、「技術・人文知識・国際業務」の外国人を派遣していたとすれば、かなり高い確率で入管法に違反します。つまり、「ネオキャリア」の関係者が不法就労助長罪で検挙されてもおかしくない大事件なのです。 マスコミは、上野政務官の斡旋利得に喰い付いているようですが、本当の意味で問題なのは「ネオキャリア」の不法就労助長罪。果たして入管は、事の重大性に気付いているでしょうか。それとも政治銘柄は見逃しでしょう
2019年11月8日読了時間: 1分


vol-526:泰泉閣もスターツも「日の丸リスク」は大丈夫か?
福岡県の旅館「泰泉閣」には、9人の外国人正社員が在籍しているのですが、入社して1年になるネパール人社員は、未だに宴会場の配膳を担当しています。ラウンジマネージャーは、「いつかはフロントのリーダー役を任せたい」と証言していますが、それでは「人文知識」の在留資格は危ういでしょう。訪日客も少ないと明記していますから、「国際業務」でも難しそうです。 首都圏で2000件以上の物件を管理してきたスターツファシリティーサービスでは、ミャンマー人6人を採用して、リニューアル工事や新商品開発などの中核部署に配置したと言いつつも、技能実習生の育成を担当させると明言。ビルクリーニングやホテルのベッドメーキングを担う実習生を指導するのなら、同じ業務に携わっていたのではないかという疑念が払底できません。 取材する側も、取材を受ける側も、在留資格に詳しくないので、誤解を招く表現になっている記事に時折出会います。かつて、日の丸自動車では、「技術・人文知識・国際業務」で100人雇うという記事が入管に知られたため、許可が出にくくなったという悲劇もあります。気を付けましょう。
2019年11月7日読了時間: 1分


vol-525:入管は「人質司法」の優等生だった?
大麻取締法違反容疑で逮捕された後、東京地裁が勾留請求を却下して釈放されたベトナム人男性が、東京地検に在宅起訴された直後に海外に逃亡しました。基本的人権に対する意識の高まりを背景に、罪を認めるまで勾留を続ける「人質司法」に対する批判が強まっています。このため、検察による勾留請求が裁判所に却下されるケースが出ており、逃亡しないことなどを定型の書面で誓約させて釈放する方式が増えています。今回、ベトナム人男性は、公判への出廷を誓約していましたが、約束を守りませんでした。 こうした事例を殊更に言い募ることにより、地検は「人質司法」を続けたい意向のようですが、きっと入管が羨ましいに違いありません。入管は、自費出国を認めるまで収容を続ける「人質行政」を堅持していますが、地検と異なり、身柄を拘束することに関して、裁判所の承認を必要としないからです。 現在、入管は、「在留資格がない人は逃亡の可能性がなくても収容する」という「全件収容主義」をとっており、「入管のやりたい放題だ」という批判も一部にありますが、当の入管は一向に気にしていないように見えます。
2019年11月6日読了時間: 1分


vol-524:NHKには技能実習制度を批判する資格はない
6月24日、NHKが、ドキュメンタリー番組において、今治タオルの縫製工場で技能実習生たちが低賃金かつ劣悪な労働環境で働かされている様子を報じたところ、大反響となりました。番組終了後には、テレビに映り込んだ工場の建物をネットで特定する人が現れ、「森清タオル・オルネット」が問題の工場を運営しているとの誤った情報が広がり、誹謗中傷が殺到。NHKが否定コメントを出すという事態にまで発展しました。 NHKの番組制作者には、技能実習制度のヒドイ実態を世の中に伝え、世論を喚起し、制度改善につなげるという高邁な意図があったのでしょう。確かに技能実習制度には大きな問題があり、改善すべきであることは明らかです。 ところが、8月18日、そのNHKが、可哀そうな技能実習生に対して、受信料を集金に行ったところ、トラブルになったという事件が報じられました。集金人に対して、消火器を噴射した実習生に非があることは明らかですが、日本語が理解できない実習生に対して、「NHKを視聴しているはずだから、受信料を支払え」と自宅に押し掛けるというのはいかがなものでしょうか。
2019年11月5日読了時間: 1分


vol-523:入管は秘密主義を脱し各種の内部ルールを開示せよ
6月24日、大村入国管理センターで、収容中の40代ナイジェリア人男性が死亡しました。長期収容に抗議し、ハンガーストライキをしていた男性は、自室で倒れているところを発見され、病院に搬送されましたが、亡くなったのです。しかし、入管は、原因を究明して、是正策を講じようとしません。それで8月8日、日本弁護士連合会は、第三者機関による調査を実施し、再発防止策を講じるよう求める声明を発表しました。 入管は、徹底的な秘密主義です。昨秋の入管法改正の国会審議において、法務省の開示資料に瑕疵があったために、実習生に対する聴取票2900枚を開示することになりました。ところが、その聴取票のコピーを認めず、野党議員が手で書き写すという喜劇がありました。毎日新聞がその公文書を情報公開請求したところ、内容が全部真っ黒に塗られた文書の山が届いたといいます。さらに、入管は、特定秘密保護法に基づく「特定秘密」を指定したと報じられました。入管は、自らの裁量権を極大化するために、各種のルールを曖昧にし、秘密主義に徹しています。しかし、このままでいいのでしょうか。
2019年11月4日読了時間: 1分


vol-522:日本企業は新しい雇用秩序を構築できるのか?
終身雇用・年功賃金制・新卒一括採用等に代表される「日本型雇用」が崩壊しつつあります。早期退職が常態化し、年功賃金の維持が難しくなり、通年採用が広がる中、「副業禁止」という常識が過去のものとなり、昔は忌み嫌われた「転職」という行為が当たり前になりました。 あるアンケート調査では、定年まで働くことを想定していない人が68.6%。「終身雇用制度」を不要とする人が54.3%。「年功賃金制」を支持しない人が71.9%ですから、現在の「日本型雇用」が時代にそぐわないことは否定できません。しかし、ほとんどの企業は、「日本型雇用」が崩壊しつつあることを認識しつつも、その事実を認めたくないか、認めたとしても傍観するか、改革を志すもその激痛に耐えかねて動けないか、のいずれかだと思われます。 この「日本型雇用」の崩壊は、「新しい雇用秩序」に移行するまで、極めて激しい痛みと苦しみをもたらします。多く日本企業は、それに向き合うことができずに、問題の先送りを図るでしょう。この問題先送りがもたらす日本企業の成長鈍化や日本経済の失速は、消費税増税以上の破壊力があります。
2019年11月1日読了時間: 1分


vol-521:来日外国人全員に対して健康診断を義務づける
アジア出身を中心に外国人が結核の症状に気づかないまま来日し、発病が確認されるケースが相次いでおり、最近の5年間で在留外国人の患者数は1.4 倍に増加(2019年秋)。2020 年東京五輪・パラリンピック開催を控え、国内外の人が大勢集まる会場周辺が集団感染の発生源となるリスクを抑えることを目的に、 日本政府は、来年にも患者数が多いアジア6カ国(フィリピン・中国・ベトナム・ネパール・インドネシア・ミャンマー:構成率は全体の約8割)から 来日する長期滞在予定の外国人に入国前検査を義務づける方針のようです。 じつは、この入国前の健康診断の義務付けは、「特定技能」で導入されています。また受入企業には、外国人の健康状態を把握する義務も課せられてい ます。元々「特定技能」だけに義務付ける合理的根拠は乏しく、義務付けるのであれば、入国する外国人全員を対象にしなければ意味がない施策でした。 「特定技能」における健康診断の受診義務や健康状態の把握義務は、出身国が限定されていませんから、来年以降、日本で長期滞在を予定する外国人については、全員、健康診断を課せられる可能
2019年10月31日読了時間: 1分


vol-520:「特定技能」は自由自在にコントロールできるか?
バブル期を中心に東南アジアから日本に出稼ぎに来たフィリピン女性たちは「ジャパゆきさん」と呼ばれました。「興行ビザ」で入国したフィリピン人は、2004年には約8万2000人にまで急増します。ところが、2005年に、「外国の教育機関での興行科目の2年以上の専攻」などの要件を加えて厳格化すると、2006年には8673人に激減。入管行政に振り回されました。 しかし、その間に、日本人との交流は自然と増えていきます。1995~2005年にフィリピン人女性と日本人男性の間には年間4000~5000人の子どもが生まれます。残念なことに、父親から認知や経済的支援を拒否されて、母子が貧困に陥るケースが少なくなかったとされています。 入管行政が扱うのは「人間」です。関税や輸入規制の対象となる「モノ」のように、「ルールさえ改定すればそれで終わり」というわけにはいきません。「特定技能」は、移民の数を自由自在に入管がコントロールできるという幻想の下で組み立てられており、危うさを感じます。
2019年10月30日読了時間: 1分


vol-519:政治的な要望を受けて入管行政はユルユルになる
「日系4世ビザ」が低調です。海外の日系人コミュニティからの熱望を受け、政治の肝煎りで創設されたにもかかわらず、昨年7月の導入以降、入管庁が見込んだ年間4000人の枠に対し、資格を得たのは43人(6月17日時点)だけと1%程度。顔を潰された政治家から苦言を呈せられたためか、入管庁が要件緩和に向けて検討に着手したという報道がありました。 これは、近年における入管行政の典型的なパターン。政治から緩和要望を受けたものの、嫌なので面従腹背を貫いて、大して覚悟することもなく、条件を厳しくする。その結果、緩和しても増えませんから、政治圧力を再度受ける。そして、一片の哲学もなく、小出しで緩和するから、制度がぐちゃぐちゃになる。「来日する外国人が共生するためにも N4 だけは譲れない」などという守るべき一線がないから、ずるずるっとなし崩しになっていきます。 「日系4世ビザ」では日本語要件を緩和するとのこと。「特定技能」も同じ運命を辿るような気配があります。特に「介護」は、現場の人手不足に押されて、看護師試験の落第者を受け入れる等、何でもありになってきました。
2019年10月29日読了時間: 1分


vol-518:日本はアジア最貧国に転落するかもしれない
2019年4~6月期の実質GDPは、内閣府が官邸と財務省の意向を忖度して、年率1.8%増となりましたが、実態と乖離している感があります。帝国データバンクの景気動向調査結果(2019年7月)では、景気動向指数が8カ月連続で悪化。共同通信社のアンケートでも、国内景気が拡大していると答えた企業は23%(昨夏 78%)にとどまり、「緩やかに拡大」と答えた企業が 23%(同77%)で、「拡大」と答えた企業は皆無に(同1%)。景気ウオッチャー調査(2019年7月)でも3カ月連続の悪化で、3年3カ月ぶりの低水準に沈みました。 足元では、人手不足倒産が急増。2019年7月の全国企業倒産件数は、2年2カ月ぶりに800件を超えました。年間でみると、過去最悪を記録しそうです。そんな中、大企業では中高年のリストラが加速しており、早くも昨年の2倍に到達。「勝ち組」とみられているファーストリテイリングの柳井会長は、「平成の30年間は経済敗戦だ」と嘆き、著名投資家のジム・ロジャーズは、かつてアジアで最も裕福な国だったビルマを例に引いて、「日本はアジア最貧国に転落するかもしれな
2019年10月28日読了時間: 1分
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