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vol-1098:賃金を引き上げても人手不足は解決しない
「人手不足は賃金引き上げで解決」という短絡的な言説が広がる。確かに、賃金引き上げでこれまで就労していなかった人たちが就労するのであれば、そういう道筋はあり得る。しかし、賃金引き上げで就労人口がさほど増えないのであれば、賃金引き上げで他社から引き抜けば、引き抜かれた会社では「人手不足」が発生するので、マクロとしての「人手不足」は解決しない。いわゆる「合成の誤謬」だ。 目端の利く経営者だったら、そんなことはわかっている。賃金引き上げ競争は、「崖っぷちまでアクセルを踏み続けるチキンレースにすぎない」からだ。だから、少なからぬ経営者は「人手不足➡企業防衛➡雇用抑制➡賃金抑制➡粗利確保➡現状維持」という戦術を取っている。一般的に想定されている「人手不足➡賃金上昇➡消費拡大➡売上増大」という拡大再生産の方針は取らない。 その背景には、「人口が減っていく日本経済が今後大きく拡大することはない」という諦観がある。そこを打破しない限り、好循環における賃金上昇は実現しない。そこがわかっていない人たちが多すぎる。
10月21日読了時間: 1分


Vol-1047:「人材希少社会」で介護は「無理ゲー」になる
日本で働く外国人は257万人。労働者の27人に1人にあたる。2009年においては112人に1人だったことを考えると、増加の著しさがわかる。外国人労働者は、日本人が当たり前と思っている「普通の生活」を支える存在と化した。その現実が鮮明なのは介護現場。日本の介護現場における人材不足は極めて深刻であり、2026年度には25万人、2040年度には57万人が不足すると見られている。どこの施設もスタッフの確保に頭を抱えており、事業存続の危機にさらされている施設も少なくない。さらに、日本国内だけではなく、台湾や韓国、シンガポールなどの諸外国とも外国人介護人材を奪い合っているというのが現状だ。 こうした外国人介護人材は日本にとってありがたく、本来なら感謝しても感謝しきれない存在だ。しかし、高市政権による在留資格の厳格化だけでなく、在留資格変更・更新手数料の大幅引上げ(6000円から33,000円~77,000円に)が彼らを襲っている。本人負担が増えれば、日本で働き続けることをためらう人が出てくるので、人材流出を防ぐため、増額分を事業者側で負担するという動きが出て
9月19日読了時間: 5分


vol-1025:AIがもたらす効果を過度に期待すべきではない
「猫も杓子もAI」という狂騒の中で、ようやく冷静な議論が散見されるようになった。小林祐児・パーソル総合研究所主席研究員は、「生成AIの利用率は過半数を超えて、仕事が早くなったと実感している人は多い。だが、日本のみならず、AI活用が進むアメリカの統計を見ても、労働時間は減らず、組織の生産性はほとんど上がっていないことがわかった」と証言する。 ノーベル経済学賞を受賞したアセモグルMIT教授は、AIによる今後10年間の生産性向上はたかだか0.66% (年率0.06〜0.07%) に過ぎないと推計したし、サンフランシスコ連銀も年間0.07%(2026年1Q時点)と分析。 ビジネスの現場も同様だ。カスタマーサポート要員を数百人規模でAIに切り替えたスウェーデンのKlarnaでは、サービスの品質低下を招き、人員を再雇用。AIによるドライブスルーの自動発注システムを導入した米マクドナルドは、注文精度や現場対応の問題で中断した。AIプロジェクトを中止した米国企業は42%(2025年)に達し、MITの研究でも「95%ではAIの投資効果が得られなかった」との結論に。
9月5日読了時間: 1分


vol-1024:ゆで太郎の給料は決して低賃金ではない!
500人の外国人社員を雇用するそばチェーン「ゆで太郎システム」の池田智昭代表は「事務職を募集すれば、日本人は山ほど来る。日本人はみんな現場で働きたがらない。190万人が失業していても有効求人倍率が1.2なのは、仕事を選んでいるからだ」と主張。「安く働く外国人労働者を入れれば入れるほど、日本人の給料は上がらなくなる」という反論に対しては、「外国人のコストは日本人以上。寮の費用や管理費が余計にかかっているのに、採用するのは、外国人の方が生産性が高くて真面目だからだ」と補足説明した。 SNSでは「賃金が安い外国人を雇うな!」という短絡的な意見が渦巻いているが、ゆで太郎の賃金体系は、初任給で23.4~31.0万円、店長クラスは35.5~47.0万円であり、決して「低賃金」ではない。そもそも、正規の在留資格で働く合法移民の賃金は、入管法上、日本人と同等以上でなければならない。 「外国人=低賃金」という誤解が蔓延しているのは、「不法移民が低賃金で働いている」という現実があるから。誤ったイメージを是正するには、不法残留者や偽装難民という不法移民を片っ端から摘発
8月29日読了時間: 1分


Vol-1018:「AIが人間の仕事を奪う」のはまだまだ先
「イギリスでは、2026年1〜3月期の16歳から24歳のニートが100万人を超えました」などの事実に引っ掛けて、「AIが人間の仕事を奪う」という言説が世の中に溢れる。というのも、生成AIが資料作成やデータ入力など新人が担ってきた仕事を賄えるからだ。「若者は最初の職を得られず、職歴がないので採用されないという悪循環に陥る」という。米国IT業界にはその気配が色濃く漂っているし、日本でもSBIホールディングス北尾会長が「よほど優秀な人材でないと採用するな」「採用を大幅に減らす」と述べた。 しかし、本当にそうか? AIが便利なツールであることを否定するつもりはない。巧みに使えば、打ち出の小槌にもなる。しかし、テレアポリストに限って言えば、Chat-GPTで作成したリストのヒット率は0.06%、手作りの0.26%に及ばないという実例もある。しかも、Chat-GPTが作成するリストの4~5割はバグ。無論、Chat-GPTに対する指示が下手なだけという側面はある。しかし、AIっぽいテレアポを売り込みにくる業者と話しても、リアルな事情はあまり変わらない。AI関連
7月21日読了時間: 1分


Vol-1017:楽観論に騙されることなく最悪期に備えよ
帝国データバンクの調査によれば、2026年6月の倒産件数は1,028件(前年同月869件、前年比18.3%増)となり、約2年ぶりに1,000件を超えた。また、上半期(1~6月)の倒産件数は、5,335件となり、前年(5,003件)を6.6%上回り、2年連続の5,000件超えとなった。物価高や人手不足という苦境の中で、販売不振に見舞われている中小企業が力尽きている。 大企業の増益や高水準の株価の背後に隠されているが、中小企業の景況感に力強さは感じられない。冷徹に観れば、AIブームで浮かれている市場関係者の中で、AIの収益化を具体的に語れる者は皆無であり、6ヶ月連続で前年比割れの実質消費(家計調査)や5月に悪化した鉱工業生産も懸念される。 そんな中、政策金利のさらなる引き上げが見込まれている。帝国データバンクの調査では、政策金利が1.0%へ引き上げられることによって3.3%の企業が経常赤字に転落、1.5%へ引き上げられた場合には6.1%の企業が経常赤字になるという試算となっている。高市政権やメディアで漂っている楽観論に騙されることなく、あらゆる局面に
7月13日読了時間: 1分


vol-1012:足元の人手不足と将来の需要減少が企業を襲う
2026年5月29日、総務省は「2025年国勢調査人口速報集計結果」を公表。日本の総人口は1億2,305万人。2020年と比較すると、309万7,000人(▲2.5%)減少。5年毎の推移をみると、1945年~1950年は第1次ベビーブーム等で+15.3%と高い増加率となったが、出生率の低下に伴い増加率が縮小。1970~1975年は反転したものの(第2次ベビーブーム)、1975~1980年には増加幅が再び縮小に転じ、2010~2015年は▲0.8%と初めて減少。2015~2020年は▲0.7%、2020~2025年は▲2.5%に。都道府県の人口をみると、人口が増加したのは東京都と沖縄県のみ。秋田県では人口減少率が▲8.1%に達した。市町村の人口をみると、人口が減少したのは1,558市町村で全体の90.6%。一方、人口が増加したのは161市町村で全体の9.4%に過ぎない。 2025年の日本人の出生数は67万人で10年連続で過去最少。人口の「自然減」は19年連続で続く。女性1人が一生のうちに産む子どもの数の指標「合計特殊出生率」は1.14で過去最低。人
6月8日読了時間: 1分


vol-1001:スタグフレーションにどう立ち向かうか?
東京商工リサーチの調べによると、2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。「求人難」を理由とする倒産が前年比3倍以上になっているという。本格的な春闘を前に、「賃上げ疲れ」が倒産という形で顕在化しているという指摘も聞かれる。業種別にみると、「飲食業」の倒産は、83件(前年比33.8%増)で、3カ月連続で前年同月を上回った。食材やエネルギー価格、従業員の確保のための人件費などが上昇する一方だが、値上げは顧客離れを招きかねず、資金力の乏しい小・零細規模の飲食業者が脱落を加速している。 そんな中で勃発したイラン戦争。米国とイスラエルによるイランへの攻撃、そしてイランによる報復攻撃が続き、中東情勢の緊張が高まっている。原油輸送の要衝であるホルムズ海峡は事実上封鎖されており、欧州やアジアなどへの原油、液化天然ガス(LNG)の供給が滞る危機的状況が続いている。 人繰り難の中で、エネルギー価格の高騰が続けば、スタグフレーションに陥りかねない。最悪のリスクを踏まえた上での経営の舵取
3月16日読了時間: 1分


vol-998:大きな人手不足は生じないから問題ない?
2026年1月26日に経済産業省が公表した「2040年の就業構造推計」が話題になっている。2025年平均で過去最多の7004万人となった労働力人口は、人口減少によって2040年には6303万人になると推計。700万人ほど減るのだが、国内投資の拡大や産業構造の転換、AIやロボットの利活用およびリスキリングによる省人化によって「大きな人手不足は生じない」と結論づけた。 「だからどうした」と言うしかない。日本が抱える真の問題は人口減少ではない。高齢層に比べて若年層が圧倒的に不足するという人口構成の問題である。AIやロボットの利活用およびリスキリングによって、200万人が不要になると言うが、人口構成の問題は完全に無視。無論、省力化はどんどんやればよい。事務職で437万人の余剰が生じるという予測も披露されたが、価値が低く不要な事務も多い。業務改善を先送りしてきた結果だとも言える。 政府はIT、DX、AIなど目新しい旗を次々と掲げてきたが、役所仕事の実態を見ればよい。AIどころかIT導入の前提となる標準化すらできていない。その程度の役所が垂れ流すいい加減な予
2月23日読了時間: 1分


vol-955:過去最多の人手不足倒産は増加し続ける
2024年度の「人手不足」関連倒産は、過去最多の309件に達した(前年度比+60.9%)。資本金1千万円未満が65.0%を占め、小・零細企業の苦境が表れている。「人件費高騰」が110件(同69.2%増)、「従業員退職」が77件(同57.1%増)、「求人難」が122件(同56.4%増)と、すべての要因で過去最多を記録している。従業員の採用や引き止めのために、小・零細企業は収益力を超えた賃上げを求められており、経営悪化に拍車がかかっている。 今後を展望すれば、「トランプ関税」の影響などもあり、世界経済が大きく枠組みを変貌させていく一方で、少子高齢化の流れは止まらない。毎年、日本人が100万人近く減少していく中で、日本経済は従来になく大きく揺さぶられることになる。人手不足が解消されることはないから、目先の苦しさに気を取られて、新規採用を絞ってしまうと生存確率は低くなってしまう。 今後ますます、日本企業の経営においては、「人」が最も貴重な経営要素になっていく。苦しくとも、「安定的な採用インフラ」と「低コストの社内教育システム」を築く努力を継続した企業だけ
2025年4月14日読了時間: 1分


vol-945:日本で働く労働者の30人に1人は外国人
日本で働く外国人労働者は230万人を超え、全労働者の3.5%に達した。30人に1人以上なのだから、学校で言えば1クラスに外国人が1人はいる感じだ。要するに「外国人労働者は当たり前」という社会になった。「外国人など不要」と言われて門前払いを食った10年前と比べると隔世の感がある。 とはいえ、高らかに掲げた大原則に則って、万全な準備を整えた上で、巧みに新たな秩序を構築してきたわけではない。人手不足という現実に追い立てられて、無原則にルールを緩和してきただけ。入管は、新型コロナの襲来にパニックになり、在留資格制度の根幹を覆した「コロナビザ」を導入しただけでなく、感染症の騒ぎが収まってもなかなか撤廃できないという失態を犯し、難民申請の悪用を放置して、在留外国人の規律意識を破壊してしまった。 在留期限すら守らない外国人が他のルールを守るわけもない。外国人犯罪が急増する中で、川口市クルド人問題に代表される社会摩擦が表面化してきた。クラスに1人いる外国人が、話の通じない乱暴者であった場合、クラスメイト全員から排斥されることになる。そうならないことを心から祈って
2025年2月4日読了時間: 1分


vol-942:2040年に1100万人の人手不足が発生する!
リクルートワークス研究所は「2040年、働き手が1100万人足りなくなる」と予測した。日本の人口の約1割に相当し、ほぼ東京都の人口に匹敵する労働者がいなくなる状況下で、省人化による合理化が進まないと仮定すれば、100人の会社だと1人の人員不足を補うために、無理やり採用せざるを得なくなる。したがって、マクロ的には、零細企業を破綻させて、労働力の移動を発生させるしかない。100万社単位の倒産が必然になってくる筋合いだ。 その割に、多くの企業経営者は悠然と構えている。人材紹介サービスに慣れ切ったまま、未だに「上から目線」の採用面接をしている。市場が「求人企業優位」から「求職者優位」に移りつつあることを理解していないようだ。 1995年頃、東京出店前のユニクロは「山口県を中心に展開している元気のよい企業」にすぎなかったが、柳井正は、『世界一のアパレル企業になりたいんです。当然、中国とも大きなビジネスをしていきます。君のような人が必要になる。だからぜひ、うちに入ってもらいたい』と熱い言葉で、有望な留学生を真剣に口説いていた。30年前の柳井正氏の熱情に学ぶ点
2025年1月13日読了時間: 1分


vol-940:必死に口説かなければ人材は雇えない
阪急阪神百貨店、高島屋、大丸松坂屋は、2025年から1月2日の営業を休止する。また、都内で唯一元日営業を続けていた西武百貨店も元日を休業にする。大手スーパーのサミットでは2021年、ライフでは2022年からすべての店舗で正月三が日は休業にしている。こうした状況下、「24時間365日営業」が前提だったコンビニでも、深夜休業や時短営業に切り替える動きが出てきている。 日本の人口は2008年をピークに減少の一途を辿り、今や「若い労働力」というだけで「希少価値」という時代になった。人手不足は深刻化する一方で、あらゆる業界において人材確保が難しくなっている。このため、豊富な労働力を前提に回っていた日本社会の様々な仕組みが回らなくなってきている。 一銭も支払うことなく、人材会社が送付してくる履歴書を悠然と待ち、来た履歴書の中から何人か選んで、求職者が入社面接のために来社するのを待つという旧態然としたやり方では、必要な人員を雇うことは不可能だ。人手不足に苦悩している経営者は、求職者が大勢いるところに自ら赴き、採用面接を千載一遇のチャンスと捉えて、必死に口説かな
2024年12月23日読了時間: 1分


vol-922:日本人は諸外国を凌駕する働き者なのか?
あるコンビニの店長は、「求人募集をしても、日本人で応募してくるのは中高年ばかり。その年齢でコンビニでバイトしようという人たちのほとんどは、正直言って仕事ができない。大手メーカーを退職後にうちで働き始めた60代の男性は、在庫管理用のスマホ型の端末の使い方を覚えるのに半年かかりました。その一方、外国人アルバイトはみんな仕事をすぐに覚えてくれる。それに急なシフト変更や深夜の残業も快諾してくれます」と証言している。 「移民」の話になると、暗黙裡に「日本人は優秀だが外人はダメ」「日本人は働き者だが外人はさぼる」という前提に基づいて主張する論者は少なくないが、いまや日本人の年間労働時間(2023年)は1,611時間(31位)で、韓国の1,872時間(9位)と比べると1ヶ月半以上少なく、米国の1,799時間(16位)より188時間も少ない。怠け者と思われがちのイタリア(1,734時間・20位)やスペイン(1,632時間・26位)にすら後塵を拝している。 経営者が二人揃えば「日本人の若い奴は根性がない」「努力しない」「すぐに辞める」という愚痴ばかり。「仕事中毒」
2024年8月19日読了時間: 1分


vol-900:外国人社員の増加は日本人の劣化が原因?
ある調査では、「会社に貢献したい」と思っている日本人は5%(2022年)にとどまり、4年連続で過去最低を更新。一方、世界平均は23%と調査開始以降の最高値を記録した。ほかにも、日本は「仕事に対して満足」と回答したのは42%で34カの国の中で最下位というアンケートもある(2019年)。 実際、「以前のように燃えるように仕事に取り組む人は、目に見えて減りました。とくに20代は完全にプライベート優先で、気に入らない仕事だと、途中で投げ出す。強く注意をすると、『はいわかりました』と言ったきり会社に来なくなる。どうしたもんでしょうかね」「私も周りのメンバーも、モチベーションや会社への帰属意識が下がっています。コロナ禍以降、自分は自分、人は人という感じで、職場の一体感がなくなりました。この会社で自分が成長できるという実感もありません」などという白けた意見も目立つ。 処方箋として指摘されるのが「ジョブ型雇用」だが、中途半端に導入するのは逆効果。日本人社員のクオリティが下がれば、相対的に外国人の評価は上がる。外国人の採用が増えている背景には、日本人社員の質の低下
2024年2月25日読了時間: 1分


vol-894:日本語ができないタクシー運転手で良いのか?
2023年末、タクシーやバスなど客を運ぶ車の運転に必要な「2種免許」について、警察庁は外国語での試験を可能にすることを決めた(2024年5月13日:警察庁が通達を発出)。これまでは日本語でしか受験できずに外国人は合格が難しく、運転手不足に悩む業界団体から多言語化の要望が出ていた。警察庁は近く、各都道府県警に20言語に翻訳した問題例を配布する。対象言語は、英語、中国語、ポルトガル語、ベトナム語、タガログ語、タイ語、インドネシア語、ネパール語、クメール語、ミャンマー語、モンゴル語、スペイン語、ペルシャ語、韓国語、ロシア語、アラビア語、ウルドゥー語、シンハラ語、ヒンディー語、ウクライナ語にまで広がる。 運転免許試験は各都道府県警が問題を作成しており、車の運転に必要な「1種免許」の学科試験は、徐々に拡大し現在20言語に対応している。だから「2種免許もいいじゃないか」ということなのだろうが、本当によいのか。 外国人材が必要であることは議論の余地はないが、本気で受け入れて真剣に共生することを目指すのならば、日本語は必須。日本語が通じないタクシー運転手を増やし
2024年1月4日読了時間: 1分


vol-883:安定採用を実現する戦略が生死を決める
川口市におけるクルド人問題の発覚を契機に「外国人排斥論」が力を増しているが、日本における少子高齢化は止まるところを知らず、人手不足の状況は改善する兆しを見せない。したがって、「外国人排斥」は現実的ではない。 人手不足は、各業種で経営環境を蝕んでいる。訪問介護事業は、人手不足が原因で、限界を通り越して崩壊の危機に陥っており、2023年1~8月における倒産件数は過去最多の44件を記録した。地方はさらに悲惨だ。四国・徳島の吉野川上流の産業は、ネパール人がいないと存立し得なくなっている。 外国人排斥派は「労働生産性を高めればなんとかなる」「高齢者を活用すればいい」と言い張ってきた。ところが、65歳以上の高齢者の動向を窺うと、今年の人口に占める高齢者の割合や高齢就業者数、高齢者の就業率は、いずれも増加傾向にあり過去最高を記録したものの、高齢者人口は、1950 年以降73年間で初めて減少に転じた。今後は、高齢者の労働力すら不足し、ますます 人材不足が加速していくから、経営者にとっては、従業員の確保が最重要課題になる。安定採用を実現する戦略の有無が企業の生死を
2023年10月16日読了時間: 1分


vol-817:「特定技能」も政治家の利権になっていく
「特定技能」の外国人は、制度開始から 2 年経過した2021年 3 月末時点で22,567 人にとどまっていて、当初の見込み(最大47,000人)を大きく下回っています。このうち、国内で「技能実習」や「留学」などから変更した人は17,299 人と、全体のおよそ77%を占めた一方、海外で「特定技能」の試験に合格するなどして、新たに入国した人は5,268 人にとどまっています。 国籍別では、ベトナムが14,147人で6割を超えました。分野別では、飲食料品製造業8,104人( 35.9%)、農業3,359人( 14.9%)、建設2,116人( 9.4%)、産業機械製造業1,937人(8.6%)、介護1,705 人(7.6%)となっています。 2021年5月28日、自民党の外国人労働者等特別委員会は、「在留外国人の支援強化を柱とする政府への提言(案)」について議論しました。提言(案)には、「コンビニ、スーパーマーケット、運輸、産業廃棄物処理の各分野で、特定技能外国人の参入、技能実習制度の対象職種への追加を含めて検討」と書かれています。「技能実習」と同様に
2021年6月7日読了時間: 1分


vol-805:介護の人手不足は日本人だけでは賄えない
介護は、日本社会における大きな課題であり続けています。介護は、単なる経済問題ではなく、生活にも、精神にも、そして社会にも解決困難な宿題を課しています。「親の世話は家族で看るべきだ」という美しい物語が、地獄絵図と化していく事例も枚挙に暇がありません。家族では到底抱えきれないというニーズを反映して、介護業界が急成長を遂げてきました。 しかし、介護業界の人手不足は深刻であり、年々深刻さを増しています。日本人では賄いきれない実態を、外国人材の助けを借りて何とかやりくりしてきましたが、高齢化の速度が増している中で、入国禁止の煽りを受けただけでなく、クラスター対策で人手がとられるという四重苦に直面しています。 雇用調整助成金の特別措置が切れる2021年5月末に向けて、中高齢の日本人における失業問題が表面化してくる中で、外国人不要論が鎌首をもたげてくるでしょうが、外国人に頼ってきた日本社会の実態を正確に認識せずに誤った政策を講じれば、必ず大問題が生じます。合理的な分析に基づく対処を期待したいのですが、コロナ騒動の顛末を見ていると期待薄なのかもしれません。
2021年4月23日読了時間: 1分


vol-796:法令違反の悪質ブローカーに正義はあるのか?
2020年春、高原野菜の産地で有名な長野県川上村の多くの農家は、深刻な人手不足に直面していました。新型コロナウイルスの影響で技能実習生が入国できなかったからです。そこで、ベトナム人250人を斡旋して百数十軒の農家の危機を救ったのが「ホアンアン合同会社」でした。しかし2020年秋、その会社の経営者ら3人は、職業安定法違反で逮捕されてしまいます。結果的に、免許なしに斡旋を行ったという罪で、2021年2月に有罪が確定しました。 農家から集金した「ホアンアン合同会社」は、手数料を抜いた上で給与を手渡すだけでなく、偽造在留カードも扱っていたようです。しかし、今回の事件で摘発された3人には反省の色が見えません。「入管制度とか、昔からむちゃくちゃ。私は法律的には間違っても人間的には間違っていない」と発言し、今後も外国人労働者に関するビジネスに係わっていくつもりのようです。 法を犯した彼らは擁護できませんが、入管制度において、実態にそぐわない部分があることは事実です。不合理な現行制度を頑なに押し付けるだけでなく、実態に見合った制度に改善する不断の努力を入管に望み
2021年3月24日読了時間: 1分
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