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vol-296:なぜ日立は資格外活動をさせても摘発されない?
2018年11 月半ば、技能実習生に目的外の「産業廃棄物処分場業務」をさせたとして、不法就労助長の疑いで、技能実習生受入団体の役員と産廃会社役員ら3人が逮捕されました。2017年2~3月頃、「とび職種」の在留資格しか持たないベトナム人男性5人を、産廃処分場を運営する会社役員の2人に紹介。会社役員2人は同年2月頃から2018年10月にかけ、実習生5人を処分場で不法に就労させたといいます。そのほかにも、10月半ばには、技能実習生を、ホテルの清掃員として違法に斡旋したとしてミャンマー人ブローカーが逮捕されていますし、4月にも技能実習生を食品加工会社に斡旋したとして、監理団体役員が逮捕されています。2017年10月にも同様の逮捕がありました。 ところが、「電気機器組み立て職種」の在留資格しか持たない技能実習生に、目的外の「トイレ取り付け」をさせていた日立製作所は摘発されません。また、明らかに目的外である「除染作業」をさせていた企業も3~5年の受け入れ停止になっただけ。注意喚起や指導で終わった企業もあります。日立製作所を処罰しないのなら、「資格外活動」は広
2018年11月26日読了時間: 1分


vol-295:韓国は最低賃金の引き上げで疲弊する
韓国経済が疲弊しています。文在寅政権は、「所得主導成長論」を掲げて、「賃上げすれば景気は良くなる」という前提で経済政策を運営しました。2010 年に4110 ウォンだった最低賃金は2017年に6470ウォンになっていましたが、2018 年に16.4%上昇(7530 ウォン)させ、2019 年にはさらに10.9%上昇させて8350ウォン(約835円)にすることを決定。その上、2018年の7月1日からは労働時間の上限を、残業を含めて週52時間に短縮することを柱とした改正勤労基準法も施行。まるで安倍政権の「働き方改革」を先取りしたのではないかと思いたくなるほど酷似しています。 この結果、韓国企業の経営は委縮・破綻しました。「所得主導成長論」が想定していた「賃金増➡消費増➡業績好転➡雇用増」というシナリオは実現せず、「賃金増➡雇用減➡消費減➡業績悪化」に陥ったからです。この現状を重く見た文在寅大統領は、2018年11月9日に「所得主導成長論」を主導してきた経済担当高官の2人を更迭するに至りました。「生産性の向上がない賃金引き上げは経済成長にマイナスの影響
2018年11月22日読了時間: 1分


vol-294:入管は留学生の在留資格審査を厳格化する
東京入国管理局が、留学生の在留資格審査を厳格化しはじめました。2018年4月期は77.7%が許可されましたが、同年10月期は65.6%の交付に留まった模様です。国別にみると、バングラデシュが 58%から3%へ、スリランカが51%から3%へ、ネパールが48%から8%へ、ミャンマーが74%から20%へと激減しています。日本語学校は、2018年8月711校にまで急増し、10年前の1.8倍になりましたが、突然の交付激減に、経営不振に陥る日本語学校が出かねない勢いです。東京入管は、「違法な労働に携わる留学生がいるため、審査を慎重に行った結果だ」と説明していますが、日本語力や学費の支払い能力を証明する書類に関する偽造が疑われたという見方もあります。 法務省は2018年10月から「日本語学校」の設置基準を厳しくしたばかり。留学を名目とした就労目的の来日を防ぐのが狙いで、留学生が学業に専念できるよう1年間を通じて授業を開講することを義務付けたり、校長が複数校を管理する場合は副校長の任命を求めるなど規制を強化しました。「特定技能」の入口ができる一方、「留学」の窓口
2018年11月21日読了時間: 1分


vol-293:派遣先大企業のディフェンスはどんどん堅くなる
外国人派遣における「不法就労」が表沙汰になった場合も、マスコミは、派遣先大企業やその関係会社から巨額の広告費をもらっているので、派遣先大企業の名前を伏せたり、有名な関係会社の社名を報じなかったりする 。報道した場合も、1週間後にはネットニュースから削除。このため、外国人派遣の「不法就労」の関与者として、ネットニュースで晒され続けるのは、中小の派遣会社だけだ。派遣先大企業は、「在留カード」を確認しないことを仄めかす一方で、中小の派遣会社に対し、書面やメールで「業務範囲に制限のない在留資格の外国人を派遣して下さい」などと要請した証拠を残すことにより、本当は「強者」なのに「私は派遣会社に騙された」と訴える「弱者」を演じるという定番のシナリオを用意しながら、万が一摘発された場合に備えている。 この状況が是正されるためには、派遣先大企業の摘発が不可欠であり、それがない限り、「違法派遣インフラ」の成長は止まらないわけだが、派遣先大企業はさらに守りを固めつつある。最近の流行は、「今後は抜き打ちで派遣外国人の在留カードを確認するかもしれないから、ちゃんと持たせと
2018年11月20日読了時間: 3分


vol-292:人手不足なのに賃金が上がらないのは移民が悪い?
経営の現場を知らない経済学者の中には、「人手不足なのに賃金が上がらないのはなぜだ?」と悩んでいる人々が少なくありません。そのため、「ただでさえ賃金が上がっていないのに、こんな状況下で外国人労働者を入れると、賃金が上がらなくなってしまう」と騒ぎ始めた輩もいます。 しかし、就業者1人当たりのGDPを眺めると、2000年度820万円➡2005年度824万円➡2010年度794万円➡2016年度830万円➡2017年度820万円ですから、労働生産性が上がっていないという事実を簡単に確認できます。リーマンショック後の回復期で見ても、年率換算するとたかだか年+0.4%程度の向上。2000年からの17年間で見ると、生産性向上はほぼゼロです。 労働生産性が大幅に向上すれば、賃金も上がるでしょうが、生産性が上がらない社員から「給料を上げろ」と言われて、素直に昇給させる社長はいません。生産性が上がらなければ、売上高や生産を増やすためには増員が必要なので人手不足につながります。怠けている「社内失業者」が3割いるという見方もありますが、まずは、労働生産性を上げないとお話
2018年11月19日読了時間: 1分


vol-291:伊藤ハムは確認していたが不法残留に気付かず?
不法残留を知りながら中国人男女2人を工場に派遣して働かせたとして、人材派遣会社社長と名古屋市在住の中国人が入国管理法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕されました。両容疑者が共謀して、不法残留した中国人の男女を作業員として、富山県小矢部市にある工場で働かせていたようです。 この食品工場は伊藤ハムの子会社が運営。伊藤ハムは、取材に対し、「在留、就労状況は確認していたが不法との認識がなく、このような事態が発覚し大変驚いている。チェック体制をより強化していきたい」と答えましたが、「在留・就労状況を確認していたのに、不法残留がわからなかった」などということはあり得ません。新聞記者ならそこを突っ込むべきでしょう。 とはいえ、法律的に言えば、派遣先は直接の雇用主ではないので、「すべての責任は派遣元にある」と主張することが可能です。だから、入国管理法に詳しい大手企業では、外国人を正社員としては雇わず、派遣に頼る先も少なくありません。多少高い時給を支払っても、不法就労助長のリスクを負うことがなければ安い買い物。製造業派遣会社は一手にリスクを背負っています。
2018年11月16日読了時間: 1分


vol-290:米国は出生地主義を捨てられるのか?
ドナルド・トランプ米大統領が、大統領令によって、米国で生まれた子どもに自動的に市民権を与える『出生地主義』を転換させるという考えを表明しました。市民権を得た移民が祖国の親族を呼び寄せる「移民の連鎖」を断ち切るとして、大統領選時から唱えてきた考えです。 日本は、トランプ氏が理想とする「国籍制度」である「血統主義」を採用しています。というのは、日本国籍を取得するには、父か母かが日本人でなければならず、しかも外国で生まれた場合は一定の手続きを取らないと日本国籍を取得することができない仕組みになっています。「国籍」というものは生まれながらにして世界共通に決まっているものだと思いがちですが、じつは、各国が定めている「国籍法」の内容によって大きく変わり得るのです。 日本の「国籍法」は、二重国籍を認めていません。その一方、OECD諸国の圧倒的多数が二重国籍を認めています。また、海外に出て行った元自国民をつなぎ留める動きも顕著に見られます。入国管理法の議論が活発化していますが、同時に「日本人とは何者か」という根源的な議論が求められています。
2018年11月14日読了時間: 1分


vol-289:悪質な社会保険料の滞納者には在留を認めない
2018年秋、山下法務大臣は「悪質な社会保険料の滞納者に対しては在留を認めないことを検討している」と述べ、在留期間の更新を審査するための指針を改定する意向を示しました。現行のガイドラインは、許可・不許可の考慮事項として「雇用・労働条件が適正であること」「納税義務の履行」などを挙げ、2010年4月からは申請時に窓口で保険証の提示も求めていますが「提示できないことで資格変更や期間更新を不許可とすることはない」との立場でした。 今後は、社会保険料を滞納している外国人には在留を認めない方向になると思われますが、そもそもこの扱いは、2010年当時、「社会保険料の支払の有無で在留資格を判断すべきでない」と主張した公明党が当局に働きかけて、ガイドライン化したもの。今回、公明党がどう動くのかが注目されます。 このほかにも、「母国にいる扶養家族を、日本の健康保険の適用対象から外すべきだ」とか、「外国人配偶者の年金受け取りを制限すべき」など、外国人に厳しい措置が続出。ただ、在留外国人に「年金保険料」を支払わせることの理不尽さについては、誰も指摘していないようです。
2018年11月14日読了時間: 1分


vol-288:日本人は外国人に対するおもてなしを貫けるか?
入管法の改正がどうなるかはともかくとして、従来以上に、日本人が外国人と接触する機会は増えてくると思われます。果たして、そのとき、日本人が「おもてなし」の精神を貫けるかどうかというと少し不安があります。 実際、各種のアンケートでは、「外国人が多いマンションは、日本人の7割が住むのをためらう」と答えていますし、三重県伊賀市の調査では、賃貸住宅の仲介で「家主から外国人については断るように言われた」ことがあるのは78.6%にも上ります。また、「日本で生活する外国人が増えていることに対する印象」を尋ねたところ、「違和感を覚える」という人も3分の1いました。外国人との間で何らかのトラブルを経験したことがある人は6人に1人で、トラブルへの対処方法を聞いたところ、4割の人は、本人に知らせることもなく、問題の解決を諦めていることもわかりました。 韓国人弁護士に対する懲戒請求で嫌がらせした事件や、朝鮮人犠牲者式典への追悼文送付を拒む小池都知事の対応等を見ていると、まだまだ、外国人を受け入れるには、課題が山積している現実を確認することができます。
2018年11月13日読了時間: 1分


vol-287:リアーチェ村の奇跡をどう評価すべきか?
イタリア南部に、人口の4分の1が外国人というリアーチェという村があります。ゴーストタウン寸前だった村を救ったのがルカーノ氏。難民の人々を受け入れ、廃屋を修復して住居を確保しビザを手配しました。また、国からの助成金で地域通貨を発行して、織物やガラス細工などの技術を難民たちに教えて、自分たちで働いて、毎日の糧を得られる経済圏を構築しました。この成功により、2016年に「フォーチュン誌」で世界のリーダー50人のひとりに選ばれたほか、ローマ教皇からも深い感謝と共感が寄せられました。 ところがイタリア政府は、入札手続を経ずに難民が関わる団体とゴミ収集の契約を結んだり、難民が滞在できるよう村民との結婚手続きをしたりしたとして、ルカーノ氏の行為を「非合法に滞在する外国人の違法援助」と断定し自宅で拘禁。難民たちも村外に移送することを決定しました。難民排斥を主導する政府の横暴だとして反発する声も強いのですが、これが入管政策の難しさ。「人道主義」だけで突っ走るわけにはいかず、かといって、杓子定規な「法令主義」はあまりにも非人間的。果たして日本は?
2018年11月12日読了時間: 1分


vol-286:違法派遣インフラは増殖し膨張し続けるのか?
「派遣先免責論」の上に構築された「違法派遣インフラ」は急成長し、在留外国人のコミュニティにおける認知度も格段に向上した。この「違法派遣インフラ」が完成しているため、旅行や知人訪問で来日したばかりの外国人でも、派遣会社とつるんでいる同国人のブローカーさえ知っていれば、日本ですぐに働くことができる。過去と比べると、「短期滞在ビザ」で来日した外国人は、極めて簡単に日本国内で就労できるようになった。残念ながら、最近は「短期滞在ビザでは就労できない」という事実を知らず、「このビザで働けると言われた」と胸を張って答える来日外国人が急増している。 こうした状況下、短期滞在で入国した外国人が大量に水面下に潜るという形で、日本では「不法残留+偽造在留カード+違法派遣」という「鉄のトライアングル」が形成され、「違法派遣インフラ」はさらなる急成長を遂げている。ただし、そのトライアングルの中核で「違法派遣インフラ」を支えているのは、中小の派遣会社ではない。ここまで詳述してきたとおり、実質的に「違法派遣インフラ」を構築し維持しているのは派遣先大企業である。そして、その構図
2018年11月9日読了時間: 3分


vol-285:排外主義を唱えるのなら琵琶湖の沖島で起業せよ!
「外国人労働者を入れると、低賃金労働者を前提とするビジネスモデルが変革しないから反対」という声が一部から出ています。中には、「経営者が極限まで追いつめられれば、生産性向上の道が開ける」という勇ましい声も。 しかし、ビジネスモデルを大きく変革するためには、①対象とする市場が今後大きく成長するので投資に見合うという強い期待があること、②新しいビジネスモデルに見合った一段上の生産性のレベルに労働者が成長する見込みがあること、③その投資を行う場所としてその地が最適であること、という条件が必要です。この3条件が揃わなければ、経営者がビジネスモデルを変更することはありません。縮小するか撤退するだけです。 琵琶湖に浮かぶ沖島では、30年前520人だった人口が現在は250人と半減しました。人手不足が技術革新や生産性向上を産み出すのなら、沖島は「日本のシリコンバレー」になっているはず。しかし現状は、ゴミ処理にすら往生しています。人口減少が進む日本は、世界から見れば、沖島のようなもの。こういう論者たちは、沖島に行って是非起業してもらいたいと思います。
2018年11月8日読了時間: 1分


vol-284:大企業の「技人国」は「翻訳・通訳」が多い
外国人材を紹介するビジネスに数多くの企業が参入していますが、入国管理法を十分に理解しているか否か甚だ疑問です。少なからぬ企業は、「大企業への紹介であれば問題ないだろう」と思い込み、自ら入国管理法を学ぶことなく、外国人材を紹介していますが、かなり大きなリスクを冒しています。 大企業の人事部の役目は「採用」であって、「コンプライアンス」ではないので、入国管理法に詳しい人事担当は稀。高い紹介料と申請費用を払ったんだから、問題が起きないように業者が諸対策を講じるのは当たり前と思っています。本来、入国管理法上のチェックを行う行政書士は、クライアントが大企業であるが故に、許可率を上げようとして、あるいは、不許可時の叱責を嫌って、職務内容を吟味することなく、「翻訳・通訳」で申請しがち。 このため、大企業の場合、入社早々現場研修に出される外国人材の実態と、申請書類に記されている職務内容の乖離は極めて大きく、入管や警察が現場に入れば、「資格外活動」を指摘される可能性大。大企業だからと言って、入国管理法上のリスクが小さいわけでは決してないのです。
2018年11月7日読了時間: 1分


vol-283:上から目線で外国人を呼ぼうとしても無理
在留資格「特定技能」を新設すると、外国人労働者が大勢訪れるという想定で議論されがちですが、本当にそうでしょうか。既に数多くの日本企業では、技能実習生の労働に頼る構図ができあがっていますが、「技能実習」の評判が素晴らしいかと言うと決してそうではありません。日本で働いていた中国人の技能実習生たちは自国の経済発展とともに急減していきました。 それに代わって増えたのが、ベトナム人です。2012 年におけるベトナム人の出稼ぎ先を見ると、日本は台湾・マレーシア・韓国に次ぐ第4位に過ぎませんでしたが、2016年には台湾(68,244人)に次ぐ第2位(39,938人)にまで浮上しました。しかし、台湾とはまだまだ差があり、統計には表れてこない中国への違法な出稼ぎも決して少なくありません。 年間4000人を呼び込む予定だった日系4世ビザは、現状2人に過ぎません(2018年11月時点)。過去の技能実習生を呼び戻すために2015年4月に開始した「外国人建設就労者受入事業」も、3年半かけて、ようやく4000人台に乗っただけです。上から目線で外国人材を呼ぼうと思っても決して
2018年11月6日読了時間: 1分


vol-282:国境を守るためには軍隊による発砲も辞さない
中米ホンジュラスから米国を目指し、数千人規模のキャラバン(移民の集団)が徒歩で北上を続けています。ホンジュラスは、ギャングと麻薬密輸が横行する国で国民の多くが貧困に喘いでおり、米国で働き祖国に仕送りすることを夢見ています。これに対し、トランプ大統領は、国境に5200人の軍隊を派遣し、「米国への入国は許可されない」と言明。米軍部隊がキャラバンに発砲する可能性について「そうならないことを願っている」と述べる一方、群衆が投石等をした場合は「銃器による攻撃とみなす」と警告しました。 思い出されるのは、2017年9月23日に麻生財務相が、朝鮮半島有事で難民が日本に押し寄せた場合の対応について、「武装難民かもしれない。警察で対応できるか、自衛隊の防衛出動か、射殺ですか。真剣に考えた方がいい」と述べたときに沸き起こった猛反発。トランプ大統領は「キャラバンに対して発砲するかもしれない」と示唆しているわけで、麻生氏の指摘と何ら異なりません。「入国管理」という政策を、「人道主義」のきれいごとだけで語ることは非現実的だという「現実」を直視すべきです。
2018年11月5日読了時間: 1分


vol-281:時期尚早と言う人は100年経っても時期尚早と言う
予期されたことではありますが、安倍政権の「特定技能」に対して、野党やマスコミから「拙速だ」「 腰を据えた議論を」などの「拙速論」が出てきました。反対するのであれば、「日本語基準はこうすべき」とか「この条件を充たす場合は家族滞在を認める」などの対案を述べるべきなのに、具体策は一切出さずに、長々と審議することを求めています。「特定技能」という在留資格が美しいとは決して思いませんが、現状維持が最善ではない以上、何らかの対案を出すのが政権交代を狙う野党としての責務ではないでしょうか。 川淵三郎・元日本サッカー協会会長は、「時期尚早と言う人間は、100 年経っても時期尚早と言う。前例がないと言う人間は、200年経っても前例がないと言う」と喝破して、Jリーグを立ち上げ、成功に導きました。 新たなことをやろうとすれば、反対派が邪魔をするのは世の常。しかし、僅かであっても、より良い方向に世の中を導く(Not the best, but a little better)ためには、「とにかく反対」ではなく、「ここをこうすべき」という実務的で実践的な智慧が必要です。果
2018年11月2日読了時間: 1分


vol-280:外国人を受け入れる覚悟がないと排外主義になる
これから、外国人労働者の受け入れを拡大する制度を含んだ改正入管法が国会で議論されますが、世論の受け止め方は、おおむね好意的なようです(2018年秋)。日本経済新聞・読売新聞・時事通信では、賛成が過半数となり、毎日新聞でも、「賛成」が47%と「反対」の32%を上回りました。 ただし、「移民」については区々。日本経済新聞では、日本での永住に関しても、賛成が過半数を占めましたが、毎日新聞においては、「永住を認めるべきだ」の40%が「永住を認める必要はない」の38%と拮抗。読売新聞では、外国人が定住を前提に日本に移り住む「移民」の受け入れについて、「賛成」43%に対して、「反対」44%と、わずかながら反対派が上回りました。 紆余曲折はあるでしょうが、改正入管法はこのまま可決されるでしょう。しかし、実際に外国人の受入れが増えていけば、世論は大きく変わり得ます。異文化の人々を受け入れるとき、摩擦や軋轢が生じるのは致し方ありません。しかし、その覚悟がない中でなし崩し的に拡大が図られるとき、外国人排斥の声は、現在以上に大きく拡声されて表面化することが懸念されます
2018年11月1日読了時間: 1分


vol-279:スカスカの改正入管法は自民党劇場で振り回される
入国管理法改正案について、自民党の中で激論が戦わされています。2018年10 月22 日に政府案の説明を受けた自民党法務部会では、23~25日に業界団体等から意見を聴き、26 日には法案を了承する運びだったのですが、移民政策や治安の懸念、受入規模の明示や総量規制の必要などを問う意見が出たため、結論を持ち越し。29日の法務部会では了承されたものの紛糾。 マスコミは「自民党劇場」に振り回されている感じです。内部分裂かのごとく報じられていますが、個々の議員たちの見せ場を作り、如何にも法案の中身を揉んでいるように見せるところはさすがに老練。実のところ、議論しているのは、「 まずは、ほとんどを省令に委任した改正案を成立させ、その後に党の議論を省令等の実際の運用に反映させる」という決議案をまとめる方針の下で、政府に対する「決議文」をどうまとめるかで争っているだけ。 冷徹に見れば、国会軽視も甚だしい茶番なのですが、誰もソコを報じません。ジャーナリストならば、本来は、法案が「スカスカ」であることを問題視すべきなのですが、自民党のほうが役者が上手だということなので
2018年10月31日読了時間: 1分


vol-278:IT投資をしたら生産性が高まるというのは虚言だ
「サービス業は生産性が低いから、値上げすべきだ」というナンセンスな論理と同様に、経済学の理論を誤用して間違った結論に導いているのが、「日本は労働力が減るのだから、IT や RPA で資本装備率を上げて、生産性を高めるべき」という愚論です。この論理は、じつは、下記の「マクロ生産関数」(コブ・ダグラス型生産関数といいます)を想定するところから始まります。 𝑌𝑡 = 𝐴𝑡𝐾𝑡𝛼𝐿𝑡1−𝛼 ハッキリ申し上げると、こんなものはどうでもいいんですが、とりあえず、小難しく説明することにします。𝑌𝑡 は産出量(実質 GDP)、𝐾𝑡 は資本投入量、𝐿𝑡 は労働投入量。𝐴𝑡 は資本や労働の利用効率を表す概念であり、全要素生産性(Total Factor Productivity, TFP)と呼ばれます。𝛼 および 1 − 𝛼 は産出量の資本投入量および労働投入量に対する弾力性を表し、定常状態においては、資本分配率と労働分配率に等しくなります。上式の両辺を対数変換すると、下記の式が得られ、各変数の差分を∆で表すと、産出量 𝑌�
2018年10月30日読了時間: 8分


vol-277:留学から就労ビザというルートを大切に育てよ
2017 年に外国人留学生が、日本国内での就職を目的に行った在留資格変更許可申請に対し、入管は、2万2419人を許可しました。2016年より2984人増えて過去最多となりましたが、許可率は2年連続で減少し、80.3%まで落ち込みました。2011 年の 93.9%と比べると 13.6%ポイントの大幅下落。許可率低下の一因は、専門学校の留学生増加。専門学校の場合、学習内容と就職先での職務内容の関連性が重視され、厳しく審査されがちだからです。 じつは、学歴別にみると、大学・大学院の留学生卒業数(当年)に対する許可数(前年卒に対する許可を含む)は 63.6%で、政府の目標とされている50%超を達成する勢い。一方、専門学校の留学生卒業数に対する許可数は24.4%にすぎません。さらに言えば、日本語学校の留学生卒業数に対する許可数(母国大学卒の場合は学歴基準を充足)は大部分が進学であるとはいえ1.8%。進学率が8割だと仮定しても許可率は1割未満です。 「特定技能」の議論も大事ですが、専門学校卒の留学生や母国で大学を卒業し日本語学校に留学した外国人の就職をどう考
2018年10月28日読了時間: 1分
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