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vol-276:じつは日本維新の会は移民受入れに賛成だった
2018年10月24日に召集された臨時国会では、外国人労働者の受け入れ拡大のために新たな在留資格を創設する入国管理法改正案を巡り、徹底審議を求める野党は、召集前から「会期延長」を取り沙汰するなど対決色を強めています。 反対一色に見える野党の中で、片山虎之助・日本維新の会共同代表が、個人的な意見と断りながらも、「移民政策をどうするのか、きちんと正面から議論する時が来ている」と正論を吐きました。「 人手不足で日本の経済社会が動かなくなってきている。政府は移民は認めないと言い続けてきた。その代わりに技能を教えるという名目で技能実習生を入れ、安い労働力としてこき使ってきた。このやり方を続けるのは限界だ。門戸開放して移民を無制限に受け入れるという国民的合意はできていない。しかしルールを作ってハードルを下げ、なだらかに受け入れることは検討してよい。多様性のない国は衰える。来る人に対してきちんと権利義務を認め、法的地位も与えて対応しないといけない。日本はこれだけの経済大国になったのだから、受け入れも堂々とすべきだ」と説く片山氏はかなり株を上げたと思います。
2018年10月26日読了時間: 1分


vol-275:東電や日立の資格外活動は処罰されることがない
2018年10月19日、法務省は、技能実習生を計画にない東京電力福島第1原発事故の除染作業等に従事させたとして、建設会社3社について、3年間の実習生受入停止や注意喚起の措置を講じたことを発表。政府は、外国人実習生に除染作業を行わせることを禁止する方針を示していますが、除染作業が短期間だった先については注意喚起にとどめました。法務省は「除染は技能実習の趣旨にそぐわない」との見解を示しているものの、入管法に照らせば、明白な「資格外活動」。「除染」は「技能実習」の「活動」として認められる余地がないので、不法就労助長に問われても仕方がない事案です。 折しも、ミャンマー人約70人をホテルの清掃員として斡旋したミャンマー男性らが警視庁に逮捕されました。技能実習生のミャンマー人の男女2人をホテル清掃員の派遣などを行う都内の会社に斡旋したと言います。「除染」だと受入停止か注意喚起で終わるのに、「清掃」だと逮捕・立件の対象になります。日立製作所が技能実習生に就労させた「電車のトイレ付け」という「資格外活動」もお咎めなし。これって、不公平なんじゃないでしょうか。
2018年10月25日読了時間: 1分


vol-274:韓国は済州島で難民申請したイエメン人に対処する
韓国では、済州島に上陸して難民申請したイエメン人の集団が問題となってきましたが、481人の75%に当たる362人に1年間の滞在を許可し、就労することや国内を自由に移動することを認めました。難民認定こそ0人でしたが、思い切った判断であることは間違いありません。一部のイエメン人が、SNS に銃を持った写真を掲載していたことについても、「イエメン現地の文化的背景を踏まえるべきだ。男として勇敢さを誇示しようと、銃を持って写真を撮った人もいれば、結婚式のお祝いの行事に出席し、他人の銃を借りて写真を撮り、SNSに掲載する場合もある」として許容しました。 このイエメン人の難民問題については、韓国内でも世論が分かれ、その去就が注目されてきました。今回の判断の是非は、今後の展開を慎重に見守るべきでしょう。しかし、それにしても特筆すべきは、韓国の入管が、当初から、地元自治体と協力して、難民申請者への職業斡旋を行ったり、宿所や医療の支援等に努めてきたという事実。日本でも、来春「入国管理在留庁」が発足します。果たして、韓国の入管に負けない働きはできるのでしょうか?
2018年10月24日読了時間: 1分


vol-273:いずれタワマン問題は大きな話題になる
2018年7月1日時点の基準地価は、商業地が+1.1%の上昇に転じ、全用途でも27年ぶりに下落から上昇に転じました。ニセコ、祇園、歌舞伎町、雷門に象徴される「外国人パワー」の寄与で地価が上昇しました。一方、「外国人パワー」を拒否する国もあります。住宅価格が10年で2倍に跳ね上がったニュージーランドは、外国人による中古住宅の購入を禁止しました。マレーシアでも、ジョホールバルで開発が進む巨大都市開発構想「フォレスト・シティ」で外国人が不動産物件を購入することを禁じる方針を明らかにしました。 北海道や対馬における外国人による不動産購入を敵視する主張もありますが、日本でニュージーランドと同じことがすぐに起こるとは思いません。しかし、かぼちゃの馬車やTATERUで問題が露見し、オフィスビルの「2018年問題」が懸念される中で、都市部でも空き家化が進み、人口・世帯数が本格的に減少していけば、早晩、供給過剰が露呈するのは必至。ところが東京都は、タワマンの廃墟化問題を知りながら、容積率の大幅緩和を打ち出しました。当分の間は大丈夫でしょうが、いずれ、タワマン問題が
2018年10月23日読了時間: 1分


vol-272:移民大賛成の立憲民主党は特定技能に大反対した
臨時国会が2018年10月24日に召集される運びとなり、安倍政権が打ち出した外国人労働者の受け入れ政策に対して、野党から批判の声が挙がり始めました。立憲民主党の枝野幸男代表は、「事実上の移民政策」と批判し、「堂々と受け入れるかを議論せず、なし崩し的にやるのは最悪だ」と主張しています。 しかし、立憲民主党は、「国民との約束」の中で、「人種や性などによる違いを尊重し、社会を彩る多様性こそが、その社会を豊かで、活力あるものにするのです。多様性は、強さです。あらゆる差別に反対し、社会の分断を許しません」と謳っています。支援団体である日本労働組合総連合会の手前、明言は難しいのかもしれませんが、「正々堂々と移民政策に踏み込み、共生すべきだ」と安倍総理に迫るのが本来のスタンスのはず。 本来の主張に蓋をして、安倍政権の批判だけを展開するのは下策です。折しもドイツでは、極右の急伸に怯んで難民に対する排他的な政策を打ち出したキリスト教社会同盟が、「キリスト教の価値観から逸脱している」として支持者たちの信頼を失いました。野党第一党としての矜持が問われています。
2018年10月22日読了時間: 1分


vol-271:人手不足で悩んでいる自衛隊はPKOができなくなる
自衛隊が窮地に陥っています。自衛官の応募者数は、33,534人(2013年)から27,510人(2017年)に減少。採用数は4年連続で計画を下回り、兵隊レベルの充足率は73.7%。6.5%だった女性自衛官の比率を9%に引き上げ、募集の年齢上限を26歳から32歳に引き上げますが、このまま採用難が続けば、国連PKO活動を止めざるを得ないという声も。 それもそのはず。日本国内は、正社員の不足を訴える企業が過半数。人手不足倒産が前年比4~5割増で、求人難による倒産は倍増。後継者難の中、「働き方改悪」が経営を圧迫し、賃金上昇やコスト増が続いて収益が悪化していることに加えて、地銀が企業を支えられなくなってきたことから、人手不足倒産はさらに増加することが懸念されています。そんな中、人件費の高騰を賄いきれず、牛丼の吉野家が8年ぶりに赤字に転落しました。 企業から見れば、求人が充足できない切迫した状況が続いていますが、求職者サイドでも、就業率の鈍化が気になります。国内市場の成長が期待できない中では、強気一本槍の雇用戦略は採れません。倒産動向には要注意です。
2018年10月19日読了時間: 1分


vol-270:「特定技能」は各業界団体の成績表になる
2018年10月12日、新しい在留資格の骨子が公表されました。対象となるのは、「不足する人材の確保を図るべき産業上の分野」とされています。候補に挙がっているのは、農業、介護、飲食料品製造業、建設、造船・舶用工業、宿泊、外食、漁業、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械製造、電子・電気機器関連産業、自動車整備、航空の14分野と言われていますが、これら以外の業界は黙っていません。自民党も、来年度は、統一地方選(4月)や参院選(7 月)がありますから、業界からの要望を無下にはできないでしょう。 法務省は、年内にも省令で対象分野を決める見通しで、「公的な指標などを用いて人手不足の程度を調べる」と語りますが、まずは、政治主導で対象となる業界が決定され、その業界が対象となるように、有効求人倍率などの指標が選択されると見るべき。各業界は、今回落ちたとしても、次回の選抜で選ばれるように、自分の業界に有利な線引きを勝ち取ろうと鎬を削ります。 今回、「特定技能」に選ばれる業界の顔触れを見れば、どの業界が自民党に強いのか、自民党がどこを向いているのかがわかります。
2018年10月18日読了時間: 1分


vol-269:警察官は捜査書類を偽造してしまう
2018年10月11日、愛知県警の警部補と巡査部長が虚偽有印公文書作成・同行使で書類送検されました。2人は、別の署員が職務質問したフィリピン人男性が不法残留にあたると判断。入管法違反(不法残留)で現行犯逮捕し、捜査書類を作成したのですが、男性が不法残留を裏付ける旅券等の書類を持っていなかったため、同法違反(旅券不携帯)容疑で現行犯逮捕したように装い書類を再作成。巡査部長は男性の目の前で当初の捜査書類を破り捨てており、同席した通訳の指摘によって問題が発覚。2人は書類を偽造した理由について、「手続きが煩雑だった」と説明しています。 「煩雑だったから法律に違反した」ことが許されるのであれば、「煩雑だったから旅券を携帯していなかった」ということも許されるべきですが、現実は警察のやりたい放題。捜査書類の偽造など軽い方で、ひどいケースになると、指紋や DNA の偽造のみならず、証言の捏造まで行われます。入管法のコンプライアンスにおいては、「悪いことはしていないから大丈夫」というのでは足りません。「適法に行っている」とを立証する手続を構築し、証拠を作成・承認・
2018年10月17日読了時間: 1分


vol-268:『特定技能』の転職には在留資格の変更が必要!
2018年10月12日、来春、新設される在留資格「特定技能」の骨格が示されました。「特定技能1号」と「特定技能2号」の2種の資格を創設。「1号」は相当程度の知識と経験保有者が対象ですが、在留期間は通算5年が上限で、家族の帯同は不可。ただし、所管省庁が定める一定の試験に合格すれば「2号」に移行でき、家族帯同や在留期間の更新が可能になります。主も処遇に配慮せざるを得ません。 画期的だったのは、「特定技能」の外国人に「転職」を認めたこと。これは、マーケットを劇的に変えるインパクトを内包しています。悪名高い「技能実習」で奴隷労働的な雇用が慣行となってきた背景には、「転職不可」という制度上の欠陥がありました。辛くなって逃げ出せば「不法在留」になり、他で働けば「不法就労」になるという構造が悲惨な諸問題を惹き起こしてきたのです。転職の可能性ありとなれば、雇用主も処遇に配慮せざるを得ません。 ただし、「転職可能」になったのは良いものの、転職する際には、同じ業種であったとしても、在留資格の変更許可が必要になります。「特定技能」は在留資格と受入企業を紐付けた上で許可
2018年10月16日読了時間: 1分


vol-267:特定技能に直面する日本企業は人事改革できるか?
安倍政権は、外国人労働者の受け入れ拡大へ大きく舵を切りました。今後、日本企業は、国内で外国人を本格的に活かすことが求められます。ところが報道されるのは、最下層で「部品」として活用する事例ばかり。経営職への抜擢や管理職への昇進は話題にのぼりません。 短期間での昇格や高給を求める優秀な外国人材は、年功序列賃金の下で昇給・昇格基準が曖昧なまま、長時間労働を強いられることには耐えられません。給与水準が母国よりも低ければ、日本企業で頑張る価値はゼロ。実際、高スキル人材の3分の2が「給与に不満」という調査結果もあります。日本人の若者も日本企業の人事制度に呆れ果て、出世を目指さなくなりました。 日本企業の「人材活用下手」は世界的な常識。「先進国中ワースト2位」と語る人材会社もいるほど。経済産業省の調査(2016)でも、日本に住むことは82.7%の留学生が高評価なのに、働く場としての日本企業を「魅力的」とする意見は22.0%にとどまりました(否定的な意見は49.9%)。人事制度を抜本改革しなければ、これからの時代に生き残っていくことはできません。
2018年10月15日読了時間: 1分


vol-266:日本に在留するのであれば日本語は必須である
外国人労働者の受入拡大に備えて、新たな「日本語能力テスト」が導入されます。「職場で円滑に意思疎通する実践的な力」を重視するという名目で、電話応答やスケジュール確認など仕事で使用する語彙や表現を出題し、外国人の受入条件として活用する模様です。理屈はこねていますが、要するに、現在の「日本語能力試験」が実用的でない(難しすぎる)という批判に応えたのでしょう。興味深いのは、日本語能力テストを所管するのが「国語施策・日本語教育」を担う「文化庁国語課」ではなく「外務省」だということ。「文部科学省(文化庁)」の凋落が表面化してきました。 ただし、要求すべき日本語レベルの設定や在留外国人に対する日本語教育は、国の将来を左右する最重要事項。霞ヶ関の権力争いで決めてよい事項ではありません。ロシアでは居住権を獲得するために、ロシア語とロシア史とロシア法の試験があると言います。日本では「国語=日本語」と定めた法律すらありません。緩和を求める業界に媚びず、国家百年の計のために真剣に対処する組織が必要です。本来ならば、「入国管理在留庁」の出番なのですが・・・
2018年10月12日読了時間: 1分


vol-265:「外国人庁」や「多文化共生庁」は却下された
法務省は、2019年4月に「入国在留管理庁」の新設のため、人件費やシステム改修費など出入国管理の関連費用に 588 億円を計上。入国審査官や入国警備官など536人の増員を求めました。入管関連の人員規模は現在の定員4871人から5407人へと大幅増。「管理」を主旨にした「庁」が立ち上がります。 じつは、入国管理局を「庁」に格上げする構想は、以前から提言されていました。2004 年4月、経団連が「外国人庁」あるいは「多文化共生庁」の創設を求めたのを皮切りに、2009年12月には、外国人集住都市会議が外国人関連の施策を一元的に担う「外国人庁」の設置を求めて緊急提言。さらに、2013 年5月、関西経済同友会が、外国人労働者の入国や定住を支援する「外国人庁」の設置を求めて提言しました。最近でも、細野豪志・元環境相が「外国人庁」の設置を求めていますが、いずれも「定住支援」や「共生」が主旨であり、「管理」が本旨でないことに気付かされます。 奥野総一郎衆議院議員も、弊協会の講演で「外国人雇用法」や「外国人基本法」の重要性を説いていましたが、「人」として受け入れる
2018年10月11日読了時間: 1分


vol-264:不法就労させても日立だったら雇止めで許される
2018年春以降、三菱自動車・日産・日立が、技能実習生に対し「資格外活動」を命じて、不法就労させていたことが報じられました。そんな中、日立が、該当する技能実習生20人に対して、実習途中の解雇を通告したようです。実習計画の認定が得られず、在留資格が更新されなかったとして、解雇予告手当(1ヶ月分の給料)を支払ってお払い箱にしました。技能実習生たちは収まりません。新幹線の排水パイプ付けなど「本来の『電気機器組み立て』技能が学べない単純作業ばかりだった。私たちに非はなく不当だ」と訴える構えを見せています。それにしても、7月から検査に入った外国人技能実習機構は、何をやっているのでしょうか。3ヵ月も検査して実質的にお咎めなしです。 串カツだるまや一蘭も「資格外活動」での不法就労でしたが、彼らの場合、認められた「活動」の時間が法定上限を超えたという罪。一方、日立などの大企業は、従事させてはならない「活動」に長期間従事させたという罪です。どちらが重い罪かは小学生でもわかる話。飲食業だと袋叩きにあうのに、大企業だったら雇い止めで許されるというのは不公平すぎないでし
2018年10月10日読了時間: 1分


vol-263:明るい将来が描けないと内需は盛り上がらない
2018年9月の日銀短観で大企業の業況判断指数が悪化しました。製造業は3期連続の悪化でリーマン・ショックの影響が響いた2009年3月(6期連続)以来の低迷。非製造業も、訪日外国人客の減少が響き、2年ぶりに悪化に転じました。無論、楽観的に見れば、日米の貿易摩擦はひとまず小康状態。原材料高は世界景気の好調による需給逼迫の反映と見れば、「凶」ではありません。 台風や地震による悪影響も一過性でしょうから、円安が進めばプラス面が多く、「心配する必要はない」という見方もできます。実際、市場では2012年 12 月から6年近くに及ぶ景気拡大が当面続き、2019年1月に戦後最長となるとの予測が大勢で、株価も年初来の高値圏内にあります。 しかし、意識調査結果において「子供の将来を楽観視している」と回答した日本の親が28%(平均60%)と調査対象29ヶ国中最低を記録したことに示されているように、「明るい日本の将来が描けない」ために内需が盛り上がりません。内需が弱いので景気拡大の強い循環が起動しないのです。2020年を待たずに景気が後退するという懸念が杞憂に終わればよ
2018年10月9日読了時間: 1分


vol-262:外国人を採用する前に女性社員の登用を進めよ!
女性の就業率は、過去最高の70%(2018年8月)を記録し、就業者数も過去最多の2962 万人に達しました。女性の失業率は、男性の2.5%を下回る2.3%。政府は、2022年度末までに子育て世代の女性(25~44歳)の就業率を80.0%に高める目標を掲げていますが、この比率はすでに76.7%ですから、それほど余力はありません。つまり、女性の就労率が上がっても、人手不足問題は解消しません。しかも、女性の活用方法を見ると、非正規が主で、役員や管理職への登用は遅れています。女性取締役の比率は、日本の5.3%に対し、米国は 21.7%で、ノルウェーは 42.2%。日本は、男女平等の度合いを示す「ジェンダーギャップ指数」でも144ヶ国中114位(2017年)。 未曽有の人手不足の中、ほとんどの日本企業において、外国人の戦力化が求められます。しかし、同じ日本人の女性すら十分に活用できない企業が、外国人の能力を最大限に引き出せるか疑問です。例えば、グローバル企業でも外国人の社外取締役の比率は1.8%。現在、「ダイバーシティ・マネジメント」は言葉遊びにしか過ぎま
2018年10月5日読了時間: 1分


vol-261:外国人向けの生活保護制度は正式に廃止すべき
2010年に、大阪市で「中国人生活保護大量申請問題」が発生しました。当時、中国・福建省から来日した48名の中国人(残留日本人孤児の姉妹の親族とされる人々)が、日本に入国した直後に一斉に生活保護を申請。大阪市は一度32名に対して支給決定を行いましたが、その後の調査や世論の批判を受け、支給打ち切りの方針を決めます。最終的に48名全員が申請を取り下げる、または受給を辞退する形で終結し、外国人の生活保護受給要件や入国審査のあり方について日本国内で大きな議論が巻き起こりました。 外国人に対する生活保護は、法的には「権利」ではありません。法律上の対象は「日本国民」のみです。生活保護法第1条は「国民」を対象としており、最高裁判所の判例でも「外国人に生活保護法に基づく受給権利はない」と確定しています。ただし、人道的な観点から、1954年の厚生省(当時)局長通知に基づき、少なからぬ地方自治体において、一定の在留資格を持つ困窮外国人に対して日本国民に準じた生活保護(行政措置)が支給されています。 「中国人生活保護大量申請問題」体は、遠い昔のことですが、似たような案件
2018年10月4日読了時間: 2分


vol-260:振り込め詐欺業界も人手不足で外国人を起用する
帝国データバンクによれば、2018年7月において、「正社員が不足している」と答えた企業が50.9%となり、7月として初めて過半数を超えました。人手不足で絶好調だった人材派遣業界も、派遣社員における実稼働者総数の伸びが明らかな鈍化傾向を示しており、スタッフの確保に苦慮しています。郵便局が郵便配達を平日だけにとどめることを検討する中、福山通運は、日曜日の企業向け配達の停止を決定しました。介護施設の新設が4割も中止されたり、鋼材加工能力の不足が鋼材需要に水を差したりするなど、「人手不足」がいよいよ供給サイドのボトルネックになってきています。 そんな中、振り込め詐欺の業界にも「人手不足」の波が押し寄せています。逮捕されるリスクが高い「受け子(=現金の受け取り役)」の調達難に直面した黒幕たちは、片言の日本語しか話せない外国人や留学生までスカウトし始めました。この結果、外国人の検挙者は前年比2倍の勢いで増えており、8 月下旬にもモンゴル人留学生が逮捕されています。留学生たちが高い時給のアルバイトと勘違いして巻き込まれないことを祈るのみです。
2018年10月3日読了時間: 1分


vol-259:必須条件の日本語基準は緩めるべきではない
2025年に介護職が34万人不足するため、「特定活動(EPA)」「介護」「技能実習」という在留資格に加えて、「特定技能」が新設されます。「技能実習(介護)」では、9割のEPA受入施設が日本語能力試験N3以上を求めたことを受け、「入国時N4・1年以内N3」という基準を定めましたが、これが大不評。ベトナム政府は「日本に行っても1年で帰国となると社会問題になる」として消極的。人手が集まらない現場は「言葉が通じなくても行動で示してくれればいい」「大切なのは心だ」として、日本語基準の緩和を求め始めました。政府は、N3に到達できなくても、引き続き在留できる仕組みを検討。元々、「特定技能」は、技能実習修了者の日本語試験を免除する方針です。 しかし、日本で生活するなら日本語は必須。大過なく外国人を受け入れていくためにも、一定の日本語力は不可欠であり、日本語学習を支援する政策が大切です。厳しいかもしれませんが、長い目で見れば、「N3」というハードルを下げるべきではありません。一定水準の日本語力を持っているのに帰国している留学生の就労支援を拡充する方が先決だと思いま
2018年10月2日読了時間: 1分


vol-258:今度こそ「難民ビザ」は撲滅されるのか?
2018年1~6月に日本で難民申請した外国人は、5586 人にとどまり、前年同期比から▲35%となりました。難民申請者が減少したのは8年ぶりです。2010 年3月以降、外国人が難民申請をした場合、申請から6カ月が経ってからは就労を認めており、これを受ける形で難民申請をする人が急増。2010年は1202 人でしたが、2017年には1万9629人にまで膨れ上がりました。 このため、入管は、2018年1月から、申請から2カ月以内に書面審査を進め、「借金取りから逃げてきた」など「明らかに難民に該当しない」と判断した申請人に対しては、就労を認めない方針で臨みました。法務省は、「就労を目的とした人による乱用的な申請が減った」と評価しています。 「難民申請中」という「特定活動」は、在留カードがもらえて就労することもできたため、外国人の間では「難民ビザ」と呼ばれて重宝されてきましたが、さすがに今後は難しそうです。しかし、「偽装難民」は少なくなっても、大量に「偽装難民」を送り出してきたブローカーや、人権派を騙る悪徳弁護士は健在です。今後もしたたかに難民ビジネスを続
2018年10月1日読了時間: 1分


vol-257:処罰する対象は学校であって留学生ではない
大阪市の観光系専門学校「日中文化芸術専門学校」は、2017 年時点で定員(418人)超えの560人が在籍。2018年5月には580人に達しました。「主に日本人が対象」「留学生は一部」とし、府の認可を受けて3年前に開校したのですが、蓋を開けると 95%が留学生。大阪府が是正を求めても対応が鈍く、業を煮やした大阪入管が「定員超過を認めない」と通告。7月以降に期限切れとなった同校の留学生は資格更新ができなかったと報じられました。 この専門学校は、2017年秋から一部の行政書士の間で噂になっていました。というのは、この学校の卒業生が「技術・人文知識・国際業務」等への在留資格変更を申請してもことごとく不許可。理由を聞くと、「この学校は学校じゃない。審査に値せず」と公言した審査官もいたほどでした。 ただし、ちょっと気になるのは処罰の対象。この学校が罰せられるのは当然だと思いますが、実際に実害を被るのは留学生です。入学前に「定員超過」だと知っていた留学生はさすがにいないでしょうから、間違って筋の悪い学校に入学してしまっただけで、彼らを罰するのはかわいそうな気が
2018年9月28日読了時間: 1分
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