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vol-1110:高市政権による外国人政策は最低最悪である
少なからぬ読者からは、厳しいご批判をいただくかもしれないが、私は「合法移民」を受け入れることに反対ではない。ただし、「不法移民」は一切受け入れるべきではないし、確認次第、片っ端から強制退去すべきだと思っている。したがって、オーバーステイ、偽装難民、外国人派遣などの「不法移民」については、徹底的に捜査して、入管法違反については例外なく収容し、退去強制処分を課すべきと考えている。敢えて言えば、ポーランドのような立場だ(治安が良いことで有名なポーランドも「合法移民」は積極的に受け入れている=ポーランド主義)。 私が「合法移民」を受け入れることに反対しない理由は、以下の3点に集約される。 ①130万人の日本人が「合法移民」として海外で暮らしており、相互主義の観点から、日本でも「合法移民」を受け入れるべきであること(=そうでなければ、「海外に在留する日本人は、全員日本に帰ってこい!」ということになる)。 ②海外で暮らす日本人が「合法移民」として在留し続けることを期待する権利を有しているように、日本で暮らす外国人も「合法移民」として在留し続けることを期待する
10月24日読了時間: 4分


vol-1099:入管はブラックリストの派遣会社を摘発しろ!
10月21日、ある行政書士から呆れた話を聞いた。外国人政策担当の小野田大臣や山下法務大臣が知らない中で、入管の現場が勝手にやっている話なのだろうが、本当にいい加減だ。 「技術・人文知識・国際業務」の申請において、従来にない不許可の事例が増えている、という話は、以前にも書いた。典型的な例が、申請した就労企業ではなく、その企業の一つ前、すなわち転職前の企業が派遣会社であった場合、その派遣会社における業務に関し、「前職の企業に関して、信憑性に疑義がある」として不許可になる事例だ。 ある外国人(当該行政書士に依頼した申請人)は、「特定活動(30日)」となり、不許可理由を説明した入国審査官から「一度帰国して下さい」という指導を受けた。説明に納得できない行政書士は、入国審査官を問い詰めた。 (行政書士)「技術・人文知識・国際業務の申請の場合、不許可になるケースは、①申請人の外国人に問題がある場合、②会社に問題がある場合、③会社における業務に問題がある場合のはず。この申請人の場合、①も②も③も問題がないのではないですか?」 (入国審査官)「この申請に関する限り
10月21日読了時間: 4分


vol-1093:山下法務大臣は「やらずぼったくり」なのか?
10月6日、山下法務大臣は、在留資格の手数料引き上げに関する記者からの質問に答えて、「外国人の出入国在留の公正な管理に関する施策を確実に実施する、そして、更なる強化拡充を図るためには、やはり財源が必要である」と説明しました。 そうであれば、ここまで大幅に手数料を引き上げた以上、①在留資格審査は迅速化しなければならないし、②不許可の際の理由は詳細に説明しなければならないし、③偽装難民やオーバーステイなどの不法移民の摘発をどんどん行わなければなりません。だって、こんなに高い手数料を徴収するのですから。 そんなこと、果たして、山下法務大臣はできるんでしょうか? 本当に、入管の組織を率いて、やる気はあるんでしょうか? 結局、「やらずぼったくり」に終わるのではないですか? だって、山下法務大臣は、企業の負担に関して、「在留審査に必要な書類の提出が一部不要になるなどの在留審査手続の合理化で、総体として企業の負担というものを減らしていきたい」とも語っていますが、こんなの単なるリップサービスでしょう。遅い審査結果を待ちきれずに、入管庁に電話をしようとする申請者
10月14日読了時間: 4分


vol-1090:政府関係者が高市政権による外国人政策を批判する
国立社会保障・人口問題研究所の是川夕国際関係部長は、政府関連機関に勤める立場でありながら、高市政権による外国人政策に対して、公の場で異を唱えた(東京新聞インタビュー:10月1日付け)。「不法移民を放置して、合法移民を締め付ける」という高市政権の方針に真っ向から反対した形だ。政権からの報復を恐れずに声を挙げた是川部長の主張を見てみよう(抜粋)。 (新ガイドラインでは年収要件などのハードルが大幅に上がる。)政府は外国人を使い捨てするのではなく、真面目に働き日本に貢献すれば永住もできるようになるとしてきた。この従来方針と矛盾する政策だ。・・・ゴールのはずの永住資格の要件を、綿密な設計なく大幅に厳格化してしまった。政府のこれまでの取り組みを自ら阻害し、外国人材の受け入れや育成に打撃を与える懸念がある。高度な技術や知識を持つ高度人材については、『高度人材ポイント制』として専門能力を高めるほど永住資格が取りやすくなるとしてきた。この政策とも矛盾する。 (シンガポールや中東は永住・定住の人の数を絞り、その他の大部分は短期的労働力としてだけ活用する。日本もその方
10月10日読了時間: 3分


vol-1087:入管は再申請の権利を不当に奪っている!
入管から「特定活動(帰国準備・30日)」を付与された後に、再申請を行う場合、留意しなければならないのは、審査のための「標準処理期間」である。というのは、「30日」の場合、在留期限が到来してしまうと、オーバーステイの扱いになってしまうため、在留期限までに審査を終えなければならないという建付けになっているからだ。 したがって、在留期限までに「標準処理期間」の日数がない場合、入管の窓口では「在留期限までに審査を終えることができないので受理できません」ということになり、正当な不受理の事由ということになる。例えば、10月1日(木)に「30日」を通知され、在留期限が10月31日(土)になった場合、「標準処理期間(2週間)」を勘案すれば、10月16日(金)までに再申請を行わなければならない(土日祝を除いて2週間)。 だから、「30日」の場合の再申請は、「超特急の対応」を必要とする。まず多くの場合、新しい会社で内定を獲得しなければならないので、迅速に就活(面接)を行い、内定を獲得したら、申請に必要な書類を不足なく揃えた上で、10月16日までに再申請しなければなら
10月10日読了時間: 3分


vol-1085:入管の「30日」は厳格化ではなくイジメである!
かつて、「技術・人文知識・国際業務」への在留資格変更を申請した場合、審査においては、「申請人である外国人」 と 「雇用先の会社」 の内容と関係を総合判断して許可の可否が決まっていた。 かいつまんで言えば、審査のポイントは「①本人+②活動+③会社」に分類される。例えば、立派な会社であっても、採用する外国人の職歴・学歴・技術・能力・素行等に問題があれば、「技術・人文知識・国際業務」は認可されない【①本人】。また、優秀な外国人であっても、雇用先の事業内容について、安定性・継続性・収益性・外国人雇用の必要性等に著しい疑問点がある場合、「技術・人文知識・国際業務」 は認可されない【③会社】。 なお、申請人である外国人および雇用先の会社に問題がなくとも、「技術・人文知識・国際業務」 が許可されない場合がある。それは、職務内容(会社の事業内容や担当する仕事)が、申請人の専攻内容(学校での専攻、所属している学部・学科、在学中に勉強したこと)と合致していない場合である【②活動】。このため、「技術・人文知識・国際業務」を取得するためには、「どの会社に就職するか」..
10月9日読了時間: 5分


vol-1083:山下法務大臣の答弁は「蛙の面に小便」だ!
2026年9月29日、山下法務大臣の記者会見があった。山下大臣は流石に手慣れたもので、立て板に水のごとく、すらりすらりと官僚が作成した想定問答を一言も違えることなく読み上げていく。 官僚にとっては、ありがたく頼りになる大臣だ。逆に、質問者からすれば、誠意なく質問の主旨を無視して型通りの答弁を繰り返す面白みのない大臣だということになるだろう。 この日の答弁もそうだった。長い記者会見の内容のうち、外国人政策に係る部分だけを簡潔にまとめればこうなる。 【記者】在留資格の変更・更新の手続の大幅な値上げが10月1日から施行されます。実際これが、どういう影響を及ぼすのかきちっと調べる予定はあるんでしょうか。 【大臣】法務省としては、今後も国民や我が国に適法に在留する外国人等の声にも耳を傾けながら、関係省庁とも連携の上、不断の見直しをしつつ、必要な取組を着実に進めてまいりたいと考えています。 【記者】日本で安定して長年暮らしていた人、それから商売をしているような人の生活が、非常に厳しくなるわけです。その答えが何もない。今まで安定した生活、そして日本で子育ての
10月7日読了時間: 6分


vol-1080:入管の浅知恵で合法移民は去り不法移民は居残る
2026年10月1日、日本で暮らす外国人の在留審査の手数料が改定された。在留資格の変更や期間の更新の窓口での手続きは、2025年4月から4,000円から6,000円へと+50%も引き上げられたばかりだが、今回は、在留期間に応じて下記のとおり、+67%~+1,150%(=12.5倍)という「狂っている」としか思われない「爆上げ」を実現した。 3ヶ月以下 10,000円(+67%) 3ヶ月超6ヶ月以下 18,000円(3.0倍) 6ヶ月超1年未満 25,000円(4.2倍) 1年以上3年未満 33,000円(5.5倍) 3年以上5年未満 64,000円(10.7倍) 5年以上 75,000円(12.5倍) 小売業を営んでいる経営者は心底うらやましいと思ったに違いない。日頃5~10円の刻みで値上げを腐心している立場からすれば、こんな大幅な値上げは「暴挙」としか思われない。しかも、1年半前に+50%も値上げしたばかりなのだ。しかし、それができるのが入管だ。一般常識的に言えば、将来的に上記の水準を目指すことを許容
10月4日読了時間: 3分


vol-1045:「信憑性に疑義がある」という入管は難民に優しい
「技術・人文知識・国際業務」の申請において、従来にない不許可の事例が増えている。典型的な例が、申請した就労企業ではなく、その企業の一つ前、すなわち転職前の企業における業務に関し、「以前の企業に関して、信憑性に疑義がある」として不許可になる事例が多い。 特に、転職前の企業が派遣会社である場合は、その傾向が強い。確かに、派遣先で就労していた場合、資格外活動に相当する可能性は高く、不許可とする判断自体に合理性がないわけではない。ただ、ほとんどの場合、その外国人材に資格外活動をさせていた派遣会社は摘発されておらず、不法就労助長罪を適用されたというニュースは報じられていない。その派遣会社から離れて、新しい会社で頑張ろうとしている外国人労働者を罰して、派遣会社を罰しないというのは不公平だろう。このあたりが入管行政の「闇」である。 さらに、最近は新手のパターンが出てきた。それは、「留学」から「技術・人文知識・国際業務」に在留資格変更申請をしたときに不許可になり、不許可理由を聞いた上で再申請したものの、再度不許可になり、仕方なく異なる会社で内定を獲得して申請した
9月19日読了時間: 3分


vol-1033:入管はシステムが完成するまで何もしないのか?
入管は、2027年6月から社会保険料を滞納している外国人に対して、在留資格の変更や更新を認めないという方針を出している。しかし、その一方で、在留外国人が不払いをしているという状況を知りながら、放置して、システムが出来上がる2027年6月までは何もしないというセンスがあまりにもひどすぎる。 在留外国人が在留資格の変更や在留期間の更新を申請する時に、社会保険証の有無を確認して未払いが無いかを口頭で聞くとか、追加質問で証明する書面を出させるくらい、来週から、とっととやればいい。 それだけで、在留外国人のコミュニティでは噂になるから、ヤバいと思う外国人は支払うようになるし、申請時に嘘をついたことが、後でバレたら虚偽申請になると説明すれば、それなりの牽制にはなる。 いずれにしても「在留資格の変更,在留期間の更新許可のガイドライン」において、「(注)保険証を提示できないことで在留資格の変更又は在留期間の更新を不許可とすることはありません。」と明記している部分は即刻削除すべき。 削除すれば、その事実が噂になり、在留外国人に対して、強いメッセージを与えることにな
9月15日読了時間: 1分


vol-1032:高市政権はガイドラインすら変更できない
2025年11月、高市政権は、2027年6月から社会保険料を滞納している外国人に対して、在留資格の変更や更新を認めないという方針を決定し公表しています。そうであれば、「在留資格の変更,在留期間の更新許可のガイドライン」における「(注)保険証を提示できないことで在留資格の変更又は在留期間の更新を不許可とすることはありません。」の部分をすぐに削除すべきです。 というのは、2010年、入管は保険証の有無をチェックすることにより、健康保険料の支払の有無を確認し、在留資格の審査に反映させようとしたのですが、当時のある与党議員は「保険証を提示できないことで在留資格の変更又は在留期間の更新を不許可とすることはありません」と追記させました。 以下が、そのガイドラインです。「社会保険への加入の促進を図る」ために、保険証の提示を求めることにしたのに、注書きで「保険証を提示できないことで不許可とすることはない」という変なルールになっています。 在留資格の変更,在留期間の更新許可のガイドライン 出入国在留管理庁 平成22年3月改正(2010年3月) 在留資格の変更及び在
9月15日読了時間: 2分


vol-1026:資格外活動の外国人は罰するが派遣業者は見逃し
入管庁は、今秋から他省庁と合同で立ち入り調査を行う方針を固めた。現在は通報などで不法就労の疑いが判明した場合のみ調査を実施しているが、所管する省庁による調査に入管庁の職員も同行する。まずは、国土交通省と10月にも解体業者を対象に行う予定らしい。 建物などの解体業や、車を解体・保管する「ヤード」と呼ばれる作業場が、外国人の不法就労の温床となっている。解体業は国交省、ヤードは環境省などが所管しており、それぞれ自治体と連携し、事業上の不正行為がないかどうかを調べるため、定期的に立ち入り調査を実施しているが、国交省や自治体の職員には、在留カード等を常時携帯する義務を負っている外国人に対して在留カード等を提示させる権限はなく、在留資格や在留期間を確認することができなかった。しかし、入管庁の職員や警察官が在留カード等の提示を求めた場合には拒否できないし、提示しない場合は逮捕することもできる。 この措置が本格的に断行された場合には、かなりの成果を期待することができる。高市政権による不法滞在外国人対策としては初めての有効な施策だと言ってよい。期待して結果を待ちた
9月11日読了時間: 3分


vol-1008:手数料の大幅引上げにはサービス向上が必要
2026年4月28日、衆院本会議は、外国人の在留許可手続の手数料を大幅に引き上げる入管法改正案を可決。現在の手数料は上限1万円(運用上は在留6,000円、永住は1万円)だが、在留10万円、永住30万円を上限に引き上げる。入管は、実際の手数料として、在留は期間3カ月以下で1万円、1年で3万円、3年で6万円、5年で7万円を検討。永住は20万円を見込むという。 入管庁は、許可審査に要する実費に関し、在留は1万円程度、永住は2万円程度と試算。加えて、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額について、外国人1人当たり年間2万円程度と算出し、諸外国の同種の手数料の額等を勘案して決定したというが、正直言って高すぎる。民間のサービス業で、いきなり手数料が5倍~20倍になるということはありえない。 個人的には、在留1年につき1万円(5年で5万円)で永住10万円が妥当と思うが、水準を再考せずに大幅に値上げするのなら、申請者からの問い合わせに対して「審査中」という一言で済ませず、「担当者への割振り待ち」「着手済」「一次審査中」「再鑑中」「郵送待ち」程度は回答
5月10日読了時間: 1分


vol-1005:入管はいきなり思い付きでルールを変えてくる
4月3日、共同通信は『「技術・人文知識・国際業務」の取得要件について、政府が、日本語を使う業務に就く場合は原則として日本語能力の証明を求める方針を固めた』と報じた。4月中旬にも指針を改定し、審査を厳格化するという。日本語能力(N2)の証明書類の提出を求める、という内容だった。 公式発表がなかったので入管のホームページを覗いてみると、4月10日の時点で「技術・人文知識・国際業務」の手続欄に「令和8年4月15日以降の申請から、カテゴリー3又は4(前年分の法定調書合計表の源泉徴収税額が1,000万円未満の企業)に該当する場合は、以下の添付書類を追加で提出いただく必要があります」との記述があり、「業務上使用する言語について、CEFR・B2相当の言語能力を有することを証する資料」が明示されている。 方向性自体に違和感はない。むしろ遅すぎたくらいだ。しかし、公的な会議で検討せず、パブリックコメントも実施せず、HPの掲示から1週間前後で対応しろというのは、外国人の人生を左右しかねないルール変更だけに横暴と言わざるを得ない。周知徹底期間ぐらいは十分に設けるべきだ
4月13日読了時間: 1分


vol-986:在留手続き手数料の値上げだけは迅速?
政府は、外国人の在留手続の手数料を欧米並みに引き上げる方針を固めた。引上げに伴う増収分は、外国人の受入環境の整備や不法滞在者の強制送還などの財源に充てるという。当該手数料は、今年4月から、在留資格変更と在留期間更新は6000円、永住許可申請は1万円に引き上げられたばかりだが、在留資格変更等3万~4万円、永住許可10万円以上を目指す方針。就労資格に関する費用は、米国420~470ドル(7万円前後)、英国827ポンド(約17万円)、ドイツ93~98ユーロ(2万円弱)なので割安という理屈だ。 上記のように手数料引上げには迅速な対処が示されたが、他の外国人政策の進捗は遅々としたまま。厚労省は、外国人の国民健康保険の保険料未納付を防ぐため、2027年6月から入管と情報共有し、滞納者には在留資格の変更や更新を認めないとしたが、入管ガイドラインは「健康保険証等を提示できないことで在留資格の変更又は在留期間の更新を不許可とすることはありません」と明記したまま。逆に、今後1年半は何もしないという印象だ。外国人政策の大半は立法措置なしで可能。掛け声倒れにならないこと
2025年11月24日読了時間: 1分


vol-815:入管行政はフリーハンドの裁量権で何でもあり
公安調査庁から異動し調査や審査を経験した元入管職員は、在留特別許可に関する判断が不透明で、ブラックボックスだと感じたそうです。「法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めた場合に限り、在留特別許可を出す」とあるだけで、どういう場合に許可を出すのかは法律に一切書かれていません。入管のホームページには、在留特別許可にかかるガイドラインはあるけれど、ガイドライン自体を入管が「基準ではない」として守りません。 入管行政は入管だけですべてを決められます。胸先三寸で決めるのではなく、基準を明確化すべきだと思う人は少なくありません。入管の判断をチェックする第三者機関がないので、なんらかの理由で入管がビザを更新しないと判断した際には、不服申立の手段が裁判しかないのですが、法律上、裁量が幅広く認められているため、入管が裁判でほとんど勝っています。 基準を明確化すると、フリーハンドで裁量を行使できなくなると恐れているのかもしれませんが、基準のない権力は、混沌と混乱を招きかねません。基準を積極的に示すことにより、秩序を形成するのが入管の役割のはずです。
2021年6月2日読了時間: 1分


vol-718:いまの入管業務にはAIやICTを活用できない?
2020年秋、外国人の在留管理や司法行政などにAIを活用して業務改善につなげようと、法務省が専門家から意見を聞く有識者会議を立ち上げたようです。法務省が立ち上げた「新時代の法務省AI推進会議」では、東京大学の特任講師や産業技術総合研究所のセンター長らが、外国人の在留管理などの担当者から業務内容を聞き取り、AIやICTを活用できないか検討するというのです。 しかし、入管の審査業務に AI や ICT を活用するとすれば、①入管審査が「一定の基準」で行われていること、②「一定の基準」はルール変更などの明確な外的要因がない限り安定していること、③「一定の基準」に関する個々の審査官による理解度の差異が少ないこと、という大前提が必要です。 ところが、現実の入管審査では、審査官に与えられる裁量権が大きすぎて、フリーハンドに近く、個々の審査官による差異が甚だしいのが実情。本当なら、AIやICTを導入する議論を切っ掛けに、審査業務の標準化と審査結果の安定化が図られることを期待したいのですが、実際は陰に陽に現場の反対に遭って頓挫するのが関の山でしょう。取り敢えずは
2020年9月4日読了時間: 1分


vol-716:シンガポールが移民政策を変更するかもしれない?
2020年8月27日、シンガポール政府は、外国人のビザ取得要件を厳格化すると発表しました。専門職向けのビザ取得に必要な月給額を3,900シンガポールドル(約30万円)以上から4,500シンガポールドル(約35万円)以上に引き上げます。厳格な管理の下で、移民を積極的に受け入れてきたシンガポールが自国民優先主義に転換するのか否かが注目されています。 この背景には、新型コロナウイルスの影響で最悪の経済状態に陥る中、シンガポール人の雇用に対する不安が高まっていることが挙げられます。同年7月の総選挙では雇用政策が主要な争点となり、外国人の受け入れ厳格化を主張した野党が得票率と議席を伸ばしたため、政権側が自国民の雇用を一段と優先する方針を打ち出さざるをえなくなったのです。金融業に関しては、同年12 月から最低給与額をさらに5,000シンガポールドル以上に引き上げ、中技能の労働者向けビザについても、同年10月から最低給与額を引き上げる予定です。 この流れは、シンガポールだけにとどまらず、世界各国で散見されるようになると思われます。日本でも、早晩、同様の世論が沸
2020年8月31日読了時間: 1分


vol-643:入管は3つの構造的問題を解決できるか?
2020年2月20日、日系ペルー人の男性が、収容所の職員に制圧された際に暴行を受け、腕の骨にひびが入ったとして、国に約200万円の損害賠償を求めて提訴しました。これに限らず、収容に関する入管の言動や収容の長期化については、各方面から批判が高まっています。 2019年3月まで18年働いた元入管職員でさえ、「未来を見据えたビジョンも人権への配慮も欠いたまま、ただやみくもに長期収容を常態化させてしまった政策的失敗がある」「被収容者を非人道的環境に置くことで、彼らが『帰国する』と音を上げるのを待っているのです。それが入管職員の成果になる」「入管の問題は3つ。①一つは基準がないこと。これをやれば収容、これをクリアすれば仮放免といった基準がない。②ふたつ目が、許可・不許可の判断プロセスが不透明。③3つ目が、収容に裁判所など外部が関わらないこと。だから、入管は自らの裁量だけで長期収容ができる」と指摘しているほど。 指摘された、①基準がない、②プロセスが不透明、③外部の不関与、という入管の問題は、在留資格の審査でも同じ。改善される日は来るのでしょうか。
2020年4月30日読了時間: 1分


vol-405:税金や社保の支払で在留資格にメリハリを付けよ
厚生労働省の調査によると、2018年10月において、外国人患者を受け入れた全国1965の病院のうち、2割近くの372病院で医療費が回収できていないことが分かりました。未収金は約3000件発生しており、1病院あたりの平均金額は約42万円でしたが、21病院では100万円を超え(最高は1423万円)、被害総額は1億円近くでした。悩ましいのは、不払いの主犯に違いないと見込まれていた外国人旅行者が、件数ベースでは23%に過ぎず、在留外国人が77%も占めていたこと(金額ベースでは約4割・約6割)。1人あたりの金額は、旅行者が5万円で在留外国人の2.2倍でしたが、少額であったとしても、相互扶助の義務を持つ在留外国人の中に支払わない人がいるという事実は、攘夷派にとって格好の攻撃材料になり得ます。 医療費に限らず、税金や社会保障費についても、払わない外国人が一定程度いることは事実。医療費・税・社会保障費をすべて真面目に支払ったら、在留期間を優先的に更新する代わりに、支払わなかった場合は退去強制にするくらいのメリハリを付けたら、外国人による不払いは激減するのでは?
2019年5月15日読了時間: 1分
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