top of page


vol-135:外国人政策や国籍政策は何処に向かうのか?
2018年春、日本人として生まれても、外国籍を取ると日本国籍を失うとする国籍法の規定は憲法違反だとして、欧州在住の元日本国籍保持者ら8人が国籍回復を求める訴訟を東京地裁に起こすと報じられています。国籍法第11条第1項は、「日本国民は、自己の志望によって外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う」として、二重国籍を認めていません。このため、二重国籍となった場合、22歳までか取得後2年以内の国籍選択が義務づけられています。 現在の日本の法制は、人々が国境を越えるようになっている「現実」に対応していません。日本政府も、表面的には「移民」を認めず、「技能実習」や「留学」などの「裏口移民」を推進しています。2010年から始まった「第三国定住制度」もたった152人を受け入れたに過ぎません。 東京都世田谷区が、外国人への差別を禁じる条例を2018年4月から施行します。「性別、国籍、民族等の異なる人々の文化的違いによる不当な差別的取り扱いにより、他人の権利を侵害してはならない」として、「苦情処理委員会」を設けるようです。日本の外国人政策・国籍政策は、どういう方
2018年4月5日読了時間: 1分


vol-134:「派遣会社に身分確認は任せている」で問題なし?
2018年春、静岡県焼津市の人材派遣会社と50歳代の社長夫婦が、就労資格のないフィリピン人を水産加工会社に派遣したとして、入管法違反(不法就労助長)の疑いで書類送検されました。日本有数の水揚げ量を誇る焼津においても、水産加工業の人手不足は深刻で、派遣会社の男性社長は、「働かせれば働かせるほど利益になる。法律違反と分かっていたが利益を優先させた」と供述したといいます。この事件が発覚したのは、派遣されていたフィリピン国籍の男女8人が就労資格を持たないにもかかわらず、就業していたことがバレたのが発端。8人のうち6人が「偽装難民」でした。「難民申請をしたら、ビザが切れても働けると言われた」と話しているようです。 現場では、従業員の半数近くが派遣会社からの外国人で、彼らに頼らないと人手は確保できないということのようですが、「派遣会社との信頼関係もあり、身分確認はまかせている」という証言がありました。しかし、不法就労助長罪で摘発された関係者の中には派遣会社の経営者も少なからずいます。罷り間違っても「派遣会社だから大丈夫だろう」という思い込みは禁物です。
2018年4月4日読了時間: 1分


vol-133:日本人の感覚で外国人の思考を測ると大きく誤る
日本人は、交渉において譲歩する場合、「今回は貸しにしておいて、感謝してもらう分だけいずれ返してもらおう」と思いがち。今後はじまる長い付き合いの中でのギブ・アンド・テークを考える。 しかし交渉相手が外国人の場合、外国人は日本人の譲歩を「巧みな交渉で勝ち取ったもの」と捉え、「権利」であるかのように主張し始める。まれに、ギブ・アンド・テークと考えてくれる場合もあるが、だいたいがショートメモリーで1ヶ月後には忘れてしまっている。 したがって、外国人との交渉で譲歩する場合には、 ①これはあくまでも今回限りの特別措置であり、 ②今後、同じ様な状況になったとしても、同様の譲歩があるとは限らず、 ③まずは、今回の譲歩に対して報いることが必要である ことをくどいほど念を押さなければならない。(できれば書面に残す) 日本人の感覚で外国人の思考を測ると大きく誤る。
2018年4月3日読了時間: 1分


vol-132:「裏口」から入国させて働かせるのはもう限界
ハノイ郊外の農家を父に持つあるベトナム人女性は、送り出し会社で1年ほど日本語を勉強した後、来日しました。約130万円かかった費用は、両親が銀行や親戚から借金をして工面しましたが、家賃を引かれても月約9万円が手取りとして残る計算で、3年間働けば貯金ができる見込みでした。日本では、学校や企業の食堂を運営する会社に雇われて、学校の食堂などで働きましたが、仕事がない時が多く、給料は時給制で、寮費を引かれると手取りが15,000 円の月も。日々の食費にも困り、父親から計20万円を仕送りしてもらったといいます。父親は、「日本に行ったら、稼いでお金を送ってくれるのかと思ったら、まさかこっちが仕送りすることになるとは」と呆れ顔(2018年春)。 「日本の建設会社で働いたら母国の5倍稼げて、しかも日本語も学べる」と言われて日本に来てみたら、じつは、放射能の除染作業だったという話まであります。雇用主から脅されて扱き使われ、言うことを聞かないと強制帰国させられる技能実習生たち。「裏口」から入国させて在留させるのではなく、抜本的に「正々堂々と外国人を雇用する」という在留
2018年4月2日読了時間: 1分


vol-140:イタリアもドイツも「反移民」に流れる
2018年3月初、イタリアの総選挙において、EUに懐疑的で、移民に厳しい「五つ星運動」が第1党になりました。反EU・反移民を掲げる「同盟」を合わせると、下院の得票率は過半数を占めます。2013 年以降、北アフリカからイタリア沿岸へと流入した移民は69万人を超え、貧困率が高まっています。この選挙では、イタリア初の黒人上院議員が誕生しましたが、皮肉なことに反移民を掲げる「同盟」の候補者。「規則も国もなく、誰彼の区別なく受け入れてしまうところから差別は始まる。差別主義の防波堤となりうる健全で管理された入国管理を支持する」と主張しています。 ドイツでは同年3月中旬に大連立が成立し、メルケル政権が4期目に突入。難民の受入上限を年間18万~22万人に抑制する方針を打ち出しましたが、野党第1党が猛反発。政権運営は難航しそうです。ハンガリーでは、放水で難民を追い払ったオルバン首相が支持を集め、難民増を恐れる欧州各国は、レバノンやトルコに資金を援助。国連人権高等弁務官は、EUにおける人種差別や排他主義を批判しますが、移民排斥の動きは止まりそうにありません。
2018年4月1日読了時間: 1分


vol-131:高齢者と女性で人手不足には十分に対処できる?
空前絶後の「人手不足」の状況下、安倍政権は、高齢者と女性の社会進出を促すことで、「働き盛り世代」の人口減少のマイナスを相殺しようとしています。事実として、高齢者に関しては、定年や再雇用で収入が減る「60歳の崖」を緩やかにする動きが広がってきました。安倍首相が施政方針演説で「女性が輝く日本」を創ると明言したのは2013年2月ですが、女性就業者が2859万人に上るなど、働く女性は5年間で200万人増えました。子育て期に就業率が下がる「M字カーブ」現象も解消されつつあります。 ただし、企業の女性管理職比率は12.1%、役員比率は3.7%であり、女性の活躍は限定的。じつは、日本の大卒女性就業率は74%でOECD加盟35カ国中29位。英エコノミスト誌が発表した「女性の昇格に関するランキング」でも日本は主要29カ国中28位であり、韓国と最下位を争っています。日本は、「定年」という他国にない「年齢差別」を制度化しているだけでなく、女性管理職が極めて少ないなど「性差別」も明らか。そういう国に外国人社員に対して「国籍差別」するなと説くほうが「非常識」なのかもしれま
2018年3月30日読了時間: 1分


vol-130:トランプ大統領の家族だけは「連鎖移民」OK?
トランプ米大統領は、移民に関する「家族呼び寄せ制度」に反対し、合法の移民が家族や親戚を米国に呼び寄せることによる「連鎖移民」を攻撃しています(2018年春)。ところが、配偶者であるメラニア夫人は、旧ユーゴスラビアのスロベニアからきた移民。夫人は「家族呼び寄せ制度」を利用して、両親に「永住権」を取得させたと報じられました。1996 年にモデルとして渡米した夫人はトランプ氏と知り合った後、同氏が身元を保証し、2001 年に永住権を取得。結婚後の2006 年に米市民権を得ました。夫人の両親は70代で特筆すべき技能はありません。夫人が身元引受人となり、親族として呼び寄せたと見られていますが、この制度こそ、トランプ大統領が「連鎖移民」として攻撃している対象そのもの。彼は、呼び寄せ対象を配偶者と未成年の子供に限定すべきと主張していたはずですが、夫人の両親だけは例外なのでしょうか。 とはいえ、翻って我が国の在留資格制度を見ると、在留外国人が両親を呼び寄せて日本で一緒に暮らすことができるという仕組み自体がありません。日本在留の外国人からすれば、じつは米国は、「親
2018年3月29日読了時間: 1分


vol-129:「IT投資増=生産性向上」と考えるのは短絡的
経済学者の一部には、「人口が減っても問題はない。なぜなら、人手不足を補うためにIT投資が活発になり、労働者一人当たりの生産性が上がるからだ」という珍説を唱える方がいます。それが正しいのなら、過疎の村は生産性が向上するはずですが、そんな事例は聞きません。人手不足感は年々高まるばかりなのに、2017年の機械受注は5年ぶりの前年比割れになりました。人手不足が顕著な非製造業の弱さが目立つといいます。ローソンのように、人手不足に伴う設備投資が増加し、減益になった例もあります。 「IT 投資増=生産性上昇」という恒等式を信じるのは、現場を知らない学者だけ。経営者であれば、「IT投資増=生産性上昇」にならなかった事例を嫌というほど経験しています。2013 年頃までは「情報化時代に乗り遅れるな」とIT投資が盛り上がりましたが、成果に結びつかず、空振りに終わりました。「情報化投資の効果が生産性の向上に結びつかず、投資しても無駄というトラウマを生んだ」という見方もあるようですが、「IT投資増=生産性向上」という小学生レベルの短絡的な思考こそ批判されるべきでしょう。
2018年3月28日読了時間: 1分


vol-128:「ズルズル移民」という欧州のマネをするな!
2018年2月下旬に、安倍首相が外国人労働者の受入拡大をぶち上げたことを契機に、「移民に関する議論」が俄かに論壇を彩るようになってきました。渋々であれ、積極的であれ、現実的には「移民受入」は致し方ないという世論が優勢という感じもしますが、「いわゆる移民は受け入れない」という建前を崩さないままだと、ズルズルと外国人が増えることになります。そうなると、本来必要な日本語教育や社会規範の修得を国として講じることができません。 この「ズルズル移民」は、日本の専売特許ではありません。ヨーロッパ各国も、「我々は移民国家ではない」という建前の下で「一時的な出稼ぎ労働者」を大量に受け入れてきました。その結果、無秩序にズルズルと定住者が増え、社会の分断や階層化をもたらし、それが澱のように積み重なって、移民地域のゲットー化を引き起こし、ホーム・グロウン・テロリストを産み出す土壌を育んだのです。ヨーロッパを引き合いに出して移民反対を唱える人もいますが、そうであれば、「外国人の完全排斥」を唱えるべき。今のような「ズルズル移民」だと、ヨーロッパと同じ運命を辿ることになります
2018年3月27日読了時間: 1分


vol-127:自民党は「移民政策は採らない」という嘘をつく
2018年2月20日に外国人材の受入拡大に向けた制度検討を安倍首相が指示したことを受け、内閣官房にタスクフォースが設置され、その3日後には初会合が開催されました。①在留期間に上限を設けることと②家族の帯同を認めないことを条件に、入国管理法改正等を含めて受入拡大を検討すると言います。 この方針の矛盾をいち早く見抜いたのが、希望の党の奥野総一郎衆院議員。「専門的、技術的分野の外国人を積極的に受け入れる」と明言しながら、いわゆる「移民政策」は採らない、とする政策の矛盾点を突き、安倍政権に対して「質問主意書」を投げ掛けました。これを受けた安倍政権は、同年3月9日、一定規模の外国人を家族ごと無期限で受け入れるいわゆる「移民政策」について、「これを採ることは考えていない」とする答弁書を閣議決定。答弁書では、「専門的、技術的分野の外国人を積極的に受け入れることとする現在の外国人の受け入れのあり方と相いれない」と応じています。 まるで禅問答なのですが、こんな厚顔無恥な「答弁書」で、真摯に回答しているなどと言い張るから、佐川改竄事件みたいな不祥事が発生するのです。
2018年3月26日読了時間: 1分


vol-126:「目立つプロモーション」は避けるべきである
新興企業は、必要に迫られて商品や会社のプロモーションを実施する場合であっても、テレビCMやイベントなど「話題」化を目的とする「目立つプロモーション」は絶対に避けるべきである。『売上が上がると、競合に目をつけられ、競争が激しくなり、利益率は下がる。目立つプロモーションは会社にとってメリットがまったくない。テレビCMをたくさん打っても、売上も利益も出ないケースがある』(木下勝寿:北の達人コーポレーション)からだ。世の中に広く知られることを目的にするのではなく、自社が狙うターゲット層のみに認知されることに絞り込んだ「目立たないプロモーション」に知恵と予算を集中すべきである。 北の達人コーポレーションを創業した木下勝寿は、『極論を言えば、購入者だけに商品の存在を知ってもらえればいい。むやみに知名度を上げようとするとコストがかかるので、買う人以外には認知されないようにしたい。商品を必要とするお客様だけに知ってもらい、そのお客様と長くお付き合いする。少しずつお客様が増え、結果的に知名度が上がるのが理想だ』と述べており、会社が目立つ必要がないことを説いている。
2018年3月23日読了時間: 3分


vol-125:安倍政権が唱える賃上げ3%の根拠は何か?
政府が賃上げを促す「官製春闘」は、2018年で5年目。安倍首相は「3%賃上げ」という異例の数値目標を示しましたが、未達に終わりました。なぜ「3%」だったのでしょうか。続投が決まった黒田日銀総裁の国会答弁を見てみましょう。 「インフレ2%を達成する」として、華々しく「異次元」の金融緩和を始めた黒田総裁は、達成時期を6回も先送りしましたが、批判されても、「企業経営者に根付いたデフレマインドが問題である」として涼しい顔。要するに、経営者が賃上げをしないから、「2%」にならないと強弁しています。黒田理論によれば、日本における労働生産性の上昇率は1%。この場合、実質賃金が1%上昇しないと生産性の向上分に見合いません。したがって、インフレが2%になるとすれば、3%以上の賃上げが必要になるという論理です。 企業には400兆円を超える内部留保があるのに労働者に分配しないとして、経営者に責任転嫁。サービス業は「生産性が低い」として批判し、最低賃金を毎年3%引き上げるべきという政策提言もしています。サービス業の経営者は、今後の政策展開に十分に注意すべきです。
2018年3月22日読了時間: 1分


vol-124:外国人は煮て食おうと焼いて食おうと自由だ
大阪入管の職員が、不法残留でベトナム人男性の収容手続を取った際、裁判所の令状や本人の同意を得ず、アパートへ強制的に立ち入り、パスポートを捜索したとして男性本人と妻から住居侵入等の疑いで告訴されましたが、大阪地検は、嫌疑不十分で不起訴としました(2018年春)。本当に裁判所の令状なしに踏み込んだとすれば、とんでもない蛮行です。家宅捜索は、基本的人権を侵害する行為なので、令状なしに勝手に実施することは認められません。 入管を巡っては、強制送還中のガーナ人男性を航空機内で取り押さえて死亡させたり、7時間も苦しんでいるカメルーン人を放置して収容中に死に至らしめたなどの凄惨な事件があります。申請窓口でも、パスポートを取り上げられて「明日帰国しないと返さない」と脅されたり、許可ハガキを受け取ったのに「ハガキの日付は間違い。あなたはオーバースティだから帰りなさい」と突っぱねられたなど不可解な事例に遭遇します。 かつて、ある法務官僚が「外国人は、煮て食おうと焼いて食おうと自由だ」と放言した50年前と同じだとは思いませんが、そのDNAが根深く残っていると想像すると
2018年3月20日読了時間: 2分


vol-123:「しずお農場」を日本全国で展開する
北海道士別市の「しずお農場」では、経営者自らベトナムに赴き、実習生候補の面接を行ないました。その結果、給料のピンハネや斡旋料を取られないからということで3人の募集に150人が殺到し、優秀な若者を採用できたと言います。さらに、日本語検定合格による昇給制度を導入して、日本語能力を磨かせるだけでなく、賃金を日本人並みの20万円に設定しました。 ある経済産業省出身の評論家は、これを「ドイツ式」として称賛し、「しずお農場」で働く実習生は単なる労働力ではなく、企業の発展に欠かせない重要な戦力になっており、この大成功を他企業も真似したほうがよいと推奨しています。 その評論家は、「待遇は日本人と同じ条件で、日本語教育を充実させる。こういった施策の上で、永住権の取得条件を緩和する」と説くのですが、そういう想いであれば、わざわざベトナムに行って、帰国条件が付く技能実習生を採用するより、すでに日本にいる留学生を「技術・人文知識・国際業務」で雇えばよいだけ。「技術・人文知識・国際業務」に関して、時に偏狭な判断に傾く入管審査を正常化させるだけで、「しずお農場」が 全国に誕
2018年3月19日読了時間: 1分


vol-122:ほとんどの偽装難民は不法就労をしている
東京入管と名古屋入管は、2017年11月6日~12月1日を「集中摘発努力期間」と定めて、不法残留や資格外活動などの入管法違反を厳しく取り締まりました。その結果、摘発した外国人は計341人。その27.5%に当たる94人は難民認定申請者でしたが、摘発された後に、そのうちの80人が難民認定申請や不認定への異議申立を取り下げたといいます。 難民認定申請者94人の内訳は、ベトナム 44人、フィリピン 25人、インドネシア 11人、ネパール 5人、タイ 4人、ミャンマー 2人、カンボジア 1人、スリランカ 1人、中国 1人。そのうち81人は、申請してから6カ月未満なのに働いており、法務省は「94 人の大半が就労目的の申請だったといえる」と分析しています。ベトナム人は技能実習生として来日した後に実習先から逃亡して難民認定申請し、そのまま別の仕事に就くケースが多く、フィリピン人は観光で入国してから申請をするケースが目立ったようです。 このように、難民認定申請者は入管から目を付けられ、常に追跡されています。雇用主が彼らと付き合うメリットは、大きなリスクに見合いませ
2018年3月16日読了時間: 1分


vol-121:外国人労働者はいつまでも来日してくれるのか?
日本で働く外国人労働者は、年々増大を続け、128万人に達しました。外国人労働者比率はまだ2%程度にすぎませんが、もはや外国人なしには、少なからぬ産業界はまともに稼働できなくなっています。日本経済の強さを象徴していた製造業も、外国人労働者に見放されてしまえば、あっという間に崩壊の道を辿るかもしれません。ところが、日本の「働く国としての魅力」は、61カ国の内、52位にとどまっており、「労働時間が長い」「人事考課が分かりにくい」「昇進が遅い」という問題点が挙げられています。先進国の中でとりわけ給料が良いわけでもなく、アジア諸国との賃金格差は急速に縮まっています。上海よりも平均給料が低いという指摘もあります。 隣国の韓国や台湾は外国人の受入に積極的であり、少子高齢化が進む中国が、労働の「輸出国」から「輸入国」に転じたときに、従来のように外国人労働者が来日してくれると思うほうがどうかしています。「外国人を入れるか、入れないか」ではなく、共存することを前提に、「どこまで外国人に依存するのか」「どの程度、受け入れるのか」を議論すべきときが来ています。
2018年3月15日読了時間: 1分


vol-120:新築の箱物に家賃を支払う賃借人はいるのか?
会社数も社員数も増大しないのに、オフィスビルがどんどん建っていきます。住民が急増するわけでもないのに、シェアハウスが増築されています。2017年に東京23区で完成したオフィスビルの床面積は11万坪。2018年中には26万坪が市場に出てきます。さらに2020年には31万坪が供給されるというから凄い。じつは、日本人人口の減少よりも怖いのが日本企業数の減少。 1980 年代に530万社を超えていた日本企業の数は380万社を割り込み、ピ ークから▲30%前後。それに対し、日本人人口は2006年1月(1億2625万人)のピークから▲1.2%。生産年齢人口もピークから▲12.9%にすぎません。 人口減少や一人当たり床面積の減少に鑑みると供給過剰に陥る公算大です。 外国人旅行客で活況と見られていたホテル業界も、民泊の大開放で供給過剰が懸念されるとなると、これらの箱物に対する投資や融資は、将来不良債権化するかもしれません。そんな矢先、シェアハウス投資問題が表面化しまし た。1000人超の投資家が破産しかねない大惨事。人口と企業の減少を軽視して、箱物造りに精を出し
2018年3月14日読了時間: 1分


vol-119:学生証の偽造よりも在留カードの偽造は重罪
2018年2月下旬、偽造の在留カードや学生証等を販売し、500万円を売り上げたベトナム人男性2人が逮捕されました。入管法違反と学生証の偽造が罪に問われたようです。偽造在留カードは、国外に発注して中国から客に発送した模様ですが、各々自分名義の偽造カードを所持した疑いと、アルバイトの面接を受ける際に偽造カードを提出した疑いがかけられています。 偽造カードを使用した者は1年以上10年以下の懲役に処せられますし(入管法第73条の3)、使用目的で偽造・変造された在留カードを所持した者も、5年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます(同法第73条の4)。 一方、他人の印章を使用して私文書を偽造した場合(刑法159条第1項)、また、それを使用した場合(同法161条)は、3ヶ月以上5年以下の懲役に処されます(印章なしの場合、1年以下の懲役または10万円以下の罰金)。 つまり、偽造在留カードの方が、学生証の偽造よりも重罪です。ところが、TBS・テレ朝・日テレは、見栄えが良くて分かりやすい「学生証の偽造」を中心に報じました。マスコミが入管法に詳しくないことが
2018年3月13日読了時間: 1分


vol-118:人手不足は建設現場のリスクを増大させる
建設業における労働災害での年間死亡者数(2017年)は、3年ぶりに増加に転じる模様です。1月~9月の死亡者数は225人で前年比+10%。最も多いのが墜落・転落。2017年8月には東京丸の内のビル建設現場で3人が墜落して死亡。同年9月には新名神高速道路の橋梁のつり足場から墜落。新名神の事故の翌日には、東海北陸自動車道でも仮設備から作業員が落ちて死亡しました。 気になるのが、人手不足と労働災害死亡者数の関係です。2011年度頃までは人手が充足するに伴い、死亡者数が減っていたのですが、2013年度以降は、建設投資1兆円当たりの建設業就業者数が20年前と同じ水準にまで落ち込みました。当時の死亡者数は年間 800人。人手不足が現場に無理を強き、安全確認の人手が足りず、事故件数が増えているのです。 2017年秋に露見した日産や東レの検査不正やデータ改竄においても、その原因として人手不足が指摘されました。地方では、人手不足で除雪ができず、介護サービスからの撤退が始まりました。経済学者たちは、こういう現場を直視した上でも、人口減少は生産性を引き上げるから良いと主
2018年3月12日読了時間: 1分


vol-117:一蘭の労務担当は警告していたが罪を問われた!
2018年、人気ラーメンチェーン「一蘭」が外国人留学生10人を不法就労させたとして、社長・労務担当社員・店長ら計7人と法人としての同社が、入国管理法違反(不法就労助長)容疑で書類送検されました。「留学」の在留資格で認められている法定の週28時間を超えて働かせた疑いだといいます。最長で週39時間以上働き、月21万円を得た留学生もいたようです。「一蘭」では、各店舗の従業員の勤務時間を本社で管理できるシステムになっていましたが、毎日新聞によれば、外国人アルバイトは、本館と別館の2店舗だけで550人(日本人を含めて850人)。法令遵守は徹底できませんでした。 吉冨学社長は、「担当部署に任せっきりでチェックをしていなかった」と罪を認めたと報じられていますが、労務担当社員は、留学生の勤務が週28時間を超えた場合、店側にメールで警告していました。しかし、本件では「改善されなかった」ということで、本店の社長や労務社員までが罪に問われてしまったのです。つまり、結果的に28時間超になったら、警告した担当者までも罪に問われることになりました。恐ろしい世の中になったもの
2018年3月9日読了時間: 1分
bottom of page
