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vol-910:入管行政は6月10日から正常化できるのか?
5月16日、不法残留等の外国人65人を企業に派遣したとして、大阪の人材派遣会社と社長ら7人が不法就労助長の疑いで書類送検された。毎月100人以上と契約していたという。5月13日には、ベトナム人ら30人以上を群馬の工場に派遣して不法就労させた人材派遣会社の社長ら2人が逮捕された。 このほかにも、350人の中国人の在留期間を更新するため、虚偽の在職証明書などを提出したとして、会社役員と行政書士が逮捕されたり、在留カードを偽造した中国人2人が再逮捕されたりしているし、ウソの婚姻関係を結ぶことにより虚偽申請した千葉県のスリランカ女性や愛知県在住のフィリピン女性が逮捕されたなど、最近、在留資格に係る摘発が活発化している。 上記の摘発が、入管法令に係る遵法意識を正常化させる端緒になることを望むが、在留外国人の意識は緩んだまま。「ビザ期限が近付いたら、入管で相談したら何とかなる」とお気楽に考えている輩が大勢だ。ただし、ヒドイ低い遵法意識にまで貶めた原因は、ユルユルの甘い対応を続けた入管自身にある。改正入管法が施行される6月10日から正常化するか否かはまだ不明だ
2024年5月20日読了時間: 1分


vol-909:無定見でいい加減な移民政策は憂いを残す
5月1日、バイデン米大統領は「日本経済の失速は、外国人嫌悪で、移民を望んでいないからだ」と公言した。しかし、日本は、2018年に、移民の権利保護を定めた「国連移住グローバル・コンパクト」に署名しているし、300万人も外国人の中長期の在留を認めてもいるから批判される筋合いはない。 もっとも、その大統領と会って帰国した岸田首相は「高い能力を持ち意欲のある労働者を招き、日本社会を支援してもらえるようにしたいと考えている。だが日本社会の一部には、海外からの労働者移住を無期限に続けるという発想に抵抗する向きがある。だから、完全な移民受け入れ構想ではなく、一定の規則を設けた上で、外国の人材を日本に迎える方策を考えている」と語るのみで、基本哲学も実践的な対策もない。無定見に、かつ、いい加減に労働力不足に対処しているだけだ。だから、入管行政と日本社会が混乱する。 いま日本政府に必要なのは、「どのような外国人を受け入れるか?」という基本方針。日本のルールを遵守し、日本の慣習を尊重し、日本の文化を敬う気持ちのない外国人を無造作に入れるのは後顧の憂いを増やすだけである
2024年5月13日読了時間: 1分


vol-908:若手社員は外国人に頼らざるを得ない!
労働政策研究・研修機構の推計によれば、2040年の日本の就業者数は2022年より956万人少なくなる。2023年の就業希望者は233万人で、仕事を探している完全失業者178万人と合計すると411万人。これに対し2003年は880万人(就業希望者530万人+完全失業者350万人)だったから、20年間で半減したことがわかる。人手不足というとすぐに「賃上げ」という話になるが、就業者の総数が減るのだから、マクロ的には解決できない。 日本商工会議所によれば、2024年度に「賃上げを実施予定」する中小企業は61.3%だというが、賃上げの対象のうちパートタイム労働者が83.3%と最多で、正社員の賃上げは25.4%にすぎない。また、新入社員の初任給を引き上げる分だけ、賃上げの歩みを緩めるケースが多いから、生涯年収は増えるどころか減る場合すらある。要するに、賃上げで問題は解決しないのだ。 結局、現実的には外国人材を活用するしかない。採用するのは20~30代になるから、「若い年齢層は外国人中心、年配者層は日本人中心」という組織になっていく。この組織変化に対応できる企
2024年4月30日読了時間: 1分


vol-907:円安を憂える前に目の前の求職者を口説け!
ある調査によれば、在留資格が切れた後も日本で働きたい外国人が減っているという。理由のトップは「円安による賃金水準の低下」。日本が「選ばれる国」になるため、外国人に合わせた制度に変えるべきという論調は少なくない。2030年時点で419万人、2040年には674万人の人手不足が発生するが、2030年の外国人労働者は356万人、2040年は632万人と予測されており、それぞれ63万人と42万人足りないと予測されているからだ。だからと言って「諸制度を外国人に合わせるべき」という論理は飛躍しすぎている。 冷静に見れば、同調査で「在留資格が切れた後も日本で働きたい」と答えた人は91.0%(2022年96.8%)もいる。ベトナムは85.9%と低いが、中国97.8%、ミャンマー97.0%、ネパール96.9%など引続き高水準の国もある。 大言壮語を吐く前に、目の前の課題を解決すべきだ。その中でも最優先されるべきは、雇用者のスタンスである。未だに「内定すれば来てくれるはず」という思い込みが強いが、「自社の魅力を十分に伝えて口説く」という心構えの採用担当者は少ない。円
2024年4月22日読了時間: 1分


vol-906:難民支援団体は「真実」を語っていない
最近「不法残留者はかわいそう」という記事が増えているが、その中には役に立つ情報が含まれている場合がある。例えば、アフリカ系のイスラム教徒が日本を目指す理由は「フランスやイタリア、アメリカだとその国についたとたん、捕まって連れ戻されるが、日本だとそれはないと聞いたから」だという。そして、難民を支援する団体は「難民申請をして下さい」と教えるが、「難民申請が認められる確率は非常に低い」という事実は伝えないという。 つまり、難民支援団体の多くは「日本の入管は仏伊米と比べて厳しい」と批判しているが、実際は仏伊米よりも甘いことがわかる。また、難民支援団体は、来日した外国人に事実を伝えることなく「難民申請」を慫慂していることになる。こうした言論や行為が「人道的」であるとは到底思われない。 日本において、難民条約上の「難民」に相当する外国人が極めて少ないというのは明らかな事実である。また、「難民に相当しない偽装難民」が極めて多いというのも明らかな事実である。その事実から目を背けて無理を通そうとすれば、真面目に入管法を遵守している在留外国人が割を食うことになる。
2024年4月15日読了時間: 1分


Vol.905:改正入管法の施行で入管行政は変わるか?
改正入管法の完全施行日が6月10日に決まった。あと2ヶ月すれば、強制退去を命じられた外国人を本国に送還する仕組みが強化され、送還を拒む外国人の長期収容問題が解消に進むことが期待される。旧法では難民認定申請中の外国人は一律に送還を停止していたが、改正法では送還が止まる回数を2回に限定。3回目以降の申請者は「相当の理由」が示されない限り送還できる。しかし、いまの入管で強制送還できるかは不安だと言わざるを得ない。 2023年中の難民認定の申請者数は13,823人と前年の3倍超に急増。明らかに難民認定申請の誤用・悪用が多く含まれる。このうち、難民認定を複数回申請しているのは1,661人。3回目以上の申請者数は348人で、これらの難民認定申請者は「送還の対象」になるが、入管にはその覚悟が感じられない。 本来なら「難民」に相当しない難民認定申請者に対し、早晩強制送還になることを伝えて、自主的な帰国を促すべきところだが、入管の現場にそのような動きは一切ない。それどころか、2~3ヶ月しか認めるべきではない難民認定申請者に対して6ヶ月の在留期間を認める始末。入管は
2024年4月8日読了時間: 1分


vol-904:入管は「コロナビザの残党」になぜか優しい
国内に不法残留する外国人は、2024年1月1日時点で79,113人に上り、前年に比べて8,622人(+12.2%)増えたと報道されたが、この報道は正確性を欠いている。というのは、その半年前(2023年7月1日時点)における同数値は79,101人だったから12人しか増えていないという計算になるからだ。これはどう考えてもおかしい。2023年7月1日時点において、大部分が「コロナビザの残党」と推察される「特定活動(その他)」は43,732人もいた。したがって、このうちの半数近くは「不法残留」になる可能性があり、不法残留外国人の総数は10万人に接近すると見られていたからだ。 一方、2023年中の難民認定申請者数が前年の3倍に当たる13,823人に急増しているから、難民申請に転じた外国人も少なからずいたと推察されるが、それを勘案しても「コロナビザの残党」のすべてを吸収したとは思われない。 だとすれば、在留期限が迫った外国人に対して、入管窓口が「短期滞在ビザ」を許可したり、「帰国準備ビザ」の発行や更新を大盤振る舞いした可能性がある。そんなことでは、潜在的な不
2024年4月1日読了時間: 1分


vol-903:派遣先は確信犯でも無罪放免になるのか?
2月28日、家庭用品等を製造する会社の社長ら2人が派遣免許を得ていない人材派遣会社と共謀して、50人余りの外国人を工場の作業員として派遣させ、違法に働かせたとして逮捕された事件は、結局、不起訴で終わった。「派遣業者が無免許だということを知っていて、共謀して、外国人の不法就労を行った」という「労働者派遣法違反の共謀罪」という建付けが元々無理筋だったのだが、今回も派遣先は咎められなかったという結果になる。 結局、「派遣先が在留カードを確認する義務を怠っていたので、不法就労助長罪で逮捕した」という正攻法で行けなかったことが警察の敗因。入管法第73条の2は「事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた者」と「外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下に置いた者」を不法就労助長罪に問うことを定めているから、本来、派遣先はアウトのはず。 入管法改正で「不法就労助長罪」は「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金」から「5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金」に厳罰化されるが、「派遣先免責論」が通用するのなら、派遣先は違法派遣を求め続ける。
2024年3月26日読了時間: 1分


vol-902:不法残留者を収容できないのに甘くする?
3月5日、入管庁は、在留資格を持たない外国人に「在留特別許可」を出すか判断する際の新たなガイドラインを発表。新たなガイドラインでは、親が地域社会に溶け込んで暮らし、子どもも長期間日本の学校に通っていることなどを積極的に評価することを明記した。明確化を評価する声がある一方で、「かえって不法残留を促進するのではないか」という指摘も少なくない。 昨年8月に、入管庁が子どもに対して「在留特別許可」を与えるという方針を打ち出したのは、改正入管法が施行されると、難民申請に関する「スリーアウトルール」が適用され、子どもだけを日本に残して親を退去強制させるケースが増えるため、「1回限りの特例措置」ということだったはず。 ところが入管庁は、未だに不法残留者に対する収容に消極的で、社会問題化した「川口市のクルド人問題」についても何ら対処しない。「不法残留」に甘いまま「特定技能」の外国人を5年で80万人増やそうというのは愚挙と言わざるを得まい。まずは「不法残留の外国人は例外なく収容し、退去強制させる」という当たり前のことを当たり前にできてからにしたほうがいい。
2024年3月11日読了時間: 1分


vol-901:どうして派遣先をストレートに摘発しないのか?
2月28日、家庭用品等を製造する会社の社長ら2人が派遣免許を得ていない人材派遣会社と共謀して、50人余りの外国人を工場の作業員として派遣させ、違法に働かせたとして「労働者派遣法違反」の疑いで逮捕された。 警察は、すでに(違法)派遣元の経営者を逮捕し、工場を家宅捜索して、不法就労していた外国人を大量に検挙しているはずだ。それで(違法)派遣先の関係者を取調べしたのだろうが、「在留カードの確認は派遣元に任せていた。不法就労とは知らなかった」と言い訳されたので、派遣会社の派遣免許が切れていたことを口実に「労働者派遣法違反」で逮捕したと推察される。 もっとも、派遣先が派遣免許の有無を確認しないで契約したところで、行政指導が関の山で、刑事罰の対象ではない。もっとストレートに、「派遣先が在留カードを確認する義務を怠っていたので、不法就労助長罪で逮捕した」という当たり前の話にした方が良い。法務省は「不法就労助長罪」の法定刑を「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金」から厳罰化するというが、厳罰化の前に、違法派遣の派遣先を当たり前のように検挙すべきだろう。
2024年3月5日読了時間: 1分


vol-900:外国人社員の増加は日本人の劣化が原因?
ある調査では、「会社に貢献したい」と思っている日本人は5%(2022年)にとどまり、4年連続で過去最低を更新。一方、世界平均は23%と調査開始以降の最高値を記録した。ほかにも、日本は「仕事に対して満足」と回答したのは42%で34カの国の中で最下位というアンケートもある(2019年)。 実際、「以前のように燃えるように仕事に取り組む人は、目に見えて減りました。とくに20代は完全にプライベート優先で、気に入らない仕事だと、途中で投げ出す。強く注意をすると、『はいわかりました』と言ったきり会社に来なくなる。どうしたもんでしょうかね」「私も周りのメンバーも、モチベーションや会社への帰属意識が下がっています。コロナ禍以降、自分は自分、人は人という感じで、職場の一体感がなくなりました。この会社で自分が成長できるという実感もありません」などという白けた意見も目立つ。 処方箋として指摘されるのが「ジョブ型雇用」だが、中途半端に導入するのは逆効果。日本人社員のクオリティが下がれば、相対的に外国人の評価は上がる。外国人の採用が増えている背景には、日本人社員の質の低下
2024年2月25日読了時間: 1分


vol-899:日本人は本当に外国人よりも優れているのか?
明確に書かれることはないが、世の中に溢れている「外国人労働者論」や「移民論」には「(単純労働を担っている)外国人労働者は、日本人よりもレベルが低い」という前提が置かれている。しかし、この前提は崩れている。 実際に外国人を雇っている経営者に聞くと「今は外国人の方が優秀で、しっかり働いてくれる。少なくとも、私の店ではそうです」「正直、帰国せずずっと働いて欲しかった」「優秀な外国人が帰国し、残ったのは資格も技能も無い、単純労働しかできない日本人だけ。学ぼうという向上心もなく、文句を言うばかりで、こちらも受け入れたくない」などという本音が洩れてくる。 しかも、外国人労働者の待遇が日本人に近づいてくると、「『なぜ外国人と同等なのか』という不満の声が日本人から上がる。『賃金が低い』『激務だ』といって敬遠していたのは日本人じゃないか。結局『ただ単に働きたくないという自分勝手』と思うしかない」という嘆き節すら聞こえてくる。このように、日本人労働者に対する厳しい批判は少なくない。世の中の論者たちは、日本人労働者の質が劣化しているという現実をもっと直視すべきだろう。
2024年2月19日読了時間: 1分


vol-898:キチンと納税しないとビザは出なくなる?
「永住者」の在留許可を得た外国人について、税金や社会保険料を納付しない場合に在留資格を取り消せるようにするという法改正の検討を日本政府が始めた、という報道があった。外国人の受け入れが広がる中、公的義務を果たさないケースへの対応を強化し、永住の「適正化」を図る狙いだという。 在留外国人が居住することによって様々なコストを負担している地方自治体からは、在留外国人の在留資格に関して、「納税の履行を確認すべき」「滞納していれば、許可の取り消しも必要」などの声が寄せられていたという。外国人の居住によって、様々な地域問題が発生している以上、当然のことだ。 納税や社会保険料を納付しない在留外国人を優遇したり、在留を認め続けるべき理由はない。遅かれ早かれ、「永住者」だけでなく、他の就労資格に関しても、在留期間の更新や在留資格の変更の際に、税金や社会保険料を納付したことの証明書が求められるようになるだろう。「特定技能」は、その先発隊として、制度内にその方針が埋め込まれている。日本で働く外国人も、外国人を雇おうとする日本企業も、納税証明が求められてくるに違いない。
2024年2月13日読了時間: 1分


vol-897:「派遣外国人+偽造在留カード」に要注意
静岡市の産廃業者にインドネシア国籍の男4人を違法に派遣して働かせたとして、日本人3人とインドネシアのブローカー1人が逮捕された。4人は派遣先の産廃業者に対して外国人労働者の在留カードを示したものの、偽造されたものだったという。また、4人は派遣事業の手数料に加え、労働者の給与の一部を天引きするなど不当な収益をあげていた可能性もある。 懸念されてきたとおり、日本全国で「不法残留+ブローカー+偽造在留カード+外国人派遣」という「不法就労ネットワーク」は大々的に稼働中だ。弁護士は「会社を守るためという意味でも、本人の同意を得た上で(在留カード)を見て記録した方がよい」と言うが、偽造在留カードが使われたら、入管のアプリを活用して真偽をチェックしない限り、見破ることは難しい。 摘発した在留カードの偽造工場で入手した顧客リストを基にして、購入者を虱潰しに逮捕するとともに、派遣業者やブローカーだけでなく、派遣先企業を摘発していくしかない。無論、偽造在留カードの場合、派遣先企業は免責されるべきだが、そういうリスクがあることを広く知らしめることが必要だ。
2024年1月29日読了時間: 1分


Vol.896:母国が支援しない外国人を生活保護すべき?
2016年に来日したガーナ人は、日本語学校の卒業後、食品会社でパン製造に従事。しかし、慢性腎不全を患ったため、2019年から透析治療を開始。治療目的の在留資格を得て、週3回の透析治療をしているが、就労が認められておらず、収入源がなくなった。このため、2021年11月、市に生活保護を申請した。市は同12月、国民に準じる在留資格ではないとして申請を却下。 この申請却下を受けて、ガーナ人は千葉市の処分取り消しを求めた訴訟を起こしたが、千葉地裁は「生活保護の適用の対象は国民と定められ、外国人は対象にならない」として訴えを退けた。生活保護の給付について「1954年の厚生省の通知に基づき、給付を受ける権利がある」という主張についても、「在留資格を持つ全ての外国人が対象ということではない」とされた。 ガーナ人は記者会見を開き「ここで諦めるわけにはいかない。希望は失いたくない」と控訴する方針と聞くが、そもそも在日ガーナ大使館が支援を拒否したガーナ人をどこまで日本国が面倒を見るべきか、という疑問はついて回る。「多文化共生」という空論を根拠に「救うべき」という判断は
2024年1月22日読了時間: 1分


vol-895:東京入管は不許可でも大阪入管で許可されたりする
ある元入管職員は「入管問題の根底にあるのは広大な裁量」と指摘した上で、「広大な裁量がコントロールされず、無規律であることが問題」だと説く。「審査にはある程度の基準はあるものの、基準が地方局ごとに違う。入管行政では、法務大臣の権限が地方の入管局長に委任されて、地方入管局長の名義で処分が下されます。そのため、地方の局長ごとのキャラクターが出て、ローカルルールができてしまう。在留特別許可に限らず、正規滞在者の在留資格についても、おしなべてローカルルールが用いられます」というのだ。 しかも、「地方局に最終判断が委ねられているため、同じようなケースでも東京入管では不許可、大阪入管では許可みたいなことが当たり前のように起きているのです。地方局ごとのローカルルールが幅をきかせ、同じようなケースでも局によって判断が違う。裁量判断に統一性がなく、恣意的で一貫性がない。要するに、不公平なのです」というのだから、極めて大きな問題だ。 その元入管職員は「多くの職員は釈然としない思いを抱えながら仕事をしている」と語るが、そうなのであれば早期に自ら是正することを期待したい。
2024年1月15日読了時間: 1分


vol-894:日本語ができないタクシー運転手で良いのか?
タクシーやバスなど客を運ぶ車の運転に必要な「2種免許」について、警察庁は外国語での試験を可能にすることを決めた。これまでは日本語でしか受験できずに外国人は合格が難しく、運転手不足に悩む業界団体から多言語化の要望が出ていた。警察庁は近く、各都道府県警に20言語に翻訳した問題例を配布する。対象言語は、英語、中国語、ポルトガル語、ベトナム語、タガログ語、タイ語、インドネシア語、ネパール語、クメール語、ミャンマー語、モンゴル語、スペイン語、ペルシャ語、韓国語、ロシア語、アラビア語、ウルドゥー語、シンハラ語、ヒンディー語、ウクライナ語にまで広がる。 運転免許試験は各都道府県警が問題を作成しており、車の運転に必要な「1種免許」の学科試験は、徐々に拡大し現在20言語に対応している。だから「2種免許もいいじゃないか」ということなのだろうが、本当によいのか。 外国人材が必要であることは議論の余地はないが、本気で受け入れて真剣に共生することを目指すのならば、日本語は必須。日本語が通じないタクシー運転手を増やしていくことは、「外国人と共生できる社会」とは相容れない。
2024年1月4日読了時間: 1分


vol-893:日本だけ「多文化共生」を唱え続ける?
EUの欧州委員会は、EU域内への移民や難民の受け入れを規制する新たな協定案に合意した。イタリアやギリシャなどに「難民審査センター」を設置し、資格が無いと判断された人は、第三国に強制送還されることになる。 フランス議会は、居住許可要件を厳しくして不法移民の追放をより簡単にし、児童・住宅手当などへの支給開始時期を数年繰り下げ、国籍法の基本であった「出生地主義」の見直しに着手した。ドイツでは、反移民を掲げる政党「ドイツのための選択肢」が首長を勝ち取るようになり、移民国家である豪州でさえ、外国人留学生や一時労働者の流入を減らす政策に転じている。 これらの先進諸国における移民政策の転換は、これまで欧米を席巻してきたキレイごとの「多文化共生」が完全な失敗に終わったという事実を示している。「労働力を受け入れる」ことと「人間を受け入れること」の違いを軽視し続けた結果がこれだ。「多文化共生」は「自国文化の相対的軽視」であり、「共有する自国文化」が存在しなければ「同一の価値観を基盤とした国家」は成立しなくなる。しかし、日本は未だに「多文化共生」を唱えている。
2023年12月25日読了時間: 1分


vol-892:韓国もサウジも不法滞在に厳しいのに日本は甘い?
韓国は、今年3回に亙る取締を通じて、歴代最多となる不法滞在者38,000人を検挙。今年10月10日から12月9日まで実施した第3次に限っても、不法滞在・就職外国人を計7,255人摘発している。サウジアラビアでも、居住・就労・国境警備に関する規則に違反したとして、当局が1週間で17,257人の外国人を逮捕した。他の諸外国でも、違法移民に対しては、厳しい目が向けられており、難民申請を他国で行うなど大胆な法改正が実施されている。 その一方東京都は、12月を「外国人適正雇用推進月間」とし、都内3か所の駅において、街頭キャンペーンを実施し、外国人の適正雇用推進と不法就労防止を呼び掛けて、啓発グッズなどを通行人に配っているだけ。不法残留など入管法にかかる都内の摘発件数は11月末時点で約2千件で、昨年1年間の1,173件から2倍近くに上っているというが、危機感が感じられない。 東京都治安対策課は「在留カードの期限をよく確認してから雇用してほしい」と強調したらしいが、大企業派遣先には伝えたのか。「不法残留+違法派遣+偽造カード」というシステムを破壊しなければ不法
2023年12月11日読了時間: 1分


vol-891:14業種で始まった特定技能は早晩100業種になる
11月30日、有識者会議は「技能実習」の廃止と「育成就労」の創設を求める最終報告書を法務大臣に提出。未熟練の外国人を育成し、中長期的な就労につなげるという新制度は「人材確保」の目的を強調しており、育成期間は3年間で、技能検定と日本語能力試験に合格すれば、最長5年働ける「特定技能1号」に移行可能としているが、期間途中での転職が多少可能になるくらいが変更点であり、現行の「技能実習」を換骨奪胎したにすぎない。 したがって、技能実習に係る諸問題は基本的に何も解決しないが、むしろ、重要なのは、「育成就労から特定技能制度へ円滑な移行を促す」という基本方針を示した点である。1993年の導入当初17職種から始まった「技能実習」は現在90職種にまで拡大したが、「特定技能」も同様の流れになる。新しい政治利権の誕生だ。業界団体は毎年ヤキモキすることになるだろう。 「技能実習」を廃止する代わりに、「技能実習生や留学生等に対する雇用維持支援(特定活動・1年)」を復活させて、「特定技能0号」という位置付けにすればよかった。そうすれば、「技能実習」の諸問題は解決しただろう。
2023年12月11日読了時間: 1分
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