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vol-990:高市政権下の入管行政はどうなるのか?
高市政権は、外国人政策を担当する首相補佐官と外国人政策担当大臣という2つのポストを新設した。これに加えて、法務大臣が、入管関連法令の見直しや法執行を強化する体制が図られている。内閣官房に創設された「外国人との秩序ある共生社会推進室」は80名規模で、実務面を総合調整していく役割を果たす。さらに、自民党内では、高市総裁直轄の「外国人政策本部」が新設され、①出入国管理、②制度の適正化、③安全保障と土地法制を議論する3つのプロジェクトチームが設けられ、鋭意、議論が進んでいる。 態勢は整った。問題は具体的な施策だが、外国人不動産取引規制や人口戦略(総量規制)など大胆な政策が並び、帰化要件の見直しや医療費の未払い問題など立法措置を必要とする施策が続々とニュースとして報じられている。 しかし、即効性のある入管行政に関する方針は、石破政権時代に打ち出された「不法滞在外国人ゼロプラン」に触れる程度。難民申請者に一切焦りが見られないなど、入管の窓口に変化は見られない。法令だけの提言だけで終わるのか、それともこれから実務に切り込むのか。高市政権の真価が問われる。
2025年12月22日読了時間: 1分


vol-989:日本は在留資格を厳格化した英国に学べ!
英国は、直近の「移民白書」で「低技能移民の流入が労働市場を歪める可能性が高く、移民のバランスと構成が極めて重要である」と述べ、近年の移民政策の失敗を公式に認めた。また、訪英する移民が永住権や市民権を取得して「新たな定住者」になるのを困難にするとはっきり明言している。 これまでは、英国に永住権や就労許可で5年間居住していれば市民権を申請できたのだが、10年間の居住が条件になる。しかも、英国で市民権を得るには英語試験に合格し、「Life in the UK Test」という英国史や英国社会に関する試験に合格しなければならない。「Life in the UK Test」は、中世の歴史からパブの入店年齢、議会の仕組みなど詳細に亙り、教科書自体がかなり難しく、英国の大卒文系程度の英語力は必要になると言われている。また熟練労働者のビザ取得も難しくなる。ビザの取得には高い給与基準または大学院レベルの資格が必要になり、申請者とその扶養家族も、現在の中学卒業程度のレベルでは足りず、英国の大学入学レベルの英語力が要求される。 日本の在留でも、日本語・日本史・日本法の
2025年12月15日読了時間: 1分


vol-988:即効性のある不法残留者対策を打ち出せ!
高市政権が矢継ぎ早に、新しい外国人政策を打ち出している。外国人による日本国籍取得に関する居住期間の要件を、現行の「5年以上」から「10年以上」に事実上引き上げたり、外国人による不動産所有状況を一元的に把握、管理するデータベースを構築する方向で調整に入ったと報じられている。 方向性が間違っているとは思わないし、筋の良い政策が多いと思う。しかし、少し不安に思うのは、法律改正が必要で、効果が出るまでに時間がかかる政策が多いことだ。少なからぬ日本人は外国人の増加を不安に感じ始めたので、即効性のある対策を求めている。高市政権に対する期待が高いだけに、外国人犯罪の発生が止まらなければ、「高市政権になってもダメか」という諦めにつながり、「移民は一切認めない」という「排外主義」が支配的になる。 入管行政について「不法残留者ゼロプランを粛々と遂行する」にとどまっているのがもどかしい。ゼロプランが目標にしているのは、2024年末時点の退去強制が確定した外国人数(3,122人)を2030年末までに半減させるだけ。「ゼロ」ではない。不法残留者対策は即時・徹底的にやる必要
2025年12月8日読了時間: 1分


vol-987:今後50年は毎年100万人ずつ人口が減る
日本人の出生数68.6万人に対し、死亡数は160.5万人(2024年)。差引き91.9万人が1年間で減少。この傾向は1年だけの異常値ではなく、少なくとも今後50年間は続く。出生数を低位で推計し、死亡数を高位で推計すれば、毎年100万人の人口が失われていき、その減少傾向は最低でも50年続くという現実を確認することができる。この将来像は避けようがない。 しかし、この待ち受けている近未来を直視できない人は多い。多いのは、「人口減少をどうにか食い止める」という解決不能の問題に取り組む振りをして時間を浪費する人々だが、「重要なのは1人あたりGDPであって、人口が減っても何ら問題は生じない」などと問題をすり替える一派も目立つ。 悩ましいのは、人口減少だけでなく、高齢者層に対して若年者層が少ないという深刻なギャップが広がっていること。程度についてはともかくとして、「移民」について真剣かつ子細に議論すべき時が来ている。厳しいルールを張り巡らせ、若年層の移民を受け入れる一方、妊娠すれば強制送還。高齢者は金持ち以外在留させないというシンガポール方式に学ぶべき点は多い
2025年12月1日読了時間: 1分


vol-986:在留手続き手数料の値上げだけは迅速?
政府は、外国人の在留手続の手数料を欧米並みに引き上げる方針を固めた。引上げに伴う増収分は、外国人の受入環境の整備や不法滞在者の強制送還などの財源に充てるという。当該手数料は、今年4月から、在留資格変更と在留期間更新は6000円、永住許可申請は1万円に引き上げられたばかりだが、在留資格変更等3万~4万円、永住許可10万円以上を目指す方針。就労資格に関する費用は、米国420~470ドル(7万円前後)、英国827ポンド(約17万円)、ドイツ93~98ユーロ(2万円弱)なので割安という理屈だ。 上記のように手数料引上げには迅速な対処が示されたが、他の外国人政策の進捗は遅々としたまま。厚労省は、外国人の国民健康保険の保険料未納付を防ぐため、2027年6月から入管と情報共有し、滞納者には在留資格の変更や更新を認めないとしたが、入管ガイドラインは「健康保険証等を提示できないことで在留資格の変更又は在留期間の更新を不許可とすることはありません」と明記したまま。逆に、今後1年半は何もしないという印象だ。外国人政策の大半は立法措置なしで可能。掛け声倒れにならないこと
2025年11月24日読了時間: 1分


vol-985:不法残留幇助で大家を検挙するのは効果大
11月12日、在留期限の過ぎたインドネシア国籍の男7人を京都市内の民家に住ませたとして、入管法違反(不法残留幇助)の疑いで、同国籍の容疑者を逮捕した。民家2棟で、7人を含む計19人が共同生活していたという。容疑者は、同国からの技能実習生の受け入れ支援に従事。日雇いの解体業や清掃業など、不法残留者への仕事の斡旋なども行っていたとみられている。 長野県でも、不法残留を知りながら住居を提供した不法残留幇助の疑いで、タイ国籍の女性が逮捕された。不法残留や旅券不携帯などのタイ男女18名を支援したという。また、大阪でも、不法残留のベトナム籍の男にマンションの部屋などを貸したとして、不動産会社を経営する台湾出身の女性が書類送検された。まるで警察が一斉に不法残留の撲滅に乗り出したように見える。 地味な施策ではあるが、外国人に家を貸す大家に対して、在留カードの確認義務を課すと効果的。その意味で、不法残留幇助で検挙する手は有効だ。英国では、不法移民に部屋を貸した家主に5,000ポンド(約100万円)の罰金が課せられる。不法残留者を炙り出すために、日本でも導入を検討す
2025年11月17日読了時間: 1分


vol-984:日本人若年層は今後20年間絶対に増えない
2025年上半期の日本人の出生数は、過去最少の32.9万人だった。前年同期比▲3.3%で、上半期としては過去最少を記録した。2024年の年間出生数は68.6万人で、調査開始以来史上最少。2025年下半期も同じペースで推移すれば、2年連続で70万人を割り込む。少子化に歯止めがかからない状況だ。 一方、上半期の死亡数は82.3万人で前年比+2.9%。出生数との差し引きによる自然減は50.4万人で、前年同期47.0万人よりも3万人以上増えている。この状況下、婚姻件数は23.0万件で前年比▲4.3%。最近の少子化は人口減少・非婚化・夫婦の出生率低下の三重の下押しで進行が続いている。高齢化の進行により死亡数が増加する一方で、出生数の落ち込みが続いており、高齢者層に対して若年者層が少ないという深刻なギャップは広がる一方だ。 客観的に観れば、今後少なくとも20年間において、日本人若年層が増える見込みは絶対にない。これは、冷徹な事実である。高齢者を切り捨てる「姥捨て山政策」か、若年層に皺寄せする「若者奴隷政策」を大胆に断行しないのであれば、外国人の若年層に支えて
2025年11月10日読了時間: 1分


vol-983:最低賃金引上げは生産性向上をもたらす?
10月3日から東京都の最低賃金が1,226円に引き上げられるなど、初めて全国すべての都道府県で最低賃金が1,000円を超えた。この施策の背景には、「最低賃金の引上げを契機に、企業は労働生産性の向上に努める。一方、賃金の引上げで消費者の購買力が向上し、販売価格の上昇を通じて企業の売上高が増える。結果的に、企業業績が改善するから、さらなる賃上げを実施できるようになり、経済の好循環が実現する」という机上の空論がある。 じつは、経済産業省のシンクタンク「経済産業研究所」が出した論文「Who Pays for the Minimum Wage in the Japanese Manufacturing Sector?(最低賃金の上昇を負担したのは誰か?)」はこの論理を否定。「日本企業は、最低賃金の上昇圧力に対して、事業と雇用を縮小させることで対応しており、販売価格の引上げで生産性を向上させた証拠は得られなかった」と結論付けた。 当たり前だが、「労働生産性の向上➡企業業績の改善➡賃上げ余力の発生➡最低賃金引上げの許容」という筋道が逆転することはない。経営の論
2025年11月3日読了時間: 1分


vol-982:不法残留ゼロでなければ総量規制は無意味
日本維新の会が、高市自民党と閣外協力する条件として、外国人比率に関する「総量規制」を求めたことが話題になっている。8月末、鈴木馨祐前法相が外国人受入れのあり方の検討のための論点整理を公表。OECD加盟国の平均が11%であることに着目し、現在の日本の外国人比率3%が「OECD諸国と同様に10%台となったとき何が起こるのか」と問題提起。「外国人への社会の許容度について、状況や予兆を把握していかなければならない」と発言していたように、自民党においても同様の問題意識は広がっていた。 要するに、外国人住民の比率を何%まで認めるかという議論である。参政党は「10%以下」を提示しているが、北海道の占冠村(36.6%)など、すでに10%を超える市区町村が全国27市区町村(今年1月時点:前年比7市区町村)ある中で、具体案がまとまるまでには紆余曲折があると見込まれる。 もっとも、「総量規制」を詳細に議論する前に大前提がひとつある。それは、不法残留外国人を撲滅する態勢を整備できるかという点だ。不法残留外国人をゼロにできない中で、「総量規制」を論じても虚しくなるばかりで
2025年10月27日読了時間: 1分


vol-981:不法残留外国人の退去強制は徹底される?
不法滞在者の強制送還を進める「不法滞在者ゼロプラン」が本格実施された6~8月の3カ月間で護送官つき強制送還により119人が帰国し、昨年同期の58人から倍増。入管は「ルールを守らない外国人により国民の安全・安心が脅かされている」として、帰国を拒む不法滞在者の送還を強化している。 今年1~8月の8カ月間でみると、護送官つき送還は203人で、このうち18歳未満の未成年者は7人。親が強制送還され、子供も一緒に帰国させられるケースなどだが、一部マスコミでは「日本で生まれ育ち日本語しか話さない子供にとって、帰国先は異国であり、非人道的だ」との批判を展開している。 2023年8月、未成年の強制送還を巡って、法務省は強制送還が確定した外国人のうち日本生まれの18歳未満の子供に在留特別許可を与える方針を表明。入管は子供212人とその家族183人に在留特別許可を与えた。逆に言えば、その人数がギリギリ認められる対象だったということ。不法残留者は約7万人。「かわいそうだ論」を是認すれば、ズルズルと違法状態が続く。この際、不法残留を放置してきた過去の膿を徹底的に出し切る必
2025年10月20日読了時間: 1分


vol-980:「多文化共生」のままではドイツの二の舞
ドイツは、移民に対して寛容であることで有名だったが、すべての国境で管理を始めた去年9月からの1年間で、パスポートを所持していない人など5.5万人の不法入国者を見つけ、3.7万人の入国を拒否するなど、受け入れを厳格化している。シリアやアフガニスタンなどからの難民の受入れを拒否しているだけでなく、移民が市民権を取得することを迅速に可能にする法律も廃止した。従来、市民権を申請するには、原則として5年以上の居住が必要だったが、特別法によって居住期間を3年以上に短縮していたものだ。 ドイツでは近年、移民に対する感情が悪化しており、内相は「ドイツのパスポートは、社会統合の成功を認定するものであり、不法移民を奨励するものではない」と述べ、移民問題について強硬姿勢を取ることにより、躍進を続けている「ドイツのための選択肢(AfD)」に対抗しようとしている。 「多文化共生」という能天気な理念に基づき、野放図な移民受入れを無計画に続けていけば、日本も早晩ドイツと同じ道を辿る。まずは、オーバーステイを撲滅し、「郷に入れば郷に従う」というルールを徹底すべきである。
2025年10月13日読了時間: 1分


vol-979:「経営・管理」の書面審査には限界がある
「経営・管理」は、学歴が不要で、書類審査さえクリアできれば取得できたため、密かに根強い人気があったのだが、入管は、早ければ今月中に、その要件を厳格化する。資本金の要件を500万円以上から3000万円以上に引き上げ、経営者の経歴や学歴については修士号または一定の経営経験を必要条件とし、日本国籍か永住権取得者の職員を最低1名雇用しなければならない。さらに、申請者か常勤スタッフのいずれかに「相当程度の日本語能力」を求めるなど、要件を充たさない外国人には在留を認めない方針だ。 無論、「資本金」については見せ金で誤魔化し、「修士」は偽造の卒業証明書を提出して、「日本国籍や永住権取得者の雇用」については名義借りなどで凌ごうとする輩は絶えないだろうが、従来よりも、かなりコスト高になり、「ペーパーカンパニーでいい」という安直な発想は困難になるだろう。 しかし、審査する入国審査官には、起業の経験がない。書面審査を尽くしても限界がある。書面審査より、初回の在留期限を「4ヶ月」にして、最終月に事務所を訪問し、実態をヒアリングすればいい。そのほうが効き目がある。
2025年10月6日読了時間: 1分


vol-978:入管の過大な裁量権が外国人問題を惹起した
自民党総裁選で外国人問題がクローズアップされている。林芳正氏は「外国人労働者を緩やかに総量コントロールする」と語り、茂木敏充氏は「ルールを守れない外国人に対して厳しい措置が必要だ」と指摘。小林鷹之氏も「ルールを守らない外国人に対しては厳しく接する必要がある」と述べ、小泉進次郎氏も「外国人にもしっかりルールを守ってもらうことが基本だ」と語った。高市早苗氏は「経済目的で難民を装って来られる人にはお帰りいただく」と断言。要するに、全員が違法外国人に対して厳しい姿勢を表明している。 そのこと自体は好ましい動きだが、「悪い外国人を帰国させろ。入管頑張れ」という主張には、自らルールを緩めていた入管の責任という観点が抜け落ちている。入管が「不法残留者は直ちに帰国させる」という当たり前のスタンスを取り続けていれば、外国人問題がここまで深刻化し、政治の争点になることはなかった。入管に与えている過大な裁量権が、この問題の背景にある。 小難しい在留資格を増やし、審査期間を長くするのは無駄。簡素化して審査を迅速化し、入管は「不法残留を許さない」という役割だけに徹するべき
2025年9月29日読了時間: 1分


vol-977:「移民」ではなく「移住外国人」を議論せよ
国内の自治体をアフリカのホームタウンに認定するJICAの事業を巡る騒動が収まらない。ネーミングが「移民政策」を想起させやすかったことが一因だが、「移民政策は採っていない」という日本政府の「嘘」が背景にある。 日本政府は「いわゆる移民政策とは、外国人を無制限に受け入れ、我が国に定住させる政策である」と定義し、「日本はそのような移民政策を採用していない」と答弁。だから、「野放図な移民政策を止めろ」と批判したところで、「移民政策は採用していない」と断言されて終わり。無論、「移民」をこのように定義している国は日本のみ。「嘘」または「強弁」にすぎない。 とはいえ、定義論を延々と続けても時間の無駄になるだけ。だから、「移民政策」を論じるのは止めて、「移住外国人政策」について議論を深めるべきだ。厚顔無恥の政府でも、さすがに「日本に移住する外国人はいない」などと強弁することはできないから、定義論で胡麻化すことはできず、個別具体的な答弁を返すしかなくなる。最早、きれいごとの「多文化共生論」で隠蔽できるレベルではなくなった。定義論ではなく、具体的な対策が必要だ。
2025年9月22日読了時間: 1分


vol-976:上から目線の企業は生き残れない時代になる
2040年、日本の労働力人口は6,000万人に激減し、採用市場の主導権は買い手から売り手に完全に転換する。「企業が定めた基準に適合する人材を選ぶ」という「上から目線」の採用は機能しなくなると覚悟したほうがいい。 従来の新卒一括採用では、内定から入社まで半年以上のインターバルを設けるのが一般的だったが、優秀な人材の多くは複数の内定を保持し、より良い条件を提示する企業に流れていく。大手企業の調査では、採用から入社までの期間が2ヶ月を超える企業では内定辞退率が42%に達したほか、入社1年以内の離職率が平均28%に達している。大手企業における若手社員1人の採用・育成コストは平均850万円。これは深刻な経営課題だといえる。 人材から「選ばれる企業」と「選ばれない企業」の間の格差が、かつてないスピードで拡大している。「選ばれる企業」として認知された企業の採用成功率はその後3年間で+35%上昇する一方で、採用に苦戦する企業では、同じ3年間で採用コストが+42%増加し、人材の獲得がさらに困難化。生き残りたいと願う企業は、まず「上から目線」の採用観を改めるべきであ
2025年9月16日読了時間: 1分


vol-975:外国人派遣の派遣先に報告義務を課すべきだ
9月1日、奈良県では、技能実習先から失踪したベトナム人を違法に働かせたとして、人材派遣会社の経営者ら3人が不法就労助長罪の容疑で逮捕された。不法残留や、技能実習先以外では就労資格がないベトナム人男性3人を、廃棄物収集会社で働かせた疑いがある。また愛知県では、人材派遣会社の代表が、ベトナム人労働者などの賃金を支払っていなかったとして逮捕された。派遣労働者延べ73人に対し1660万円を支払わなかった疑いがあるという。 残念ながら「外国人派遣は不法就労の温床」である。そして、派遣業者を何人逮捕ししようが、摘発されなかった派遣先の大企業が、逮捕された派遣業者の代わりに、新しい派遣業者と契約して無理難題を吹っかければ、その派遣業者は不法就労に関与せざるを得ない。だから、不法就労はなくならない。 しかし、簡単で有効な対策がある。それは、派遣先企業に派遣外国人の在留資格を入管に報告させるという手だ。入管に報告した派遣先の罪は一切問わないという扱いでよい。派遣先企業が在留資格を確認すれば、外国人派遣における不法就労は「偽造カード」の問題だけになる。即刻導入すべき
2025年9月8日読了時間: 1分


vol-974:JICAホームタウンを巡る政府見解はウソ?
8月のTICAD(アフリカ開発会議)開催に合わせて、JICA(国際協力機構)が、千葉県木更津市をナイジェリアのホームタウンとするなど、国内4市をアフリカ各国の「ホームタウン」に認定したことが大騒動になっている。 ナイジェリア政府が「日本政府が特別なビザ制度を創設する」と表明したことから「移民が増える」「治安が悪化する」などの批判が沸き起こり、JICA前では撤回を求めるデモが発生。木更津市長が否定声明を出し、外務省やJICAも火消しに回った。林芳正官房長官も「移民の受け入れ促進や、相手国に対する特別な査証の発給は想定していない」と述べたが、鼻白む感じだ。 外務省は「地方の働き手アフリカから。若者ら育成、双方利益」とマスコミにレクチャーしていたし、TICADに出席したIOM(国際移住機関)の事務局長も「労働力不足の日本と若年層の雇用に悩むアフリカのニーズは一致。働き手として参加できる環境を整えることが不可欠だ」と述べていた。しかもナイジェリアでは、日本国大使館が入国ビザの申請増加に対応するため、今年3月に申請センターを2ヶ所開設済。状況証拠が語ること
2025年9月1日読了時間: 1分


vol-973:問題だらけの外国人派遣にメスは入るのか?
一定の技術や知識が必要な専門職に従事する外国人向けの在留資格「技術・人文知識・国際業務」(技人国)で、派遣労働に関するトラブルが相次いでいるとして、入管庁が実態把握に乗り出す方針という。本来禁止された単純作業を派遣先で担うケースなどを確認。是正が必要だと判断したらしい。 元々、外国人派遣のほとんどは「不法就労」。入管法上問題のない身分系の外国人は引っ張りだこで、ひとつの派遣元に居つくことはない。大企業からの無茶な要望に臨機応変に応えるためには、技人国の資格外活動はもちろん、オーバースティも見て見ぬふりをしないと回らないのが派遣現場の実態だ。 無論、派遣業者に問題はあるが、諸悪の根源は派遣先の大企業。派遣先は逮捕されずに、ババをつかむのは派遣業者だけだから、現場で摘発が起きても、派遣労働者と派遣業者が捕まるだけだから、派遣先は違う派遣業者を手配すればよいだけ。そして、また、新しい派遣業者に、無理難題を吹っかけて不法就労に気付きながら気付いていないふりをする。従来通り、派遣先の大企業を放置し続けるのであれば、外国人派遣の不法就労がなくなることはない。
2025年8月25日読了時間: 1分


vol-972:外国人の犯罪率は日本人と比べて高くない?
入管が「不法滞在者ゼロプラン」を公表してから、「在留外国人がこの15年で約1.8倍に増えたにもかかわらず、外国人の犯罪検挙人数はほぼ横ばいで推移している」「外国人による刑法犯の7割近くは窃盗であり、凶悪犯は全体の2%弱にすぎない」などと外国人を擁護する論調が目立ってきた。 「日本では入国時に厳格な審査が行われるから、『外国人が増える=凶悪犯罪が増える』という短絡的な図式は成立しない」「極端な事件や断片的な情報だけで判断すれば、偏見や思い込みが強まる」などというご高説を宣う。 事実を曲解してはいけない。この10年間、被疑者における外国人比率は一貫して上昇している(2013年3.8%→2023年5.6%)。犯罪別(2023年)に見れば、殺人6.9%、傷害5.9%、窃盗5.8%、強制性交等5.4%となっており、日本に在住する外国人の比率は半分の水準(2023年3.0%)だから、外国人の犯罪率が日本人の2倍だという事実は隠しようがない。これは在留期限という基本を遵守させてこなかった入管行政の失態だ。まずは、オーバーステイを厳しく取り締まらなければ、外国人
2025年8月18日読了時間: 1分


vol-971:最低賃金引き上げは本当に良策なのか?
8月4日、厚生労働省は、最低賃金(時給)を63円引き上げる(全国平均)とする目安を示した。全国平均は1,118円となり、すべての都道府県の最低賃金が1,000円を超えることになる。東京都は1,163円から1,226円に引き上げるというのだから、企業経営の実態を無視している。景気が絶好調ならともかくとして、トランプ関税等もあり先行きは極めて不透明。最低賃金を2020年代に1,500円という政府方針に則って、逆算した結果なのだろう。 しかし、すでに悪影響は表れている。労働需給を最も鮮明に反映するアルバイトの有効求人倍率は、1.50倍(2023年1月)から1.03倍(2025年6月)に下落。じつは、2023年7月から有効求人数は前年割れを続けており、2年間もの長期に亘って、現場における企業の雇用意欲は減衰を続けている。 石破首相は「賃上げでさらに経済が活性化し、事業体が伸び、それにふさわしい賃金が支払われるという好循環が期待される。賃上げこそが成長戦略の要だ」と述べているが、現実は「賃上げこそが雇用意欲減衰の要」になっている。現実を直視しない経済政策が
2025年8月11日読了時間: 1分
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